アナザースカイ エジプト

もうひとつの故郷のように感じるエジプト。たびたび訪れるエジプトのフォト旅行記をご覧下さい。

空港Ⅱ シンガポール・カタール

2010年09月28日 | 旅行

エジプト行き、トランジットで訪れたシンガポールのチャンギ空港は、世界の旅人で多いに賑わっていた。





                     





UAEといい、シンガポールといい、国が元気だと空港も元気だ。

この空港内には、なんと公園が何ヶ所かある。





       





私たちのお気に入りは、ひまわりガーデン。外界の空気が気持ちいい。

シンガポールは入国してナイトサファリ、オーチャードガーデン、リバークルーズ等を楽しんだ。





       




 
露店で売られていたドリアンが、すごい匂いを発していた。

ミスシンガポールの経歴を持つガイドのリン・シーさんがお別れの時、

「マタ、キット ジャラン(散歩)シニキテネ。」と空港でいつまでも手を振ってくれていた。





       





カタール空港は少し小規模な空港だが、ここもたいへん人が多く活気があった。





                     





売店でアラブ世界ではメニューにない「アイスコーヒー」をうっかり頼んでしまったら、

スタッフの人たちが、相談しながら何とか作ってくれた。ちょっぴり薄めのアイスコーヒーの思い出。





                     





トランジッドの空港で、エジプトへのはやる心を抑えて、しばし休憩。

少しだけその国を垣間見る。

これも大切な旅の一部である。





                     








フンドック(ホテル)Ⅲ

2010年09月24日 | 旅行



エジプトの南端アブシンベルの地へ到着。

強烈な太陽光線が、肌に突き刺さる。

痛い!!

エジプト人ガイドが、キッパリ、サッパリした顔で「ミナサマー!イマノ気温ハ54度デゴザイマス。」と言う。





                     





舌に汗腺のないはずの猫が、舌を出してヨタヨタと歩いていく。

私たちは汗すら出ない。自分の影がいつもより濃いような気がする。

椰子の木だけは、大きく元気に風にそよいで立っている。

この地からもう少しでスーダンだ。この暑さ、当たり前なのか。





                     





そんな過酷で辺ぴな土地に建つホテル、セティ。

レンガの堂々としたゲートをくぐって少し行くと、ナセル湖が見えてくる。





       





ナセル湖を横にグリーンとブーゲンビリアの咲き乱れる庭を、ボーイさんにコロコロ トランクを転がしてもらいながら行くと、

私たちのコテージに着く。





                     





中に入ってアラビア風のインテリアに、二人でキャーキャー感激する。





                       


                              





コテージの外へ出てみた。宿泊客は多いはずなのに物音一つしない。





                     





どこまでも広がるヘヴンブルーの空に、燦然と輝く太陽ラーと、ナセル湖の深い藍色が

音を吸い込んでしまったかのように静寂が広がっている。

この世が娘と私二人だけのようだ。

エジプトの空と湖の果てしない空間を独占したような、今思い出しても心躍るホテル、セティだった。





                     








オールドカイロ

2010年09月20日 | 旅行

エジプトといっても、ムスリム(イスラム教徒)ばかりではない。

キリスト教徒(コプト教徒)も存在している。





                    

                              (聖ジョージ修道院)





ここオールドカイロは、エジプトの総人口の1割ほどだといわれているコプト教の人々が生活している町である。





        





彼らは当然ながら、アラビア語の中でイスラムの神「アッラー」を意味する語が入った言葉を使わない。

例えば   

「インシャー・アッラー」…(神の思し召しのままに)そうしましょう

「アル・ハムド・リッラー」…(神のお陰で)お陰様で元気です

「ワッラーヒ?!」   …(神の名をかけて)本当?!      など





                    





手首には小さな十字架のタトゥーをいれている。

アルコールや豚肉も飲食する。





                   





以前、娘が勤めていた会社はコプトの方が多く、その時の印象は、優しく穏やかでお洒落な草食系。

ムスリムのエジプト人は、陽気でパワフル 超肉食系だそうである。

町を歩いても、静かで美しく落ち着いた雰囲気で、ヨーロッパの古い町並みのようだ。





                     

               (スーク・フスタート 第二のハン・ハリーリをめざしているがまだ未完成で静か)





ローマ皇帝に迫害を受け、多くの殉教者をだしても、エジプトの多くの人々がイスラム教に改宗しても、

信念を曲げなかったコプトの人々。

この町の凛とした荘厳な美しさは、そんなコプトの苦難の歴史からきているものなのかもしれない。




                     
                     

                                (コプト教墓地の中庭)







ポンペイの柱

2010年09月16日 | 旅行

アレキサンドリアの空は、排気ガスに曇ることなく、どこまでも青い。





                                          





その空を突き刺すように、一本だけ立ち続けてきたポンペイの柱。

高さ30m以上を思わせる迫力なのは、高台で周りに何もないからだろうか。

見上げていると、その柱をつたってジャックと豆の木のように、天空の国へ行けるかのようだ。





                     





ローマ皇帝の神殿だった頃は、この円柱が400本も立ち並んでいたという。

その壮麗さは、想像を絶するものだったろう。

一人になった柱の両側で二体のスフィンクスが、慰めるようにポンペイの柱を見守っている。





                 





この光景を見ていたら、有名な句が頭に浮かんだ。

「夏草や つわものどもが 夢のあと」 松尾芭蕉

荒地の高台に残った栄華の残骸を見ると、やはりこの世は無常…

この世のことは、一瞬の夢なのかもしれないと思う。





                     





エジプトの強烈な日差しの中、あまりに光が眩しく、空が青く美しいので、この無常観がよけいに胸に迫ってくる。

もし、いつか人類の最期がおとずれるのなら、こんな静かな光景だけが残るのかもしれない。





                     







マクハー(喫茶店)

2010年09月14日 | 旅行

イスラームの戒律の中で、たしなんではならない物の一つにアルコールがある。

だから居酒屋などで、コミュニケーションをとることができない。

そこで代わりとなるのがマクハー(喫茶店)で、アラブ文化にはなくてはならないもののようだ。





                     

                 (ハン・ハリーリの店員さんたちがフレンドリーに話しかけてくる。商売はいいの?)





