Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●2014年5月大飯原発運転差し止め判決…樋口英明さんは《基準地震動を超える地震が来ないと言えるかどうか…他の原発と共通の問題》

2021年02月10日 00時00分10秒 | Weblog

[※ 『原発に挑んだ裁判官』(磯村健太郎・山口栄二) 朝日新聞出版↑]


(2020年12月13日[日])
東京新聞の【社説/大飯許可違法 誰がための規制委か】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/72853?rct=editorial)。

 《関西電力 大飯原発3、4号機(福井県)の安全性に問題があるとして、大阪地裁は国の原子力規制委員会が関電に与えた原発の設置許可を取り消した。国の原子力政策を根元から揺るがす判決だ。「原子力規制委員会の判断に看過しがたい過誤、欠落がある」−。大阪地裁は、強い言葉で規制委を指弾した。原発の稼働に際し、想定すべき最大の揺れの強さを示す「基準地震動」の算定方法が、最大の争点だった》。

 琉球新報の【<社説>大飯原発違法判決 全ての原発審査を見直せ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-1237175.html)によると、《日本の原子力行政が根底から否定された。関西電力 大飯原発(福井県)3、4号機の耐震性を巡る訴訟で、4日の大阪地裁判決は原発設置許可を違法として取り消した。判決は原子力規制委員会の判断に対し「地震規模の想定で必要な検討をせず、看過しがたい過誤、欠落があると厳しく指摘した。規制委の審査が不十分であることが司法によって示されたのだ。大飯だけでなく再稼働を目指す東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)や東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)など、審査に合格した施設でも規制委の審査が十分だったのか疑問符が付く


 《どこまで巨費をつぎ込めば安定稼働できるのか》…核発電「麻薬」中毒者たち…核発電と《安全》は対極にあるものだということを決して理解しようとしない。

 同核発電所については、《二〇一四年五月に福井地裁の裁判長として、関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の運転差し止め判決を出した》樋口英明元裁判長は、のちに、《基準地震動を超える地震が来ないと言えるかどうか。これは他の原発と共通の問題だ》と仰っています。本来であれば、過去最大の地震動に、さらに、《想定外》を考慮して〝上乗せ〟すべきであるのに、なんと、関電方式では過去の地震動の平均値を基準地震動としているというでたらめ。さらには、それを許容する核発電「推進」委員会・核発電「寄生」委員会。
 樋口さんの経歴は、《<ひぐち・ひであき> 1952年、三重県鈴鹿市生まれ、京都大法学部卒。83年、判事任官。静岡、名古屋などの地裁・家裁、大阪高裁などを経て、2014年5月に福井地裁で大飯原発差し止め判決、15年4月に高浜原発再稼働差し止めの仮処分決定を出した。17年8月、名古屋家裁を最後に定年退官》。

   『●元福井地裁裁判長・樋口英明さん《地震大国の日本には、
      北海道から沖縄まで原発を動かせる場所はどこにもない》
    《二〇一四年五月に福井地裁の裁判長として、関西電力
     大飯原発3、4号機(福井県)の運転差し止め判決を出した。
     今も自分が正しいと確信を持っている。大飯原発の基準地震動
     (耐震設計上の想定の揺れ)は七〇〇ガル(揺れの勢いを示す加速度の
     単位)で、重大事故につながる限界点は一・八倍の一二六〇ガルだと
     関電は主張していた。私は裁判前は、三〇〇〇ガルのような強い揺れに
     原発が耐えられるかどうかが争点になると予想していた。ところがふたを
     開けてみれば、一二六〇ガルが来たらおしまいだというのは争いが
     なかった。主な争点は「敷地内に一二六〇ガルを超える地震は来ない」
     という関電の主張の信用性だった。それが争点なら難しい工学的判断は
     不要で、理性と良識があれば簡単に解ける問題となる。地震大国の
     日本では、原発で基準地震動を超える地震が頻発しており、大飯も
     「ロシアンルーレット状態だった。日本の国策は「安全な原発
     動かす」であって、「何が何でも動かす」ではない。私の「極めて
     危険だから動かしてはいけない」という判断は、国策にも忠実だった
     と思っている。仮に私が日本原子力発電(原電)東海第二原発の
     差し止め訴訟を指揮するなら、ポイントは三つあると思う。一つは、
     基準地震動を超える地震が来ないと言えるかどうか
     これは他の原発と共通の問題だ》


 《あの未曾有の福島第一原発事故を招いた“最大の戦犯”》元行政府の長・アベ様は司法も掌握していたようで…《大飯原発…福井地方裁判所の樋口英明裁判長…運転差止めという判決を出した原発だ。…この判決後、露骨な圧力を思わせる事態が起きる。…名古屋家裁に“懲罰左遷”》《大飯原発…福井地方裁判所の樋口英明裁判長…運転差止めという判決を出した原発だ。…この判決後、露骨な圧力を思わせる事態が起きる。…名古屋家裁に“懲罰左遷”》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/e35cfa8de5d1762f13e0c7534b05a7bd)。
 一方、福井地裁の名判決そのものは、その後どういう経緯をたどったのか? ――― 《極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない》…経済活動よりも生存に関わる人格権を優先。核発電「麻薬」中毒患者・関西電力の大飯原発についての福井地裁の名判決…。《住民の人格権を認めた画期的判決》でした。なのに、司法判断放棄な内藤正之裁判長、大飯核発電所《危険性は社会通念上、無視しうる程度にまで管理・統制》? 《住民の「人格権」を尊重し…大飯…の運転差し止めを認めた一審の判断は、いともあっさり覆された。「原発の是非は政治に委ねる」という裁判所。一体誰のため》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/9e50e3695c9a006efb2a073a3fad1548)? 

 引用した東京新聞の【社説/大飯許可違法 誰がための規制委か】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/72853?rct=editorial)には、《関電幹部も悲鳴を上げているというが、再生可能エネルギーが世界の主力電源になりつつある今、安全対策に無限とも思える投資をし続けてまで原発の維持を図ることにこそ、どだい無理があるのだろう。今回の司法判断は、国の原発政策そのものにも、疑問を投げかけているようだ》。
 何度も何度もすいませんが…何度でも、貼ります。《世界は電力タダの時代に》…核発電を続けたい、という「麻薬」中毒者達の気が知れない。復興五輪」どころか、「復興原発」などというふざけた言葉も耳に入ってくる。最近は、「経済性を度外視して、核発電をやらなけらばならない」といった支離滅裂な言説も出てきているようだ。ニッポンは世界中に迷惑を振りまき続けている…。



【【金子勝の言いたい放題】NO5 世界は電力タダの時代に エネ転が拓く経済転換(飯田哲也さんと) 20191230】
https://www.youtube.com/watch?v=eMDjFFFo3qY&t=186s



【国内の発電電力量と二酸化炭素(CO2)の推移】
[https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/images/PK2020031002100041_size0.jpg]


 さらに、デモクラシータイムスでの対談の第二弾。


【【金子×飯田の言いたい放題】目指せ!分散革命ニューディール~電力の転換が生む新しい未来 20201024】
https://www.youtube.com/watch?v=wME6ynlCXWQ


 刑事裁判として、画期的な今回の判決。気になることは、今回の素晴らしい判決を出してくれた大阪地裁森鍵一裁判長。生まれ変わったのでしょうか? 沖縄でだけ、冷酷なのだろうか?
 《那覇地裁(森鍵一裁判長)…「県の訴えは裁判の対象にならない」として却下した。実質的な中身に立ち入らず、門前払いした。工事差し止めの仮処分申し立ても退けた》(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/922d08b904750712aeb2f6b8cac4f449)。
 琉球新報の記事【与那国陸自配備、住民の工事差し止め訴えを却下 那覇地裁「武力衝突ない」】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-201438.html)においても、《[2016年1月10日]与那国島への陸上自衛隊沿岸監視部隊配備に反対する住民30人が国を相手に駐屯地の工事差し止めを求めた仮処分命令申し立てについて、那覇地裁(森鍵一裁判長)は9日までに却下》しています。

 なんとしても、核発電「麻薬」中毒者の暴走を止めねければ…。
 東京新聞の記事【原発40年超再稼働不同意を要望 大飯判決原告、美浜議会に】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/73074?rct=national)によると、《関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の設置許可の取り消し判決を出した大阪地裁訴訟の原告の一部が8日、福井県美浜町議会に、運転開始から40年を超えた関電美浜原発3号機の再稼働に同意しないよう求める要望書を提出した。関電は美浜3号機を早ければ来年1月にも再稼働させる工程を示しており、町議会は近く同意の是非を示す見込み。町議会では、再稼働を求める請願を審査する特別委員会が今月9日に予定されている。4日の大阪地裁判決は、大飯3、4号機の耐震性が新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断は誤りだとして、設置許可を取り消した》。

   『●大飯原発再稼働の恐〝負〟の連鎖:
      40年間も動かした美浜原発2号炉をさらに10年稼働延長
   『●東京電力人災が続く中、なに寝ぼけてんだか!?
    《11人が死傷した関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)の
     蒸気噴出事故から丸8年となった9日、同原発で追悼式典が開かれ、
     八木誠社長が慰霊碑の前で「事故の反省と教訓を風化させることなく、
     安全の実績を積み重ねるべく全力を尽くす」と再発防止を誓った》

   『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
               もし敗訴していたら大変なことに……
    《「判決を聞いて5人の仲間のことを思った」 
     原告の一人で元原発作業員の山本雅彦さん(57)=福井県敦賀市=は
     判決後の記者会見でそう話し、04年にあった美浜原発3号機の
     蒸気噴出事故で亡くなった5人の作業員を悼んだ》

   『●「原子力は血液」……ではなく、「原子力=核」は「麻薬」
   『●「けん制」? いや、「恫喝」でしょ?  
      関西電力八木誠社長が大津地裁と「地元」市民を脅す!
    《美浜原発3号機(福井県)の廃炉を検討していると一部で報じられた
     ことに対しては「検討している事実はない。活用していきたい」と述べた》
   『●「あとの祭り」: 核発電「麻薬」中毒患者、増殖中
                    …どんどん壊れ行くニッポン

=====================================================
https://www.tokyo-np.co.jp/article/72853?rct=editorial

社説
大飯許可違法 誰がための規制委か
2020年12月7日 07時42分

 関西電力 大飯原発3、4号機(福井県)の安全性に問題があるとして、大阪地裁は国の原子力規制委員会が関電に与えた原発の設置許可を取り消した。国の原子力政策を根元から揺るがす判決だ。

 「原子力規制委員会の判断に看過しがたい過誤、欠落がある」−。大阪地裁は、強い言葉で規制委を指弾した。

 原発の稼働に際し、想定すべき最大の揺れの強さを示す「基準地震動」の算定方法が、最大の争点だった。

 規制委は、関電が算出したデータに基づいて、福島第一原発の事故後に厳格化された新規制基準に「適合」すると判定し、二〇一七年五月に設置許可を出していた。

 しかし、大阪地裁は「関電が算定に用いた数式は、過去に発生した地震の平均値にすぎない国の審査ガイドにも、ばらつき(平均値からかけ離れた強さ)が出る恐れを考慮するとある」と指摘。「ばらつきによる上乗せの必要性を検討せずに、許可を与えたのは違法である」と断じた。

 大飯原発3、4号機に関しては、元規制委員長代理の島崎邦彦・東京大名誉教授(地震学)も「関電の計算式では、基準地震動が過小評価される恐れがある」と、別の訴訟の法廷などでも証言に立ち、訴えてきた

 原子力規制委員会は福島第一原発の惨事を踏まえ、「想定外」による事故を二度と繰り返してはならないと、設立された機関のはずだ。過小評価の指摘を見過ごすということは、「想定外」を許容するということにはならないか。

 もしそうなら、規制委の存在自体の基盤が揺らぐ。

 関電が用いた計算式は、国内のほぼすべての原発で、基本データとして重要視されているという

 福島の事故後に各地で相次いだ運転差し止めの司法判断でも、想定される地震の揺れや火山リスク、避難方法などに関する想定の甘さが指摘されてきた。電力側のデータによって立つ現状も含め、すべての原発で、審査過程の再検証が必要だろう。

 「どこまで巨費をつぎ込めば安定稼働できるのか

 関電幹部も悲鳴を上げているというが、再生可能エネルギーが世界の主力電源になりつつある今、安全対策に無限とも思える投資をし続けてまで原発の維持を図ることにこそ、どだい無理があるのだろう。今回の司法判断は、国の原発政策そのものにも、疑問を投げかけているようだ。
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●「砂川事件の再審問題は、司法の歴史の闇を照らす意味を持つ」…相変わらずの最「低」裁かな?

