英語の「ペーパー」の語源となった「パピルス」はパピルス草で作られる紙である。
今から4000年程前から、古代エジプトで作られていた。
(ハトホル女神とネフェリタリ)
「死者の書」もパピルスに描かれ、今日現存している。ということは、史上最強の紙である。
(死者の書・オシリス、アヌビス、トト、イシスなどが描かれていて、死者の魂を計っているところ)
パピルス店のキュートな女性に、パピルスの作り方を教わった。
・作り方 材料 ・パピルスの茎 …数本 ・ナイルの水 …適宜 ・のり …少々
・布 …数枚 ・ローラー …1台 ・木づち …1個
1・パピルスの茎を薄く削ぐ
2・ナイルの水に、のりを少々。その中に2日ほど漬ける
3・少し重ねて並べ、又その上に直交方向に同じように並べる
4・木づちで、ドンドンたたき組織をペチャンコにする
5・ローラーで脱水(昔の洗濯機が便利)
6・布を挟んで、日陰で乾燥
(天の女神ヌトが産んだ太陽は昼の航海を終えて、ヌトの口に入り、夜の航海へ)
パピルスを実演で作って見せてくれる人たちの多くは、カイロ大学日本語学科の現役の学生である。
パピルス店で働きながら、日本人と接して日本語の上達を図っているそうだ。
そして夢は日本語ガイドになることだと言う。
彼らの使う日本語は、敬語もきちんと使いこなして美しい。
それを伝えると「お客さまにそう言っていただいて、光栄です。」と流暢に言われて、またまた驚いた。
意欲的に真面目に、日本語修得に取り組む学生たちを見ていると、心打たれる。
人間にとって学ぶことや目標を持つことが、より良く生きるために いかに大切なことかを実感する。
日本の若い人たちにも「一度きりの自分の人生!時代や政のせいにせず、自力で頑張れ!」と心からエールを送りたい。