時々新聞社

慌ただしい日々の合い間を縫って、感じたことを時々報告したいと思います

麻生降ろしで混迷

2009年07月16日 | 政治問題
自民党総裁選の前倒しをめざして、両院議員総会開催を求める署名集めをしてきた中川秀直元幹事長らは、総会開催に必要な人数が集まったとして、細田博之幹事長に開催要求をしたそうだ。
与謝野財務相と石破農水相は麻生首相に対し、両院議員総会で自ら解散に踏み切る決意を語り、理解を得るように求めた。衆院解散を目前に「麻生降ろし」の動きが急速に広がっている。
署名に応じた議員は、与謝野、石破両氏を含む130人余で、総会開催に必要な党所属国会議員の3分の1にあたる128人を超え、現職の副大臣もいるという。
既に名簿も発表されているが、総選挙になれば、落選しそうな連中ばかりである。
自らが、選挙での顔として選んでおいて、先日の衆議院での不信任決議案を否決しておきながら、党内では、首相の解任を求める自民党議員というのは、いったい何なのだろう。無責任極まりない。
とにかく、選挙を少しでも有利に進めたいという、ただそれだけの理由で、総理、総裁の首のすげ替えを希望しているということだ。
挙句の果てには、総裁選前倒しを可能とする党則改定を提案する考えもあるという。自分たちに都合の良いように「党則」まで改定するというのだから、あきれるほかはない。
ところで、党総裁選の前倒しをめざしているのは、中川、武部勤、加藤紘一元幹事長らであるが、とにかく、反麻生のポーズをとることによって、国民世論に迎合しようという腹が見え見えである。読者諸兄も覚えておられるだろうが、武部などは、あのホリエモンを「わが弟」などと呼んで、小泉劇場で準主役を演じた人物である。その後、ライブドア事件について、反省の弁は聞いたこともない。
また、加藤も「加藤の乱」以降、政治生命を絶たれたご老体にすぎない。
国民の「反麻生」世論の高まりの中で、自民党内にも「反麻生」で自浄作用を発揮しているメンバーもいるんですよと、国民にアピールするためだけの騒ぎに他ならない。
このような動きに惑わされる国民はもういないと思われるが、相変わらず騙される国民もいるかもしれないので、念のために注意を呼びかけておこう。