2018年02月11日 00時00分18秒 | Weblog


東京新聞の記事【砂川事件 高裁も再審認めず 元被告らの即時抗告棄却】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201711/CK2017111502000249.html)と、
社説【砂川再審問題 歴史の闇を照らした】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017111802000163.html)。

 《事件では、五九年の一審東京地裁の無罪判決を破棄した最高裁の田中耕太郎長官(故人)が、上告審判決前に駐日米大使らに裁判の見通しなどを伝えたとする米公文書が二〇〇八年以降に見つかった。元被告側はこれらを新証拠に、「公平な裁判を受ける憲法上の権利を侵害された」と主張し、罪の有無を判断せずに裁判を打ち切る「免訴」を求めて、一四年に地裁に再審請求した》。
 《最高裁の判決前に当時の同長官が米国側へ情報提供していた。この歴史の闇は忘れまい。公平な裁判を受ける権利は、憲法で保障されている。元被告や遺族は「公平な裁判ではない」と知り、再審を求めていた。きっかけは二〇〇八年に機密指定を解かれた米公文書である》。

 《五九年の一審東京地裁の無罪判決を破棄した最高裁の田中耕太郎長官(故人)が、上告審判決前に駐日米大使らに裁判の見通しなどを伝えたとする米公文書が二〇〇八年以降に見つかった》…ということで、「三権の長でありながら米国の干渉を受け入れ、司法の独立性を損なう裏切り」をしていた訳です。
 《「公平な裁判を受ける憲法上の権利を侵害された」と主張し、罪の有無を判断せずに裁判を打ち切る「免訴」を求めて、一四年に地裁に再審請求》していた訳ですが、東京高裁の秋葉康弘裁判長はそれをあっさりと棄却しました。《不当にも即時抗告棄却》。
 …司法の腐敗具合が分かろうというもの…、独立性もヘッタクレも無いことが分かります。東京新聞の社説は《砂川事件の再審問題は、司法の歴史の闇を照らす意味を持つ》と言います…が、相変わらずの最「低」裁かな、きっと? 何の期待も持てそうにない。

   『●「ダムを壊したら魚がもどってきた」
      『週刊金曜日』(2013年5月10日、942号)について

    「宇都宮健児さん【黒風白雨23 最高裁までが対米従属なのか】、
     砂川事件、「田中耕太郎最高裁判長が、上告審の公判日程や裁判の
     見通しを駐日米大使館関係者に対して漏らしていた事実…最高裁は、
     はっきりと釈明すべきであろう」」

   『●鎌田慧さんインタビュー: 「一人の人間として勇気をふるった名判決」
    「砂川事件の名判決に匹敵する(13:45-)」

   『●「憲法9条にノーベル賞を」!、暴走改憲を止める一矢に!
                    ~世界の笑いものにならないために~

    「安倍晋三首相や自民党幹部が集団的自衛権の行使を容認するため、
     一九五九年の最高裁による砂川事件判決を根拠にする考えを
     相次いで示している
。しかし、この判決は五十五年前のもの。
     歴代政権は判決を踏まえた上で、集団的自衛権の行使は
     「憲法上許されない」とした政府見解を三十三年前に定め、
     維持してきた。安倍首相らは今になって、判決に独自の考えを
     加えて解釈改憲に利用しようとしている
。この判決の無効を求める
     動きまであり、憲法解釈の根拠とすることの正当性も揺らいでいる。
     (金杉貴雄、新開浩)
      <砂川事件> 1957年、東京都砂川町(現立川市)の米軍立川基地
     拡張に反対するデモ隊の一部が基地内に立ち入り、7人が
     日米安全保障条約に基づく刑事特別法違反の罪で起訴された事件。
     東京地裁は59年3月、米軍駐留は憲法9条2項が禁ずる戦力の保持に
     当たり、違憲として無罪を言い渡した。検察側の上告を受け、最高裁は
     同年12月、9条は日本に自衛権があると認め、安保条約のような
     高度に政治的な問題は司法判断になじまないとも指摘。一審判決は
     破棄され、その後有罪が確定した。」

   『●「僕らは「戦争」を知らない?」
     『週刊金曜日』(2014年4月25日・5月2日合併号、989号)

    「長沼節夫氏【砂川闘争・伊達判決・最高裁判決から55年後の新事実
      米大使と密談重ねた最高裁判決は違法だと再審請求へ】、
     「…判決の背景には政治的圧力があった」。砂川事件
     (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/92b74a8ed74fe9714b565af899754410)」

   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」
       ・・・・・・今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい

    「原告弁護団事務局長の笠原一浩弁護士は「原発のように科学的見解に
     複数の知見が存在するテーマだからこそ、万一の事故もあっては
     ならないという、最高裁の判断も踏まえた判決だと理解しています」と言い、
     控訴審に自信を示したが、不安がよぎる。過去を振り返れば、この国では
     「司法の独立」なんて絵に描いたモチで、
     住民側が苦汁をなめる判決が多いからだ。
      米軍基地に立ち入った学生7人が安保条約に伴う刑事特別法違反に
     問われた砂川事件(1957年)は、1審は米軍駐留そのものが違憲だ
     として全員無罪となったが、米政府などから圧力を加えられた
     最高裁では国が逆転勝訴した」

   『●砂川事件弁護団:「眼科病院に行ったらいい」
       「アクロバチックでむちゃ」「ふらちな拡張解釈」とまで指摘
   『●砂川事件: 「三権の長でありながら
       米国の干渉を受け入れ、司法の独立性を損なう裏切り」

==================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201711/CK2017111502000249.html

砂川事件 高裁も再審認めず 元被告らの即時抗告棄却
2017年11月15日 夕刊

     (東京高裁の正門前で棄却決定を知らせる旗を掲げる
      弁護団のメンバー=15日、東京・霞が関で)

 一九五七年に、東京都砂川町(現立川市)の米軍立川基地に立ち入ったとして、基地拡張に反対する学生らが逮捕、起訴された「砂川事件」の再審請求で、東京高裁(秋葉康弘裁判長)は十五日、元被告ら四人の再審請求を認めなかった東京地裁の決定を維持し、この決定に対して元被告側が高裁に行った即時抗告を棄却した。

 事件では、五九年の一審東京地裁の無罪判決を破棄した最高裁の田中耕太郎長官(故人)が、上告審判決前に駐日米大使らに裁判の見通しなどを伝えたとする米公文書が二〇〇八年以降に見つかった。

 元被告側はこれらを新証拠に、「公平な裁判を受ける憲法上の権利を侵害された」と主張し、罪の有無を判断せずに裁判を打ち切る「免訴」を求めて、一四年に地裁に再審請求した。

 十五日の高裁決定は「刑事訴訟法では免訴を言い渡す場合を時効完成などに限定している。『公平な裁判所』に違反したとしても、免訴はできない」として、請求を退けた。田中長官が米大使らに裁判の見通しを伝えたとする公文書の内容や、公平な裁判を受ける権利が侵害されたかについては判断を示さなかった。

 元被告側の四人は、静岡市葵区の土屋源太郎さん(83)、神奈川県茅ケ崎市の椎野徳蔵さん(85)、福岡県篠栗町の武藤軍一郎さん(83)、一三年に八十三歳で死去した坂田茂さんの長女の和子さん(60)=川崎市。


◆支援者ら「不当」

 「不当にも即時抗告棄却」。東京高裁の正門前では午前十一時半すぎ、事件の弁護団らが硬い表情で決定内容を伝える旗を掲げた。集まった支援者からは「どれだけやれば、公平な裁判が行われるのか」と不満の声が上がった。

 支援団体「伊達判決を生かす会」共同代表の島田清作さん(79)=立川市=は「証拠を見れば再審が認められると期待していたが、がっかりした。関係者も八十代になり時間がない」と焦燥感を募らせた。支援者の一人の東准二さん(72)=神奈川県茅ケ崎市=は「これだけの証拠があるのに正しく評価されないのは、どういうことなのか」と怒りを隠せない様子だった。


 <砂川事件> 1957年7月、東京都砂川町(現立川市)の米軍立川基地拡張に抗議するデモ隊の一部が基地に立ち入り、7人が日米安全保障条約に基づく刑事特別法違反の罪で起訴された。東京地裁は59年3月、米軍駐留は戦力の保持を禁じた憲法9条に違反するとして全員に無罪を言い渡した。検察側が上告し、最高裁は同年12月、安保条約は高度な政治問題で司法判断になじまないとして一審判決を破棄。63年に全員の有罪が確定した。
==================================================================================

==================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017111802000163.html

【社説】
砂川再審問題 歴史の闇を照らした
2017年11月18日

 駐留米軍をめぐる砂川事件で有罪判決を受けた元被告らによる再審と免訴の求めは東京高裁が認めなかった。最高裁の判決前に当時の同長官が米国側へ情報提供していた。この歴史の闇は忘れまい。

 公平な裁判を受ける権利は、憲法で保障されている。元被告や遺族は「公平な裁判ではない」と知り、再審を求めていた。きっかけは二〇〇八年に機密指定を解かれた米公文書である。

 砂川事件は一九五七年に起きた。東京都砂川町(現立川市)の米軍基地拡張に反対するデモ隊の一部が刑事特別法違反の罪で起訴された。東京地裁は五九年、駐留米軍は憲法九条に反するとして無罪判決を出した

 検察側は最高裁に跳躍上告し、最高裁は同年末に「安保条約は一見極めて明白に違憲無効と認められない限り司法審査の対象外」と一審を破棄し、差し戻した。後に有罪が確定した。

 米公文書では、一審判決後に当時のマッカーサー駐日米大使が藤山愛一郎外相と会談して違憲判決を懸念し、東京高裁への控訴ではなく、最高裁へ跳躍上告すべきだとの考えを伝えた。さらに同大使が当時の田中耕太郎最高裁長官と密談してもいた。

 五九年にマッカーサー大使が米国務長官にあてた公電も明らかになった。田中長官が「(東京地裁の)伊達(秋雄)判事が判断を下したのは全く誤っていたと述べた」。しかも「下級審判決は覆されるだろうと思っている印象を受けた」と報告していたのだ。

 これは司法の独立性を揺るがしている。単なる個人の感想を述べたでは済まない。裁判の見通しを伝えた田中長官は少なくとも合議から外れるべきだった。元被告らが「公平な裁判ではない」と受け止めたのも当然といえよう。

 だが、不思議なことに今回の東京高裁の決定は、これらの田中長官の言動には一切触れないまま、再審の求めをあっさりと退けてしまったあたかも闇に葬り去るような姿勢ではなかろうか。

 ただ五九年の砂川判決は、全く無理筋であるにもかかわらず、現政権が集団的自衛権容認の根拠に使った判例でもあるこれが基になり安全保障法制ができた。そして違憲訴訟も起きている。現代的な意味も持っているのである。

 砂川事件の再審問題は、司法の歴史の闇を照らす意味を持つ。それゆえ最高裁には今後、ぜひ丁寧な回答を求めたい。
==================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●川内原発再稼働: 東京電力原発人災の教訓は活かされず、そして、福井地裁判決をかみしめることも無く

2015年08月16日 00時00分14秒 | Weblog


東京新聞の社説【週のはじめに考える 「福島」が伝わらない】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015080902000126.html

 「「同じ思いをしないで」と福島の人は願っています。「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟)原告団のメンバーが、九日から川内原発のある鹿児島県薩摩川内市を訪れ、集会などに参加する。原発は経済的なメリットと引き換えに「ふるさと、生業」を失い、未来を描けなくなるという現実を伝えるために。 ◆原発さえなかったら」。

 「原発さえなければ」・・・・・・。東京電力原発人災の経験は全く活かされず、川内原発を再稼働。愚かすぎる。

   『●哀しい遺書: 「原子力さえなければ」
   『●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
       「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ・・・」

     「「原子力郷土の発展豊かな未来」・
      「原子力明るい未来のエネルギー」・
      「原子力正しい理解で豊かなくらし」・・・果たして
      「豊かな未来」「豊かなくらし」をもたらし、人々が
      生きる「未来のエネルギー」足り得ただろうか? 
      日本は、「原子力を正しく理解」し、「安全神話」に
      再び騙されることなく正しい選択を
      しようとしているだろうか?」

   『●東京電力原発人災という「原発事故で遭遇した
      過酷な経験でうつ状態となり、最終的に自死に至らしめた」


 福井地裁判決をかみしめることもなし。

   『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
               もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・

   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」・・・・・・
             今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい

   『●原子力ムラ復権阻止を! 今なら引き返せる!!
   『●関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない

    「原発の稼働が発電コストの低減になるという関電側の主張も退ける
     極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が
     高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されないと、怒りさえ
     にじませているようだ。経済神話の否定である」
    「大飯再稼働、差し止め命じる 生存と電気代、同列許さず
    「また、生存権と電気代のコストを並べて論じること自体が法的には
     許されない
」ことで、原発事故で豊かな国土と国民生活が取り戻せなく
     なることが「国富の喪失」だと指摘。福島事故は「わが国が始まって
     以来、最大の環境汚染」であり、環境問題を原発推進の根拠とする
     主張を「甚だしい筋違い」と断じた」
    「「極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの
     問題とを並べた議論の当否を判断すること自体、法的には許されない

     として、経済活動よりも生存に関わる人格権を優先した」

=====================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015080902000126.html

【社説】
週のはじめに考える 「福島」が伝わらない
2015年8月9日

 九州電力の川内原発が再稼働の見込みです。電力が足りている今、経済が理由のようです。「同じ思いをしないで」と福島の人は願っています。

 「生業(なりわい)を返せ、地域を返せ!」福島原発訴訟(生業訴訟)原告団のメンバーが、九日から川内原発のある鹿児島県薩摩川内市を訪れ、集会などに参加する。原発は経済的なメリットと引き換えに「ふるさと、生業」を失い、未来を描けなくなるという現実を伝えるために。


原発さえなかったら

 原発がある福島県沿岸部の浜通りでも、経済効果はありました。「県内でも貧しい地域で、出稼ぎが一般的だった。原発の建設工事が始まると、地元で仕事ができ、子どもを高校にやれるようになった」と話す人もいます。

 東京電力福島第一原発事故で、放射性物質は県境を越えて東日本に広がりました。原発のある大熊町双葉町、北隣の浪江町の広い地域は、三十年間は戻れない帰還困難区域になりました。

 あれから四年五カ月。福島県内では今も新聞やテレビが大量の関連ニュースを伝えています。しかし、県外には届きません。

 生業訴訟原告団は今年から原発立地自治体を訪ね、自らの経験を伝えるキャラバンを始めました。

 先月、佐賀地裁で開かれている玄海原発差し止め訴訟では、福島県二本松市の農業根本敬さんが意見陳述をしました。自宅は原発から六十キロ離れていますが、「(事故直後)水田の土は一キロあたり五〇二〇ベクレルでした。風評ではありません。実害です」と広域な被害状況を説明。

 「相馬市の酪農家は、フィリピンから嫁いだ妻をフィリピンに戻して、黒板に『原発さえなかったら』と書き付けて命を絶ちました」と語りました。


◆記者も知らない、なぜ

 酪農家の自殺は、福島県ではよく知られた悲劇です。全国ニュースにもなりました。弁護団事務局長の馬奈木厳太郎(まなぎいずたろう)弁護士は昨年秋、鹿児島県の地元紙記者から取材を受けたとき、この話を記者が知らないのに驚きました。この記者だけか、それとも…。これがキャラバンを始めるきっかけになりました。

 「今まで福島以外の人に伝える努力が足りなかった。あらゆる機会をとらえて被害実態などを伝えたい」と言います。 

 避難計画では、原発から三十キロ圏内を避難などが迅速に行われるよう準備しておく地域「緊急時防護措置準備区域」と定めています。川内原発では、ここに多くの医療機関があります。

 福島では、第一原発から二十二キロ南にある高野病院(広野町)が、高野英男院長の判断で、避難をしませんでした。停電、断水にもめげず、約百人の入院患者の命を守りました。

 しかし、それは簡単なことではありませんでした。たとえば、給食や清掃は外部委託でした。派遣元の会社は原発に近いので派遣をやめました。子どもと一緒に避難しなければいけないスタッフもいました。残った看護師らスタッフと入院患者の家族までが手伝って乗り切ったのです。同病院は今、避難用のバスを所有し、緊急用の食料や水を積み込んでいます。

 高野己保(みお)事務長は、その記録「高野病院奮戦記」(東京新聞出版部)を川内原発から三十キロ圏内の十八病院に送りました。一通の礼状には「うちではできません」と書かれていたそうです。

 なぜ、福島の情報が県外に届かないのでしょうか

 災害ジャーナリズム論が専門の近藤誠司・関西大准教授は「原発事故に関する(全国紙の)記事は、二〇一一年に比べて二年目は半分、三年目は三分の一、四年目は四分の一に減った。これは大きな自然災害の報道に共通する傾向だ。量だけでなく、質(内容)も変わる。暮らしなどの現状をきめ細かく伝えなくなっていると思う」と話します。


