ごじゃ満開

いすみ市内外の隠れた情報と
ちょっとしたエッセイ。

いすみ看板遺産

2018-07-19 17:22:56 | 看板を考える
言いたくはないが、
やっぱ、
『暑いっ!』

仕事中は、
「水分・塩分・休憩!」
「水分・塩分・休憩!」
「水分・塩分・休憩!」

帰宅して
シャワーあびたら、
「カポッ・グビッ・げふ~」
「カポッ・グビッ・げふ~」
「カポッ・グビッ・げふ~」

「パパのみすぎ」
「まだ3本だんによ!」

こんな調子で
とりあえず
毎日を繋いでます。



先日、

「錆びてボロボロだかんカッコ悪くて」

という、
市内某店舗の店主様から
看板撤去のご依頼。

行ってきました。

亜鉛引き鉄板製の
箱文字。

ハシゴを登って、

「さぁ、やっか!」

と、
ヤシヤシやろうと思ったが、

「んっ!?」

エライ代物だ。

(俺)「コレ、いい年代物ですね」
(店)「うん、俺が生まれてすぐくらいだから、50年以上?」
(俺)「・・・っすよね」

撤去作業あらため、
撤収作業として
ちょっと丁寧に
やってみた。

その
撤収してきたモノがコレ。


たしかに
錆びもあり、
塗装も何色だったか
わからないほどだが、
50年以上経っても
カタチを留めているのは、
スゴイ。

さらに、
表面は
叩き出しの
カマボコ型だ。


裏面を見てみる。


「おぉ・・・」

ハンダづけ、
ビッチリでキレイ。


立ち上がりの帯部分、
接続部分さえも
わからぬほどの
精巧さ。

(俺)「このシゴト、スゴイっすね」
(店)「あぁ、言われてみりゃそかもね」
(俺)「どでこせたんすか」
(店)「いやぁ、わっかんねぇなぁ~」
(俺)「こーゆーシゴトできる人、いまでもいるんっすかね?」
(店)「どーかなぁ~、もういねぇかもねぇ~」

自身、
作り方はわかるが、
いざやろうとなれば、
何日かかることだか。

ということで、
店主様の了解を得て、
いちばん程度のイイ
この一文字だけ、
『看板遺産』
として、
保管しておくことにした。

こういう代物は、
数が少ないです。



俺は毎日、
胃酸過多。

錆びてボロボロにならぬよう、
気ぃつけねっばネ。

現場現場現場

2016-02-12 12:00:00 | 看板を考える
久しぶりに
お仕事ブログ。

競馬ばかりやってません。

逆に競馬を休んでる。

気にはしてますが・・・



今週は現場が続いた。

月曜は、
いすみ警察署の門の脇にある
掲示板のリフォーム。

いつごろ設置されたは不明だが、
ステンレス製の立派なモノなので
おそらくバブリーな頃であろう。


朽ちたボードの交換。

ついでに、
シミだらけステンレスを
研磨剤で軽く磨いた。


この類のモノは
定期的に
掃除や交換をしましょう。



火曜は、
JAいすみさん。

農産物直売所
「グリーンスパいすみ」
の看板の新設。

この3月に
国道465号線と国道128号線が
直結する道路が開通する。

っで、
国道465号線沿いとなる
この直売所が
「ちゃんと看板建てよう」
というコトになった。


繁盛してくれると
イイですね。



コマゴマした仕事の
祝日木曜をはさんで、
水曜と金曜。

市内国道128号線沿い、
造園業を営む鵜澤園さんの
庭木等の直売店。

以前、
車に突っ込まれたらしく、
看板が損壊してしまった。



こんな直線道路で
なんでココに突っ込むのか?

「看板を復旧してほしい」
とのご依頼。

壊された看板は
それなりの大きさがあったが、
いろいろ書いてあるも
たいして目立たない。

しかも片面表示。

単なる復旧ではなく、
もう少しなんとかしてみようと
コチラからご提案。

本体のレイアウトと
設置イメージの
合成写真を作成し、
紙ベースでプレゼン。

すぐに
GOサインいただいた。

新設の看板は、
表示する面積は
小さくなったが、
「何屋さん」
ってすぐわかる表記で
両面表示してみた。



新しい看板を
設置するよりも、
損壊した看板の
基礎コンクリートの
撤去作業が難航。

口にしたくないが、
「ヒィ~、疲れた」
と思わず言ってしまう。

安全運転を
心掛けましょう。



っさ、
来週の現場の準備!

金の豚

2015-06-02 15:29:34 | 看板を考える
4月に
お仕事させていただいた
『トンテキ 焼きそば つかさ』
さん。

先週の土曜、

(つ)「これから千葉テレビが取材に来てくれる!」

って、
お電話をいただきました。

どうやら、
千葉テレビ関係者かどなたかに、
『金の豚』の看板が
目に留まったようです。


(俺)「スゴイ!良かったですね!」
(つ)「イイ看板作っていただいたお蔭デス!」
(俺)「いやいや、でも、喜んでいただけるなんて光栄です、ご用命ありがとうございます」
(つ)「いぃや、ホントにありがとうございます!」

わざわざ
電話までよこしてくれる。

ありがたいコトです。

そして、
その番組は、

『熱血BO-SO TV』
6月6日(土)
夕方6時5分~6時55分 熱血生放送!
(再放送:日曜日 夜 7時~7時50分)
http://3ch.chiba-tv.com/boso-tv/

このテレビ見てからでも
かまいませんから、
お店に行ってみて下さい。

場所は
一宮の海岸通り。



逸品です。



当方、
ご依頼主様もモチロンですが、
そのまたお客さんもが
気に入っていただける、
そんなお仕事を
心がけています。

北向地蔵様

2014-07-31 17:18:11 | 看板を考える
ウチから目と鼻の先、
三門交差点。

このあたりの
地区からの依頼で、
この交差点に
祀られている
お地蔵様に関する
説明板の製作と設置。

今日は
大安吉日なので
設置してきた。

だが、
いちばん暑い時間に
穴掘りから
コンクリート練り。

あまりの暑さに、
口が開いてるのが
自覚できる。

犬のキモチが
わからんでもない。



モノは、
木枠+アルミ複合板に
ペイント書き文字。

俺の父の字です。

木材の支柱を取り付け、
本体完成。

このまま
地中に埋けては
支柱の腐食が
早まってしまうので、
支柱よりも
ひとまわり太い
メッキ角パイプを
地中へ挿入し、
コンクリートを埋けて
その角パイプに
本体支柱を差し込む。


こうしておけば、
どれかのパーツが
劣化や破損をしても、
交換が容易なのです。

さて、
この説明板に
表記されている内容は
以下のとおりです。

----------------------
北向地蔵尊
(きたむきじぞうそん)
縁起

 この御地蔵様は、大正十二年(一九二三年)の関東大震災の直後に、日在海岸に北向きのお姿で漂着していたのを村の青年たちが発見したとされる。青年たちは御地蔵様を丁寧に村の三叉路まで運び、発見時同様に北向きに安置し、「北向地蔵様」と名付けたと伝えられている。後の道路事情により、現在の地に移設されたものである。
縁日は、一月二十四日と八月二十四日の両日で、幟旗が建てられる。昔は屋台や盆踊りなどで賑やかだったようであるが、現在は地元の有志の方たちにより、地蔵念仏が唱えられている。
 平成四年(一九九二年)、ここに大型トラックが飛び込む交通事故があり、それによりお堂が破壊され、お地蔵様も首を折る大きな被害を受けてしまった。しかし、怪我人もいなかったことから、
「お地蔵様が身代わりになってくれたのだ」
と言われている。
 その後にお堂は再建され、御地蔵様も新しく生まれ変わったお姿で祀られた。事故当時の傷ついた御地蔵様は、その背後に安置されている。
家内安全、商売繁盛、交通安全など、諸願成就に御利益があると言われ、近隣はもとより、遠方からの信者もみられる。
----------------------

今でも
このお堂には
その当時に
掲げられたであろう
木の銘板が
残っている。

地元地区の方々が
大事に大事に
お祀りしてます。

いつのまにやら
長者番付常連の
某氏の千社札まで
貼られている。

はてさて、
このお地蔵様、
いったい何処から
漂着したのでしょうか。

いすみ市内は
そんな謎が多い。

ま、
詮索はしませんが。



っさ、
今日はこのへんにして、
風呂へっべゃ。

RAIMON

2014-07-30 17:39:03 | 看板を考える
中華料理でおなじみの
この柄

『雷紋(ライモン)』
と呼ばれます。

字のごとく、
元々は
稲妻をあらわす
図形です。

双方が
逆回転の渦巻きが
一つになることで、
「陰・陽」
「+・-」
「酸・アルカリ」
などという、
相反するものが
つながることで
「ひとつ」
とみなします。

ある種の
化学反応ですね。

ときどき、
アタマの中で
“化学反応”が
起こります。

渦巻き説明とは
無関係ですが、
この雷紋をアレンジ。

当然の如く、
中華・ラーメン店。

勝浦市法花
來々(ライライ)さん



いすみ市深堀
蘇州(ソシュウ)さん



いすみ市日在
志津(シヅ)さん


志津さんの看板は
小さな小さな
スタンド看板でしたが、
残念ながら
老朽化のため
廃棄されました。



それとなしに
あたりまえのように
存在するモノも、
よく見ると
何かが隠されている、
そんなアソビが
好まれたりします。

あるビール会社の
架空の動物の図柄にも
そんなのがあったり。

探せばどこかに
いろいろあるかも
しれませんね。

見つけたら
教えてください。

鉄の魂

2014-07-24 19:44:57 | 看板を考える
以前、
このブログで
ベンチや看板の
修繕みたいなのを
アップしました。

こんどは、
その逆で、
「新しいのに古く」
というもの。

不動産屋さんからの
ご依頼です。

木製の塀に
切文字を取り付け。


この切文字の材質は、
アルミ複合板。

樹脂を
アルミでサンドした
元々は真っ白な板。

それを
エイジング塗装。

エイジングとは、
時間の経過にともなう
劣化や熟成の意味。

簡単に言えば、
“古く見せるメイクアップ”
ってなカンジか。

今回は、
「黒く塗装した鉄の切文字が経年劣化で塗装が剥がれて錆びたカンジ」
というのが
コンセプト。


留めてるネジは
ステンレス。


わざと
正面から貫通させて
留めました。

木の塀を
塗替えするときに
文字を外しやすく、
また、
“いかにもそれっぽく”
見せるため。

ここは
海に近い現場。

ホンモノの鉄だと、
ホントに錆びて、
落下しますが、
この材質なら、
ほったらかしても
これ以上
“錆びません”。

しかも、
非常に軽いので、
塀の木材に
負担をかけません。

施主さんから、
「もっと錆びさせて」
とのご要望があり、
少々手を加えましたが、
あまりやりすぎると、
単にボロいだけに
なってしまうので、
ホドホドに抑えました。

加減が大事です。

あくまでも
看板ですから。



職人魂を、
感じていただければ
幸いです。

作草部駅[出口1]から徒歩約2分

2014-07-16 18:25:12 | 看板を考える


2008年に
オープンし、
今や、
千葉を代表する人気店
と言われるまでになった
『麺処まるわ』さん。

以前、
コチラの看板を
製作させていただいた。

オープン直前の
看板の様子。

杉板を組んだ
真新しい看板。

それが6年経つと、

排ガス等のスス汚れと
経年劣化による
木材の収縮。

露出の木製看板、
古めかしさが
イイカンジにも
見えなくもないが、
せっかくのロゴも

これでは見づらい。

「さすがにコレでは…」
ということで、
看板のリフォームを
依頼されて
行ってきました。

本体の背面には、
樹脂の角材を
使用しており、
木部全体には
浸透性保護塗料を
塗布してあったので
著しい損傷は無い。

壁から外して洗浄。

ここまでなると、
水洗いするだけでは
キレイにならない。

木部を軽く湿らせ、
重曹をふりかけ、
洗車ブラシと
ウエスを用いて
垢のようになった
スス汚れを擦り取る。

擦り取る。

擦り取る。

一服。

次に、
漂白剤を用いて
染み抜きを施し、
しばし一服。

漂白剤を洗い流し
天日干しして
しばし一服。

っで、
乾いたら
淡い色の
浸透性保護塗料を
塗布し、
ロゴと文字部を
スミ入れ。

ふたたび
天日干し、
しばし一服。

壁に取り付けて
リフォーム完了。


新し過ぎず、
それなりの年月を
感じ取れるように
なったでしょうか。



“ラーメン界のカリスマ”
と称される某氏にも
称賛されたこのお店。

そんなお店のお仕事を
させていただけるのも
ウレシイですね。



ここのオーナーさん、
ものすごく
アクティビティーで、
“思いついたら即実行”
な方です。

どうやら、
それらしい教育を
受けたであろう、
“最後の昭和”
的な年代。

“アツイ”んです。

そんなアツイお店、
『麺処まるわ』さんの
アッツアツの一杯を
堪能してみてください。

千葉モノレール
[作草部駅]から
すぐ近くです。

『まるわブログ』
http://ameblo.jp/mendokoromaruwa/

Adventure

2014-07-11 19:11:05 | 看板を考える
某日、
俺のケータイに、

(客)「お宅に依頼していいものかどうか…」

という、
お客さんからの
問い合わせの直電。

(俺)「なんですか?」
(客)『ベンチの塗替えをしてもらいたいんですけど』
(俺)「え?いいですけど、どんなベンチですか?」
(客)『鉄の脚で、木の座るので、錆びたり色が焼けたりしてて…』
(俺)「っじゃ、とりあえず見てからにしてみましょう」

ということで、
見てきた。

屋外放置のベンチ。

ま、
ベンチとは
たいてい
そういうモンだが。

木部は
確かに焼けてるし、
バリもある。

金属の接合部から
錆びの液体が
流れた跡もある。

全部バラして
オーバーホールだ。

電話した。

(俺)「出来そうですね」
(客)『そうですか、じゃ、お願いします、あ、それと、色も変えてほしいんですけど…』

っで、
一旦引き取る。

軽トラに積むのだが、
一人で“ヒョイッ”と
持ち上がるような
代物ではない。

腰を騙しつつ、
片方ずつ
荷台へ載せる。


話しによると、
2年ほど前に購入して、
ほんの2ヶ月ほどで
色がくすんでしまったとか。

モノは
それなりにイイ。

イイのだが、
作る側は
塩害エリア仕様に
考えてはいまい。

「ダメになったら買い換えて下さい」
だろう。

バラしてみたら

金属の補強支持部が
“塗替え時期”。

これ以上
サビが進行すると
塗替えし難い。

そういった意味では
グッドタイミング
である。

木パーツは、
全体的にケバ立ち、
座面には
小さな割れが
多数ある。



さて作業。

全体を洗浄。

木パーツは
丸一日乾燥。

その間、
金属パーツを
キレイに拭き取り
錆びを落とし、
磨いて錆止め処理後、
ウレタン系塗料で上塗。

グレーだった
金属パーツを
ダークグリーンに
塗り替えた。

乾燥させた木パーツを
紙ヤスリで
ヤシヤシ磨き、
防腐効果のある
浸透系の
油性塗料を塗布。
----------------------
※注
屋外放置の木製品には、
『ニス』なんかじゃ
ダメですよ!
・キシラデコール
・オスモ
・バトン
・ノンロット
などという銘柄の
木材専用の塗料を
ご使用下さい。
----------------------
乾きが早くないので
2日間放置。

っで、
最終工程。

金属パーツを組立て、
木パーツを
座面と背もたれ側を
組み替えて
取り付ける。

完成。


お届けした。

(客)「わ、キレイ!」
(俺)「よかったです」



うん、
よかった。

ですが、
本来、
こーゆー仕事は
どーゆー方が
やるのでしょうか?

塗装屋さん?
家具屋さん?
ベンチ屋さん??

ちなみにワタクシ、
“看板屋”を
稼業としております。

看板屋が
こーゆー仕事を
手掛けるのも、
ひとつの“冒険”
なのでしょうか。



“アド・ベンチ屋”



…なんつって。

----------------------
アド(ad)
「広告」「宣伝」を意味する英語で“advertise(アドヴァータイズ)”の略(口語)。
----------------------

キリンです

2014-06-30 18:33:26 | 看板を考える
坂の途中にある
某保育所出入口。



徒歩や車での
園児送迎のための
注意喚起看板。

木の杭と
ベニヤ板を使用した
手作り。

動物をあしらい、
[一旦停止]
[左右確認]
などと表記してある。

設置してから
十年以上経つというが、
気が付いたときに
塗り替えたりして
なんとか
原状を保っている。

手前の柵は
設置したあとから
出来てしまったらしい。

けっして
見えなくもないが、
ベニヤ板から
“キノコ”
が生えくるようでは
そろそろ…

ということで、

「もっとちゃんとしたのを」

と、
ウチに依頼があり、
行ってきました。

腐食しにくい
部材を使い、
既存のモノより
高さをとり、
少し明るめの色使いで
仕上てみた。




文字は
いわゆる
カッティングシートだが、
他はペイント仕上げ。

インクジェットの
一発印刷よりも
手間はかかるが、
少しでも
手作りの風合いを
醸し出したい。

「あ、キリンさん!」
と指差す園児を
思い浮かべながら
作ってみました。

[一旦停止]と
[左右確認]は、
既存のモノと同じく
あえて漢字で表記。

(子)「なんてかいてあんの?」
(親)「ちょっと止って、ちゃんとみぎひだり見て、って、キリンさんも見てるでしょ」

なんていう
親子の会話を大切に。

それよりも
なによりも、
無事故祈願。

我ながら
“らしくない”
と思うが、
子を持つ親となると、
こんな気持ちで
仕事しちゃうんですかね。



ま、
ビジネスの
観点からすれば
失格でしょうが。

なにかある

2014-06-11 19:21:34 | 看板を考える
ある場所で
ふと目にした
いすみ鉄道のポスター。

※勝手に載せるワケにはいきませんので、ご覧になりたい方は[いすみ鉄道 ポスター]とかで検索してみてください。

その
キャッチコピー、
---------------------------------
ここには「なにもない」があります。
---------------------------------

「っだよ、うん」



このポスターができる
もっと前のこと。

某自治体の
観光誘致系の看板を
デザインするにあたり、
コレとほぼ同じの
文言を載せて、
担当の課へ行って
プレゼンした。

「何も無いって、いっぱいイロイロあるでしょ!」

って言われて
あえなく却下された。

そのとき、
(ん~、わかんねぇんかな~)
とココロの中で
ボヤいていた。

確かに
イロイロあるのだが、
イロイロ出すと
表示面がウルサイ。

第三者には
全く響かない。



まぁ、
ソレはソレとして、
このキャッチコピー、
誰が考えたか知らぬが、
ちょっとしたテクニックが
うかがえる。

まず、
表記の方法だが、
文面全体を通して
全て平仮名であることは
おわかりであろう。

こういうタッチなら
誰でも読めるし、
“のどかな”
“やさしい”
“スローな”
などというような
形容詞のイメージを
誰もが瞬時に抱く。

あとは句点。

最後に“。”を
意図的に付けることで
少々の間を持たせ
ポスター全体を見させる
アクションを促す。

JR東海の
-------
そうだ
京都、
行こう。
-------
なんかが良い例だろう。

この短い文言での
句読点の使い方が
絶妙だ。

また、
別の表記では
--------------------
そうだ 京都、行こう。
--------------------
として、
「そうだ」と
「京都」間に
半角分を開けてある。

これも意図的だ。

こういった“間”で
ごく普通の口調を
表現している。

たとえばこれを、
====================
そうだ、
京都行こう。
====================
そうだ、京都行こう。
====================
だと、
読むスピードが速すぎて
ロマンに浸れる
余裕が感じられない。

また、
====================
そうだ、京都行こう!
====================
としてしまうと、
趣きがガラッと
変わってしまう。



鉄道会社のポスターは
完成度の高いモノが多く、
シリーズ化されているのも
非常に魅力だ。

人の目にとまりやすく
印象を残すために、
独創的でありながらも
“あるがまま”を
ストレートに伝える。

訴求の基本です。



「なにもない」
とは、
本来あるべき姿。

だからこそ、
余計なものは
いらないですね。



っと言いつつ、
毎度のごとく
文面が長いのは、
反省しなければ
なりません。