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●《準備宿泊を申請…延べ51世帯84人。事故前の人口に比べると、1.1%にすぎない。…双葉町で帰還意向を示したのは11%…》(片山夏子記者)

2022年09月20日 00時00分37秒 | Weblog

[※ ↑「原発さえなければと思います」(週刊金曜日、2021年03月12日、1320号)]


(2022年09月04日[日])
3.11東京電力核発電人災を「終わったこと」にしたい自公お維コミ…さっさと「原状回復」して見せてよ。かつての故郷に、皆さん、喜んで戻ってこられると思いますよ。きれいな元の土地に戻してください、生業や生活を返してください。
 《原発事故は終わっていません。政府が復興の名のもとに困難に陥った人たちをさらに追い詰める…》。

   『●東電核発電人災から11年: 《原発事故は終わっていません。政府が
        復興の名のもとに困難に陥った人たちをさらに追い詰める…》
    「マガジン9の記事【【寄稿】「おめでとう」と言えない正月
     (青木美希)】」
    《政府は生活できる環境がないまま、帰還政策を進めています
     政府は、浪江町など帰還困難区域700世帯を含む2万世帯の
     避難住宅提供を打ち切りました。さらに浪江町や南相馬市などの
     避難者、帰還者らへの医療費無償の支援策も打ち切る方針を
     出しています。避難指示解除されれば固定資産税の減免もなく
     なっていきます。原発事故は終わっていません政府が復興の名の
     もとに困難に陥った人たちをさらに追い詰めることがないように、
     私は被災者の声を発信し続けていきたいと思っています》

 片山夏子記者による、東京新聞の記事【スーパーも郵便局もなし 双葉町の厳しすぎる現実 「散歩で作業員以外と会ったことない」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/198981)によると、《東京電力福島第一原発事故による全町避難が唯一続いていた福島県双葉町で30日、帰還困難区域の一部の避難指示が解除された。双葉町の特定復興再生拠点区域復興拠点)は11年5カ月ぶりに居住可能となったが、住民のさらなる帰還に向けては、除染や生活環境の整備など課題が山積している。(片山夏子)》。
 わずか11年そこそこで、東京電力核発電人災を「無かったこと」にしたくて仕方ない自公政権。風化させたくて仕方ないらしい。《全町避難が唯一続いていた福島県双葉町で30日、帰還困難区域の一部の避難指示が解除された》という〝ニュース〟で、《双葉町の厳しすぎる現実》を埋没させて、市民の目を向けさせないようにしている。《一部》とは? 一体、何人が双葉町に戻り、今後、戻る予定・予想になっているのか? 今後、国や東電は何時になったら《原状回復》してくれるのか?

   『●東電核発電人災から11年: 《原発事故は終わっていません。
     政府が復興の名のもとに困難に陥った人たちをさらに追い詰める…》
   『●小出裕章さん《国と東電が策定したロードマップは「幻想」です…
     つまり、デブリの取り出しは100年たっても不可能》、石棺しかない
   『●「汚染水」の海洋放出からX年後を恐れる ―――《政府は
     基準値を大きく下回るまで薄めるというが…物質の総量は変わらない》
   『●【西谷文和 路上のラジオ】《小出裕章さん…東京電力福島第一原発の
     トリチウムなど放射性物質を含む処理水を海洋放出していけないわけ》
   『●(デモクラシータイムス/原発耕論)《汚染水海洋放出は無責任の極み!》
      …希釈しても汚染物質は減らない、〝汚染水〟の海洋放出に断固反対
   『●キシダメ首相は《原発の運転期間の延長に加え》《新増設や建て替えの
     検討を明言したのは初めて》――― 命名・次世代革新炉「キシダメ」
   『●《「電力が足りないから原発だ!」というのがいかに愚かなことか。
     『原発をとめた裁判長』を見れば誰でもわかる。是非ご覧いただきたい》
   『●11年そこそこで、東電核発電人災を「無かったこと」にしたくて仕方
    ない自公政権。一方、99年目の史実・朝鮮人虐殺も無かったことに…

