お薬手帳の「お」に物言いをつけたら、日本語学校の校長先生と激論になってしまった。
そこで、「お」についてあらためて、この本で調べてみた。
だが、激論になるのも当然で、この「お」は奥が深い。
「お」の付けすぎ傾向は古代日本語の時期まで遡るらしい。
「お」の語源は「大(おほ)+御(み)」で、美称とも言われ、物事をたたえる言い方だったとか。「おほみ」が形を変えて、短く発音される「お」となり、意味も敬語を表すものになった。
「お」の付け方は3つに分類される。
①「お」を取り去ると意味をなさないもの
おこわ、おでん、おやつ、おかず、おもちゃ、おはじき
②「お」を取り去ると別の意味になる
おなか、おにぎり、おしぼり、おひらき、おしゃれ
③つけはずしのきく「お」
お手紙、お見合い、お土産
「お」の語源としては、古代風のタブーで恐れ多いあがめるべきものは「お葬式、お通夜、お墓」などに残っている。
中世からの貴人への対人尊敬語は、相手の体や持ち物、動作など「お顔、お体、お名前、お車、お帰り」など。相手に関わる自分の行動で謙譲的には「お手紙、お電話」など。
近世に広がった女性語として、「お米、お茶、お惣菜、お鍋」など。
近代風の自己の品位を保持するための敬語として「お絵かき、お水」などがある。
しかし、つけかたの法則には例外が多く、もともと語源がどうだったのかわかりにくい「お」の化石化が進んでいるらしい。
古代から現代まで、「お」は中央から地方へ、貴人から庶民へ、女から男へ広がった。しかし、敬語としての「お」のインフレ傾向が進み、敬意低減の減少が起きている。「おやたらつけ」現象と言うらしい。
ということで、「お薬手帳」の「お」ですが、形的にはつけはずしのきく「お」です。
語源は中世以来の相手の持ち物に対する尊敬語的な「お」と分類されます。
しかし、薬手帳にまで「お」をつけるのは、相手の持ち物への尊敬語としても、薬局の営業的な恣意が入っており、敬意低減を促進しているのではないでしょうか。
そこで、「お」についてあらためて、この本で調べてみた。
だが、激論になるのも当然で、この「お」は奥が深い。
「お」の付けすぎ傾向は古代日本語の時期まで遡るらしい。
「お」の語源は「大(おほ)+御(み)」で、美称とも言われ、物事をたたえる言い方だったとか。「おほみ」が形を変えて、短く発音される「お」となり、意味も敬語を表すものになった。
「お」の付け方は3つに分類される。
①「お」を取り去ると意味をなさないもの
おこわ、おでん、おやつ、おかず、おもちゃ、おはじき
②「お」を取り去ると別の意味になる
おなか、おにぎり、おしぼり、おひらき、おしゃれ
③つけはずしのきく「お」
お手紙、お見合い、お土産
「お」の語源としては、古代風のタブーで恐れ多いあがめるべきものは「お葬式、お通夜、お墓」などに残っている。
中世からの貴人への対人尊敬語は、相手の体や持ち物、動作など「お顔、お体、お名前、お車、お帰り」など。相手に関わる自分の行動で謙譲的には「お手紙、お電話」など。
近世に広がった女性語として、「お米、お茶、お惣菜、お鍋」など。
近代風の自己の品位を保持するための敬語として「お絵かき、お水」などがある。
しかし、つけかたの法則には例外が多く、もともと語源がどうだったのかわかりにくい「お」の化石化が進んでいるらしい。
古代から現代まで、「お」は中央から地方へ、貴人から庶民へ、女から男へ広がった。しかし、敬語としての「お」のインフレ傾向が進み、敬意低減の減少が起きている。「おやたらつけ」現象と言うらしい。
ということで、「お薬手帳」の「お」ですが、形的にはつけはずしのきく「お」です。
語源は中世以来の相手の持ち物に対する尊敬語的な「お」と分類されます。
しかし、薬手帳にまで「お」をつけるのは、相手の持ち物への尊敬語としても、薬局の営業的な恣意が入っており、敬意低減を促進しているのではないでしょうか。