ひょうきちの疑問

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2020年のアメリカ大統領選以後はムチャクチャ

金融緩和で、日本の資金がアメリカに流れている

2013-09-16 08:08:21 | 国際金融

日経新聞 より
http://www.nikkei.com/article/DGKDASGC15006_V10C13A9NN1000/

国際融資、邦銀が首位 3月末シェア13% 米独抜き「復活」

2013/9/16付 日経新聞 より


 【ベルリン=赤川省吾】国際決済銀行(BIS=本部スイス・バーゼル)は15日、国際融資の世界シェアで日本勢が首位になったと発表した。
新興国への融資を伸ばした邦銀の残高ベースのシェアが2013年3月末に13%となった。
米国(12%)やドイツ(11%)を上回った。
BISはバブル崩壊の痛手から日本の金融機関がようやく回復したと分析しており、「邦銀の復活」と評している。……

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【私のコメント】

なぜこんな話をおめでたい話のように書くのか。
考えても見てほしい。
この話がおかしいのは、今年4月の黒田日銀による量的金融緩和の拡大は、国内企業への融資を拡大し、景気を回復することに目標があった。
しかし企業への融資は一向に拡大していない。
景気回復には程遠い状態である。

その一方で、国内に余った資金は国際融資として海外に流れている。これでは何のための日銀の量的金融緩和だったのか首をかしげたくなる。
しかもこれに続く文では、『米国向けの融資が大きく伸びた』という。

アメリカは今量的金融緩和を縮小しようとしている。その結果、資金不足に陥る危険がある。そんな時に日本はアメリカへの融資を拡大している。
昨日の本ブログの記事に、アメリカが日本によってファイナンスされているという趣旨のことを書いたが、そのことが上の記事によって証明されたわけだ。

しかしこのことはアメリカにとっては良くても日本にとっては一向に良くないことである。
何のための量的金融緩和なのか。
日銀の黒田と首相の安倍の説明には嘘があるのではないか。

今日の日経新聞には、この記事とは別記事で、アメリカの債務上限問題が来月10月で期限を迎えることが書いてある。これが通らないとアメリカは来年度の予算が組めなくなる。それほどアメリカの経済状態は逼迫しているのだ。金融面だけではなく財政面でも逼迫している。

そこへ日本から大量の資金が流れている。
日本は利用されているだけではないか。

少なくとも、日銀の金融緩和策は、
日銀 → 市中銀行 → 民間企業
という流れの後半部分がうまくいっていない。

現状は、
日銀 → 市中銀行 → アメリカ
となっている。
これでは日本の景気回復はおぼつかない。

こんな記事を嬉しそうに書く日経新聞は、ことの真実を覆い隠そうとしているのではないか。
こんなことは日本の『復活』でも何でもない。


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