よろずよもやまよろずたび

地元の写真と日々の雑感、写真日記です.
最近は陶芸三昧の日々ですが・・・

アダムの呪い ・ 強い者は生き残れない・・・

2012-05-04 | 



「アダムの呪い」は、著者ブライアン・サイクス教授が同姓の人物と先祖が同じかもしれないという疑問を抱いたことから、男系のみを受け継ぐY染色体を調べていくうちに、Y染色体の世界への拡散具合や、女性の系統を継ぐmtDNAとの対立構造が明らかにされて、十数万年後には生殖能力を失って人類は滅亡する可能性がある・・・といった、Y染色体についての永い永い物語です。 

途中のエピソードとして蒙古帝国を築いたチンギスハーンの遺伝子が当時占領した全域に分布しているというのがあります。

その数なんと千六百万!! まさに男の鑑じゃぁ~ 

というかなんというか・・・。 

ところで、父系の先祖が遺伝的に同じだという場合、その家系に当然のことながら脈絡と男が生まれ続けなければなりません。 しかし、中には女子しか生まれなかったり、子供ができないこともあるわけで、そうなると家系は途絶え、家名が消えて姓の種類が減ることになります。 しかし、日本の場合、家名を残すことの方が重視されて養子があたりまえです。 我が
kome
家も例外じゃなくって、なんと養子が3代続いたそうです。 しかし、しかし、世界的に見ると日本のようなのは少数派で、父系制のつよい国の方が多数派のように思います。 それだけではないかもしれませんが、お隣韓国の人の名前で思い浮かぶのは「金」とか「朴」とかばかり・・・。




さて、次の「強い者は生き残れない」は、強かったチンギスハーンの遺伝子が世界各地に広まったってことを思うと、どうもピンとこなかったのですが、まぁ十数万年後に生殖能力無くすと思えば納得。
 ・・・ってな話しじゃなくて、

従来の進化理論が、個体の遺伝的形質や表現型が、仲間内での姓選択や環境に対する適応度の高さに応じて選択され、漸進的に変化した結果、
様々な生物がいる現在に至ったというもののようですが、

じつは環境が安定している間にも突然変異がランダムに起きていて、種の中の多様性が蓄積されていきます。 

そして環境が変わったとき、例えば間氷期から氷期へと変わったときに、それに適した者が残るので、ごく短いスパンで種の分化や融合が起こる可能性があるというものです。 

そこから話がさらに続き、生物界の適応放散(繁栄)と絶滅が繰り返されてきた原因を明らかにします。 そして人間社会も同じように盛者必衰があるわけです。 しかし、そろそろこういうところから脱して、永続的な共生を目指すべきじゃないかと締めくくっています。


さてさて、「アダムの呪い」の前著に「イブの七人の娘たち」というのがあって、こちらは言わずもがなですが、ミトコンドリアDNAのお話ですが、いまある数多の話しの大元になったような本らしく、面白そうです。

そうそう、写真に写っている「Y染色体からみた日本人」は、またの機会に・・・