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大学スポーツコンソーシアムKANSAI『大学スポーツの新展開』晃洋書房

2019-12-28 10:01:35 | 大学事情
今年の3月にNCAAの日本版と言われるUNIVASという大学スポーツの統括組織が発足した。
アメリカのNCAAはアメフトなどの放映権だけで年間1000億円もある。
スポーツの商業化、アマチュアリズムとの問題などの批判があるが、NCAAはその潤沢な資金で、競技のルール管理や審判育成、試合の管理などスポーツの振興に寄与している。
でも日本はいろいろ問題があって、NCAAはおろかイギリスのBUCSみたいになるのも時間がかかるだろう。

ジェラルド・ガーニー他『アメリカの大学スポーツ 腐敗の構図と改革への道』玉川大学出版部

2019-12-22 20:52:02 | 大学事情
アメリカの大学はアメフトとバスケットボール人気が高い。プロ並みに盛り上がるカードもある。だからテレビ放映権など集まるお金も巨大になっている。NCAAの運営は大学スポーツで勉学優先と商業主義の間で揺れてきた。運営はお金を集められる有力校の経営者に偏りがちになる。
この本は、そういう歴史を描き、主にディビジョン1というアメフトやバスケットボールの強豪校のグループのなかでもFBS(フットボール・ボウル・サブディビジョン)、さらにそのなかでも五大コンファレンスに批判が向けられている。
しかし、NCAAへの提言がちょっと理想論っぽくて、他人事の批判みたいにも感じる。

江崎浩『なぜ東大は30%の節電に成功したのか?』幻冬舎新書

2015-01-11 15:19:56 | 大学事情
東京都内の業務用施設で一番CO2を排出しているのは東京大学の本郷キャンパスだという。
駒場Ⅰ・Ⅱキャンパス、白金キャンパスもあるので都内で膨大な電気を使用していることになる。
東京大学の年間の電気代は50億円になる。20%節電できれば10億円尾コストが浮く。
グリーン工学部プロジェクトのゴールは、2030年までに50%削減なのだそうだ。
ビル・エネルギー管理システム(BEMS)のオープン化で10%は削減できると見込み、ネットワークのオープン化、情報のオープン化を進めることによって、30%削減を実行したようだ。
ネットワークのオープン化は、IT企業、ゼネコンなどファシリティー・マネジメントの外注化によって実現した。
情報のオープン化=「見せる化」はスマートメーターを各所に取り付け、インターネット上で電気使用量が見えるようにした。
具体的な節電は次のようなもの。
・高効率証明への取り替え LED化
・ガス空調の利用
・100V電源プラグでの電力使用量モニタリング
・パソコンの動作モードの管理制御
・サーバーの仮想化・集約化
・サーバーのクラウド化
・デスクトップPCのノートパソコン化
・サーバー室の節電
・発電設備の設置

東大は工学部のサーバーなどもともと節電効果がある設備がある。
贅肉が多すぎたのだとも思える。
しかし、一般の大学のキャンパスでも参考にできることはある。

平山一城『大学の淘汰が始まった!』宝島社新書

2014-12-29 11:45:57 | 大学事情
産経新聞の記者が書いた本。
取材した範囲での記事であるが、著者の体験からの主張とか少し主観的である。
最近多く出版される大学事情本というのは、こういう新聞記者によるもの、予備校や大学学関係者によるもの、学長の体験談、就職業界関係者とにわか教育ジャーナリストによるものに分類される。
新聞記者によるものの質は取材力に左右されるのだろう。
この本は朝日や読売、日経との取材力の差が表れているよ思える。

海老原嗣夫『就職に強い大学・学部』朝日新書

2014-12-29 11:37:44 | 大学事情
著者はリクルート『Works』編集長を経て、今は『HRmics』という人事・経営誌の編集長。
この本でも文学部の就職難が書かれている。
うわさの検証ということで、統計データを分析している。
就職先は他学部と変わらないが、人気企業に行く率は低くなるというデータがあるようだ。

