アナザースカイ エジプト

もうひとつの故郷のように感じるエジプト。たびたび訪れるエジプトのフォト旅行記をご覧下さい。

撤退も勇気!!

2013年08月02日 | 日記

 

 

エジプト協力隊の事実上の国外退避が決定した。

 

自宅待機が6月28日から始まり、食糧、飲料水を買い込んで、一歩も外へ出ない日が続いた。

その後、7月14日よりJICAのドミトリーへ移動。

仲間との再会、安全と思われる日中から夕方までの、近隣への外出を許可されて、少し甦った日々を過ごした。

しかし、毎日近くで聞こえるデモ隊の喧騒を聞き、仕事に戻ることもできない隊員たちの心は、疲れ切っていた。

 

この間の動向は

7月3日 軍がムルシ大統領を解任

7月4日 最高憲法裁判所長官マンスール氏が暫定大統領に就任

7月26日深夜~27日朝 治安部隊とムルシ擁護派デモ隊の衝突で75人以上が死亡

 

「いつまで、この状態が続くのでしょう。エジプトは心配ですが、私たち自身にも危険を感じはじめています。国外退避をしたいです。」

との心情を漏らしている隊員も一人や二人ではなかった。

 

そしてJICAが動いたのが、7月29日。

モロッコ、ヨルダン国外研修、一時帰国待機のいずれからを選択、一時退避することが決定された。

当初、一時帰国の希望者も多かったが、休暇扱いで航空チケット代が自費となることと、

地域によっては、エジプトが好転すれば仕事に戻ることが出来る可能性がある隊員、一時帰国をしたばかりの隊員、まもなく任期が終了する隊員たちは、

モロッコ、ヨルダンへの退避を希望した。

娘は仕事の本拠地がカイロのため、後ろ髪を引かれながらも、一時帰国を選択した。

 

8月8日になるだろうラマダン明けの情勢が懸念される。

ラマダン中はイスラム教では、争い事を厳しく禁じている。

にも拘らず、ラマダンの真っ最中の日中でも、手に水と銃を持つムルシ擁護派のデモに参加している一部の人々の写真や動画が

フェイスブックのニュースフィードに流れている。

 

 

明日8月3日からエジプト協力隊員の国外退避が始まる。

どの協力隊員のウォールを覗いても、再びこの国に戻りたいという心情が溢れている。

赴任国エジプトが望んだ国では無かった隊員もいただろう。エジプトでの生活やコミュニケーションに苦労もいろいろあっただろう。

でも皆再びこの地へ戻りたいと切々と訴えている。こんなにも愛される国、エジプト。

きっとエジプト人の人情に触れた、かけがえのない毎日だったのだろう。私には解る気がする。

エジプト、最善の方法で乗り越えてほしい。

祖国を愛する国民のためにも、

そしてこの地に戻って、活動の再開を望む、エジプトを愛する協力隊員のためにも。

 

 

                      

・福島訓練所から一緒のエジプト3人娘

・エジプトでのアンミーヤの先生

 

 

                     

                           

・同僚のモナさん

・諸事情で学校へなかなか行くことのできないチビッコとも活動した

 

 

                    

・白砂漠にもみんなで行った

・エジプトのガールスカウト・ボーイスカウトとも接触

 

 

                     

・同僚のバドルさんとは、多くのバザー出張をした。

 

                    

・エジプトの偉い人らしい方ともお会いした

 

                    

・大きなホールで取り組んでいる仕事のプレゼンもした

・韓国の協力隊の人たちとは大の仲良しになった

 

 

                    

・スフィンクスの足元へ入れた時はインタビューを受けた

・シュールなディズニーらしき愉快な仲間とも遊んだ

 

 

                                       

・大好きなエジプトを抱きしめて、再びこの地に戻ることを誓う!がんばれ!協力隊!!

 

 

 

 

 

 

 


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
カイロ在住ですさんとゆーこさんへ (アメンママ)
2013-08-07 23:42:07
私は娘がエジプトで在住している関係で、エジプトへは何度となく訪れております。
そしてFBでもエジプトの友人約270人以上と繋がっております。
今回の政変の話をする方々はその中の一部ではありますが、結構な数の人と話しております。
エジプト革命の時と違って、今回はエジプトの方々が二つに分かれてしまったことが、心の痛むところです。私の友だちは、当然、反ムルシ派、ムルシ擁護派と両方に分かれてしまっています。