同じ思いをしないで

 原発は地域を豊かにする、というのは本当でしょうか。

 経済学の観点から原発を研究している清水修二・福島大特任教授は「建設から半世紀の間に福島県に来たお金は、全部ひっくるめて二千八百億円ぐらい」と見積もっています。巨額に見えますが、東電の二〇一〇年度の営業利益は単独で三千五百六十六億円。一年分のもうけよりも少ないのです

 清水さんは、よく講演を依頼されます。どこにでも行って話すことにしているそうです。

 「私と同じ思いをしてほしくない、と言って経験を語る人がいるでしょ。以前はそういうのをテレビで見て、ちょっとうそっぽいなあ、と思っていたんですよ。自分が被害者になって、あれは本当の気持ちだと分かりました
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●砂川事件弁護団:「眼科病院に行ったらいい」「アクロバチックでむちゃ」「ふらちな拡張解釈」とまで指摘

2015年06月16日 00時00分21秒 | Weblog


東京新聞の記事【砂川事件弁護団 再び声明 合憲主張「国民惑わす強弁」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015061302000133.html)。

   『●「憲法9条にノーベル賞を」!、暴走改憲を止める一矢に!
                   ~世界の笑いものにならないために~

   『●「積極的平和主義」の本性、つまり「死の商人」「そういうビジネス」
   『●「ダムを壊したら魚がもどってきた」
      『週刊金曜日』(2013年5月10日、942号)について

    「宇都宮健児さん【黒風白雨23 最高裁までが対米従属なのか】、
     砂川事件、「田中耕太郎最高裁判長が、上告審の公判日程や裁判の
     見通しを駐日米大使館関係者に対して漏らしていた事実・・・最高裁は、
     はっきりと釈明すべきであろう」」

   『●鎌田慧さんインタビュー: 「一人の人間として勇気をふるった名判決」
   『●「憲法9条にノーベル賞を」!、暴走改憲を止める一矢に!
                    ~世界の笑いものにならないために~

    「安倍晋三首相や自民党幹部が集団的自衛権の行使を容認するため、
     一九五九年の最高裁による砂川事件判決を根拠にする考えを
     相次いで示している
。しかし、この判決は五十五年前のもの。
     歴代政権は判決を踏まえた上で、集団的自衛権の行使は
     「憲法上許されない」とした政府見解を三十三年前に定め、
     維持してきた。安倍首相らは今になって、判決に独自の考えを
     加えて解釈改憲に利用しようとしている
。この判決の無効を求める
     動きまであり、憲法解釈の根拠とすることの正当性も揺らいでいる。
     (金杉貴雄、新開浩)
      <砂川事件> 1957年、東京都砂川町(現立川市)の米軍立川基地
     拡張に反対するデモ隊の一部が基地内に立ち入り、7人が
     日米安全保障条約に基づく刑事特別法違反の罪で起訴された事件。
     東京地裁は59年3月、米軍駐留は憲法9条2項が禁ずる戦力の保持に
     当たり、違憲として無罪を言い渡した。検察側の上告を受け、最高裁は
     同年12月、9条は日本に自衛権があると認め、安保条約のような
     高度に政治的な問題は司法判断になじまないとも指摘。一審判決は
     破棄され、その後有罪が確定した。」


   『●「僕らは「戦争」を知らない?」
     『週刊金曜日』(2014年4月25日・5月2日合併号、989号)

    「長沼節夫氏【砂川闘争・伊達判決・最高裁判決から55年後の新事実
      米大使と密談重ねた最高裁判決は違法だと再審請求へ】、
     「・・・判決の背景には政治的圧力があった」。砂川事件
     (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/92b74a8ed74fe9714b565af899754410)」

   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」
       ・・・・・・今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい

    「原告弁護団事務局長の笠原一浩弁護士は「原発のように科学的見解に
     複数の知見が存在するテーマだからこそ、万一の事故もあっては
     ならないという、最高裁の判断も踏まえた判決だと理解しています」と言い、
     控訴審に自信を示したが、不安がよぎる。過去を振り返れば、この国では
     「司法の独立」なんて絵に描いたモチで、
     住民側が苦汁をなめる判決が多いからだ。
      米軍基地に立ち入った学生7人が安保条約に伴う刑事特別法違反に
     問われた砂川事件(1957年)は、1審は米軍駐留そのものが違憲だ
     として全員無罪となったが、米政府などから圧力を加えられた
     最高裁では国が逆転勝訴した」

   『●砂川事件: 「三権の長でありながら
       米国の干渉を受け入れ、司法の独立性を損なう裏切り」



 「集団的自衛権について砂川判決から何かを読み取れる目を持った人は眼科病院に行ったらいい・・・『わが国が、自国の』とする文辞からも文脈からも個別的自衛権を指すことに疑問の余地はない・・・高村氏らは実にアクロバチックでむちゃな読み方で、ふらちな拡張解釈をしている」。
 憲法学者に続き、アベ様や高村氏は砂川事件弁護団にもケンカを吹っ掛ける愚。弁護団は明白な違憲・壊憲を指摘。「眼科病院に行ったらいい」「アクロバチックでむちゃ」「ふらちな拡張解釈」「何らの根拠なき謬見であり、デマゴギーにすぎない」「安倍首相や高村副総裁の言説が無価値とまで指摘される始末。トホホ。
 上記の通り、このことは、1年以上前から、ず~っと指摘され続けているのに、まだ理解できないアベ様や高村氏、アタマは大丈夫か? あるいは、分かっていて強弁する傲慢さか?? 国民はバカにされている。

   『●「最高の責任者」アベ様のオツムの中身
   『●戦争に油を注ぎ、番犬様の片棒を担げば、
      「非戦闘地域」「後方支援」は何の保証にもならない

   『●壊憲: 「憲法を「変えない」という重み」と
      「「政治家が「戦争のできる国」を志向し、その言葉の軽さ」

   『●福島瑞穂氏への「絶対権力」者の横暴と狭量:
      「自らと異なる立場に対する敬意や尊重などかけらもない」

   『●「戦争法案」: 「戦争できる国」、
      番犬様の国のために「戦争したい国」・・・主権者は誰か?

   『●東京新聞・半田滋さん「「銃後の国民」も
      無関係ではいられない。たいへんな思いをするのは・・・」

   『●『戦争法案』、理由は何でもアリ:
     だって「国民から強い支持をいただいた」んだもの!? 嗚呼・・・

   『●「平和」「安全」ラベル付き「戦争法案」:
     「非戦闘地域」で「後方支援したい。リスクとは関わりない」

   『●立派な「戦争法案」!: 後方支援=兵站「武力行使と
         一体不可分の中心構成要素」、「リッパな戦闘行為」

   『●選挙民の重い責任:
     「大量殺人」に賛成票を投ずる「傍観」「無知」と「愚」

   『●「恐怖販売機」(©東京新聞『筆洗』)・・・
     押し売りしておいて出てくるオモチャがすべて赤紙とはネ

   『●死にゆく平和憲法: 伊藤真さんの憲法の絵本
     『あなたこそ たからもの』と松本ヒロさんの「憲法くん」

   『●戦争出来れば何でもOK: 「米国などを攻撃した
       相手国が日本を標的にする意思を持つかどうか・・・?」

   『●「恐怖販売機」(©東京新聞『筆洗』)から出てくる「戦争法案」:
                国会や憲法学者の存立危機事態

   『●戦争法案・違憲立法・壊憲法案:
      中学生の国語力すら無い、ご都合主義な自公議員たち


=====================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015061302000133.html

砂川事件弁護団 再び声明 合憲主張「国民惑わす強弁」
2015年6月13日 朝刊

     (集団的自衛権の行使容認を合憲とした政府解釈に
      抗議する砂川事件弁護団の新井章弁護士(右から2人目)、
      坂本修弁護士(左)ら=12日、東京・霞が関の
      司法記者クラブで)

 他国を武力で守る集団的自衛権の行使容認を柱とする安全保障関連法案について、政府が一九五九年の砂川事件の最高裁判決を根拠に合憲と主張しているのに対し、判決時の弁護団の有志五人が十二日、東京都内で会見し、「裁判の争点は駐留米軍が違憲かに尽きる。判決には集団的自衛権の行使に触れるところはまったくない」とする抗議声明を出した。五人はみな戦争を知る白髪の八十代。「戦争法制だ」「国民を惑わすだけの強弁にすぎない」と批判し、法案撤回を求めた。 (辻渕智之)

 「集団的自衛権について砂川判決から何かを読み取れる目を持った人は眼科病院に行ったらいい

 会見の冒頭。新井章弁護士(84)は眼鏡を外し、鋭いまなざしを子や孫世代の記者たちに向けた。そして「事件の弁護活動をした私らは裁判の内容にある種の証人適格を持っている」と法律家らしく語り始めた。

 自民党の高村正彦副総裁は十一日の衆院憲法審査会で判決に触れた。「わが国が、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛のための措置をとりうることは、国家固有の権能の行使として当然」という部分だ。これを根拠に、政府は判決が集団的自衛権の行使を否定していないと主張している。

 しかし声明では「『わが国が、自国の』とする文辞からも文脈からも個別的自衛権を指すことに疑問の余地はない」と断じた。

 新井弁護士は横畠裕介内閣法制局長官が十日の衆院特別委で「判決は集団的自衛権について触れているわけではないと認めた発言にも言及。「高村氏らは実にアクロバチックでむちゃな読み方で、ふらちな拡張解釈をしている」と評した。

 判決時、最高裁長官だった田中耕太郎氏(故人)は補足意見で「自衛はすなわち『他衛』、他衛はすなわち自衛という関係がある」と述べた。内藤功弁護士(84)は「集団的自衛権の言葉はなく、法律論としても構成していない。集団的自衛権を容認すると読める余地はない『集団的自衛権の行使は許されない』と結論づけた一九七二年の政府見解は、砂川判決も十分精査した結果だ」と主張した。

      ◇

 昨春、安倍内閣の集団的自衛権行使容認に向けた与党協議が進められる最中、三月末ごろに至って協議の座長を務める高村正彦自民党副総裁が突如として、その作業の有力な法的根拠の一つとして砂川事件最高裁判決を挙げ、同判決がわが国の集団的自衛権について言及し、その行使を肯認しているかのごとき見解を公表されたことがあったが、その際われわれは直ちにその誤りを指摘し、厳しく批判する声明を発した

 しかるに、高村氏はこの批判を受けとめて自説を撤回しないばかりか、最近に至って再び謬見(びゅうけん)<誤った考え>を強調し、安倍首相もこれに倣って「今般の法整備の基本的論理はこの判決と軌を一にする」などと言明し始めているので、われわれはここにあらためてこれらの言説が何らの根拠なき謬見であり、デマゴギーにすぎないことを指摘しておきたいと考える。

 この最高裁判決の判示は、第一に、日米安保条約に基づく米軍駐留は憲法九条二項の「戦力不保持」原則に違反するか、そして第二に、米軍駐留は憲法九条(全体)や前文等の趣旨に反するかの、二つの争点についてなされており、それに尽きている。それらを通じて、わが国の集団的自衛権のあり方やその行使に関して触れるところは全くないそのことは現在の内閣法制局長官も認めている)。指摘されている、「わが国が、自国の平和と安全を維持し、その存立を全うするために必要な自衛のための措置をとりうることは、国家固有の権能の行使として当然のこと」という判示が、わが国の個別的自衛権を指すものであることは、「わが国が、自国の」とする文辞からしても、また、それが位置づけられている文脈(論脈)からしても疑問の余地はない

 以上の次第で、安倍首相や高村副総裁の言説が無価値であり、国民を惑わすだけの強弁にすぎないことはもはや明白であるから、一刻も早く態度を改め、提案している安保法制(改正法案)を撤回して、憲法政治の大道(だいどう)<人の行うべき正しい道>に立ち返られんことを強く要求するものである。

※全文の<> 内は 本紙の注釈


 <砂川事件> 1957年7月、東京都砂川町(現立川市)の米軍立川基地拡張に反対するデモ隊が基地内に入り、23人が逮捕され、7人が日米安全保障条約に基づく刑事特別法違反罪で起訴された。東京地裁は59年3月、「米軍駐留は憲法9条違反」として無罪を言い渡した(伊達判決)が、上告を受けた最高裁は同年12月、「自国の存立を全うするために必要な自衛の措置をとりうるのは当然。日本を守る駐留米軍は違憲ではない」「安保条約のような高度な政治性を持つ案件は裁判所の判断になじまない」として、一審地裁判決を破棄して差し戻した。63年に全員に罰金2000円の有罪判決が確定した。歴代政府は最高裁判決を踏まえて、72年の政府見解で「集団的自衛権の行使は憲法上許されない」と明確にし、40年以上維持されてきた
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●高浜原発「差し止め」、国民を守る司法判断: 寄生委の新規制基準は「緩やかにすぎ、合理性がない」

2015年04月16日 00時00分43秒 | Weblog


東京新聞の記事【高浜再稼働 認めず 「緩い規制基準 合理性欠く」】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015041590070351.html)と、
社説【国民を守る司法判断だ 高浜原発「差し止め」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015041502000122.html)。

   ●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
                 もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・

   『●画期的! 福井地裁樋口英明裁判長、  
      高浜3、4号機再稼働差止仮処分決定・・・「直ちに効果が発生」!!

 「原子力規制委員会新規制基準は「緩やかにすぎ、合理性がない」と指摘、基準に適合していても再稼働を認めないとの決定」。
 原子力「ムラ寄生」委員会の「世界一厳しい」らしい基準に合格したからと言って、「安全」・・・・・・なわけがない。それはアベ様らが自称しているにすぎず、世界が「世界一」を認めている訳ではない。

   ●原発再稼働という恥ずべき選択
      ~「新基準は世界一」「世界最高レベル」ではなく、「世界一の無責任」~


 「福井地裁は、原子力規制委員会の新規制基準を否定した。それでは国民が守られないと」。
 3.11東京電力原発人災の惨状を見よ!・・・・・・「原発さえなければ」。

   ●ドキュメンタリー映画『わすれない ふくしま』:
          「震災さえ」ではなく 「原発さえなければ・・・」


 東京新聞の記事【最高の決定」万感 高浜再稼働認めず リスク恐れず申し立て】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015041502000120.html)によると、「申立人は今後の本訴訟で関電側が勝った場合、多額の損害賠償を請求される可能性がある。だがリスクを背負いつつも「福島事故の悲劇を繰り返さない」との決意を胸に、闘ってきた・・・・・・「原発を止めるチャンスがあるのなら、家や土地など惜しくない」」。この仮処分決定を、悲劇を繰り返さない第一歩にしたいところ。

 一方、予想通りの反応。「国は当事者ではない」!! 原発の「地元」の皆さんは何を思う?? ブログ主も、十分に「地元」民だと思いますが、呆れます。ニッポン国の無責任。
 東京新聞の記事【再稼働 政府「粛々と」 高浜仮処分 規制委「審査に影響ない」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015041502000114.html)によると、「政府や電力業界の姿勢に“冷や水”を浴びせた格好だ。両者は「再稼働の方針に変更はな」とするものの、今回の司法判断で住民理解や地元同意などの手続きが難しくなったとの声も出ている・・・・・・菅義偉(すがよしひで)官房長官は十四日の記者会見で「国は当事者ではない」とした上で、異議を申し立てる予定の関西電力の対応を注視する考えを示した。「世界で最も厳しいと言われる規制の結果、大丈夫だと判断された。(再稼働は)粛々と進めていきたい」。話しぶりはいつもと変わりなかったが、「上から目線」と不評を買い封印したはずの「粛々と」のフレーズを口にした」。
 仮処分を無視して、スガ官房長は「ズカズカ」進めるそうだ。凄いねっ。

   ●屁理屈にもなっていない
       ・・・菅義偉官房長官「汚染水の『影響』は完全にブロック」

   『●深刻な原発事故の教訓として
       「汚染水の『影響』は完全にブロック」・・・なんて言えるわけがない

   『●この現実を見ても、アベ様と菅官房長官は
        「汚染水の『影響』は完全にブロック」と言うのか?


