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▲石原産業、フェロシルト以外の7つの不正を発表

■どこまで続くのか石原産業の不正!!

 今日、テレビで、またもや石原産業の事件が報道されていました。

 私は、今、原告の一人として、石原産業の当時役員を相手に株主代表訴訟をおこしています。四日市公害を起こした大手企業でありながら、コンプライアンス意識が向上していないこと、何とも理解ができません。役員らの責任も問われて当然だなと今回のマスコミ発表を聞き、改めて思いました。

 私たち愛知ネットワークが、フェロシルト問題に取り組み始めたのが、平成14年。早6年になります。フェロシルト事件では、虚偽のリサイクル申請や不正をカモフラージュするために商標登録などをしていたと、刑事裁判の中で語られた。

 そして、刑事事件の判決がでた直後、農薬製造過程の産業廃棄物を不法投棄したことも大きな事件となりました。

 フェロシルト問題では、何度も直に石原産業とやりとりをしてきましたが、「これだけでは終わらない」とは思ってはいましたが、違反をして猛毒を製造していたことには驚きました。
フェロシルト問題に関するみつこのHPは、ここ

■ホスゲンを製造したのは、2004年2月。今までの活動と照らし合わせてみました。

 04年2月というと、その3ヶ月ほど前に、瀬戸市で赤い水がでた頃です。そして、ホスゲンを製造し始めた2月に、私たちは上京し、環境省や経産省とフェロシルト問題で懇談をもちました。フェロシルト事件として、事態が動き始めた頃に、石原産業は、ホスゲンを無許可で製造し始めたことになります。

■放射線量が高いアイアンクレー(廃棄物) 

 今回の発表で、マスコミによっては、敷地内にアイアンクレー等を埋めている可能性についても触れています。また、放射線量が高い廃棄物を搬出していたことも石原産業は発表しているわけですが、私たちは、楠の衛生センター敷地内で、放射線量を測定したことがあります。あちこちにアイアンクレーがむき出しになっており、場所によっては、かなり高い放射線量が測定されました。

 その後、四日市市も、かつてのアイアンクレーの埋立現場を発表してますので、そういった場所の環境調査を継続的にしていく必要があります。

 以下、報道の一部を紹介。

猛毒ホスゲン170トンを無届け製造 石原産業 2008年05月14日22時06分

 化学メーカー・石原産業(大阪市)の織田健造社長は14日、三重県庁で記者会見し、四日市工場(同県四日市市)で、毒ガスとして化学兵器に転用可能なホスゲンを国に無届けで製造するなど、新たに7件の不正行為を発表した。同社は有害物質を含む土壌埋め戻し材「フェロシルト」を不法投棄した罪で、同工場の元副工場長が実刑、法人としての同社も罰金5千万円の判決を受けている。

 同社の説明によると、新たな不正は、フェロシルト事件を受けて今年3月、全社員約1600人に文書で不正行為の報告を求めた社内調査で判明した。(1)農薬の原料で化学兵器に転用可能なホスゲンを、化学兵器禁止法で定められた国への届けをせずに製造(2)海中へ投棄する排水内のマンガン測定値の改ざんなどで、いずれも四日市工場での不正だという。

 ホスゲンは年間30トン以上生産する場合、計画量と前年の実績を経済産業省に届け出ることが化学兵器禁止法で義務づけられている。しかし、同社は05年に約98.1トン、06年に約74.5トンの計172.6トンを国に届けずに製造していた。織田社長は「当時の工場責任者が、毒性の高い物質の製造を明らかにすると、住民の理解を得にくいと考えたようだ」と説明し、ホスゲンの漏出や農薬製造目的以外への転用はなかったとした。

 さらに、同工場に建設中のプラントの地下水から、環境基準の約500倍(1リットルあたり5ミリグラム)に当たる濃度のヒ素を検出し、四日市市へ届け出たことや、工場敷地内に放射性物質が付着した廃材が埋設されていたことも明らかにした。不法な埋設について、「都合が悪いものがあると、とりあえず埋めておけという雰囲気だったということか」と質問された織田社長は、「そうだったと想像される」と答えた。

