妄想による愉快な国際時事ネタ解釈
四生の盲者日記
俺式民主主義
・民主について、中国は己の道をゆく(中文、光明日報)
http://news.xinhuanet.com/theory/2007-07/17/content_6386703.htm
社会科学院政治学研究員名義で発表された論文。「民主は人類普遍の価値観」としながら、歴史的の発展段階に応じてうんぬんかんぬん、経済に応じてどうたらこうたら、文化の状況がどうのこうの、普遍的価値観を論じつつ、その理論展開は著しく自分勝手である。
当然導かれる結論も相応のものであり、要約すると「中国は西側とは異なる独自の民主路線を歩む」というもの、当然「~の指導の元」という枕詞がつく。
論文がいうとおり、民主主義が人類普遍の価値観であると考えている西側国家に対して、ある意味決別宣言に近い、多分政争でも起きているのだろう。
上記のように常識的な分析をしたがる一方で、次のような記事を読むと、意外と政治的な意図もなく、素で西側とは別の「社会主義民主」でやっていけると思い込んでいるのではないかとも感じてしまう。
・中国は”辱華”に精神的免疫力を(中文、国際先駆同報)
http://news.xinhuanet.com/world/2007-07/16/content_6384255.htm
ドイツの企業が”F-U-C-K YOU CHINA”とプリントした”辱華”Tシャツを販売した、という事実から中国人の感情を傷つけた、とするもの。
そういえば靖国の時も「感情を傷つけた」と泣き言を言っていたのを思い出したが、それはおく。先進国では言葉で侮辱し、発展途上国は誘拐など実力で侮辱する、などと書いているところを見ると、アフリカ、中東での迫害も頭にはあるようだ。
記事は中国が侮辱されるのは、中国が大国として台頭しつつある摩擦、であると分析し。
辱華事件が発生した場合の対応として。中国マスコミはすぐさま深く介入し、理性的な議論へと導き民衆に自信を深めさせなければならない。民衆は感情的になる事なく、大人の態度を示さなければならない。
最後にマスコミ、民衆共に精神的な免疫を持たなければならない、としている。
秦剛や質総局の反応を見ると、中国の対外的な対応はとにかく感情的に否定、これにつきる。個人的な性格の偏りを、集団全体に演繹して理解したような気持ちになるのは好みではないのだが、自分の意にそぐわない事象に対する国民全体の反応は、コンプレックスが強い余り自意識過剰になっている神経症の患者のようだ。
中国人一人一人と接した場合にはこういった印象はあまり受けない、むしろ逆に自然な人としてのたたずまいすら受けるのに、集団になると印象が変わるのはなぜだろうか。
筆者が実際に会った中国人に騙されているか、中国のマスコミが極論を書いているかのどちらかだな。