   ●菅義偉官房長官曰く「この問題は過去のものだ。
        争点にはならない」・・・・・・なんという言い草!!

   『●沖縄で連敗続きのアベ様、「この問題は過去のものだ。
                争点にはならない」で済まされるのか?

   『●さあ、ここから: 高江・辺野古破壊問題等々・・・
             「過去のもの」や「終わり」にしてはいけない

   『●沖縄県民の民意は明白: 辺野古破壊者、沖縄で4度目の完敗
   『●沖縄県民の民意にお構いなし、
        辺野古破壊者は沖縄で4度目の完敗だというのに


 もう一度、ここで立ち止まって、「地元」も、3.11東京電力原発人災の惨状を省みるべきではないか。「原発さえなければ」、を見つめ直すべき。asahi.comの記事【高浜再稼働差し止め、原告「最高の内容」 自治体反発も】(http://www.asahi.com/articles/ASH4F62M0H4FPTIL024.html?iref=comtop_list_nat_n04)には、「一方、再稼働に期待する地元自治体からは反発の声が上がり、戸惑いが広がった」とある。

 さらに、経済界も同様。東京新聞の記事【裁判所 判断にふさわしいか 同友会代表幹事 決定に疑問示す】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2015041502000115.html)によると、「経済同友会の長谷川閑史代表幹事は・・・・・・福井地裁が関西電力高浜原子力発電所3、4号機(福井県)の再稼働を認めない決定をしたことについて、「裁判所の判断にこうしたテーマがふさわしいかどうか疑問国民と向かい合って話し合うことが必要だ」との考え」だそうです。誰と誰が国民と「話し合う」の? 「当事者ではない」らしいアベ様やスガ殿は聞く耳持たず、命令のみ。
 「極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない」・・・・・・関西電力大飯原発についての福井地裁の名判決・・・・・・:

   『●関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない

    「原発から半径250キロ圏内の住民の人格権を認めた画期的判決」
    「「原発停止は貿易赤字を増やし、国富流出につながる」という考え方に
     ついても、「豊かな国土に、国民が根を下ろして生活していることが国富だ
     と一蹴
    「原発の稼働が発電コストの低減になるという関電側の主張も退ける
     極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が
     高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されないと、怒りさえ
     にじませているようだ。経済神話の否定である」
    「そして、原発の稼働が地球温暖化の原因になる温室効果ガスの削減に
     寄与するという被告側の主張に対しては、福島原発事故はわが国
     始まって以来の環境汚染、甚だしい筋違いとまで言い切って、
     環境神話も否定した」
    「大飯再稼働、差し止め命じる 生存と電気代、同列許さず」 
    「また、生存権と電気代のコストを並べて論じること自体が法的には
     許されない」ことで、原発事故で豊かな国土と国民生活が取り戻せなく
     なることが「国富の喪失」だと指摘。福島事故は「わが国が始まって
     以来、最大の環境汚染」であり、環境問題を原発推進の根拠とする
     主張を「甚だしい筋違い」と断じた」
    「大飯原発運転差し止め判決 人格権より優先される原発はない!」
    「福井地裁の大飯原発運転差し止め判決 原発は人格権より劣位にある」
    「「極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの
     問題とを並べた議論の当否を判断すること自体、法的には許されない
     として、経済活動よりも生存に関わる人格権を優先した」


==============================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015041590070351.html

高浜再稼働 認めず 「緩い規制基準 合理性欠く」
2015年4月15日 07時03分

 関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の安全対策は不十分として、周辺の住民らが再稼働差し止めを申し立てた仮処分で、福井地裁は十四日、原子力規制委員会の新規制基準は「緩やかにすぎ、合理性がない」と指摘、基準に適合していても再稼働を認めないとの決定をした。原発運転禁止の仮処分は全国初。訴訟の判決と異なり、決定は直ちに効力を持つ。

 二基は今年二月、九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県)に次ぎ、規制委が審査に適合すると判断、関電は十一月の再稼働を想定し、地元同意の手続きに入っている。樋口英明裁判長は決定で、新規制基準に適合しても安全性は確保されていないと批判し、基準に厳格さを求め、東京電力福島第一原発事故後に施行された基準を事実上否定した。

 二十二日には川内原発の再稼働差し止めの仮処分決定が鹿児島地裁で予定されており、結果が注目される。

 関電は決定を不服として、福井地裁に異議と執行停止を申し立てる方針。関電は主張が認められるまで再稼働はできないが、地元同意の手続きは進められる見通し。菅義偉(すがよしひで)官房長官は十四日、安全が確認された原発の再稼働を進める方針に変更はないとの考えを示した。

 今回の決定は樋口裁判長と原島麻由裁判官、三宅由子裁判官の三人の合議。樋口裁判長は、規制基準に「万が一にも深刻な災害が起きないといえる厳格さ」を求めた。再稼働すると、二百五十キロ圏内の住民の生命や利益に関わる人格権が侵害される具体的な危険があるとも述べた。

 二〇〇五年以降、全国の四原発で五回にわたり、基準地震動(耐震設計の目安となる揺れ)を超す地震が起きたことに触れ「想定を超える地震が来ないとの根拠は乏しい」と指摘。さらに地震動を下回る場合でも、主給水ポンプなどの破損で冷却機能が喪失、重大事故が生じると認定した。

 使用済み核燃料では「国の存続に関わる被害が出る可能性があるが、堅固な施設で閉じ込めていない」と関電の対策を批判した。関電は答弁書で「安全対策は十分だ」と主張していた。


決定覆るまで動かせず

 関西電力高浜原発3、4号機の再稼働を禁じた福井地裁の仮処分決定は、判決確定まで効力がない本訴訟と異なり、即時有効となる。同地裁か、次に審理する高裁で関電側の異議が認められない限り、二基は再稼働できない状態が続く。

 仮処分は通常の訴訟で争うと時間がかかるため、当事者の権利を守る目的で暫定的に行う法的手続き。関電は地元同意など高浜3、4号機の再稼働に向けた手続きは進められるが、運転はできない。決定を無視して再稼働した場合、巨額の制裁金を科される可能性がある。早期の再稼働を目指す関電は、福井地裁に異議を申し立てる方針。


規制委審査 根底から問う

 福井地裁の仮処分決定の内容は、新規制基準を満たしたと判断した原子力規制委員会の対応を根底から問い直すものとなった。規制委は「本件の当事者ではない」と平静を装い、高浜3、4号機の安全性のチェック作業も進める考えだが、大きな危険性を内包する原発の安全が、規制委が「世界で最も厳しい」と自負する新基準をもってしても十分なのか、あらためて見直しが求められる。

 新基準は想定すべき地震動や津波を見直し、多重化した外部電源が断たれても、原発内の非常用電源やバックアップ用の海水ポンプなどで、原子炉の冷却を継続できることなどを要求。従来の基準より強化されたのは確かだ。

 ただし、原子炉が破裂しないよう圧力を抜くフィルター付きベント(排気)設備や、独立して冷却ができる第二制御室などは二〇一八年七月までに整備すればよいとされた。作業員を地震や放射能から守る事故時の対策拠点も、完成するまでの間は代替施設で済ますことを認めた。

 今回の地裁決定は、重大事故が起きれば取り返しのつかない被害を広域に及ぼす原発の本質を指摘した。地震動の想定は信頼性に乏しく、原子炉の冷却がきちんと続けられるのか、大量の使用済み核燃料が堅固な施設で守られていなくていいのかなど多くの疑問を投げかけた。

 規制委による実際の審査でも、問題点が浮かんでいる。その一つが、新基準を満たせば東京電力福島第一原発のような大きな事故にならず、外部からの支援なしで数十人の作業員だけで事故収束できることになっている点だ。周辺住民を安全に避難させる計画も不十分で、規制委はその実効性を検証しない。 (山川剛史


◆福井地裁決定骨子

▼高浜原発3、4号機を運転してはならない

▼想定を超える地震が来ないとの根拠は乏しく、想定に満たない場合でも冷却機能喪失による重大事故が生じうる

▼使用済み核燃料を堅固な施設で囲い込むなどの対策がとられていない

原子力規制委員会の新規制基準は合理性を欠き、適合しても安全性は確保されていない

▼原発運転により、住民の人格権が侵害される具体的な危険がある


人格権> 人間として平穏な生活を送る権利。憲法に明確な規定はないが13条(生命、自由および幸福追求の権利)、25条(健康で文化的な最低限度の生活を営む権利)で保障され、さまざまな権利の中で最も優位とされる。

(東京新聞)
==============================================================================

==============================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2015041502000122.html

【社説】
国民を守る司法判断だ 高浜原発「差し止め」
2015年4月15日

 関西電力高浜原発(福井県高浜町)の再稼働は認めない-。福井地裁は、原子力規制委員会の新規制基準を否定した。それでは国民が守られないと。

 仮処分は、差し迫った危険を回避するための措置である。通常の訴訟とは違い、即座に効力を発揮する。

 高浜原発3、4号機は、動かしてはならない危ないもの、再稼働を直ちにやめさせなければならないもの-。司法はそう判断したのである。

 なぜ差し迫った危険があるか。第一の理由は地震である。

 電力会社は、過去の統計から起こり得る最大の揺れの強さ、つまり基準地震動を想定し、それに耐え得る備えをすればいいと考えてきた。


◆当てにならない地震動

 原子力規制委員会は、新規制基準による審査に際し、基準値を引き上げるよう求めてはいる。

 関電は、3・11後、高浜原発の基準地震動を三七〇ガルから七〇〇ガルに引き上げた。

 しかし、それでも想定を超える地震は起きる。七年前の岩手・宮城内陸地震では、ひとけた違う四〇二二ガルを観測した。

 「平均からずれた地震はいくらでもあり、観測そのものが間違っていることもある」と地震学者の意見も引いている。

 日本は世界で発生する地震の一割が集中する世界有数の地震国である。国内に地震の空白地帯は存在せず、いつ、どこで、どんな大地震が発生するか分からない。

 だから基準地震動の考え方には疑問が混じると判じている。

 司法は次に、多重防護の考え方を覆す。

 原発は放射線が漏れないように五重の壁で守られているという。

 ところが、原子炉そのものの耐震性に疑念があれば、守りは「いきなり背水の陣」になってしまうというのである。

 また、使用済み核燃料プールが格納容器のような堅固な施設に閉じ込められていないという点に、「国の存続に関わるほどの被害を及ぼす可能性がある」と、最大級の不安を感じている。

 福島第一原発事故で、最も危険だったのは、爆発で屋根が破壊され、むき出しになった4号機の燃料プールだったと、内外の専門家が指摘する。

 つまり、安全への重大な疑問はいくつも残されたままである。ところが、「世界一厳しい」という新規制基準は、これらを視野に入れていない


疑問だらけの再稼働

 それでも規制委は新基準に適合したと判断し、高浜原発は秋にも再稼働の運びになった。

 関電も規制委も、普通の人が原発に対して普通に抱く不安や疑問に、しっかりとこたえていないのだ。従って、「万が一の危険という領域をはるかに超える現実的で切迫した危険」があると、福井地裁は判断した。新規制基準の効力や規制委の在り方そのものを否定したと言ってもいいだろう。

 新規制基準では、国民の命を守ることができないと、司法は判断したのである。

 昨年五月、大飯原発(福井県おおい町)3、4号機の差し止めを認めた裁判で、福井地裁は、憲法上の人格権、幸福を追求する権利を根拠として示し、多くの国民の理解を得た。生命を守り、生活を維持する権利である。国民の命を守る判決だった。

 今回の決定でも、“命の物差し”は踏襲された。

 命を何より大事にしたい。平穏に日々を送りたい。考えるまでもなく、普通の人が普通に抱く、最も平凡な願いではないか。

 福島原発事故の現実を見て、多くの国民が、原発に不安を感じている。

 なのに政府は、それにこたえずに、経済という物差しを振りかざし、温暖化対策なども口実に、原発再稼働の環境づくりに腐心する。一体誰のためなのか。

 原発立地地域の人々も、何も進んで原発がほしいわけではないだろう。仕事や補助金を失って地域が疲弊するのが怖いのだ。

 福井地裁の決定は、普通の人が普通に感じる不安と願望をくみ取った、ごく普通の判断だ。だからこそ、意味がある。


◆不安のない未来図

 関電は異議申し立てをするという。しかし司法はあくまで、国民の安全の側に立ってほしい。

 三権分立の国である。政府は司法の声によく耳を傾けて、国民の幸福をより深く掘り下げるべきである。

 省エネと再生可能エネルギーの普及を加速させ、新たな暮らしと市場を拓(ひら)いてほしい。

 原発のある不安となくなる不安が一度に解消された未来図を、私たちに示すべきである。
==============================================================================

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●井戸謙一さん「高浜3、4号機再稼働差止仮処分」・・・「仮処分決定は、直ちに効果が発生」、再稼働不能

2015年03月14日 00時00分55秒 | Weblog


CMLの記事【[CML 036640] 3月末高浜3、4号機再稼働差止仮処分決定へ】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2015-March/036798.html)。

 高浜原発3、4号機について、「仮処分決定は、直ちに効果が発生します。関電は、原子力規制委員会からすべての認可をとり、地元自治体の同意を得ても再稼働できなくなるのです」!!

