スエズ運河でバタフライとは行かなかったが
アビールのご家族と海水浴に連れていってもらったと、楽しそうなメールが届いた。
アビールは三度目の旅行の時の女性日本語ガイド。
まだ大学生で漠然とアラビア語留学を考えていた娘の背中を押してくれた人である。
とにかくツアー中、娘にアラビア語の大特訓を施してくれた。
ピラミッドエリアを歩いていても、クフ王のピラミッドを指差して
「あれは!!」「クフ王のピラミッドは…うーんと…ハ、ハラム ホーフー」
「じゃ!あれは!!」「ラクダだから……ガマル…」
レストランに入れば、時計を指さして
「今何時!」「えっ!時間!12時だから……イッサーア…イトナーシャル… 」
コップやナイフ、フォークのアラビア語の単語を次々と聞いていく。
娘が小さな声で「なんだっけ?」と聞いてくる。
たまたま知っていれば、内緒で教える。
目ざとく気取られて「ママ!だめよ!教えては!」と叱られる。
「フーッ…何を見たか何を食べたか わからない」と娘は言うが楽しそうだ。
携帯のアドレスを交換をしたり、クスクス顔を寄せて笑いあったり、
ツアー中、妹か娘のように可愛がって下さった。
そんな援護者がいて、娘の夢は現実となった。
単身エジプトへやってきた娘を今でも気遣って下さっている。
時々家にお邪魔したり、レジャーに連れて行ってもらったり、仕事の話までいただいた。
ある日ギザを歩いていた娘。
通りがかった観光バスから、誰かが「チアキーチアキー!」と呼ぶ声がした。
びっくりしてバスを見上げると、偶然通りかかった仕事中のアビールだったそうだ。
ガイドの途中にマイクを使って道ゆく娘にエールを送ってくれたのだ。
ツアー終了間近な頃、アビールは私にこう言った。
「ママ、千明がエジプト大好きでうれしいよ。千明はエジプト来て、きっと頑張るよ。
エジプト人はエジプト大好きな人にすごく親切。だからだいじょーぶ!」
アビールは私の背中をも押してくれた人である。
大好きだからスパルタ・・・
私もそうです(笑)
素敵な方と巡り会えましたね
今やエジプト娘になって。
嬉しいやら、悲しいやら。。?
その兼ね合いが大切だと思います。
厳しくてもその中に愛を感じ取れば、子どもはついてきて学ぶ。
優しくても愛がなければ、子どもは敏感に感じとる。
アビールを見ていてそれを学びました♪
しかしマンションのご縁といい、ガイドの方々のバックアップといい、偶然が重なってエジプトどっぷり娘になっていったと思われます。
千明が望んだことなので、見守っていくよりないですね。
子どもってそんなもんです。自分の人生を生きていく。
私もかつてそうだった。因果応報だと思っています。ハァ~~ア…