ごじゃ満開

いすみ市内外の隠れた情報と
ちょっとしたエッセイ。

貰ったも同然

2011-04-25 18:03:34 | Weblog
日曜の朝。

叔父のとこへ
竹ン子掘りに
行ってきた。

ずいぶん昔に一度、
大多喜のタケノコ狩りで
収穫した経験はあった。

手入れの行き届いた
タケノコ農園。

見つけるのも
掘り出すのも
比較的容易。

だが今回は
自然の山。

20年ほど前から
「男は七分!」
と愛用している
(めったに着ないが)
寅壱のニッカに着替え
気合いを入れる。

入山前、

(叔)「見っけられっかぁ~?」
(俺)「どーでしょ」
(叔)「ってか、そへあっでん」
(俺)「へ???」
(叔)「おめぇの左足っ!」
(俺)「へ?へ?へ?」
(叔)「踏んでっでん!」
(俺)「あ・・・」

1本目収穫。

自分自身で
“先が思いやられる”
と感じた。

さて、
本格的に入山。

平らな地べたなど
ほぼ皆無。

(叔)「こいら辺あっど」
(俺)「え?どこだ?」
(叔)「った~!それも見っけらんねんか」
(俺)「え?え?」
(叔)「右足んとこ!」
(俺)「あっ!」

こんなことを
十数か所も繰り返し。

嵐のあとの山。

滑るは転ぶは。

気合いのニッカも
泥だらけ。

まっでド素人。

約3時間の収穫作業。

掘ったには掘ったが、
結局1本も発見できず。

くやしい。



「リベンジだ!」

火が着いちまった。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

当地域には、
先人からの言い伝えで、

『イナダと竹ン子は買うもんでねぇ』

とある。

この“格言”、
一般的には
ただ単に、
「貰って食うもんだ」
だ。

っが、しかし、
解釈の仕方によっては
もっと深い意味になる。

四季折々の自然に触れ、
様々な人達と交流する。

お金や時間などに
縛られない、
一番人間らしい生き方。

自然豊かで
義理人情に厚い
当地域ならではの言葉。

イナダも竹ン子も
買えばだいたい
@500円程度から。

だが、
いざ獲(採)るとなると
容易なことではない。

時間給で換算したら
とても合わない。

感謝の念に尽きる。

あらためて
そんなことを感じた
後厄の春。