 あの井戸謙一さんからの重要な情報発信です。かなり画期的な内容です。
 あの関西電力のあの八木誠社長のあの高浜原発・・・・・・・あの3、4号機の「プルサーマル原発」の再稼働を止め得るかもしれない!? 高浜原発1、2号機の「寿命原発」については廃炉を決めそうだ、との朗報に続き、高浜原発3、4号機の「プルサーマル原発」についても大きな期待が持てそうだ。
 しかも、「『DAYS JAPAN』(2014,JUL,Vol.11,No.7) / 斎藤美奈子さん【OUTLOOK 司法が示した良識に点数をつけるとしたら】、「福井地裁の判決樋口英明裁判長)・・・・・・「人格権」に触れつつ大飯原発の再稼働を差し止めた福井地裁の判決文は、ちょっと感動的ですらあった・・・・・・」」「【ToPICs日本・福井/大飯原発運転差し止め判決 人格権より優先される原発はない!】」の、あの福井地裁判決の、あの樋口英明裁判長である!! 

 この期に及んで、関電は、「審理を引き延ばして樋口裁判長に決定を出させないことにあるのは明らか」な姑息なことをやろうとしました。しかも、「3人の裁判官に対し、裁判官忌避の申立て」までしたそうです。いや~、そりゃ関電にもそれらの権利はあるでしょうけれどもね~??

   ●狂気の伝染、連鎖: 原子力「ムラ寄生」委員会が
       お墨付きを与えるのはあの関電の高浜プルサーマル原発

   『●関西電力八木誠社長のあの高浜原発:
       「プルサーマル原発」に続き「寿命原発」を動かしたいそうです

   『●60年間稼働させたい高浜原発:
      「電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない」

   『●日本中が「地元」・・・・・・
     大間原発と高浜原発の再稼働問題、「30キロ圏内の声を聴け」ではダメ

   『●「仏様のおかげ」はもう期待しない方がいい:
        高浜原発、「このゴジラが最後の一匹だとは思えない」



   ●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
                 もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・

   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」
       ・・・・・・今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい

   『●関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない


   ●原発裁判はどれも完敗:
         井戸謙一元裁判官と小出裕章さんの対話

   『●そりゃぁ、東京電力原発人災以降を見ただけでも、
                       「司法」にも絶望するよな

   『●井戸謙一元裁判官再び:
          最高裁は常に国側に、そして、努力は無駄に

   『●金沢地裁原発差し止め判決: 井戸謙一元裁判官
   『●志賀原発訴訟第二ラウンド: 裁判所は信頼を回復できるか?
   『●「自民党と政治権力」
        『週刊金曜日』(2013年7月19日、952号)について

   『●「鼻血問題」: 「原発関連死」と「死の街」発言
   『●東京電力原発人災鼻血問題: 
          風評被害に矮小化していて良いのか?

==============================================================================
http://list.jca.apc.org/public/cml/2015-March/036798.html

・・・・・・
2015年 3月 11日 (水) 22:49:28 JST

・・・・・・

----------------------- Original Message ------------------------
 皆様

 滋賀の中川です。すでに、情報は流されていますが、本日の福井地裁高浜再稼働差し止め仮処分の審理が裁判長判断によって打ち切られ、今月末にも再稼働差し止めの仮処分がでる可能性が高くなりました。以下、井戸先生のメールです。転送可です。

※※※※※※※※※※※※※

井戸です。

本日(3月11日)福井地裁で、大飯3、4号、高浜3,4号運転禁止仮処分事件の審尋期日がありました。担当の樋口裁判長は、3月一杯で福井地裁から転勤します。私たち申立人側は、樋口裁判長に決定を出してほしいため、本日の期日で審理を終えることを希望していました。他方、関西電力は、直前になって、基準地震動の問題及び使用済み燃料ピットの安全性の問題について専門家の意見書を出すので、その機会を与えるように求めました。目的が、審理を引き延ばして樋口裁判長に決定を出させないことにあるのは明らかです。

これに対する樋口裁判長の判断は、次のとおりです。


① 高浜3、4号については、設置変更許可が出ており、保全の必要性が認められる。既に機は熟しているので、決定をする(本日で審理を終結し、今の裁判体で決定するとの意味)。決定をする期日は、決まったら、その5日前までに双方に告知する。

② 大飯3、4号については、審理を続行する。次回期日は5月20日


関西電力の代理人は、「我々に専門家の意見書提出の機会を与えないということか」と気色ばみ、3人の裁判官に対し、裁判官忌避の申立てをしました。

市民の側が裁判官忌避を申し立てるのは珍しくありません大津地裁でもしました)が、大会社が申し立てるのは極めて珍しいと思います。それだけ関電が追い詰められているということです。この裁判官忌避の申立ては、訴訟指揮に対する不服ですから、認められる余地はありません。したがって、今月末には、高浜3、4号機の運転を差し止める仮処分決定が出る可能性が極めて高くなりました。昨年の福井地裁判決のように、本裁判に対する判決は、控訴されれば確定が遮断されますから、直ちに原発の運転を差し止める効果は発生しません。しかし、仮処分決定は、直ちに効果が発生します。関電は、原子力規制委員会からすべての認可をとり、地元自治体の同意を得ても再稼働できなくなるのです。

市民と司法の力によって、原発の運転を現実に差し止める。その歴史的な事態が今月末に実現しそうです。原告団、弁護団では、決定告知の日、多くの人に福井地裁前に集まってほしいと思っています。そして、多くの市民が、福井地裁の決定に喜び、裁判官に敬意を表し、差止め決定を支持しているいうことを全国に示したいと思います。

そのXデーは、3月26日か27日が可能性が高いのではないかと思っています。期日の告知があれば、このMLで直ちに流しますので、是非、滋賀県からも、多くの市民が福井地裁に駆けつけてほしいと思います。

とりあえず、滋賀県の原発に反対する市民団体が一番たくさん参加していると思われるこのMLに情報提供しました。それぞれの方が、つながりのある市民、市民団体にこの情報を流していただけたら幸いです。


〒522-0043 滋賀県彦根市小泉町78-14澤ビル2階
      井戸謙一法律事務所
         弁護士   井 戸 謙 一
       ?0749-21-2460 fax0749-21-2461
--------------------- Original Message Ends --------------------

・・・・・・
==============================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●60年間稼働させたい高浜原発: 「電気代が高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されない」

2014年11月30日 00時00分52秒 | Weblog


京都新聞の社説【老朽原発の延長  目先の損得勘定は困る】(http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20141115_4.html)。

   『●狂気の伝染、連鎖: 原子力「ムラ寄生」委員会が
       お墨付きを与えるのはあの関電の高浜プルサーマル原発


 「目先の損得勘定で判断していいものだろうか。関西電力は、運転開始から40年前後の高浜原発1、2号機(福井県高浜町)を、さらに20年延長して運転できないか、検討している。延長となれば多額の安全対策費がかかるが、それ以上に再運転による利益が期待できるらしい」。
 「それ以上に再運転による利益が期待できるらしい」!?って、ま~さか~。利益なんて出るわけがない。

   『●「原発安価神話」崩壊
    「記事によると「原発の発電コストは1キロワット時当たり最大17・4円と、
     民主党政権時代に行われた政府の試算値の約2倍になるとの試算」
     だそうですが、それでも甘目か? 原発が「経済的メリット失った」のは
     前から自明でしょうに。「原発安価神話」は既に崩壊。」

 それに、福井地裁判決はどこに行ったの? 関西電力原子力「ムラ寄生」委員会、そしてアベ様らは、どうやら福井地裁判決を屁とも思っていないらしい。福井地裁判決《原発の稼働は憲法上は人格権の中核部分より劣位》《豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富》、高浜原発の「地元」は良く考えた方が良い。

   ●「電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)」:
                         あとは野となれ、山となれ
   『●原発推進国同士が手を携えて原発輸出、さらに「死の商人」へ:
                         どうやら「恥」という概念は無いらしい
   『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
               もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・
   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」・・・・・・
             今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい
   『●原子力ムラ復権阻止を! 今なら引き返せる!!
   『●関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない

    「原発の稼働が発電コストの低減になるという関電側の主張も退ける
     極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が
     高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されないと、怒りさえ
     にじませているようだ。経済神話の否定である」
    「大飯再稼働、差し止め命じる 生存と電気代、同列許さず
    「また、生存権と電気代のコストを並べて論じること自体が法的には
     許されない」ことで、原発事故で豊かな国土と国民生活が取り戻せなく
     なることが「国富の喪失」だと指摘。福島事故は「わが国が始まって
     以来、最大の環境汚染」であり、環境問題を原発推進の根拠とする
     主張を「甚だしい筋違い」と断じた」
    「「極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの
     問題とを並べた議論の当否を判断すること自体、法的には許されない

     として、経済活動よりも生存に関わる人格権を優先した」

==============================================================================
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20141115_4.html

老朽原発の延長  目先の損得勘定は困る

 目先の損得勘定で判断していいものだろうか。

 関西電力は、運転開始から40年前後の高浜原発1、2号機(福井県高浜町)を、さらに20年延長して運転できないか、検討している。延長となれば多額の安全対策費がかかるが、それ以上に再運転による利益が期待できるらしい

 同じ敷地にある3、4号機の再稼働の審査も終えていない。関電の姿勢は前のめりに見える。

 老朽化した原発のリスクから、原子力規制委員会の新規制基準は運転を40年に制限している。20年延長は可能だが、あくまで例外であることを忘れてはならない。

 関電は年内にも判断する見通しだ。延長をめざすなら、原子炉容器などの劣化を詳細に調べる特別点検を実施して原子力規制委に申請、さらにケーブルの難燃化など新規制基準の適合審査を申請して認可を受けないといけない。

 これらの安全対策に多額のコストがかかるが、出力が82・6万キロワットの高浜1、2号機の再運転で、1カ月で約180億円の収支改善が見込まれる。一方で、それよりも出力の小さな美浜1、2号機は廃炉の方向という。まさに再運転のためのコストと採算性をてんびんにかけた、そろばん勘定がうかがえよう。

 国は、電力各社に老朽原発を廃炉にするのか、運転延長するのか判断を急ぐよう求めている。高浜1、2号機のほか敦賀1号機、島根1号機、玄海1号機など計7基が運転40年前後になる。延長する場合は来年4~7月までに審査を申請する必要があり、厳しいスケジュールが待っている。

 原発の廃炉に多額の費用がかかるため、電力各社は毎年の発電量に応じて積み立てているが、福島第1原発事故後の運転停止で積み立て不足が膨らんでいる。さらに廃炉となれば原発の資産価値はゼロとみなされ、巨額の損失が出る。このため国は会計処理の規則を見直し、廃炉しやすくなるよう検討している。原発立地の自治体にも財政上の配慮が要るだろう。

 福島第1原発事故による将来に及ぶ経済的損失が、一体どれくらいになるのか、見通すことさえできない。老朽化した原発は、やはり着々と廃炉を進めるべきだ。

 高浜原発から半径30キロ圏の緊急時防護措置準備区域(UPZ)に京都府の舞鶴市など7市町と滋賀県の高島市が含まれる。3、4号機の再稼働だけでなく、1、2号機の運転延長にも、関係自治体は目を向ける必要がある。

[京都新聞 2014年11月15日掲載]
==============================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●狂気の伝染、連鎖: 原子力「ムラ寄生」委員会がお墨付きを与えるのはあの関電の高浜プルサーマル原発

2014年11月11日 00時00分09秒 | Weblog


東京新聞の記事【高浜原発再稼働へ 関電、補正書提出 規制委、審査書案作成入り】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014110102000129.html)。

 「これまでに原子力規制委員会から指摘された事項を反映させた審査申請書の補正書を規制委に提出した。規制委は補正書を基に合格証にあたる審査書の案の作成に入る。事実上、審査合格のめどが立った」。

   ●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
                 もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・
   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」
       ・・・・・・今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい
   『●関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない


 クソッタレな関西電力原子力「ムラ寄生」委員会は、福井地裁判決を何だと思っているのか。川内原発の再稼働を許せば、「狂気・凶器」は伝染、連鎖する。しかも、「関西電力の八木誠社長高浜原発(福井県)について、プルトニウムとウランを混ぜたMOX燃料を使う「プルサーマル発電」を前提に再稼働を申請」(『●もんじゅ周辺の住民はそんなことを望んでいるの?』)しており、「狂気・凶器」の2乗、3乗のドアホウブリ。誰か、金の亡者・「電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)」の大暴走を止めて下さい

   『●「電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)」:
                         あとは野となれ、山となれ


   『●原発再稼働という危険な選択
   『●本当に大飯原発を再稼働させて良かったのか?
   『●原発を動かしたいがための「脅し」値上げ
   『●来るところまできた原発推進、
      3.11東京電力原発人災は一体何の教訓をもたらしたのか?
   『●所詮机上の空論、原発など動かさないことが最良の道
   『●「技術的には危険、経済的には損、
        資源的には何の意味もない」プルサーマル

   『●「品格」と「資質」: それを許す支持者や自公投票者の問題
   『●もんじゅ周辺の住民はそんなことを望んでいるの?
   『●原子力「推進」委員会であり、「規制」委でもなく、「寄生」委員会(1/2)
   『●暴走し続ける原子力「ムラ寄生」委員会
   『●「原子力は血液」・・・・・・ではなく、「原子力=核」は「麻薬」


==============================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014110102000129.html

高浜原発再稼働へ 関電、補正書提出 規制委、審査書案作成入り
2014年11月1日 朝刊

 関西電力は三十一日、再稼働を目指す高浜原発3、4号機(福井県)について、これまでに原子力規制委員会から指摘された事項を反映させた審査申請書の補正書を規制委に提出した。規制委は補正書を基に合格証にあたる審査書の案の作成に入る。事実上、審査合格のめどが立った。

 原発の新規制基準が導入されて以来、審査書案の作成まで進んだのは九州電力川内(せんだい)1、2号機(鹿児島県)に続き二例目。ただ、今後も工事計画の認可や検査、地元同意などの手続きが必要で、再稼働は来春以降になるとみられる。

 田中俊一委員長はこれまで「(審査書案の作成入りは)合格の見通しが立ったととらえていい」との見解を示している。
==============================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●(悪)夢よもう一度?: こっそり「高温ガス炉」と呼んでいるが、それは原発であり「高温ガス原子炉」

2014年10月01日 00時00分33秒 | Weblog


東京新聞の二つの記事【新型原子炉 見えぬ実用化 政府、再開申請へ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014091902000154.html)と、
【拡大再生エネ 生かせず 広がる受け入れ制限】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2014092602000124.html)。

 他紙のタイトルにある「高温ガス炉」というのは誤解を呼ぶ。冷却剤として水を使わず、ガスを使うというだけで、「高温ガス炉」は原子炉である・・・・・・「東京電力福島第一原発事故を受けて運転を中止していた新型原子炉の一つである高温ガス炉「高温工学試験研究炉」(HTTR、茨城県大洗町)の再開に向けて動きだした。原子力への国民の不安が払拭(ふっしょく)されないまま実用化のめどが立たない研究に多額の税金を費やすのは一兆円以上をつぎ込んで頓挫している高速増殖原型炉「もんじゅ(福井県敦賀市)の二の舞いになりかねない」。

   『●原子力ムラ復権阻止を! 今なら引き返せる!!

