ちくわブログ

ちくわの夜明け

くいっくいっ

2006-05-22 07:21:31 | Weblog
『延示』第一回上映会、無事終了いたしました。
会場にお越し頂いた皆さん、本当にありがとうございました!

第一回とか言ってもピンと来ないですね。実際上映会としては3回目だし。
とりあえず「わ~い、マット体操ができるぞ!」ってくらいガラガラにならなくてよかったです。倒立なら余裕でできた。

さて、上映会も打ち上げもまったりとしたなかなか楽しいものになりました。またこうゆうのやりたいですね。特に主催だからって気を使う部分もあまり無いし。
とか言って上映前挨拶の前にこそーりとカウンターに忍び寄り、マスターに「すいません、きつけになるような酒下さい」と言ってウォッカをあおっていたのは国家規模の秘密です。
むせました。

詳しいレポはまたこんど。
秘密工作員のS・A氏が今月の給料で買ったという一眼レフで挨拶の様子なんかを撮影してくれたらしいので、数々の写真と共に紹介したいと思います。


話は変わって。
翌日は急きょ入った撮影アシスタントのお仕事をしていました。そこでわたしは最近とみに気になるあのお仕事をされている方について考察してみました。
「あのお仕事」とはタレントさんが水着なんか着てて、撮影中おけつなどに食い込んだ布部を「くいっくいっ」ってひっぱってお直しするお仕事をする人の事で、通常スタイリストさんといいます。
スタイリストさんのお仕事はご存知のとおりヘアスタイルやらお化粧やらそういうことやら、およそタレントさんに触れることは一手に引き受けるというたぐいまれな立場の人の事で、わたしはいつも現場で敬意と嫉妬の入り交じった複雑な視線で彼女(彼)らをみつめています。

わたしは「くいっくいっ」ってやるのがいつもいつも非常にうらやましく思い、どうか、この仕事だけ専門化してそこでこの僕を雇ってもらえないものだろうか、と最近そんなことを考えていました。

いや何を!そんなワイセツな意味ではない。僕はあの仕事に芸術、表現を感じるのだ。食い込んだ布と肌の間にそっと指をはさみ、タレントさんの気持ちを損なわずに「完成したカタチ」を一瞬にして作り上げる。
これを芸術と言わずしてなんと言おう。
「完成したカタチ」とは肌と布がベストな協調関係を保っている状態のことで、しかるべき位置に適度なシワがよっている状態のことをいいます。
男はそこにエロスという名のエネルギーの迸りを感じるのです。これが嘘だと思うのなら見てみるがいい。アキバ系のアニメフィギュアは服や水着の「シワ」造形に相当な魂を込めています。論より証拠。これはマジな話です。本当に機会があったら見てみるといいです。

僕はリアルでそれをやりたい。ぜひここは分業化すべき。そしてこの俺にやらせるべきです。何十年か経てばわたしの言っていることもきっと理解されるはず。その頃にはこのようなインタビュー記事も。


「巨匠探訪 『シワの美学』 赤目氏おおいに語る」より
この世界は刹那の見切りなんですね。多分に感覚的なものが要求される。いかにして瞬時に理想的な、独創的なカタチを作り出すか、それが重要なんです。

―――そう語る赤目氏の右手には長年の「仕事」によるマメ(通称“直しマメ”)が並んでいる。

経験。それも大事。積み重ねることで得られるものは大きい。しかしそれだけではこの世界やっていけない。これは他でもない、センスの世界なのです。いくら出来ないものが勉強したところでプロの世界には決してたどり着くことは出来ない。

―――そのセンスで業界から多大な信頼を寄せられている赤目氏。多数の弟子を抱えるいま、これからの展望を聞く。

先のことは考えない。常に考えるのは今。今に全てを爆発させる。それが僕のやり方。弟子にも簡単に道を与えない。彼らにはこう言っている。「この世界で本気でやっていこうと思うのなら、俺を食い潰せ。そうしなければ俺が君らを潰す」ってね。

―――極みの域に達してなお衰えることのないその目の輝き。氏を脅かす業師がいつか現れることは果たしてあるのだろうか・・・・?

(了)


以上。
どうだろう。(何がだ)
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