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お気楽ビジネス・モード

ビジネスライフを楽しくする知恵や方法を紹介する

木村亮示・木山聡『BCGの特訓』日経ビジネス人文庫

2019-12-21 08:52:49 | 仕事術
スキルを増やすことに熱心な人が必ずしもパフォーマンスに優れているわけでもない。
それはマインドセットの問題だとか。
ひとのために役立ちたいというマインドセット。
折れない心のマインドセット。
失敗の原因を他者ではなく自分に求めるマインドセット。
その3つが大事だと。
納得。

斎藤広達『図解MBA的発想人 課長力養成講座』パンローリング

2010-10-11 20:19:23 | 仕事術
アマゾンの古本で1円だったが、わざわざ買うほどの本ではない。

MBAと課長がなぜむすびつくのか? という本書の冒頭の問いに、あとがきでMBAは管理職が身につけることを前提にプログラムが設計されているから、というばかばかしい答えがあった。MBAでは考えるトレーニングがされているのはその通りだと思う。だが、10分くらいで読めてしまうこの本をMBA取得者が書いていると言うこと自体がMBAの効用が疑われるだろう。


戸田覚『すごい人のすごい企画書』PHP新書

2010-06-26 23:56:24 | 仕事術
人に企画書の書き方を教えるためにいろいろ本を探しているがよい本がない。

相手に企画書を印象付けるために、やたらと飾ったり、奇をてらった見出しをつけることを勧めるものなどもある。広告代理店がつくる企画書ならそれもよいのかもしれない。しかし社内の企画書や自治体に出す企画書はまた違う作り方があると思う。

この本は企画書を「説明型」か「インパクト型」に分けて、これらの有効性をキラーインフォメーションのインパクト、相手の関心、内容の難しさ、裏づけ情報の4つの視点でどちらを使うべきかを解説している。またプレゼンが終わるまで企画書は渡さないことを勧めている。資料を配るとプレゼンに集中してもらえないからという理由だ。そういう場合もあるが、違う場合もあると思う。資料に書き込みたい人がいる場合は別だろう。

この手の本は自分の経験談で構成されている場合が多い。

広告代理店経験者が書いた本は見栄えやインパクトに主眼を置くし、フリーライターが書いた本はこの本のようにキラーインフォメーションなどで編集者の心をどう揺さぶるかが主眼となる傾向があるようだ。

企画書を書く方法を教える上ではあまり参考にならない本だ。

夏目剛『一兆円を稼いだ男の仕事術』講談社

2010-05-08 22:59:01 | 仕事術
夏目氏の経験則から感じる成功の要因は、才能10%、努力20%、運70%らしい。
運70%というのが面白い。
チャンスの女神に後ろ髪はない。毎日全力で仕事に取り組むことでチャンスに巡り会える。
人生経験からこの実感が大きいようだ。

本当に自分はこれ以上できないといえるほど頑張ったのか、といつも問い直す。など当たり前だけれども、実行するには難しいことがいくつも書かれている。

夏目氏はドコモでもよくケンカをしたので「タケナカ大臣」と揶揄されていたらしい。仕事で譲れないときの3原則というのがあるらしい。
①自分が成功を確信していること
②論理的に筋道、理屈が通っていること
③社会、会社のためになっていること

夏野氏は、一浪のあと早稲田大学政経学部に入学し、卒業後、東京ガスに入社。在職中にウォートンスクールに留学し、MBAを取得した。その最中にインターネットでビジネスが変わるという授業で衝撃を受け、帰国後ITベンチャー企業に移る。倒産間際にNTTドコモに移り、iモードの立ち上げやFOMA事業の立て直しなどを行った。11年後に退社し、ドワンゴなどの会社の取締役や慶応大学のビジネススクールで教えている。
離婚経験も一度ある。現在は妻と2女。失敗から学ぶ人らしい。失敗は大学受験失敗、離婚、ベンチャー企業・ハイパーネットの倒産など。まだ45歳と若いが、人生の密度が違う。この人から学ぶことがたくさんあるように思う。

仕事は利益のみより社会的に役立つことなのかどうかが最も重要という。
しかしニコニコ動画を黒字化するが目下の仕事らしいが、ニコニコ動画に社会的貢献の意義がほんとうにあるのだろうか、という疑問はある。夏目氏は東京ガスに始まって一貫してインフラに興味があったらしい。東京ガスはガス供給網、ハイパーネットはインターネット接続インフラ、ドコモが携帯電話のインフラ。ニコニコ動画もYouTubeと同じく無料動画配信のインフラと考えると意義があるのか。