 「拡大再生エネ 生かせず 広がる受け入れ制限・・・・・・人口の多い都心部に余った電気を送る施設を増強する必要もありそうだ」・・・・・・ということで、東京電力原発人災以降の電力会社の手抜きであり、再生エネルギーを普及させたく無いがための策である。再稼働は不要であることの裏付けでもあり、この再生エネ受け入れ制限を「原発再稼働」へ繋げさせてはいけない。金子勝さんが仰っていたが、「電力不足だから再稼働」と言っていたことと、甚だしく矛盾している。

   『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
               もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・
   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」・・・・・・
            今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい
   『●関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない


==============================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014091902000154.html

新型原子炉 見えぬ実用化 政府、再開申請へ
2014年9月19日 朝刊
 

 写真

 (↑ブログ主注: すいません、勝手にコピペ
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/images/PK2014091902100048_size0.jpg])

 政府が十八日、東京電力福島第一原発事故を受けて運転を中止していた新型原子炉の一つである高温ガス炉「高温工学試験研究炉」(HTTR、茨城県大洗町)の再開に向けて動きだした。原子力への国民の不安が払拭(ふっしょく)されないまま実用化のめどが立たない研究に多額の税金を費やすのは一兆円以上をつぎ込んで頓挫している高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)の二の舞いになりかねない。

 世耕弘成官房副長官は十八日の記者会見で、HTTRの運営主体の日本原子力研究開発機構(原子力機構)が十一月、原子力規制委員会に新規制基準に基づく運転再開のための審査を申請する見通しを表明。「安全性、経済性に優れているとされ、早期の運転再開が必要だと認識している」と述べた。文部科学省はHTTRの運転再開のため、二〇一五年度政府予算で十六億円を概算要求している。

 従来の原発(軽水炉)が核燃料の冷却に水を使うのに対し、高温ガス炉は気体のヘリウムなどを用いる。

 安倍政権は四月に閣議決定したエネルギー基本計画に、高温ガス炉の研究開発推進をもぐり込ませた。原子力機構はもんじゅの運営主体であり、自民党の河野太郎衆院議員は「もんじゅがだめだから高温ガス炉を突然入れてきた。予算確保が見え見えだ」と批判していた。

 九州大の吉岡斉(ひとし)教授(原子力政策)は「今やる理由が分からない。原子力機構は他に動かせそうなものがないから、研究機関としての稼働度を上げるために高温ガス炉に目を付けたのでは」と指摘した。

 政府は三〇年に高温ガス炉の実用化を目指しているが、成功しても「核のごみ」は発生する。最終処分場が見つかる見通しはなく行き場のない核のごみは増え続ける。安倍政権は一二年の衆院選公約に脱原発依存を掲げ、原発依存度を下げると繰り返し表明しているが、逆行する動きとなる。 (宮尾幹成)


 <高温ガス炉> 原子炉内に水を循環させて沸騰させる「軽水炉」に対し、ヘリウムなどの気体を加熱してタービンを回す。事故を起こしても核分裂反応が自動的に止まり、核燃料を空気で自然に冷却できるなど、軽水炉より安全性が高いとされる。一方、扱う温度が高く原子炉内の材料の耐久性など技術的に難しい点も多い。高温工学試験研究炉は1991年に着工し98年に核分裂が持続する「臨界」を達成。2011年の福島原発事故後は運転を停止した。
==============================================================================

==============================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2014092602000124.html

拡大再生エネ 生かせず 広がる受け入れ制限
2014年9月26日 朝刊

 九州電力が二十五日、太陽光などでつくった再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づく契約の受け付けを、一般家庭用を除き九州のほぼ全域で中断した。東北電力の海輪誠(かいわまこと)社長もこの日、契約受け付けの中断を検討する方針を表明。東京電力も「送電線の受け入れ容量を超えた」として二月以降、群馬など多くの地域で順次買い取りを制限している。再生可能エネルギーの普及が期待される中、受け入れを制限する動きが相次いでいる。 (木村留美)

 九州電力は受け付け中断の理由について「太陽光発電が急増し需給のバランスが崩れる恐れが出てきた」と説明した。七月までに契約した太陽光と風力の出力の総量は千二百六十万キロワット。これは、管内で使用量が少なくなる春や秋のピーク時間帯の需要約八百万キロワットを上回る規模。夏のピーク時間帯の需要との比較でも約80%に迫る計算になる。

 だが、九電によると太陽光は昼と夜、天候によって発電量の変動が大きく、こうした不安定な電力を多く受け入れると「周波数が乱れて家電や機械が正常に動かなくなったり、停電を引き起こしたりする可能性がある」(担当者)。現状で全体の発電量に占める比率は限られるが、再生可能エネルギーだけを急激に上げるのは難しいという。

 一方、東電は太陽光発電施設が集中し、送電線の受け入れ容量が足りなくなる地域が出てきた群馬、栃木、茨城、千葉、山梨の各県で買い取りの制限を開始。群馬県では「送電網を増強する費用を負担する企業には優先的に送電線への接続を認める」という取り組みも始めた。

 ただ、九電などに比べて契約者は多く「太陽光発電などによる電気の供給が需要を上回る事態は考えにくい」(業界関係者)。今後は送電網を増強する費用を電力会社が負担するのか、電気を売って利益を得る発電事業者が出すのかを明確にすることが課題になる。

 このほか東北電の海輪社長は二十五日の記者会見で、九電と同様の理由で契約受け入れ中断を検討する考えを示した。送電網に蓄電池を備えて出力変動の影響を小さくし、受け入れ可能量を増やすことを検討する。

 北海道電力では地区によって事前の相談で「受け入れは難しい」と断る事例も出てきているという。

 国内では企業などが買い取り価格の高さを評価し、政府などの想定を上回るペースで再生可能エネルギーの普及が進む。ドイツなどでは価格を見直した例があるが、日本では太陽光発電などの施設は地方に多い人口の多い都心部に余った電気を送る施設を増強する必要もありそうだ
==============================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●原発再稼働という恥ずべき選択 ~「新基準は世界一」「世界最高レベル」ではなく、「世界一の無責任」~

2014年08月04日 00時00分01秒 | Weblog


福井新聞の社説【原発再稼働へ 国策の責任、覚悟が見えず】(http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/editorial/52692.html)と、
記事【原発再稼働の審査迅速化を提言 自民党議員連盟が政府に】(http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/npp_restart/52814.html)。

 「■新基準は世界一か■・・・・・・■弱者は置き去りか■・・・・・・■当事者意識あるか■・・・・・・浮き彫りになるのは責任の所在の不明確さ、国民不安への無理解と意識の乖離」・・・・・・。
 「新基準は世界一」「世界最高レベル」ではなく、アベ様をはじめとした自公議員や田中俊一委員長をはじめとした原子力「ムラ寄生」委員会委員等々の「世界一の無責任」さである。たとえ再稼働しなくても、「100,0000年問題」「核燃サイクル破綻問題」「五輪詐欺事件」「汚染水ダダ漏れ問題」「無主物まき散らし事件」などなど問題山積なのに、ましてや「再稼働」や「原発輸出」といった恥ずかしい行いをやって、第2の東京電力原発人災が発生してしまえば、取り返しのつかないことになりかねないことをどうして分からないのでしょう??

 また、自民党議員連盟の「提言では、原発停止による火力発電の燃料コスト増が年間約3・6兆円に達し経済に悪影響を与えているとして、原発の早期再稼働は「国家的急務」と指摘。規制委の安全審査を「効率的かつ迅速に行う必要がある」と審査のスピードアップを求めた」・・・・・・そうです。
 「自民党の電力安定供給推進議員連盟(細田博之会長)」て正気? アホ? 福島の現実が見えているのか? 福井地裁判決を熟読しなさい!!

   『●火山の巨大噴火時の緊急核燃料輸送に
          何時間、何日間? 答えは「2年以上」!
   『●原発推進国同士が手を携えて原発輸出、さらに「死の商人」へ:
                         どうやら「恥」という概念は無いらしい
   『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
               もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・
   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」・・・・・・
             今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい
   『●原子力ムラ復権阻止を! 今なら引き返せる!!


 過去の行いに全く罪の意識のない自民党議員たち。

   『●原発人災、犯罪者を追求すべし:
       なぜ自民党議員は口を閉ざし、マスコミは黙り込むのか?


==============================================================================
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/editorial/52692.html

福井のニュース  論説
原発再稼働へ 国策の責任、覚悟が見えず
(2014年7月27日午前7時30分)

 原子力規制委員会は、九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)の新規制基準適合を認める審査書案を示した。地震、津波リスクが小さく、国内12原発19基の先陣を切る形で事実上の審査合格である。10-11月にも再稼働の可能性がある。

 東京電力福島第1原発事故を教訓にした新基準の設定によりハード面は強化された。再稼働に弾みがつくとの期待もある。しかし、住民不安は解消されず国の責任も曖昧。再稼働の条件が満たされたとは言い難い。


 ■新基準は世界一か■

 安倍政権は「世界で一番厳しい基準」と強調するが、そうだろうか。目安となるのが国際原子力機関(IAEA)の安全対策「5層の防護」だ。「人と環境の防護」を基本安全目的に、1~3層が事故(拡大)防止、4層が過酷事故の悪化防止、5層が防災対策、住民を放射線被ばくから守る備えである。

 4、5層は1986年のチェルノブイリ原発事故で付加された。福島事故の教訓はこの「深層防護」思想をより強化するものでなければならないはずだ。

 だが4層目の放射性物質の拡散を防ぐフィルター付きベント(排気)や緊急時制御室などを備える特定安全施設は設置義務があるが、猶予され未整備状態。さらに5層目の緊急時対策でも、避難の詳細計画や安定ヨウ素剤配備など住民の安全対策に遅れが目立つ。放射性物質が大量拡散した福島事故は、避難段階で災害弱者の高齢者が多数犠牲になり、福島では今も13万人超が避難を強いられている。


 ■弱者は置き去りか■

 そもそも防災・避難計画の策定と実行は災害対策基本法で自治体に委ねられ、規制委の審査対象にも入らず再稼働の条件でもない。米国では避難計画を含めた緊急時計画が規制の対象。実効性に不備があれば米原子力規制委員会(NRC)が運転を許可しない仕組みである。

 政府は福島事故後、重点区域を8~10キロ圏から30キロ圏に拡大した。川内原発では周辺9市町が防災計画を策定したが、伊藤祐一郎鹿児島県知事は、要援護者対策は避難手段や受け入れ先の確保が困難で、10キロ圏内の計画策定で十分との認識。行政のご都合主義がまかり通る。

 また、周辺火山の巨大噴火による火砕流などの影響に関し、田中俊一委員長は「(稼働期間は)せいぜい30年とかそんなものでしょう。そういう間には噴火は起こらないだろう」と述べた。噴火の前兆監視で十分という考え方だが、予知を困難視する専門家もいる。こうした規制委の楽観は「13万~12万年前ルール」を重視する活断層の厳格審査と整合性が取れない。


 ■当事者意識あるか■

 安倍首相―「(規制委が)安全という結論が出れば立地自治体の理解をいただきながら再稼働を進めていきたい」

 田中委員長―「基準適合性を審査した。安全だとは申しません」「(再稼働は)私たちは関与しない。事業者と地域住民、政府の合意で行われる」

 茂木経産相―「原子炉等規制法に従ってやる」(安全、再稼働の責任は一義的に事業者に)

 全国知事会、薩摩川内市長-「国が責任を持つべき」

 成長戦略に不可欠のエネルギー確保へ再稼働を加速させたい政権。浮き彫りになるのは責任の所在の不明確さ、国民不安への無理解と意識の乖離(かいり)である。

 川内原発に続き関西電力高浜3、4号が視野に入ってくる。川内原発は意見公募、審査書決定、工事認可審査、設備検査、住民説明会、地元同意を経て再稼働の見通し。避難拡大に伴い「地元」の定義が揺らぐが、立地自治体が基本だろう。国は周辺自治体に理解を求め説明を尽くすことだ。課題は尽きない。拙速を避け、堅固な安全文化を再構築しなければ国民の合意形成など程遠い。(北島三男)
==============================================================================

==============================================================================
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/npp_restart/52814.html

原発再稼働の審査迅速化を提言 自民党議員連盟が政府に
(2014年7月31日午後5時19分)

    (茂木経産相(右)に原発再稼働審査の迅速化などを求める
     自民党電力安定供給推進議連のメンバー=31日、同省)

 自民党の電力安定供給推進議員連盟(細田博之会長)は31日、原子力規制委員会で原発の安全審査を迅速に進めることや、エネルギーのベストミックスを早期に策定することなどを求める提言書をまとめ、茂木敏充経済産業相に申し入れた。

 提言では、原発停止による火力発電の燃料コスト増が年間約3・6兆円に達し経済に悪影響を与えているとして、原発の早期再稼働は「国家的急務」と指摘。規制委の安全審査を「効率的かつ迅速に行う必要がある」と審査のスピードアップを求めた。エネルギーのベストミックスを早期に策定し、原発の新増設・リプレース(置き換え)の必要性を明確にすることや、高レベル放射性廃棄物の処分場を国が責任をもって具体化することも盛り込んだ。

 細田会長と高木毅事務局長らが経産省を訪れ、茂木大臣に提言書を手渡した。茂木大臣は「電力の安定供給、コスト低減などさまざまな要素をバランスよく組み合わせたエネルギーのベストミックスを、早急に策定する必要がある」との考えを示した。再稼働の迅速化については「安全性をきちんと早期に確認することがきわめて重要。審査の適正な進ちょくを図るよう、規制委や事業者に要請している」と述べた。

 同議連による政府への提言は3度目で、4月に国のエネルギー基本計画が策定されてからは初めて。高木事務局長は「原発は重要なベースロード電源と基本計画で位置付けられており、安全性が確認された原発は速やかに再稼働させることが重要だ。茂木大臣にも理解していただけたと思う」と述べた。

 この日は菅義偉官房長官にも提言書を提出した。近く原子力規制委員会にも申し入れる。
==============================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●原子力ムラ復権阻止を! 今なら引き返せる!!

