先日の連休に夫と、京都の下鴨神社へお参りに出かけてきました。
西暦紀元前660年から祀られている古代からの神社です。
古代の京都を開き、京都の守護神でもあり、
国家国民の安穏と世界平和を祈願する神様、賀茂建角身命が祀られています。
長い歴史の中で、日本を見守り続けてきた神社で手を合せ、
境内を取り巻いている原生林「糺の森」の中で過ごしていると、
ほんのすこし、気持ちが穏やかになりました。
日が経つに連れ、テレビでの被災地や被災者の方達の情報が、
ずいぶん少なくなったように思います。
原発による被害はもちろん気になるところですが、
政府による退避指示で、物流支援まで止まってしまい、
その地域を見捨てているような対応を受けている被災者の方達。
原発の影響で、生業である農業や酪農の仕事を停止しなくてはならない方達のこと・・・
その補償について、「東京電力の責任において、しっかり対応して頂きます。」
と、東京電力のミスだけではないのに、民間に謝罪と責任を丸投げする政府・・・
そういった2次被害をうける方達、
避難所の方達、避難所に行かれず孤立している被災者の方達、
持病があるのに、お薬のない方達のこと・・・
前向きに立ち上がっていらっしゃる被災者の方達が放映されると
私たちも、安堵し、良かった、と思いますが、
それだけでない部分もたくさんあるはずです。
阪神大震災が起きた時、東京にいた私は、とても衝撃を受けました。
けれども、ほんの数ヶ月で、
東京のテレビで、阪神間の被災者の方たちのことを、取り上げることは無くなり、
そしてルミナリエの開催時にのみ、
いかにも神戸は、綺麗に、元気に復活したかのように報道していました。
時折、防災の日などに、曲がりくねって崩れた阪神高速の映像や
燃えている神戸の町並みの映像を流す程度でした。
私も、阪神大震災から10年以上経って、こちらに暮らすようになるまで
神戸は、阪神間は、復興したものだと思っていました。
けれど、今でも、阪神大震災の後遺症、
精神的にも、身体的にも抱えていらっしゃる方達がいること、
住居を失い、災害特例の住居に住んでいらした方達が、
災害特例の期限がせまり、これからどこで生活をしていけばいいのか、
悩んでいらっしゃるという現実を、こちらに来て、初めて知りました。
東京にいて、何も出来なかったので、せめてもという気持ちで
ルミナリエには必ず出かけ、募金をし続けていきたいと思っています。
心が苦しくてルミナリエを、いまだに見ることが出来ない方もいらっしゃるそうです。
そんな方達が、いつか、美しいルミナリエを見ることが出来るように、
継続して欲しいのです。
今、日本の皆が、世界中の人達の気持ちが、
東日本のためにひとつになっています。
極限状態の中で、支えあう気持ちは希望の道筋となりますが、
今だけではなく、これから続く、長い道のり、復興を進めていく為の
長い時間、その過程でも、支援が必要だと思います。
被災地と、そうでない地域、
時間の経過と共に、どうしても温度差が出てきてしまいます。
それは、メディアの影響が大きいと思います。
メディアはきちんと忘れずに全国に放映し続けて欲しいです。
被災していない私たちは、今だけ義援金、ではなく、
これからも忘れずに少しずつでも、
義援金や支援を続けていかなければ、と思います。
気持ちは、言葉にしないと伝わらない・・・
でも・・・
言葉にする難しさを感じています。