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赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

食べ物を粗末にするな  コラム(143)

2016-02-10 00:00:00 | 政治見解



コラム(143):食べ物を粗末にするな
 
先月、廃棄したはずの冷凍食品が横流しされた事件で、産業廃棄物処理業者と仲介業者が摘発されました。
廃棄業者や仲介業者の犯罪性ばかりが問われていますが、本質的な問題はそこではありません。
この事件を、国内と世界の食糧事情について考えるきっかけにしてみたいと思います。


莫大な無駄

現在、国内では本来食べられるのに廃棄されている食品が年間500~800万トン発生しています。年間約3000万人分の食料が捨てられ、金額に換算すると11兆円になります。

また、アメリカでは、供給されている食物のうち、なんと30~40%が廃棄物となって処理され、金額では20兆円規模になっています。


世界の食糧事情

現在、世界では約9億人の人々が飢餓や栄養不足状態にあり、一日4万人が餓死しています。世界では1日三食食べている人は全人口のわずか20%しかいません。

また、日本国内においても18歳未満の子供の貧困率が16%という驚くべき数字があります。子供たちの食生活は、1日一人329円の食費で生活しています。栄養バランスどころの話ではありません。

日本においては行政の問題も関わっているのですが、世界では政治体制や宗教的な壁を乗り越えて、今すぐに助けなければならない人々がいることは事実です。


父に「食い物を粗末にすると罰が当たる」と教えられた

前述した廃棄食品の横流し事件の背景には、食べ物を粗末にする風潮に対する警鐘が含まれているはずです。

サイズが規定に合わないという理由で廃棄される大量の野菜や果物。
2月3日の節分の日に、あちこちで売り出された恵方巻が大量に売れ残り、廃棄処分されたとのニュース。

どれも心が痛みます。本当にもったいないのです。

今日も世界中で、利益重視という欲望が大量の無駄を発生させているのです。いつまでもこのような状況を放置するわけにはいきません。

子供のころ父に「ご飯粒残したら罰が当たる」と言われたことがありました。

私たちはせめて、与えられた恵みに感謝する心を取り戻したいと思います。




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