よく想像します。自分がエジプトで生活するエジプト人だったら、どちらのデモに参加しただろうかと。
やはり反ムルシだと言わざるを得ません。
今起っている事は、大変悲惨なことです。
しかし、国が国民の望む方へ進んでいくどうしても通らなければならない道をエジプトは不器用ながら進んでいるのだと思います。
洗脳された日本国民が間違った道を進んで多くの犠牲者を出したあの結果が出たのは、まだたった68年前です。
エジプトは、このままアラブ式民主主義を模索していくのではないでしょうか。
反ムルシデモの140万とも全国で400万ともいわれている人数が、呼応し合った複合体だったことは理解しています。
しかしこの国を過激派によって荒廃させたくはない。
ハマス、イスラム教団と繋がりのある同胞団は、どうしても容認できません。
先進国といわれている国でさえ、また到達していない国民が納得できる国造りまでの道のりは険しく遠いと思われますが、理想論であったとしても、それを目指して進んでほしいと強く願っています。
しかし、焦り気味の軍、その点は危惧するところです。思い出すのは2011年、11月民主選挙前のエジプト騒乱。
ムバラク政権の崩壊後に全権を握ったエジプト軍最高評議会が新憲法に軍の権益を維持する原則を導入しようしたことがありましたね。
あの時も国民の抵抗は凄まじかった。
催涙ガスは、CR催涙ガスで、革命時のCSガスより6-10倍強力なものだったと、記憶しております。
騒乱3日間で負傷者は1000人を超え、33人の死亡という惨事でした。
ただあの時は、今回のように銃殺はなかったように思います。結局国民の抵抗にあい、憲法に軍の権益を織り込むことは断念しました。
軍はこれまで国民に対して銃の引き金を引くことは無かった。(しかし警察は別です)
私はそこに希望を託します。
川上さんのコラムはほとんど読んでおります。
ムルシが就任した頃から、信仰の自由を記事に書いていらして、私はアルジェリアの記事の時はとても賛同して、tumblr に記録した位です。しかしながら、最近の川上さんのムルシ側にあまりに傾いた記事には違和感を覚えています。
また、エジプト青年の手紙(なぜ大規模デモに参加したのか)現地に住むエジプト人(あくまで邦人ではありません)が、ムルシ政権の1年に何があったのかを記録したものがございます。お時間が合ったらご覧ください。http://amenmama.tumblr.com

そして、この叙述が「でっち上げ写真」だとおっしゃいましたが、私はそうは思いません。フォトショップを使った写真は数々見て参りました。

毎日新聞で、この様な記事を見つけました。「エジプト:謎の集団が双方銃撃 衝突の引き金に…目撃証言」
http://mainichi.jp/select/news/20130716k0000m030076000c.html

こちらも毎日新聞「動乱エジプト:和解交渉打ち切り」
http://mainichi.jp/select/news/20130807dde007030009000c.html

この中に「同胞団は6日夜もカイロ近辺の2カ所で、数千人規模の座り込みの集会を続けている。暫定政権は集会参加者が銃器を所持しているとみている。内務省は、公道の占拠や武器の所持は犯罪に当たるとの見解を示して、集会の解散を促している。」とあります。

そしてスパイだと連行された男性5人が同胞団に殺害されたとの記事もありました。
ただ、たしかにすべての人は普通の同胞団に賛同していらっしゃるエジプトの方々。
その中には私の友人もきっと参加しています。
銃と水を持った人は一部の人と変更させていただきました。
返信する
「撤退も勇気」に同感! (vaivie)
2013-08-08 17:37:57
こんにちは~。

今日こちらの記事を読ませていただきました。
娘さんはどうされてるかな、と思っていました。
無事撤退して次の出番に備える、まさにそれも勇気だと思います。
娘さんはじめ協力隊のみなさんには、
本当にお疲れ様でした、と言いたいです。

私も朝日新聞をとっているのですが、アメンママさん、この記事、覚えていらっしゃいますか?

(風 カイロから)ムスリム同胞団 色彩を持ちすぎた男のその後 石合力(2013/06/03)
http://digital.asahi.com/articles/TKY201306020286.html?ref=comkiji_redirect

川上さんの前任の中東支局長のコラムです。
同胞団の一面を知ることが出来るもので、
とても印象に残っているんです。

コメントでおっしゃっていた、「アラブ式民主主義を模索」も、同感です。
まさに今、エジプトは激しくあがき、悩み、揺れている最中なのだと思います。
彼らの「民主化」を、欧米世界標準の枠組みだけでとらえてはいけないのではないか、とずっと私も思ってきました。

アメンママさんはエジプトとのつながりをたくさん持っていらしゃっるし、
お付き合いも長い、エジプト人のお友達も大勢いらっしゃる。
エジプトのこれからは本当に心配ですが、結果だけを国際標準で断定するのではない、アメンママさんのような方の視点や情報は、本当に参考になります。
これからもたくさんお話を聞かせてくださいね。
返信する
vaivieさんへ (アメンママ)
2013-08-09 19:31:21
vaivieさん、過分な嬉しいお言葉、ありがとうございます!
そして、協力隊の皆さん、ならびに娘へのエール、本当にありがとうございました。
娘は昨夜帰国いたしました。今横におりますので、このお励まし伝えさせていただきました。
娘は、大変感謝いたしております。そして、大切な友人のように感じるエジプトの方々に、これ以上の犠牲者を出すことなく、エジプトが収束してくれることを心から願っています。

ご指摘の「色彩を持ちすぎた男…」は、私も同様な感想を持ちました。

あまり日本人には内情を知らされていない同胞団の姿を垣間見たような記事でしたので、タンブラーに記録いたしておりました。
http://amenmama.tumblr.com/post/54227279772

最近、お話しさせていただた方のブログが、とても素晴らしくここに記載いたします。
お時間のある時に、ご覧ください。

http://provai.ciao.jp/pensare/egypt-26/ 
特にこの「エジプト こどもたちのこと」

http://provai.ciao.jp/pensare/egypt-26/
エジプト「革命」の行方

などなど、臓腑に落ちるブログを書かれています。

そしてvaivieさん、これからもよろしくお願いいたします。

返信する
お久しぶりです。 (misako)
2013-08-21 10:52:36
お元気ですか?
千明リーダー帰ってきてるんですね!

ガールに行けなくなって、約2年が経ってしまいました。
最近でも、ふっと思い出すことがあります。
今では、真っ黒に日焼けしてあの頃とは全然違っているかもしれません(笑)

また機会があれば、明美リーダー、千明リーダーに会えるのを楽しみにしています!!
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