2014年07月24日 00時00分29秒 | Weblog


東京新聞の記事【原子力ムラ 復権狙う 自民など議連 動き活発化】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014071702000178.html)。
asahi.comの記事【原発差し止め判決、海外で脚光 3カ国語に翻訳】(http://www.asahi.com/articles/ASG783TKBG78PTIL00C.html?iref=comtop_list_nat_f01)。

 「こうした動きと歩調を合わせるように、自民党を中心に「原子力ムラ」の復権をうかがう動きが活発に」・・・・・・全く恥知らずな連中である!! 最初の記事の自民党議員らの考えていることの醜さを見てみて下さい。そんな自公議員や翼賛野党議員に投票する人々の「考えないことの罪」。

   『●「騙されることの責任」とハンナ・アーレント氏「考えないことの罪」

 「福井地裁判決が、英語、中国語、韓国語に翻訳され、海外で注目を集めている。《原発の稼働は憲法上は人格権の中核部分より劣位》《豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富》」・・・・・・今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい。原子力ムラ復権に突き進むこの国、今なら引き返せる。

   『●原発推進国同士が手を携えて原発輸出、さらに「死の商人」へ:
                         どうやら「恥」という概念は無いらしい
   『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
               もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・
   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」・・・・・・
             今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい


==============================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014071702000178.html

原子力ムラ 復権狙う 自民など議連 動き活発化
2014年7月17日 朝刊

 九州電力川内原発が原発の新規制基準に適合したと判断されたことで、昨年九月から続く「国内稼働ゼロ」が、今秋にも途切れる可能性が高まった。こうした動きと歩調を合わせるように、自民党を中心に「原子力ムラ」の復権をうかがう動きが活発になっている。

 集団的自衛権の行使容認に向けた与党協議の真っただ中だった六月中旬、自民党本部で「高温ガス炉推進議員連盟」の初会合が開かれ、約四十人が出席した。

 高温ガス炉とは、核燃料から熱を取り出す物質として、水ではなくヘリウムなどのガスを使う新型の原子炉。通常の原発(軽水炉)より安全性が高いとされるが、長年の研究にもかかわらず実用化のめどは立っていない

 現行のエネルギー基本計画には、四月の閣議決定の直前に、「高温ガス炉の研究開発の推進」の記述が追加され、党内からも「(稼働の見通しがない)高速増殖原型炉もんじゅに代わる予算確保というのが見え見えだ」(河野太郎副幹事長)と批判が出た。

 議連の野田毅会長は「砂漠の中でもできる。海外に売り込めば成長戦略にもなる」と、研究開発支援を政府に働きかける考えを示した。

 地下への原発立地の可能性を検討する超党派の「地下式原発政策推進議員連盟」も、活動を活発化させた。五十人近いメンバーの多くは自民党議員。民主党や次世代の党からの参加者もいる。二〇一一年三月の東京電力福島第一原発事故後に発足した。発足後は会合をあまり開いていなかったが、今年五月以降は回数を増やしている。

 原発から三十キロ圏内の自治体には、避難計画の策定が義務付けられているが、議連は地下原発なら放射能が漏れても安全で、避難計画は不要と主張する。議連の五月中旬の会合で、原子力規制委員会事務局の担当者も「原理的に放射性物質が外部に一切出ないなら、避難は極小化される可能性は十分ある」と答えた。

 自民党には、原発再稼働を求める「電力安定供給推進議員連盟」もあり、公表していないが百人以上のメンバーがいる。 (宮尾幹成)
==============================================================================

==============================================================================
http://www.asahi.com/articles/ASG783TKBG78PTIL00C.html?iref=comtop_list_nat_f01

原発差し止め判決、海外で脚光 3カ国語に翻訳
室矢英樹 2014年7月17日11時45分

   (英語、中国語、韓国語に翻訳された
     大飯原発3、4号機運転差し止めを命じた判決)

 関西電力大飯原発3、4号機(福井県)の運転差し止めを命じた福井地裁判決が、英語、中国語、韓国語に翻訳され、海外で注目を集めている。

 《原発の稼働は憲法上は人格権の中核部分より劣位》《豊かな国土とそこに国民が根を下ろして生活していることが国富

 福井地裁は5月、東京電力福島第一原発の事故を踏まえて原発がはらむ危険性を指摘し、人々の命と暮らしに重きを置いた判決を言い渡した。

 「判決は世界中の原発に向けた警告だ」。京都市の脱原発団体「グリーン・アクション」代表のアイリーン・美緒子・スミスさん(64)はそう受け止めた。

 「原子力規制委員会の審査に影響するのか」「再稼働を止める実効性はあるのか」。スミスさんのもとには判決直後から、脱原発を訴える米国のNGOだけでなく、欧州の在日本大使館などからも問い合わせが相次いだ。

・・・・・・・・・。
==============================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない

2014年07月19日 00時00分54秒 | Weblog


東京電力の記事【関電、電力使用率が95%突破 気温上昇で今夏初】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014071701001287.html)。

 「関電によると、使用率は午後2時台に95・9%となり、使用電力も今夏最大の2465万キロワットに達した。電源開発の橘湾火力発電所1号機(徳島県阿南市、105万キロワット)が、ボイラーの異常で9日に停止し、関電管内への66万キロワットの電力供給がなくなったことなどで使用率が押し上げられた」・・・・・・これを関西電力の「原発再稼働」への言い訳にさせてはいけない。悪いのは準備不足の関電であり、「原発再稼働をしないことではない
 第一、電力供給不足に陥るような、こんなエネルギー管理も出来ないようであれば、原発のお守りなどできるはずもなく、原発暴発のリスクは高いと言わざるを得ない。その意味で、関電はドツボにハマっている。エネルギーの管理ができれば原発は不要で、エネルギー管理ができないようであれば原発のお守りなど出来ようはずもない。そして、コスト優先の思想は、関西電力大飯原発についての福井地裁の名判決で明確に否定、つまり、・・・・・・:

  「原発から半径250キロ圏内の住民の人格権を認めた画期的判決」
  「「原発停止は貿易赤字を増やし、国富流出につながる」という考え方に
   ついても、「豊かな国土に、国民が根を下ろして生活していることが国富だ
   と一蹴
  「原発の稼働が発電コストの低減になるという関電側の主張も退ける
   極めて多数の人々の生存そのものにかかわる権利と、電気代が
   高い低いの問題とを並べて論じること自体、許されないと、怒りさえ
   にじませているようだ。経済神話の否定である」
  「そして、原発の稼働が地球温暖化の原因になる温室効果ガスの削減に
   寄与するという被告側の主張に対しては、福島原発事故はわが国
   始まって以来の環境汚染、甚だしい筋違いとまで言い切って、
   環境神話も否定した」
  「大飯再稼働、差し止め命じる 生存と電気代、同列許さず
  「また、生存権と電気代のコストを並べて論じること自体が法的には
   許されない」ことで、原発事故で豊かな国土と国民生活が取り戻せなく
   なることが「国富の喪失」だと指摘。福島事故は「わが国が始まって
   以来、最大の環境汚染」であり、環境問題を原発推進の根拠とする
   主張を「甚だしい筋違い」と断じた」
  「大飯原発運転差し止め判決 人格権より優先される原発はない!」
  「福井地裁の大飯原発運転差し止め判決 原発は人格権より劣位にある」
  「「極めて多数の人の生存そのものに関わる権利と電気代の高い低いの
   問題とを並べた議論の当否を判断すること自体、法的には許されない
   として、経済活動よりも生存に関わる人格権を優先した」

・・・・・・といった具合。九州電力 川内原発も含めて、1基たりとも原発の再稼働など不要だ。

   ●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
               もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・
   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」・・・・・・
            今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい


==============================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2014071701001287.html

関電、電力使用率が95%突破 気温上昇で今夏初
2014年7月17日 16時50分

 関西電力は17日、管内の電力供給力に対する需要の比率を示す使用率(速報値)が午後2時台に95%を超え、需給が「厳しい」とされる水準になったと明らかにした。政府が呼び掛ける今夏の「節電要請期間」に入ってからは初めて。気温上昇で冷房使用が増えたのが要因とみられる。

 関電によると、使用率は午後2時台に95・9%となり、使用電力も今夏最大の2465万キロワットに達した。

 電源開発の橘湾火力発電所1号機(徳島県阿南市、105万キロワット)が、ボイラーの異常で9日に停止し、関電管内への66万キロワットの電力供給がなくなったことなどで使用率が押し上げられた。

(共同)
==============================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●砂川事件: 「三権の長でありながら米国の干渉を受け入れ、司法の独立性を損なう裏切り」

2014年07月06日 00時00分13秒 | Weblog


東京新聞の記事【砂川事件 再審請求 元被告ら「公平な裁判侵害」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014061802000097.html)と、
asahi.comの社説【最高裁と米軍―司法の闇を放置するな】(http://www.asahi.com/paper/editorial2.html)。

 「三権の長でありながら米国の干渉を受け入れ、司法の独立性を損なう裏切り」・・・・・・司法の腐敗具合が分かろうというもの。

   『●「ダムを壊したら魚がもどってきた」
      『週刊金曜日』(2013年5月10日、942号)について

    「宇都宮健児さん【黒風白雨23 最高裁までが対米従属なのか】、
     砂川事件、「田中耕太郎最高裁判長が、上告審の公判日程や裁判の
     見通しを駐日米大使館関係者に対して
漏らしていた事実・・・最高裁は、
     はっきりと釈明すべきであろう」」

   『●鎌田慧さんインタビュー: 「一人の人間として勇気をふるった名判決」
    「砂川事件の名判決に匹敵する(13:45-)」

   『●「憲法9条にノーベル賞を」!、暴走改憲を止める一矢に!
                    ~世界の笑いものにならないために~

    「安倍晋三首相や自民党幹部が集団的自衛権の行使を容認するため、
     一九五九年の最高裁による砂川事件判決を根拠にする考えを
     相次いで示している
。しかし、この判決は五十五年前のもの。
     歴代政権は判決を踏まえた上で、集団的自衛権の行使は
     「憲法上許されない」とした政府見解を
三十三年前に定め、
     維持してきた。安倍首相らは今になって、判決に独自の考えを
     加えて解釈改憲に利用しようとしている
。この判決の無効を求める
     動きまであり、憲法解釈の根拠とすることの正当性も揺らいでいる。
     (金杉貴雄、新開浩)
      <砂川事件> 1957年、東京都砂川町(現立川市)の米軍立川基地
     拡張に反対するデモ隊の一部が基地内に立ち入り、7人が
     日米安全保障条約に基づく刑事特別法違反の罪で起訴された事件。
     東京地裁は59年3月、米軍駐留は憲法9条2項が禁ずる戦力の保持に
     当たり、
違憲として無罪を言い渡した。検察側の上告を受け、最高裁は
     同年12月、9条は日本に自衛権があると認め、安保条約のような
     高度に政治的な問題は司法判断になじまないとも指摘。一審判決は
     破棄され、その後有罪が確定した。」

   『●「僕らは「戦争」を知らない?」
     『週刊金曜日』(2014年4月25日・5月2日合併号、989号)

    「長沼節夫氏【砂川闘争・伊達判決・最高裁判決から55年後の新事実
      
米大使と密談重ねた最高裁判決は違法だと再審請求へ】、
     「・・・
判決の背景には政治的圧力があった」。砂川事件
     (
http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/92b74a8ed74fe9714b565af899754410)」

   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」
       ・・・・・・今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい

    「原告弁護団事務局長の笠原一浩弁護士は「原発のように科学的見解に
     複数の知見が存在するテーマだからこそ、万一の事故もあっては
     ならないという、最高裁の判断も踏まえた判決だと理解しています」と言い、
     控訴審に自信を示したが、不安がよぎる。過去を振り返れば、この国では
     「司法の独立」なんて絵に描いたモチで、
     
住民側が苦汁をなめる判決が多いからだ。
      米軍基地に立ち入った学生7人が安保条約に伴う刑事特別法違反に
     問われた
砂川事件(1957年)は、1審は米軍駐留そのものが違憲だ
     として全員無罪となったが、米政府などから圧力を加えられた
     
最高裁では国が逆転勝訴した」

==============================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014061802000097.html

砂川事件 再審請求 元被告ら「公平な裁判侵害」
2014年6月18日 朝刊

    (砂川事件の再審請求後、記者会見する元被告の
     土屋源太郎さん(右)ら=17日、東京・霞が関の司法記者クラブで)

 旧米軍立川基地(東京都立川市)の拡張に反対する学生らが逮捕された一九五七年の砂川事件で、有罪判決が確定した土屋源太郎さん(79)=静岡市=ら元被告三人と遺族一人が十七日、「公平な裁判を受ける権利を当時の最高裁長官に侵害された」と、裁判のやり直しを求めて東京地裁に再審請求した。五十年前の確定判決を取り消す「免訴判決」をめざす。

 土屋さんらは、当時の田中耕太郎最高裁長官(故人)が米側に判決の見通しなどを伝えていたことを示す米公文書三通を、新証拠として地裁に提出した。

 事件の最高裁判決は、駐留米軍を合憲とするとともに日本の自衛権にも言及。安倍政権はこれを集団的自衛権の行使容認の根拠に引用している。土屋さんらは十七日に記者会見し「再審請求は、立憲主義を根底から覆そうとする安倍政権への抗議の意思表示でもある」とした。

 再審請求書によると、逆転有罪を決定づけた五九年十二月の最高裁大法廷判決をめぐり、田中長官は事前に駐日米大使らと非公式に三度面会。一審無罪判決を破棄する見通しや審理日程、判事十五人の全会一致を導く意向などを伝えていた

 当時の在日米大使館の電報や書簡が二〇〇八年以降に米公文書館で機密指定を解かれ、判明した。

 土屋さんらは「評議の秘密を定めた裁判所法七五条に反し、田中長官が裁判長を務めた大法廷は、憲法三七条が被告人に保障する『公平な裁判所ではなかった」と指摘。訴訟手続き上の憲法違反があり、「差し戻し審の裁判官は、裁判を打ち切る免訴判決を選択するべきだ」と主張している。

 ほかの請求者は、いずれも元被告の椎野徳蔵さん(82)=神奈川県茅ケ崎市、九州大名誉教授の武藤軍一郎さん(79)=福岡県篠栗町=と、昨年他界した元川崎市議坂田茂さんの長女和子さん(57)。


◆司法の独立性に疑義

 <解説> 砂川事件の再審請求は、裁判史に残る最高裁判決の舞台裏に光を当てようとしている。歴代の最高裁長官でも著名な田中氏の情報漏えいを、再審の是非を審理する裁判官がどう判断するのか注目される。

 田中氏は東京帝国大法学部長から文部大臣や参院議員などをへて法曹界トップに就き、国際司法裁判所(ICJ)判事も務めた。米公文書からは、その政治家としての顔がうかがえる。

 当時の駐日米大使は、駐留米軍を違憲とした一審判決が、翌年の日米安保改定に反対する勢力の論拠とされることを恐れ、日本政府に迅速な対応を求めた。

 田中氏は大使らに、自ら裁判長を務める大法廷の意見を一致させ、一審判決を早期に破棄する考えを伝えていた。上告審はその通りに運び、大使は「長官の手腕と政治力」を称賛する電報を本国に送っている。