 これまでさんざん ―――――― さらに最も腹立たしいのは、最大の戦犯が未だにのうのうと政治家で居続けていること。最大の戦犯・アベ様が、核発電所を新規に作りたいそうです…正気じゃない。その核発電所に「アベシンゾウ」とでも名付けては如何か? ―――――― と言ってきましたが、そのアベ様も統一協会問題絡みで銃弾に倒れました。

   『●高速増殖炉もんじゅ…ニッポンでは、
       巨額の「エサ代」を支払い続けるつもりらしい
   『●「(悪)夢の高速増殖炉」もんじゅの延命に向かって着々と
                   …ドブガネという巨額の「エサ代」は続く
   『●予想に反して「もんじゅ」廃炉へ、一方、
      「閉じない環」核燃料サイクルは維持するという無茶苦茶
   『●「核発電は安い」と言っておきながら、
      「原発の電力を使っていない消費者にまで負担を強いる方針」
   『●「ふげん」、「もんじゅ」…次の高速炉は
       「こくうぞう」、「みろく」? 「白象」とでもしますか??
   『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
             核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために
   『●(リテラ)「あの未曾有の福島第一原発事故を招いた
      “最大の戦犯”が、他ならぬ現内閣総理大臣・安倍晋三」
   『●東電核発電人災での国の責任も放棄…《あの未曾有の福島第一原発
       事故を招いた“最大の戦犯”》アベ様の責任は追及され続けるべき

   『●高松高裁原発避難者訴訟…《「長期評価」を真摯に受け止めていたら、
       遅くとも東日本大震災の前までに、さまざまな津波対策は取れた》
   『●《想定できないから免責されるという論法なら「地震大国」の日本で
     原発は稼働させてはならない…原発政策を推進してきた国の結果責任》
   『●《史上最大の公害事件》核発電人災について《東電の旧経営陣に対し、
     東電に賠償するよう株主が求めた》株主代表訴訟…13兆円の賠償命令

 さて、「悪夢のような民主党政権」どころか、真の意味での「悪夢の自公政権」「悪夢のアベ様政権」が終わったのかと思いきや…キシダメ氏、正気かね? 《原発への依存度を下げると訴えていた岸田文雄首相が唐突に、原発の運転期間の延長に加え、新増設や建て替えを検討する方針も表明》!? 《新増設や建て替えの検討を明言したのは初めて》!? 次世代革新炉「キシダメ」とでも名付けるの?

 先日も引用しましたが、もう一度、東京新聞の【<社説>原発への回帰 福島の教訓はどこへ】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/198157?rct=editorial)によると、《あの悲惨な原発事故をなかったことにしようというのか。政府がこれまでの方針を翻し、原発の新増設や建て替え、さらには法定寿命の延長まで検討するとの考えを明らかにした。脱炭素の潮流や、電力の安定供給を口実にした原発依存への回帰にほかならない。東京電力福島第一原発事故の教訓を反故(ほご)にしてはならない。》
 《脱炭素の潮流》と言いつつ、放射能汚染は気にしない。核発電は、究極の地球温暖化促進なのに、知らないふり。《電力の安定供給を口実にした原発依存への回帰》なのに、ザポリージャ原発で何が起きているのかを無視。安全保障が聞いて呆れる。地震大国に、海岸線沿いに一体何発の《原爆》という標的を並べているの?
 でっ、次世代革新炉「キシダメ」は明日にでも完成するのかね? 半年後くらい? 1年後? 実験炉ぐらいは終わってるの? 原型炉? 実証炉? でっ、どこに造んの? 東京? 首相官邸? 自民党本部? アホですか。核発電「麻薬」中毒な皆さんは、そりゃぁ、大喜びでしょうね。

