6月17日の新聞記事・ひととき欄の投稿記事から
アルツハイマー型認知症である母の、最近のお気に入りはドレミの歌だ。
にこにこして得意そうに繰り返し歌う。
私も楽しくなって一緒に歌うのが日課だ。
最初に聞いたときはちょっと驚いた。
「ドはドーナツのド」、「レはレモンのレ」、続いて「ファはファイトのファ」。ん?
「ミ」が抜けたな、と思っていたら、いきなり「シは幸せよお」ときて「さあ歌いましょう」で、あっという間に歌が終わってしまった。
ぽかんとした私とは対照的に母は、ひと仕事終えたような涼しい表情をしていた。
記憶が抜け落ちるという世界は、どんな世界なのだろう。
母は、時折、ひとりごとをつぶやきながら自分の世界に行ってしまう。
失った記憶を自身の物語で埋めようとしているのだろうか。
そんな時、母は遠い人だ。私は邪魔をしないように、そばにいてそっと見守ることしかできない。
少し短いけれど、私は母のドレミの歌が好きだ。
母の記憶の歌詞に「ファイトのファ」と「幸せのシ」が残ったことは嬉しい。
前向きで頑張り屋で、身の回りの小さな幸せに感謝していた母らしい気がして。
何度でも、私も一緒に歌おうと思う。
アルツハイマー型認知症である母の、最近のお気に入りはドレミの歌だ。
にこにこして得意そうに繰り返し歌う。
私も楽しくなって一緒に歌うのが日課だ。
最初に聞いたときはちょっと驚いた。
「ドはドーナツのド」、「レはレモンのレ」、続いて「ファはファイトのファ」。ん?
「ミ」が抜けたな、と思っていたら、いきなり「シは幸せよお」ときて「さあ歌いましょう」で、あっという間に歌が終わってしまった。
ぽかんとした私とは対照的に母は、ひと仕事終えたような涼しい表情をしていた。
記憶が抜け落ちるという世界は、どんな世界なのだろう。
母は、時折、ひとりごとをつぶやきながら自分の世界に行ってしまう。
失った記憶を自身の物語で埋めようとしているのだろうか。
そんな時、母は遠い人だ。私は邪魔をしないように、そばにいてそっと見守ることしかできない。
少し短いけれど、私は母のドレミの歌が好きだ。
母の記憶の歌詞に「ファイトのファ」と「幸せのシ」が残ったことは嬉しい。
前向きで頑張り屋で、身の回りの小さな幸せに感謝していた母らしい気がして。
何度でも、私も一緒に歌おうと思う。
寄添ってあげてください。
大変ですが・・・
コメントありがとうございました。
母も、よく鼻歌のように、色んな歌を歌っていました。
ときには、最初歌いだした歌とは、違う歌に自然に移動して、アレッ、どこで最初の歌から自然にバトンタッチして、違う歌で終わったんだろうと、不思議だなぁ、器用だなぁと感心させられる時もありました。