夏野氏をドコモに引っ張った松永真理さんとの出会いは人生において大きかったようだ。松永さんは元リクルートの編集者で夏野氏が学生時代にリクルートでアルバイトをしていた頃からの知り合い。この本では何度も何度も自分の人生は松永さんにドコモへスカウトされたことで変わったというフレーズが出てくる。感謝してもしきれないということか。

夏野氏のMBAについての考え方には共感する。MBAは有益だがあくまで道具である。それを使って何をしたいのかが大事。MBAの知識は最低限のレベル。何でもわかっているわけではないので、その後の研鑽が重要。

夏目氏は失敗から学び、いつも前向きに生きているので、この本は読んでいて元気になる。楽天の三木谷氏の本と同じような読後の爽快さがある。ただ三木谷氏より人生の悲哀も感じる。

本とは関係ないが、この人のtwitterは本数こそ少ないが質は高い。

小山 龍介『整理HACKS!』東洋経済新報社

2010-03-29 00:13:26 | 仕事術
MBA取得後、松竹芸能で働いているという変わった経歴の人の本。
デジタル版仕事術という内容だ。
とくにiphoneとPCの活用方法が詳しい。
ビデオを1.3倍速や1.5倍速で見るという方法も紹介されている。この方法はタイムマネジメントではもはや常識なのかもしれない。
Gmailをサーバーがわりに使うことや携帯メールへメモを送っておくのもデジタル時代のスタンダードになりつつある。アナログ時代に手帳に収まる小さなペンを使うのと同じくらい当たり前のことなのだ。
情報整理の便利なソフトも紹介されているが、ちょっと使わない気がする。
1年くらい続けてもなお有効というものなら採用できるが、最近出ためずらしいソフトというものは実用には馴染まないこともある。
服の標準化で、スティーブジョブズは同じ服を何着ももっているのかもという噂を紹介している。忙しい人は服に時間をかけないという意見だ。著者は曜日ごとに服をクローゼットに掛けておくという方法。これはどうか? 忙しい人の多くが、ただ単におしゃれに気を遣わないだけだと思う。しかし、大前研一も同じような方法を推奨していた。見習いたくない整理術もある。おしゃれと整理は両立しないのだろうか。
いや佐藤可士和の本では両立していた。シンプルな機能美だから可能なのだろうか。
おしゃれの整理術も読みたい。

『図解「書類・手帳・ノ-ト」の整理術 』サンクチュアリ・パブリッシング

2010-03-08 23:59:21 | 仕事術
目新しいことは何もないが、よくまとまった本だ。新入社員にはぜひ勧めたい。

ファイリング、スケジューリング、タスク管理など整理という仕事の基本を知らないまま、働いている人がたくさんいる。
この本は内容もよくまとまっているが、デザインでもカラーの使い方やレイアウトもよく「整理」されている。
整理本なのに本のレイアウトが整理されていなかったり、図が適切に配置されていなかったりする本をよく見かける。その点、この本は見やすいし、後から参照もできる。

ただ、編集内容は他人の整理本のアイデアや雑誌の特集などの寄せ集め的な印象もある。
それにデジタル分野の整理術が少し弱い。
タスク管理はOutlookなどを紹介すべきだろうし、今ではネットでのスケジュール管理も常識なのではないだろうか。

そういう点をマイナスしても、この整理本のレイアウトはよくできている。

佐々木常夫『部下を定時に帰す「仕事術」』WAVE出版

2009-12-28 22:32:41 | 仕事術
 佐々木氏は妻が肝臓病とうつ病を併発して42回も入院した。子供の一人は自閉症。そんななかで佐々木氏は東レ経営研究所の社長になった。
 この本は佐々木氏が不運の重なる状況でもいきいきと仕事をするために考え、実行した壮絶なサバイバル仕事術である。そのためとても説得力がある。
 ファイルをどう整理するか、メールをどのように書けば効率的かという細かなことも書かれている。しかし、家族のため、生きるためにどのようなタイムマネジメントができるかという骨太の主張だ。
 ワーク・ライフ・バランスという言い方でなく、ワーク・ライフ・マネジメントだと佐々木氏は言う。どちらも適当なバランスでというのではなく、どちらも必死に取り組むのだ、という姿勢に共感する。

