時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

危ない中国の食品類

2007年05月13日 | 社会問題
中国外務省などは、パナマ向けに輸出された薬用甘味料のグリセリンと、米国とカナダへ輸出されたペットフードにそれぞれ毒性物質が混入していたと発表した。
パナマで昨年、内臓の機能低下などの不調を訴えた多数の患者が原因不明で死亡。患者らが服用したかぜ薬の原料として「グリセリン」と表示があったが、パナマ政府の依頼で米食品医薬品局(FDA)が調査したところ、ジエチレングリコールが含まれていたことが判明したという。
同紙によると、パナマでは365人の死亡報告があり、うちこれまでに100人の死因がジエチレングリコールと確認されているという
同紙は昨年判明したパナマと中国の例は製造元が中国企業と確認できたが、確認できなかった「有毒甘味料」による被害が過去にハイチやバングラデシュ、アルゼンチン、ナイジェリア、インドでもあったと報じている。
また、中国の国家品質監督検査検疫総局は、江蘇省と山東省の2社が製造して北米に輸出されたペットフードからも、樹脂などに使われるメラミンが違法に添加されていたと発表した。
米国とカナダでは今年3月、これらのペットフードを食べた数100匹の犬と猫が原因不明で死亡。FDAが中国側に調査を依頼していた。同総局は2社の責任者らを立件する方針という。
同総局はさらに、179社の食料品輸出企業について緊急立ち入り検査をしたほか、粉ミルクやめん類など12種類の小麦製品のサンプル調査も実施。いずれも異状はなかったという。
中国では、食品などに違法な薬物や添加物が使用されていることが多い。欧米や日本で禁止されている薬物や添加物が、中国で認められている、あるいは禁止されていないからだ。
また、品質管理などの技術や意識水準が低く、原材料に不純物が混入したりすることも多い。
旅行などで、中国に行く時も食品や医薬品は絶対に買ってはならない。品質管理が十分でない物や公的機関の承認を受けていない物、中にはニセ物もたくさん出回っている。
最近は、商店街の一角に中国物産店ができ、中国産の食品も売られている。スーパーでも、中国製の缶詰なども出回っているが、日本のメーカーなどが製品管理を行っている物はまだ信用できるが、中国企業が直接製造している製品には十分な注意を要する。
ただ、今回の事件で、中国の態度が立派だと思うのは、直ちに会社の責任者を拘束したことだ。
先頃の不二家の不祥事の際に社長や工場の責任者が直ちに拘束されたという話は聞かない。関係官庁に行って謝罪し、記者会見をして「お詫び」すれば、それで終わりである。医薬品の副作用が疑われる死亡例があっても「因果関係はない」と言っていればそれで済むのが日本と言う国である。こういう点は中国を見習うべきであろう。
今後、中国が世界の中で確かな地位を確立したいと思っているのなら、先進国と同様の安全管理や衛生管理でも、グローバル水準を保つことが求められる。
そして、それまでは、読者諸兄も安易に中国産の製品を口に入れないことだ。残念ながら、税関などですべての食品の安全検査ができるわけではない。こういう検査体制の強化を望むとともに、当面は自己防衛以外に方法はないようである。


最新の画像もっと見る