アナザースカイ エジプト

もうひとつの故郷のように感じるエジプト。たびたび訪れるエジプトのフォト旅行記をご覧下さい。

6.カイロで日本を味わう 娘のJICAレポート

2017年02月20日 | 日記

11/01/2012

先日カイロにて、エジプト在留邦人にとって一年に一度の大イベント、日本人会秋祭りが行われました。

このお祭りは、ステージでの催し物、食べ物の屋台、ゲームの屋台、福引、クライマックスではお神輿まで登場し、遠く離れた日本を感じられるひと時です。

エジプトの人たちは親日の方が多く、日本文化と日本人が大好き、日本製品も好き、日本に行ってみたい!と言ってくれる人が沢山います。

日本語を勉強している人も多く、このお祭りにも、大学や語学学校で日本語を勉強している学生たちが多く来場していました。

                       

髪にスカーフを巻いているけれど嬉しそうに浴衣を着て来る子、ちょっと照れながら盆踊りに挑戦する子、

大学の先生から「日本人にインタビューしてくること」と課題を持って来る子、みんなとても可愛くて一生懸命日本語で話しかけてくれました。

                    

                        


私たち、エジプトでものづくりに携わる隊員たちは、カイロ日本人会のご厚意で毎年バザーを行わせてもらっています。

私の活動する事務所も、同僚のバドルと一緒にバザーに参加しました。

 

                   


バドルは、以前違う事務所で子ども支援のチームにいて、貧困地区に住む子どもたちを集めて活動していました。

子どもが大好きで、小さい頃は学校の先生になるのが夢だったと話してくれたことがあります。

それが数年前異動で今の事務所に移り、女性支援や、エジプトの伝統工芸を守るために商品をバザーなどで販売するという仕事に変わりました。

一度彼が昔働いていた事務所の見学に連れて行ってもらった時、前の同僚や地域の人たちとすごく楽しそうにいきいきと接しているのを見て、

本当は、人と接することが出来る仕事がしたいのだろうなと感じました。

                     


私たちの事務所は、まだ売上の向上という段階ではなく、施設や活動自体を多くの人たちに知ってもらうという目的で、

出来るだけ各地のバザーに参加してアピールするようにしています。

しかしエジプトの出店者や関係者は、店番をしているだけで商品の説明や売り込みをほとんどしません。

「エジプトと日本のやり方の違いだよ」と彼に言われたことがありました。

バザーは通常エジプトの休日に開催されるので、休みを取れない彼の負担も大きいとは思いますが、だからといって今のままでは駄目だと思いました。

 

今回のバザーではいつもの様にただ座っているのではなく、日本流を二人で通し、商品を手にしてくれるお客様に、買い物でどんな支援に繋がるのかとか、

商品が作られている背景を丁寧に説明ができ、買ってくださった方たちの顔が心に刻まれました。

最初は日本人ばかりで少し緊張していたバドルも、すぐに他の隊員たちと打ち解け、とても楽しそうに仕事をしていました。


 


バドルが事前に箸の使い方を特訓してまで、楽しみにしていた屋台の焼きそばを食べながら、

ステージでの、日本人が歌うエジプトの歌、エジプト人が歌う日本の歌を聴きながら、

「私も経験が沢山あるわけじゃないけどさ、こういう嬉しい瞬間を忘れずにこれからも地道に頑張っていこうねー」

と二人で約束をした日本人会秋祭りの午後でした。