日本能率アップ研究会『残業ゼロで仕事する技術』日文新書

2009-07-30 22:14:58 | 仕事術
吉越浩一郎さんや小室淑恵さんの本など残業ゼロものの本が流行っている。社長のような裁量権のある人の仕事術や特別な能力をもった人の仕事本はそれなりに面白いが、汎用性に欠ける。この本は凡人でも実行できるちょっとしたコツがたくさん書かれている。
残業が多いのは、①段取り・要領の悪さ、仕事の量が多い、②モチベーション=やる気が起きない・仕事に集中できない、③仕事量が多いという3つの理由のどれかだという。
言い換えれば、業務量が多すぎる(量的要因)、仕事とスキルにギャップがある(質的要因)、心理的要因の3つのうちいくつかだともいえる。それぞれの要因をクリアすることで残業が減るというのがこの本の主張だ。
また、仕事を人にばかり任せて自分は要領よく立ち回るのが、段取りのいい人なのか。そういうひとは「ウサギとカメ」のウサギで結局、地道に要領を蓄積するカメに負けてしまうらしい。確かに、今は重いと感じる仕事でも要領を覚えることでどんどん能力が高まるのは事実だ。また、「感情」と「時間」の関係の記述も興味深い。感情に支配されている人ほど、時間的効率が悪いというのだ。トラブルが起きたときに気持ちの切り替えができないことが例にあげられている。怒りの感情をコントロールできない、誰かに愚痴を延々と言わないと気持ちが晴れないというもの効率的な仕事の仕方とは対極にある。

竹中平蔵『竹中式マトリクス勉強法』幻冬社

2009-02-13 00:29:17 | 仕事術
竹中平蔵の勉強マトリクスは、縦軸に「武器としての勉強」「人と人を結ぶ勉強」、横軸に「天井がある勉強」「天井がない勉強」を置く考え方。

             「天井がある勉強」「天井がない勉強」
「武器としての勉強」  A.記憶勉強   B.仕事勉強
「人と人を結ぶ勉強」  C.趣味勉強   D.人生勉強

というマトリクスになる。

例えば、竹中平蔵のこれからの目標では、

A.記憶勉強=中国語検定に挑戦。
B.仕事勉強=「行動経済学」で日本政治を考える。
C.趣味勉強=江戸の歴史(江戸検定)を学ぶ。
D.人生勉強=いつか自分で小説を書く。

という計画らしい。

スケジュールを逆算方式で管理するためにtodoリストをつくることの例として、不良債権処理問題の経験をあげている。これが面白い。小泉首相から告げられた期間はたったの1か月。これを期限付きのtodoリストにして乗り切ったというのですごい。

極限状況になると本当の友かどうかがわかる。
睡眠不足は知的生活の敵。
日本は「学歴社会」ではなく「入試歴社会」。しかし企業に余裕がなくなり何を学んだかを重視する「学歴社会」になりつつある。
真の知識人は「たとえ話」に頼らない。ロジックが通らないことが多いため。

など随所に共感できる考え方も多い。

最近の小泉・竹中バッシングについて。
対案なき批判は3パターンあるらしい。
(1)コントリアン型:いつも人と反対のことを言う批判の仕方
(2)永遠の真理型:長期的視野に立てとか相手の立場に立てとかもっともらしい批判の仕方
(3)ラベルを貼る批判:「竹中は市場原理主義者」などの決めつける批判の仕方

勉強法といえば、学者の書いた自由業に向いているものや資格試験対策に向いている記憶型のものが多い。竹中平蔵の勉強法の面白さは、サラリーマンにも自由業にも役立つことだろう。竹中氏自身が日本開発銀行でサラリーマンも経験し、大蔵省で官僚も経験した。ハーバードや慶応大学では研究者になり、政治の世界で財務大臣も経験した。そのどこでも通用するのがマトリクス勉強法であるということだ。

最近の竹中バッシングを見ていると、失われた10年の景気低迷状態から不良債権処理をして、日本経済を立ち直らせた歴史すら忘れてしまっているように思う。

竹中平蔵はビジネススクール出身ではないが、最も考え方が論理的に感じられる人だ。

舘神龍彦『手帳進化論』PHPビジネス新書

2008-10-26 23:46:09 | 仕事術
有名人手帳は役に立たない人の方が多いという。有名人は自分のビジネスの経験などから自分に合う手帳を作りたいと思ってオリジナルの手帳をつくり、それを商品化のためにプロデュースする。有名人の経験は役に立つが、たとえば8週間開きの手帳がすべての営業マンや証券マンに通用することは考えにくい。たしかにその通りだと思う。この著者のいうことは自分に合った手帳を選ぶことやスマートフォンなどデジタル機器との使い分けの方法にはとても役に立つ。
自分の手帳術を明文化しておくのも大事だという。手帳関連書を読んだだけでは身に付かず、記録しておいて習慣化することこそ大事なのだ。
パソコン、携帯電話が発達してきたので、手帳はスケジュールとメモだけで、todoもカレンダーもWebで閲覧するか携帯電話に送る方が便利だ。著者は各種機器を併用したトータルな手帳システム=「手帳スイート」を自分で考えることを提唱している。
スケジュール管理、情報整理術などで誰にでも共通するベーシックな考え方はあるだろう。だが、手帳の選び方やデジタル機器との組み合わせなど、応用については各個人の仕事の内容や個性(性格)によるところが大きいと思える。