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映画『チェ 28歳の革命 』

2015-01-01 18:46:11 | 人間学
チェ・ゲバラの日記とニューヨークでのインタビュー、国連での演説を再構成しているシンプルな映画。
低予算のためか、わざとかわからないが、雑な編集がかえってドキュメンタリーのようなリアリティを与えている。

革命家にとって一番大事なものは? 
と問われて、ゲバラは「愛」だと答える。
祖国への愛、家族への愛、仲間への愛、それが一番大切だと。
農民を尊敬する、民衆から物を盗むことを禁じる。
窃盗したり、裏切ったり、強姦したりした者は処刑した。
ぜんそく持ちで医者のゲバラは、アルゼンチンの国籍でありながらキューバの革命戦争に深く関わるようになり、戦士になった。
ハバナ侵攻の前日に街からスポーツカーを盗んできた兵士に「返してこい」と命じるところで映画が終わる。

先日、アメリカがキューバと国交を回復するというニュースがあった。
解放後、経済は停滞したままなので社会主義がダメだという人たちもいる。
一方でキューバの医療を高く評価する人たちもいる。
キューバが魅力的なのは、経済封鎖されても、ラテン系に明るく生き延びているところだろう。

この映画に出てくるフィデロ・カストロはまだ生きているし、ラウル・カストロは国を率いている。
ゲバラは遙か昔になくなったのにまだ人々の心に残っている。
圧政から人々を解放するのが革命だとしたら、もうその情熱が通用する国は少なくなったのかもしれない。

1959年に革命を成し遂げた時にゲバラは30歳だった。
ゲバラの魂の熱さが伝わってくる映画だ。
その熱さはいまだに世界のあちこちで冷えていないように感じる。

原題:CHE  PART ONE/THE ARGENTINE
製作年度:2008年
上映時間:132分
製作国:アメリカ,フランス,スペイン
監督:スティーヴン・ソダーバーグ