名古屋・栄近く矢場町にあった エジプト料理店「ツタンカーメン」
今は無い。
残念なことに、2016年10月末で閉店してしまった。
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この店の開店を知った時、エジプトに飢えていた私は、やっと名古屋にもこの日が来たかと嬉しかった。
名古屋でエジプト! 懐かしい味とエジプトに会いに行ける。
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古代エジプトユニホームの可愛いウェイトレスさんは、エジプトのお嬢さんだったり、日本のムスリマのお嬢さんだったり。
エジプトの友人も働いていた時期があった。
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そして、スパイシーな香りと味に、たまらなく懐かしさを感じる料理の数々。
これらの料理を作るシェフさんは、アレキサンドリア出身と聞いた。
エジプト料理の持ち味を保ちつつ、日本人向けに考えられた繊細な「ツタンカーメン」の料理。
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コフタ(牛か羊のひき肉の料理)、ケバブ、モロヘイヤスープ、コシャリ、
アエーシ(エジプトのパン)、マカロニベシャメル(エジプト風マカロニグラタン)、
バミヤ(牛肉、オクラの入ったトマトベースのシチュー)、葡萄の葉やピーマンの中に炊き込みご飯が入った母の味マハシもあった。
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デザートのアルマズィーヤ(エジプト風プリン)、オムアーリ(生クリームとミックスナッツのミルフィーユ)も美味しかった。
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「ツタンカーメン」は、いろいろな方々と食事を楽しんだ場所でもあった。
マネージャーの大槻さんは、ハードボイルドな雰囲気のイケメン。
その印象とは真逆の、温かく細やかな心配りで もてなしていただいた。
横にいる朋ちゃんは、いろいろな国を訪れ、世界の困難な状況にある人々に思いを寄せることが出来る優しく強い女性。
年下ながら、教わることも多い娘のような大切な友。
そして、すでに帰国していた娘とも何度も訪れ「懐かしいね」とエジプトを思い出していた。
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名古屋場所の大砂嵐が来店することを知って、会いに行ったこともあった。
大砂嵐は、いちファンの私のことや、中日新聞の取材のことも覚えていてくれた。
新聞社、外国のテレビ局も取材に来ていて「大砂嵐 立派になって、、、」と親のような気持ちで眺めていた。
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フェイスブックで仲良しのハニーさんとEmadさんにも、やっとお会いできた。
エジプトの地で、昔からの友人とレストランで出会ったような 陽気で楽しい心弾むひとときだった。
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アラブ音楽コンサートも開かれた。
エジプトの伝説の歌姫 ウム・クルスームの曲が流れると、もうそこはエジプト。
街角、タクシー、テレビから流れる慣れ親しんだアラブ音楽。
演奏と料理に身をゆだねて、エジプトを感じていた。
エジプトへ行きたくなって、涙がちょちょぎれる!!!
素晴らしい演奏をして下さったお三人のお一人、カーヌーン奏者の増田さんとお話できた。
「エジプト世界駅」をご存じだったことに感激!承諾を得て、記念に写真に収めさせていただいた。
演奏に感動した娘が、増田さんのCDを購入。なごや地球ひろばのBGMに流すそうだ。
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今を時めく気鋭のエジプト考古学者 河江さんの出版お祝い会にも参加させていただいた。
この会の発起人の方々も、全員熱烈なエジプトファンだった。
河江さんの著書「ピラミッドタウンを発掘する」は、ピラミッドを造った人々が、どのように生活し仕事を成しえたのかを、
河江さんの言葉でいう「人間臭く」解明していく興味深い一冊。
講座で聞いた忘れられない言葉がある。
ピラミッドを造ったのは「自分のひいじいちゃんの、そのまたひいじいちゃん、ひいひいを60回ぐらいいったおじいちゃんが作ったと考えよう。」と。
宇宙人でも超古代人でもない私たちと同じ人間のひい⁶⁰じいちゃんが作ったのかと思うと、親近感が湧いてきた。
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大学時代から46年の付き合い、大親友 麻早と彼女の愛娘ちゃんとも訪れた。
二人にとって初体験のエジプト料理だったが、きれいに完食。
気に入ってくれて良かった。女王冠もお借りして、はしゃぎまくって楽しかった~♪
FMのDJという重要な仕事についているマイカちゃんは、二児のママ。
てんやわんやの子育て真っ最中。
しかしゆったりマイペースで子ども達に愛をいっぱい与えながら、楽しく育児に取り組んでいた。
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ツタンカーメンオーナー・Faragさんに偶然お会いできたこともあった。
カイロ大アハマド先生と大変親しいとお聞きして、先生のお話に花が咲いた。
きっとアハマド先生はカイロでクシャミをされていただろう。
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多くの友と料理とおしゃべりを楽しんでいた「ツタンカーメン」
突然、閉店の知らせを聞いて大変なショックだった。
閉店間近に駆けつけ、最後の食事を共にしたのは、
「エジプト世界駅」の大切な仲間、編集長のアブドさんと、協力者Mayaさんだった。
ベリーダンスの先生としてもダンサーとしてもご活躍のMayaさんは、心からエジプトを愛する美しい人だった。
本場エジプト人アブドさんは、「ツタンカーメン」の料理を、日本語で「やばい!うまい!」を連発。
娘を交えた4人でのエジバナは、尽きることがなくフィナーレに相応しい夜となった。
名古屋にエジプト料理店が根付かなかったことが、心から悔しい。
あんなに素敵な店だったのに。。。。
しかし、必ずまたいつの日か「ツタンカーメン」に会いたい。出来ることなら名古屋で!
私の愛した店「ツタンカーメン」shokran giddan. 輝く愛しい思い出をありがとう。