 7件の不正行為以外にも、トラックの過積載やファクス・コピーの不正使用などの報告が社員からあったという。

 また、フェロシルト不法投棄事件に関して、弁護士3人による第三者調査委員会の調査報告で「関与した幹部、従業員にもしかるべき処分がなされるべきだ」と指摘され、織田社長を3カ月間20%減俸にするなど、役員、管理職16人を停職、謹慎、減給の懲戒処分とした。田村藤夫前社長に求めている退職慰労金の返還について、織田社長は「前向きとの返答を得ている」と述べた。

 不正はもうないのかとの質問には、「ほぼ出尽くしたと思っているが、コンプライアンス(法令順守)意識が非常に低い企業風土があったため、ないとは断言できない」と話した。

     ◇

 〈ホスゲン〉 農薬やポリウレタンなどの原料として使われる化学物質。無色だが毒性が強く、刺激臭がある。人体に触れると目や気管、皮膚などに炎症を起こし、呼吸困難や肺水腫などを引き起こして死亡する場合もある。第1次大戦中、ドイツ軍が化学兵器として使用を始め、旧日本軍も砲弾などに使用したとされる。

<石原産業>猛毒ホスゲンの製造隠す 放射線産廃汚泥も搬出

5月14日23時32分配信 毎日新聞
 

放射線物質のデータ改ざんなどの不祥事が分かった石原産業四日市工場=三重県四日市市石原町で、2008年5月14日午後6時半ごろ、清藤天撮影

 大手化学メーカーの石原産業(大阪市)は14日、同社四日市工場(三重県四日市市)が放射線量率の自主管理基準値を超えた産廃汚泥「アイアンクレー」を四日市市内の産業廃棄物処分場に搬出し、虚偽の測定結果を国や同県に報告していたと発表した。同社は猛毒ホスゲンの製造を隠すなど、ほかに8件の不正行為も併せて公表、過去には土壌埋め戻し材の不法投棄で摘発されており、企業体質が問われそうだ。

 織田健造社長が同県庁で会見して明らかにした。国内で勤務する全従業員約1600人を対象にした調査などで判明したという。

 アイアンクレーは同社の主力製品である酸化チタンの製造過程で生じる汚泥。98年~04年の測定で、恒常的に放射線量率が基準値の3倍近い値になっていた。その間、約33万トンのアイアンクレーを搬出したが、うち3分の1は基準値を超過していたという。三重県は「健康に被害の出る心配はないが、許されない行為だ」としている。

 また化学兵器にも使われる毒性の強い気体「ホスゲン」を、04年9月からの2年間で170トン余り生産したが、虚偽の届け出をして製造を隠していたことも判明。ホスゲンは施設設置や30トン以上製造する場合に、化学兵器禁止法などに基づく関係機関への届け出が必要だが、同社は「一酸化炭素と塩素の混合機」などと記載し、ホスゲン製造を明示しておらず、同法違反などに当たるという。関連設備の稼働を急いだ当時の担当者が、地元住民の理解を得にくいホスゲンの明示を避けたらしい。

 このほか、同工場で、酸化チタンの不良品や有機物(残渣ざんさ)が敷地内に不法に埋設されている疑い▽排水に環境基準を上回るマンガンなどが含まれていたことの未報告▽法で届け出が必要な化学物質「ジクロロメタン」の排出量を虚偽報告▽アンモニアガスの伊勢湾への放出▽環境基準を上回るヒ素などを敷地内の地下水から検出--などもあったという。

 織田社長は「コンプライアンス(法令順守)意識が非常に低い企業風土、体質があったと判断している。過去のうみを出し切り、新しくスタートしたい」と謝罪した。

 同社は9件の不正行為の発表にあわせ、土壌埋め戻し材問題などに関して、織田社長をはじめ28人を減俸、停職などの処分にしたことも明らかにした。【田中功一】

 ▽ホスゲン 極めて毒性が強く、第一次世界大戦で窒息性毒ガスとして使われた。オウム真理教事件では、ジャーナリストの江川紹子さん宅に噴霧された。毒ガスとしてだけでなく、医薬品や農薬、合成染料などの原料や化学反応の試薬など幅広い用途がある。常温では無色の気体で、吸い込むと呼吸困難などの症状が表れ、数時間後に死亡する。

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