昼夜を問わず大いに賑わい、

シーシャ(水煙草)をくゆらせながらアホワ(コーヒー)やシャーイ(紅茶)を楽しんで会話に興じる。





      

                                          (込みあってくるとトレイを置いただけの即席テーブル)





時として歌声喫茶にもなる。

アラブ音楽をアラブ楽器で演奏したり、歌やコーランを吟じたり…。

演じ手が上手かろうが、少々下手であろうが皆ノリノリで楽しむ。





                    





また、貧しい風体の人やご老人が現れると、

そばにいる若者たちが皆でお金を出しあって料金を払ったりしている光景を見る。

教えにある喜捨の精神が、さりげなく発揮されていることに感心する。





                    

              (手前の男の子がバクシーシをねだったら、エジプト人の青年は抵抗なく渡していた)





アルコールの力を借りなくても陽気に笑い、屈託なく大きな声で語り合う。

人と人とのつながりを大切にしているエジプト人を見て、少し羨ましくなった。





      

     (スフィンクスの前のマクハー・特等席!)                   (感じのいいギャルソーン)





  


ナイルディナークルーズ

2010年09月09日 | 旅行

エジプトの夏は、当然ながら暑い!

多くの人々は、日中を避け涼しい夜をエネルギッシュに楽しむ。





      



                    
その楽しみ方のひとつに、ナイルクルーズがある。

電飾で着飾ったボートは、地元若者たちのダンス用。さしずめ、フローズンクラブだろうか。

男性も見事な腰つきで踊る。

観光客や家族連れは、ディナー付の豪華な船で楽しむ。





        





あたりが暗くなった頃、船は桟橋をゆっくり離れる。

レストランでは、次々とショーが始まる。





     





胸に迫るアラブ音楽の生演奏。夫が大喜びした陽気でセクシーなベリーダンス。

じーっと見ていた娘が、目を回したスーフィーダンス。

スーフィーダンスとはイスラムの修行のひとつといわれ、スカートをはいた男性が回転し続ける。

最後には意識が朦朧となり、神の境地に近づけるそうだ。





                     





食事はバイキング形式で、エジプト料理やイタリアンなどが並ぶ。





                     






お腹がいっぱいになったところで、甲板に出てみる。






                     




  
巨大なホテルのシルエットや色とりどりのシティライトが、船を囲うように広がっている。

川面に灯りが宝石のように映りこんで、賑やかさが増している。





     





その灯りの下、たくさんの人々が息づいている。

眠らない町カイロ。

今日もカイロは独特のもてなしで、私をわくわくさせてくれている。





                     







ドバイ空港

2010年09月07日 | 旅行


エミレーツ航空のトランジットで、ドバイ空港へ降り立った。

あと、3・4時間で娘と会えるのだが、ここはもう少しの我慢。   

ドバイ空港を楽しもう。





                     





ハブ空港として活発なドバイは、以前訪れた時より巨大化していた。

多くのショップが立ち並び、いろいろな人種の人々が行きかう。





      





富裕層が多いことでも有名な国なので、人間ウォッチングしてみると、

石油王のようにカンドゥーラを着た男性の身につけたリングがすごいと気づいた。

大きなサファイア、エメラルド、ルビーだと思われるゴールドのリングをした人がチラホラ…

女性のまとっているアバヤは、ラインストーンやスパンコールで装飾されている。

生地は日本製の高級シルクともいわれている。

なかには、女優のように美しい人もいる。





                     





空港のいたるところにある壁時計は、すべてロレックス製。

しかし、残念ながら少しずつ時間にずれがある。自分の時計を見たほうが良さそうだ。






                





空港で発売されているクジの一等賞品が、ロールスロイスやフェラーリで、なんと当選確率は1000人に1人!

まるでアラビアン・ナイトを地でいくようなドバイ。





                              





ラグジュアリー・ナイトに心から酔いしれることのできない私には、この国は真夏の夜の夢なのかもしれない。





                    







フンドック(ホテル)Ⅱ

2010年09月02日 | 旅行



カイロのラムセスヒルトンホテル




                     




ナイル川が一望でき、インテリアもゴールドで統一されている。

気分はラムセス2世!




                      




美しいナイルの夜景に酔いしれたが、朝方まで舟遊びのアラブ音楽や歓声が聞こえていた。




ギザのピラミッドパーク・インターコンチネンタル




                     




娘が友だちと遊びに出たので、一人でお茶を入れてベランダへ出てみた。

目の前のガーデンでは、結婚式の準備が始められている。




                     




私は娘のエジプト留学が目前に迫っていたので、少し感傷的になっていた。




       




娘にとってエジプトは憧れの地。

初めての海外旅行もエジプトを選び、アラビア語の勉強を始めた。

初めての海外旅行が韓国や中国だったら…

いや、結果は同じだったか。

人生の目標が見つかって良かったと、無理やり納得させた私だった。