娘の本棚は夥しい漫画で溢れんばかりである。
『ちぃっとは整理すりゃどうでぃ、ろくでもねぇマンガばっか捨てちまえぃ』
『何を偉そうな、そっちの方こそ、二束三文の本ばっかりだろが、
ウチのは高値で売れるっつーもんよ、どうだ参ったか!』
『な、なにを猪口才な小娘が、こ、これを見ろ、
バカ式 アホ式 少年マネジン だれも知らない貴重なマンガだっ』
『アホか、誰も知らなきゃ値も付きゃせんがな、みんな捨てたらどぅなのさっ!』
『なにをいうか、1円玉100枚を積まれても捨てやせんぞ、
10円玉100枚でも、さらさらその気はないからなっ・・・ 』
『あ、そ、好きにすれば』
『ちょ、ちょ、ちょっと待て、話しがなんだかオカシくはないか・・・』
『ぜんぜん』
読み返すこともないだろう本だけど、
余所にもやれず床が抜けるまで溜り続けるんだろうなぁ
絵柄を真似るのは、歌の物真似や小説の文体を真似るようなもので、
簡単に出来るもんじゃありません。