 これが事実なら、三権の長でありながら米国の干渉を受け入れ、司法の独立性を損なう裏切りだ

 田中氏は反共理論家として知られたが、そうまでした理由は何か。ジャーナリストの末浪靖司さんは、判決翌年に田中氏が米国務省高官にICJ判事立候補を伝えて支持を得ていることから、論功行賞狙いだった可能性を指摘する。

 在日米軍にお墨付きを与えた最高裁判決は、判例として米軍基地訴訟で住民の訴えを退ける根拠とされてきた。元被告らは、その判例としての効力の是非にも切り込みたいとしている。 (阿部博行)

 <砂川事件> 1957年7月8日、旧米軍立川基地の滑走路拡張に反対する学生と労働者らが境界柵を倒して基地内に入った。23人が逮捕され、7人が日米安保協定の実施に伴う刑事特別法違反罪で起訴された。東京地裁は59年3月「駐留米軍は憲法9条違反」として無罪としたが、検察が高裁を跳び越す「跳躍上告」をし、最高裁大法廷は同12月「安保条約は高度な政治性があり、裁判所が司法審査をするのは適当でない」と地裁判決を破棄。差し戻し審で地裁は罰金の有罪とし、64年1月に確定した。
==============================================================================

==============================================================================
http://www.asahi.com/paper/editorial2.html

最高裁と米軍―司法の闇を放置するな
2014年6月19日(木)付

 57年前、米軍の旧立川基地の拡張に反対するデモの中、学生らが敷地内に入った。

 日米安保条約にもとづく刑事特別法違反で7人が起訴された。砂川事件である。

 東京地裁は、そもそも米軍の駐留が憲法9条に違反するとして無罪を言い渡した

 続いて高裁をとばして審理した最高裁は、その判決を破棄し、差し戻した。罰金2千円の有罪判決が確定した。

 最高裁はその際、次のような判断をくだした。

 日米安保条約のような高度に政治的な問題に、司法は判断をしない――

 それは「統治行為論」と呼ばれ、いまでも重い判例として強い影響力をもっている。

 最近になって、この判決に大きな疑義が持ちあがった。

 裁判長だった田中耕太郎最高裁長官が判決に先立ち、米国大使らと会い、裁判の情報を伝えていたというのだ。

 大使が本国にあてた複数の公電が米公文書館で公開され、そうした記述が見つかった。

 裁判は公平だったといえるのか政治的に判決が導かれたのではないか。元被告ら4人が今週、裁判のやり直しを請求したのは当然だ。

 裁判所はすみやかに再審を開き、何が起きていたか、検証しなければならない

 当時は日米安保条約の改定交渉が大詰めだった。米軍の駐留を違憲とした一審判決の取り消しを、両政府関係者が強く望んだのは想像にかたくない。

 そんななか、公電が伝えた田中氏のふるまいは、およそ常軌を逸したものだった。

 米側との面談で、審理の時期を漏らしたうえ、一審判決は誤っていた、と述べた。少数意見のない全員一致での判決にしたいと語った、とされる。

 公電は、外交官の都合に沿う表現や印象を反映しがちなものではあるが、これは司法の正義が根本から問われる疑義である。本来、最高裁自らがすすんで真実を解明すべきだろう。

 半世紀前のことと決して受け流せない。判決は今に至るまで、在日米軍がからむ訴訟で裁判所がことごとく判断を放棄する理由となっている。

 統治行為論は、司法に託された立法と行政に対するチェック機能を骨抜きにするという批判がかねて向けられてきた。

 むしろ高度な政治問題であるほど国民への影響は大きい。憲法の番人として、司法判断には重い役割が求められる。

 判決の正当性が揺らいだいまこそ、問い直さねばならない。
==============================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●暴走し続ける原子力「ムラ寄生」委員会

2014年06月20日 00時00分10秒 | Weblog


毎日新聞の記事【原子力規制委:川内の次は高浜審査 「基準地震動」了承で】(http://mainichi.jp/select/news/20140522k0000m010032000c.html)と、
日経新聞の記事【規制委員長「われわれの考えで審査」 大飯原発判決巡り』(http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK21024_R20C14A5000000/)。

 「更田(ふけた)豊志委員は「川内原発の審査が整い次第、高浜原発を中心に進めていく」と述べた」「田中俊一委員長は「司法判断について申し上げることはない大飯についてはわれわれの考え方で審査をしていく」と述べた」・・・・・・。狂っています。
 福井地裁の画期的な大飯原発再稼働差し止め判決なんて屁のカッパ。暴走し続ける原子力「ムラ寄生」委員会。3.11東京電力原発人災に対する反省もなく、また元の木阿弥にしたい委員たち。寄生してしか生きていけない委員たち。「規制」など決してしない原子力「ムラ寄生」委員会。

   『●関西電力大飯原発再稼働差し止め、画期的勝訴:
                 もし敗訴していたら大変なことに・・・・・・
   『●「上級審では国側が勝つこの国の裁判」
        ・・・・・・今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい

   『●原子力「寄生」委員会の審査に通ったからといって何だというのでしょう?
   『●原子力「ムラ寄生」委員会の机上の空論:
          「大幅に下回」るように計算すれば下回る
   『●「巨大噴火と原発 これでも再稼働するのか」
          『週刊金曜日』(2014年5月30日、993号)


==============================================================================
http://mainichi.jp/select/news/20140522k0000m010032000c.html

原子力規制委:川内の次は高浜審査 「基準地震動」了承で
毎日新聞 2014年05月21日 19時10分

 原子力規制委員会は21日の定例会で、関西電力高浜原発3、4号機(福井県)を、九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)に次いで安全審査を進める原発に決めた。審査の最大の焦点だった想定する地震の揺れ「基準地震動」が16日の審査会合で了承されたことを受けた。更田(ふけた)豊志委員は「川内原発の審査が整い次第、高浜原発を中心に進めていく」と述べた。

 規制委は現在、川内原発の審査に人員を集中させ、九電の申請の妥当性を判断する「審査書案」の作成を進めている。規制委は、川内原発の審査書案をまとめた後に高浜原発の審査書案作成を始める予定だが、高浜原発は想定地震の見直しで耐震計算をやり直す必要があるため、関電自身も「早期の再稼働は難しい」と認める。【酒造唯】
==============================================================================

==============================================================================
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK21024_R20C14A5000000/

規制委員長「われわれの考えで審査」 大飯原発判決巡り
2014/5/21 15:39

 大飯原発3、4号機の運転差し止めを命じた福井地裁判決について、原子力規制委員会の田中俊一委員長は「司法判断について申し上げることはない。大飯についてはわれわれの考え方で審査をしていく」と述べた。

〔共同〕
==============================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●「集団的自衛権」 『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号)についてのつぶやき

2014年06月16日 00時00分43秒 | Weblog


『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号)について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 今週のブログ主のお薦めは、山口正紀さん【捜査・犯人視報道批判は正当だ PC遠隔操作事件】、「私は今回のことで、新聞記者やフリージャーナリストが冤罪事件の取材や捜査批判に消極的になることを心配する。メディアの仕事は犯人探しではなく、捜査機関の監視だ」。

******************************************************************************
■①『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / あと4号で1000号、よく頑張りました! 「集団的自衛権」。ラジカル鈴木氏イラスト、今週号の表紙も目立ちます。【今週の表紙】、「・・・・・・首相就任以来最低の45.7%・・・・・・その3日後、政府は拉致再調査を発表」。そんなヤラセに乗せられるようでは・・

■②『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 取材班【「オール沖縄の象徴」翁長那覇市長へ自民新風会が出馬要請 沖縄県知事選へ向け動き加速】、「稲嶺市長は、・・・・・・仲井眞弘多知事の辺野古埋め立て承認について「公約違反により県民に失望感・・・・・・」と強調」。2010年11月のミスを繰り返してはいけない(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/fa4f1b36ec9d09183b008c6bb2a40681

■③『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 藍原寛子氏【核のゴミ押しつける「中間貯蔵施設」計画 説明会で地元住民が反発】、「環境省は「施設がないと福島県全体の除染、復興が進まない」の一点張りだが、住民不在のままの「復興」路線には懸念が高まる」。電力会社の本社内に貯蔵しては? 

■④『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 満田夏花氏【避難計画も不十分な川内原発 再稼働を止めよう!】、「火山学者からも異論が噴出・・・・・・①避難先が風下になる可能性が高い・・・・・・」。風船による死の灰実験では、風船は宮崎や熊本まで、「この風船が届くところには、確実に死の灰が届きます」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d0f61521885730597733975b4dae7b6f

■⑤『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 落合恵子さん【風速計/一市民のほこり】、「大飯原発・・・・・・運転差し止めの判決・・・・・・しかしご存じのように、地裁での判決。上級審で覆される可能性は極めて高い。いつだってそうだった。注視したい」。「今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/bbc4219e4b63bf26f0a3e9c4423f9060

■⑥『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 【大村アスカの政治時評/アベノミクスの「第三の矢」 「女性と外国人の活用」って何か似ていないだろうか?】、「・・・・・・いわゆるエリート層。選ばれた女性だけが対象だ。こういう女性って、女性の100人に一人もいないんだろう・・・・・・半分以上が非正規雇用」

■⑦『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 桑原史成さん【水俣事件 患者と家族との54年】、「水俣病の公式発見は1956年5月1日。その4年後から現在まで、桑原史成さんは患者と家族たちを克明に記録し続けている」。「桑原氏が撮影した人びとに、昔の写真を手に並んでもらい、記念撮影をした。水俣湾埋立地船溜り。2011年5月1日」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d8e6cff4905e754de151098b386576fe

■⑧『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 【佐高信の新・政経外科第5回/いま、なぜ、田中角栄か】、「保守を含めての政治家の使命は戦争をしないことと弱者の味方をすることであり、それが現在のボンボン政治家たちからもっとも失われていることに危機感・・・・・・」

■⑨『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 【佐高信の新・政経外科第5回/いま、なぜ、田中角栄か】、「・・・・・・田中と同い年の中曽根康弘が強行した国鉄の分割・民営化ならぬ会社化と、小泉純一郎が闇雲に推進した郵政の民営化ならぬ会社化に田中は反対だったことを明記したかった」

■⑩『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 「集団的自衛権の詭弁」。伊勢崎賢治氏【紛争解決に9条でできることはある 自衛隊は非武装の軍事監視団に特化すべき】、「「9条」の下で自衛隊は貢献できることはあるし、日本は「平和外交」に徹すればいいのです」。「自衛隊の活動している所は非戦闘地域」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/726b7943f3e9c54877e9555c809b3ffd

■⑪『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 宮崎信行氏【民主党の岡田克也元外相が激白 「外相時代、米国に集団的自衛権を求められたことは一度もない」】、民主党が言えた義理じゃないとは思うが・・・・・・「情けない自民議員」「(総裁に対して)何も言わないのは情けない」

■⑫『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 畠山理仁さん【特定秘密保護法は廃止を!!! 権益傍聴する「公安」の利権隠しか、準備不足か 「適正評価」の当初予算はゼロ】、「適正評価対象は2.9万人」「都合の悪い文書は破棄」。「非民主国」のデタラメ(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/2087366d69cc2627b469e48a0fa8cb9a

■⑬『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 桐島瞬氏【除染手当引き下げに「やってられない」 ピンハネ構造こそ解消すべきだ】、「半分くらい辞める?」「労務単価は引き上げ」「渡り歩く除染労働者」「ピンハネやりたい放題」。所詮、「移染」にしか過ぎないというのに(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/70ea694eaba6c83b3973a0be001acbca

■⑭『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 和田秀子氏【福島県田村市に見る「線引き」の理不尽 原発からの距離で「安全」が測れるか】、「汚染の度合いはまだら状となる。事故現場からの距離と汚染度は正比例しない・・・・・・「国が決めたこと」・・無責任極まる返答」。民主党の上を行く自公のいい加減さ

■⑮『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 宇都宮健児さん【黒風白雨28/司法の役割を果たした福井地裁判決】、「関西電力大飯原発・・・・・・運転差し止めを命じた・・・・・・福井地裁判決は、まさに司法本来の役割を果たした判決」。「今度こそ、福井地裁の名判決を活かしたい」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/bbc4219e4b63bf26f0a3e9c4423f9060

■⑯『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 山口正紀さん【捜査・犯人視報道批判は正当だ PC遠隔操作事件】、「Kさんや弁護人の無罪主張を伝えてきたジャーナリストやメディアを非難して「犯人を擁護した責任をどうとるのか」などと釈明を迫る動き・・」

■⑰『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 山口正紀さん【捜査・犯人視報道批判は正当だ PC遠隔操作事件】、「・・・・・・青木理さんがコラムで《PC遠隔操作事件 「悪人の肩を持つのか」との罵声にお答えする》と題し、批難に応答・・・・・・《今後も被疑者、被告人の言い分に耳を傾け、・・」

■⑱『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 山口正紀さん【捜査・犯人視報道批判は正当だ PC遠隔操作事件】、「・・・・・・警察・検察の捜査や刑事司法の問題点に疑義を唱え続けると宣言」「私は・・・・・・〈・・・・・・逮捕時、大手メディアはKさんのプライベート写真まで隠し撮りし、大々的な犯人視報道を繰り広げた・・・・・・〉」

■⑲『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 山口正紀さん【捜査・犯人視報道批判は正当だ PC遠隔操作事件】、「・・・・・・公判が始まってからもKさんの保釈後も、弁護側の主張はほとんど報道されてこなかった・・・・・・1年以上の長期拘留、自白強要の人質司法・・・・・・弁護人が語った捜査批判は妥当な内容・・・・・・〉」

■⑳『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 山口正紀さん【捜査・犯人視報道批判は正当だ PC遠隔操作事件】、「私は今回のことで、新聞記者やフリージャーナリストが冤罪事件の取材や捜査批判に消極的になることを心配する。メディアの仕事は犯人探しではなく、捜査機関の監視だ・・・・・・」

■(21)『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 山口正紀さん【捜査・犯人視報道批判は正当だ PC遠隔操作事件】、「それには、被疑者・被告人の訴えに耳を傾けることが不可欠だと思う」。ブログ主もいろいろ翻弄された。でも青木理さんの言ってることや佐藤博史弁護士がやってきたことは決して間違いではない(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/dc7bb4adf90d94805b847d69f64ad274

■(22)『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 岩本太郎氏【反原発の拠点である「テントひろばが1000日迎えました!】、「木内みどりさんが・・・・・・大飯原発再稼働差し止め訴訟の勝利・・・・・・「(反原発の種火を大事にしていかなければ」・・・・・・霞が関のど真ん中にはなおも反原発の種火&メディアが・・」

■(23)『週刊金曜日』(2014年6月13日、995号) / 岩本太郎氏【反原発の拠点である「テントひろば」が1000日迎えました!】、「・・・・・・が1000日を超えて常に臨戦態勢で構えているのである」。そして、「九電本店前ひろば」も同様(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/16d6b6a2564e36577254292106fe79df
******************************************************************************

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする