ごじゃ満開

いすみ市内外の隠れた情報と
ちょっとしたエッセイ。

私的シリーズ【あの○○は、今…】②

2011-04-27 15:19:48 | あの○○は、今…
“鋼鉄ジーグ”
が欲しかった。

小学生当時、
『超合金』
なるものが
世に出回っていた。

小生、
少なからずも
親にねだって
買ってもらった。

だが、

●マシンハヤブサ
⇒『ガンテツ』

●ガッチャマン
⇒甚平の『4号』

●ミクロマン
⇒意味わからず『女』。

なぜか
主役級を
買ってくれない。

都度、

(俺)「なんでコレ?」
(母)「なんでもいいでしょ!」

話しが終わる。



ある日、
友達Kの家に行ったら
『鋼鉄ジーグ』
の超合金があった。

Kは得意気に
各部位をぺちぺちと
ハメたり外したり。

オプションパーツも
充実。

羨ましかった。



家に帰るなり、

(俺)「鋼鉄ジーグの欲しい!」
(母)「そんなお金ありません!」

話しは終わる。



数日後、
再びKの家へ。

すると、
Kは必死な形相で
部屋中をバタバタ。

(俺)「なにしたの?」
(K)「“もも”が片方ない!」

鋼鉄ジーグの
片足の腿の部位を
なくしたらしい。

(俺)「(なくなっちゃうんだ…)」

(K)「っう、ぅ・・・」

(俺)「(泣いちゃうんだ…)」

遊ばずに
そぉっと帰宅。

たぶん、
自分も同じ状況に
なるにちがいないと
悟った。

もう、
超合金全般を
欲しいなどと
思わなくなった。

ひとつ大人になった
気がした。



友達K。

低学年のうちに
引っ越してしまった。

何処へ引っ越したか
わからない。

“もも”の行方も。

私的シリーズ【あの○○は、今…】①

2011-01-26 18:25:45 | あの○○は、今…
新カテゴリー
【あの○○は、今…】

ふと思い出した、
俺しか
気になっていない、
他人には
どーでもいい
内容。

「あんだ、つまんね…」

と思った人は、
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ってしてください。

今回は
とあるミュージシャンに
想いを馳せる人を
ピックアップ。

今から19年前、
『10代のカリスマ』
と謳われた
ミュージシャンが
亡くなった。

そのミュージシャンの
ゆかりの地でもある
東邦生命ビル
(現:渋谷クロスタワー)
のオープンテラスに、
彼の三回忌を偲んで
歌碑と肖像プレートが
設置された。

それが設置されて
数ヵ月後、
俺が当時勤めていた
会社の仕事で
このビルに
工事に行った。

工事を終え、
そのオープンテラスを
脚立を担いで
歩いていると、
歌碑の横にしゃがみ、
アコギを抱えて
熱唱する若者を発見。

(熱)「♪ぬぅうっすんだ ぶあぁーいくで はっしぃりぃだっすぅっ!」

(おめぇみてぇのが歌うんじゃねぇよっ!)

ってな眼差しの
一般通行人には
目もくれず、
ひたぁ~すら
熱く歌う若者。

俺以外、
立ち止まる人はいない。

ギターケースを
広げてなかったので
ストリートミュージシャンでは
なさそうだった。

思い余って
その行動に
出たのか。



歌い終わった。

次の曲を歌おうと
コードを確かめる若者。

(もう、いいや)

と、
立ち去ろうとしたとき、
俺と若者は一瞬
目が合った。

若者、
若干涙目。

なぜか
たじろいだ俺。

だが、
思い切って
シカトして、
足早に帰社。

あの時の若者は
今でも
歌い続けて
いるのだろうか・・・