ひょうきちの疑問

新聞・テレビ報道はおかしい。
2020年のアメリカ大統領選以後はムチャクチャ

老いては子に従え

2020-01-10 05:41:56 | 理念
こんなことを言える昔の人は偉かった。
どんなにこのことが難しいか。
きっと現代人を越える諦観のようなものがあったのだろう。
いやきっとそれは希望だ。
「後のことは任せたから、オレは次に行くよ、それまでもうちょっとご厄介になるよ」
そんな諦観だ。でもそれは確かな希望でもあった。
次に行くためにすることがあるから、俗世のことは子に任せられたんだと思う。
今は次がない世の中だから、いつまでも俗世のことが気にかかるんだな。
諦観がなければ、自分も他人も苦しむ。
それがなかなか分からない世の中になっている。
自分の流儀を捨てることは難しい。

理屈ではどうなるのかな。
自分の流儀には責任を持たなければならない。
でも責任が取れないのに自分の流儀を持てば、誰かが別に責任を取らねばならなくなる。
「老いては子に従え」というのは、それを避けるためのものかな。
でも老いた親に指図するのは人の道にはずれる。
昔から年寄りを扱うことは、子供を扱うことと同じように難しいことだったのだろう。

これは大人が子供をうまく扱えなくなっていることと同じことかも知れない。

昔は「潮時」というものがあった。
自分のピークを過ぎれば、人から肩を叩かれる前に自ら身を引くことが潔いこととされた。
でも今は違う。生涯現役がいいことのように吹聴されている。
人は一体いつ身を引くべきなのか。
それが混沌としている。

我が身の始末、これをどうするか。
これは人にとって避けることはできない。
このことを忘れて生涯現役でいることが本当にいいことなのかどうか。
でもそんなことは言っていられない時代なのかも知れない。

モノがあふれるほど豊かな時代になって、逆に人は死ぬまで働き続けなければならない。
このことはおかしなことなのに、誰もそれを不思議がらない。
そして富は偏在していく一方である。
ここから導かれる結論は、単純である。

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