南京で虐殺されたとされる人数30万をさして、7日の社説で朝日新聞が述べた言葉。
・盧溝橋事件70年―もう一歩、踏み出す勇気を
http://www.asahi.com/paper/editorial20070707.html
タイトルで述べている「もう一歩」の例として、いわゆる南京大虐殺の論争を「建設的な方向へ押し出す」という。例が例になっていないところが実に朝日テイストなのではあるが、それ以前に科学的であるべき歴史学を「いくらなんでも多すぎないか」と曖昧にくくってしまえる無責任さが理解できない。
この後に日本の首相が南京を訪問すべし、と言っているがこれまた無責任すぎる。
案の定、上記社説を受けて、中国新聞網が報道をしている。
・朝日新聞、日本首相に南京慰霊を呼びかけ
http://news.xinhuanet.com/mil/2007-07/09/content_6346787.htm
記事中に出てくる「日本主流大新聞『朝日新聞』」との尊称はいいとして、どこかの意向を汲んで朝日が記事にし、それを中国新聞網がわざわざ受けたという傍証たりえる。
ちなみに上記朝日社説では、盧溝橋から中国侵略が始まったという認識でいるようだが、中共はそのようには考えていない。
次の盧溝橋事件70周年特集に載っているとおり、日清戦争を「早期侵略」と呼んでいる。
http://news.xinhuanet.com/mil/2007-06/13/content_6322155.htm
日本人は日清戦争とは日本と清国の間の戦争であり、20世紀半ばに成立した中華人民共和国とは無関係だと考える。日露戦争もそうであり、現在同じ国名を名乗っているとはいえ日本に侵略されたといってくるロシア人はいないだろう。どうも中国人はそうは考えないようだ。
このように、自分の都合に合わせて解釈を変えてくる連中を相手に、いくらなんでもなどとにやけた論法が通用するわけがない。
国民党を悪者にできない中共にとって、今悪役たりえるのは日本しかいない。認めようが譲ろうが、連中のいちゃもんが消えることはない。
逆に、ある意味幼稚な理屈になっていない理屈を振りかざしているうちは、いくら米下院でロビー活動しようが鬱陶しいだけで実害はないともいえる。
さて、別件
・総政治部、軍事委員会の紀律検査委員会は権利と金銭の取引行為防止へ(中文、解放軍報)
http://news.xinhuanet.com/mil/2007-07/09/content_6346675.htm
要するに軍(武装警察を含む)の汚職が酷いので締め付けるぞ、という話。
「金で職権を売る」というのだから、古典に出てくる「売官」そのものである。そういう集団を相手に媚びている、という自覚はおそらく日本主流大新聞にはない。
別件2
・慰安婦制度、旧日本軍の組織的行為と判明(和文、人民網)
http://www.people.ne.jp/2007/07/09/jp20070709_73436.html
先日の戦後も継続していた慰安所の続報。
調査委員会は、旧日本軍によって「慰安婦」に強制徴用された中国人女性338人の名前が記載されている資料の存在も明らかにした。彼女らは1944年4月から1945年8月までの間、旧日本軍の軍医による身体検査に合格した後に、河南省、山東省、唐山、天津などの旧日本軍駐屯地に移送され、性奴隷(すなわち「慰安婦」)にされた。
ちゃんとした名簿が存在して、軍医の身体検査に合格した人だけがされた「強制徴用」とは?結局なにがしたいというのか。