強烈な太陽をキラキラと映す、ナイルに浮かぶ小さな島。
そのフィラエ島まで舟で行く。
島の輪郭をたどるように、緑が青々と生い茂る美しい島。
まもなく優美なイシス神殿が見えてくる。
古代エジプトの神々の1人で、イザナミノミコトのような存在であるイシス女神の神殿である。
彼女はオシリス王の妻でなんとエスパーだった。
夫オシリスは王権争いで弟のセトに殺され、体をバラバラにされてしまう。
そこでイシスはオシリスの体を集め、包帯でグルグル巻きにして、愛と超能力の力で蘇らせる。
これがミイラ作りのルーツだといわれている。
彼女は聡明で愛にあふれ、能動的で超能力者。卑弥呼のイメージもある。
このイシス神殿は、他のダイナミックなエジプトの建造物と比べると、洗練された都会の女性を思わせる美しさがある。
だからエジプトの人々もこの神殿とフィラエ島を「ナイルの真珠」と呼ぶ。
オシリスを蘇らせるために大変なパワーを要したので、
一夜にして老婆のようになってしまったという一説もあるイシスの愛。
ナイルの真珠の美しさの内に秘めた凄まじい愛情の物語を知ったとき、
感動と同時に少し恐ろしさも感じたのは私だけだろうか。
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