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四生の盲者日記

妄想による愉快な国際時事ネタ解釈

価値観の違い

2007-07-24 22:13:02 | 雑感

 特別攻撃に関する私見。
 大西中将のいうとおりあれは「統帥の外道」であり、軍事的な意味はないただの自殺強要にすぎない。だからといって、戦争の荒廃と祖国の間に身を投じた、投じようとした人々は倫理的には賞賛されるべきであり、まして侮辱することは許されない。

・神風特攻隊員「我々は騙された」(中文、新華網)
http://news.xinhuanet.com/world/2007-07/23/content_6417137.htm

 日系米人監督のドキュメンタリー『特攻-TOKKO-』についての新華社の記事が、上記になる。
 本編は見ていない、ネットなどで調べると、自分の叔父が特攻隊の生き残りであったことを知り、「自爆テロを「カミカゼ攻撃」と呼び、狂信的な自殺攻撃を日本の「TOKKO」とイメージを重ねる米国の風潮に違和感を持」ったことを動機に作成したようだ。むしろ予見を廃し、生き残りの方の意見を淡々とまとめた映画に思える。

 タイトルに持ってくる証言に「生きたかったよ 死にたくはなかったよ」ではなく「我々は騙された」を選んでいる時点で、既にバイアスが掛かっているのは理解できると思うが、記事の内容も特攻を単なる「狂信的な自殺攻撃」として侮辱するもの。
 日本軍の行動は全て悪、という歪んだ教育ばかりを受けてしまうと、目の前の作品を理解することもできずこのように不道徳なことも書けるようになるという一例。(恐らくこの記事を書いた記者も、本編は見ていないと思うが)
 かといって、筆者はこの記事の尊敬しかねる価値観を指摘する気はなく、むしろそれを全世界に曝け出してもらった方がよい。