アナザースカイ エジプト

もうひとつの故郷のように感じるエジプト。たびたび訪れるエジプトのフォト旅行記をご覧下さい。

イスカンダレイヤ(アレキサンドリア)

2010年04月30日 | 旅行




エジプトの北、地中海に面した町。

アレキサンドリアにエジプトのイメージが感じられないのは美しい海が広がっているからだろうか。



  
   




地中海のマリンブルーを引き立てるのは、粒子の細かい、

まるで白いパウダーのような砂浜とギラギラ照りつける太陽。

ギリシャ人のような顔をした美しい青年と 風にそよぐ優しい椰子の木。




   




                    




この美しい町をクレオパトラがこよなく愛したというのも、うなづけるような気がする。



  



アラビ-(アラビア語)

2010年04月28日 | 旅行



アラビア語の文字は流れるような筆記体で、角のある文字がなく、強弱があって造形的に見ても美しい。




                       




竹ペンで描くアラビア書道も、コーランなどに使われている装飾文字も見事である。




   




私はアラビア語の言葉で好きなフレーズが二つある。

あいさつで使われる「アッサラーム・アレイコム」

直訳すると、すべてのあなた方に 平和を

平和への願いが、毎日のあいさつに込められているとは、なんて素敵なんだろう。



もう一つ「インシャー・アッラー」

アラーの御意志のままに

アラブ人の怠惰の代名詞のように言われているが、私は努力したあとの天命を待つ静かな境地の言葉だととらえている。

やるだけやったのだから、肩の力を抜いて…と言われているような穏やかな心境になれるのである。




   







マアバット・アブーシンベル(アブシンベル神殿)

2010年04月27日 | 旅行




アブシンベルへやってきた。

ここで素敵な偶然に遭遇した。

年に2回だけ、神殿奥のラムセス像に朝日が当るという幸運な日。




    




徐々に太陽が光の帯を伸ばし始め、私たちは息をのんでその時を待った。

そしてついにラムセスの顔が、ほの暗い空間の中から金色に染まり浮かび上がった。

様々な国の観光客から、共通の歓声が上がった。




                       




言葉も音楽も必要なかったその一幕は、忘れ難い感動を私たちの胸に刻みつけた。




                         







ガーミァ・ムハンマド・アリ(モハメッド・アリ・モスク)

2010年04月26日 | 旅行



                        





太陽の光を受け銀色に輝く美しいモスクが、高台にそびえ立つ。

モスクとはイスラームの寺院のこと。

中に入る前には、水場で手足と口を清める。

入り口では、靴を脱いでから入らなければならない。

不思議なことに日本の寺社のしきたりと相似している。




中に入ると、ほの暗い中にシャンデリアや円形に幾重にも配置された、おびただしい数のランターンが目に入る。




   




メッカの方角を向いて、床に座ってみる。

ひとときの静寂の中、ムスリム(信者)でもない私が厳粛な気分に満たされる。




                        




イスラームはキリスト教、ユダヤ教と、もとは ひとつであった。

宗教間の争いが、この世界からなくなることを願わずにはいられない。 







                                


再びハン・ハリーリヘ

2010年04月23日 | 旅行




昼のハン・ハリーリは、底抜けに陽気なエジプシャンの象徴のようなスーク(市場)である。

通りを歩き出すと、呼び込みのへんなフレーズがあらゆる店先から襲いかかってくる。




   




「カワイイネ」「バザールデゴザール」「キンサン、ギンサン」「オシン!」

「アッチハタカイヨ!コッチハヤスイヨ!」「ヤマモトヤマ」などなど…



   
   




それに、ひるんではいけない。品物に興味があれば、半値から交渉スタート。

いらないのなら「ラー・ショクラン」(いらない)と言ってどんなに引き止められても立ち去ればいい。

ハン・ハリーリの古い建物や商店は、なつかしい遠い昔を想いおこさせる。

いるはずのない私が、かつてそこに存在していたような不思議な感覚に包まれる。  







遊園地

2010年04月21日 | 旅行




親子連れやカップルでにぎわう、楽しく心和む場所であることは世界共通である。
        
アトラクションも日本でよく見かける物が多く、観覧車やバイキング、コーヒーカップなどがある。




             




   




しかしセーラームーンらしき、不気味なオブジェには驚く。




                     




イラストレーションを生業としている私としては、無報酬でいいので、ペイントに駆けつけたい衝動にかられる。

このセーラームーンがどこから来たのか、どうしてこうなってしまったのか、どうしても気になる…






エジプトの母なる川 エン・ニール(ナイル川)

2010年04月20日 | 旅行




ナイルの水を飲むと、ナイルへ再び帰ることができるという言い伝えがある。

氾濫のたび肥沃な大地をもたらしたナイル川をヘロドトスは「エジプトはナイルの賜物」と歴史書に書き残した。
        



   
     



ナイルは眠らない川でもある。

特に夏場は夕方から朝方ちかくまで川遊びで楽しむ人々の歓声や船から聞こえるアラブ音楽でにぎわう。

橋の上ではイスを貸し出し、即席マクハー(喫茶店)となる。




              




昔も今もナイルは涼しげな風を吹かせて、母のような優しさでエジプトの人びとに恩恵をもたらしている。






ガマル(ラクダ)