安田賢治『笑うに笑えない大学の惨状』祥伝社新書

2014-12-29 11:28:54 | 大学事情
著者は大学通信という受験雑誌社の常務取締役。
毎日受験情報を扱っているので大学事情に詳しい。

奇妙な学部名称からオーソドックスな学部名称への回帰現象があるという。
就職するときに採用担当者が何を学んだかわからないかららしい。
慶応大学の総合政策、環境情報というのが走りかと思うが、そちらは変えるつもりはないだろう。
大学を呼ぶ時に、関関同立、産近甲龍という言い方が関西ではあるが、最近京都では産近佛龍というらしい。
甲南大学には京都から行かないからだという。
神桃追摂(シントウツイセツ)という言い方もあるんだとか。神戸学院、桃山学院、追手門、摂南をさして言うらしい。
早慶上理はこの人が命名したんだとか。
それはそれで偉いんだろうね。

倉部史記『看板学部と看板倒れ学部』中公新書ラクレ

2014-12-29 11:21:32 | 大学事情
著者は現在予備校で高校生への進路アドバイザーとして働いている。
元大学職員であり、大学事情のサイトを運営しているので情報通としてこの本を書いたようだ。
文部科学省が大学ポートレートというサイトを立ち上げるらしい。
リクルートの進学ナビとどちらが多く見られることになるのか、というのは愚問か。
この本も誰が読むのか、業界人くらいだろうと思う。
しかし、最近流行の国際、福祉、看護などは実際どうなのか、変わった名称の学部は何をするところなのかなど、
受験生が読むと役に立つところもあるのだろう。
進路アドバイザーって全国に何人いるのかわからないが、高校の進路の教員も進路アドバイザーか。
そういう人が読んでいるのかもしれない。

倉部史記『文学部がなくなる日』主婦の友新書

2014-12-29 11:20:59 | 大学事情
著者は大学プロデューサーなのだそうだ。
大学関係記事を毎日フォローし、時々取材もしているので大学事情を知るには便利な本。
自身が大学で働いていたこともあるので、書いてあることも的外れではない。
大学への進学率50%、全入時代と大学卒が学歴として当たり前になってきたのか、こういう書き手が重宝されている。
文学部に受験生が集まらなくなった状況は現在の経済、就職状況の特徴を表している。
文学部にも教育方法をアクティブラーニングなどをとりいれたり、シニア層向けに教育を行ったりする方法があるという示唆もある。
でもいったいどういう人がこの本を読んでいるのだろうか。

鈴木典比古・諸星裕『弱肉強食の大学論』朝日新書

2014-12-29 10:58:40 | 大学事情
国際教養大学学長と桜美林大学アドミニストレーション研究科長の対談。
アメリカの大学をモデルとして日本の問題点を指摘する内容。
日本の大学にはミッションがない、リベラルアーツを重視していないなど主張はもっともなことが多い。
ミッションは不磨の大典ではなく、時代とともに変わっていく、など考え方に柔軟さがある。

アメリカにはリベラルアーツ教育を大事にする規模の小さな優秀な大学が600くらいあるという。
スティーブ・ジョブズが出たリードカレッジもその一つとか。
アメリカのリベラル・アーツカレッジが経営的に成立するのは日本との教育制度の違いがあるのだろう。
どちらがいいとは言えないが、日本の風土や市場にあった大学経営もあるのではないかと思う。

諸星裕『大学破綻』角川書店

2014-12-29 10:52:43 | 大学事情
ずいぶん前に読んだ本の感想を書いていなかった。
著者は桜美林大学の教授。アメリカの大学院を修了した後、現地で勤務し、ミネソタ大学の日本校の学長も経験した。
アメリカの大学の経営に深く関わった視点から日本の大学の問題点を指摘する。
最近流行の大学事情をおもしろく書くジャーナリストとは違う角度の見方ではある。