2010年04月20日 | 旅行




アラビア語は日本語ほど語彙が多くないといわれている中で例外もある。

その一つにラクダがある。

雌ラクダ、雄ラクダ、若いラクダ、年寄りのラクダ、妊娠しているラクダ、妊娠していないラクダ、など…

すべて形容詞を使わず、独立したひとつの単語としての言葉が数多くある。

それは砂漠の民にとって、ラクダがいかに家畜以上の重要な存在であったかを意味する。




   




顔は癒し系で正面から見ると、某監督の描いた宇宙人にも似ている。

ピラミッドエリアのラクダは観光客用なのでずいぶんお洒落で、なかにはタトゥーを入れているラクダもいる。



                    
                     




今日もラクダは広大な砂漠を、あせることなく、のんびりと、ゆっくりと歩いていることだろう。

私たちもラクダのように人生を歩んでいけたら、どんなにいいだろう。






トゥーツ・アンク・アメン

2010年04月18日 | 旅行



英語読みでは子音と母音を重ねてツタンカーメンとなる。

ハワード・カーターとスポンサーの富豪カーナボン卿の不屈の努力によって

1922年ついに未盗掘のまま発見された唯一のファラオである。




                             

                黄金のマスク                       ツタンカーメンの内臓を入れたカノポス壷


             

ツタンカーメンの柩を覆っていた黄金の厨子  ミイラ作りの神アヌビス神 ジャッカルという山犬だといわれている


謎に包まれていた若きファラオも、近年医療機器を使って謎が解明されつつある。

しかし、私にとっては死の原因よりも

愛妻アンケセナーメンが彼の柩に入れたといわれている矢車菊の花束の方がせつなく胸を打つ。




          


カルブとキッタ(犬と猫)

2010年04月18日 | 旅行




ハン・ハリーリでやたらと猫を見た。痩せてはいたが、元気に生きている。

ルクソールの神殿では子育てをする犬を見た。




    




野良犬や野良猫とおっとり共存していた幼い頃の私の育った街を思い出した。




   



           
確かに日本は綺麗になった。もう野良犬も野良猫も、ほとんど見かけない。
   
けれど、何か大切なものを忘れてしまった気がするのは、私だけだろうか。






2010年04月17日 | 旅行




1年のほとんどが晴天のエジプトでも、アスワンハイダムが出来たことによって、雨の日が増えたようだ。




               




私たちもこの旅では、雨と季節はずれのハムシーン(砂嵐)にみまわれた。

異様な雲がみるみる空を覆い始めたと思ったら、台風並みの風が吹き始めた。

ツアーの観光客がクモの子を散らすように観光バスに駆け込んでいく。




  




バチバチと砂漠の砂が音をたてて、頬をたたく。小さな竜巻がそこかしこに発生していた。

でもエジプト人はいたって平気で嵐の中を歩いていく。






      


サウサンの料理

2010年04月16日 | 旅行

特別な日だけに使うという美しい光沢のクロスがかけられ、特別な日の食器が並べられる。

サウサンのもてなしの心が嬉しくもあり、もったいなくもある。




   


マハシ(ぶどうの葉で包んだり、ピーマン・ナスに詰めた炊き込みご飯)

ターギン バミヤ(オクラと牛や羊肉を煮込んだトマトベースシチュー。タジン鍋で作ることが多い)

チキンのグリル

レバーのソテー

サラダ

モロヘイヤスープ

アエーシ バラディー(エジプトパン)


食を大切にして、家族や友のために手を抜かない彼女の温かい料理は、どのレストランよりも素晴らしい。






大切な友人

2010年04月15日 | 旅行




友人のサウサンは訪れる度に、心を込めた手料理でもてなしてくれる。

台所で体と手と脳を目まぐるしく動かし、神技のような手際の良さで料理を仕上げていく。









私は手伝いもせず、シャーイビナーナー(ミントティ)を飲みながら、おしゃべりして、台所での彼女を眺めて楽しむ。

エジプト女性の芯の強さと家族、友への愛情が伝わってくる。






偉大なるアハラーム

2010年04月14日 | 旅行



悠久の時を越えて悠然とそびえ立つピラミッド

                                                           
なんと娘の部屋のベランダから眺めることができる。

そしてそれは1日の時の流れの中で、刻々と姿を変えていく。









エジプシャンにとっては、生まれた時からピラミッドはそこに存在する。

だからいたって彼らの思いは淡白である。私たちのような異邦人の方が、思い入れは深い。









遠い5000年もの過去に遡って想像してみる。

まだ化粧石が施されていたピラミッドの輝く姿に古代エジプト人たちは、きっとそこに神の姿を見ただろう。

天から降り注ぐ太陽の光線に似た偉大なる三角。完璧なバランスの三角に、私も思わず手を合わせる。

「夫と息子が元気で働けますように 娘がエジプトに愛され無事に過ごせますように…」








幸せショッピング

2010年04月13日 | 旅行




娘に会いに行く度に二人でショッピングを楽しむ。

シティスターズというモールに娘のお気に入りの店がある。




              

      

                           




デザイナーズもののアバンギャルドなデザインの品が並ぶ。