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/198981

スーパーも郵便局もなし 双葉町の厳しすぎる現実 「散歩で作業員以外と会ったことない」
2022年8月31日 06時00分

 東京電力福島第一原発事故による全町避難が唯一続いていた福島県双葉町で30日、帰還困難区域の一部の避難指示が解除された。双葉町の特定復興再生拠点区域復興拠点)は11年5カ月ぶりに居住可能となったが、住民のさらなる帰還に向けては、除染や生活環境の整備など課題が山積している。(片山夏子


◆年を重ね、運転できなくなったら…

 今年1月から始まった「準備宿泊」で7カ月間、復興拠点内の自宅で生活してきた元競輪選手の谷津田陽一さん(71)は「今のところ帰還しそうな住民は、原発事故前の1%にも満たない想像以上に現実は厳しかった」と嘆いた。「犬の散歩に行っても除染や解体作業員以外、会ったことがない」

 JR常磐線双葉駅から北西に1キロ弱、緑豊かな高台にある自宅周辺は、多くの家屋が解体され、さら地が広がる。近隣住民は戻っていない。同居する妻(55)は「夜は人がいないから怖い。住んだ当初は特に外の音に敏感になった」と言う。

 食料品などの買い物は、隣の浪江町富岡町のスーパーに車で通う。郵便は配達されるが、出すときは浪江町の郵便局に向かう。

 町内で営業している店舗は、ガソリンスタンド2軒と建築資材店、町産業交流センター内の飲食店4軒と土産物店の計8軒だけ。日用品を積んだ移動販売車が町内を巡るが、解除後もスーパーや郵便局の開設予定はない。

 体調を崩したときの不安もつきまとう。事故前、町内には病院1カ所に加え、診療所と歯科医院も5カ所ずつ、薬局が2軒あった。今は医療機関は1つもなく、駅前に診療所ができるのは来年2月の予定だ。

 谷津田さんの現在のかかりつけ医は、相馬市に避難していたときに通った病院。車で片道40分かかる。「車なしでは生活できない。この先、介護の心配も出てくる。年齢が上がり運転できなくなったら、どうすればいいのか」


◆放射線量が上限の5倍の所も

 解除された復興拠点内の平均放射線量は毎時0.44マイクロシーベルトで、この環境で1年間暮らすと、一般人の被ばく線量上限(年間1ミリシーベルト)の2倍に達する。谷津田さんの自宅屋内の放射線量は、高い所で毎時1.2マイクロシーベルトと線量上限の5倍に当たる

     (「水道の近くに物を置いたら、吹きだまりになって
      高線量になった」と話す谷津田陽一さん。
      毎時24マイクロシーベルトあったが、再除染で
      6マイクロシーベルトまでは下がった=福島県双葉町で)

 表土を取って舗装するなどした建物の外周は同0.3マイクロシーベルトまで落ちた一方、屋外の道具置き場では除染後も同6マイクロシーベルトと、政府が決めた避難指示解除の基準(年間20ミリシーベルトをも超える。「町に若者が住み安心して子育てができるようになるまで、駄目な所は徹底して除染すべきだ」


◆他の自治体と比べて低い帰還率

 谷津田さんのように準備宿泊を申請したのは、延べ51世帯84人。事故前の人口に比べると、1.1%にすぎない。昨年度の住民意向調査では、双葉町で帰還意向を示したのは11%で、調査対象の6市町村の中で最も低かった。「早い段階で解除した自治体と比べるとあまりにも帰還率が低い。事故から11年5カ月は長すぎた」と谷津田さんは話す。

 双葉駅前では、家屋を解体した跡のさら地に新しい集合住宅が建設され、町北東部の解除済みの地域では企業が立地し、町の姿は変わっていく。「産業拠点を作り、新しい人が入ってくることも町の発展には大事。でも、事故前に暮らしていた住民が戻ってこそ、復興なのではないか」

【関連記事】11年半ぶりに定住可能になったが…復興なお遠い福島県双葉町 町民の帰還見通せず
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●「復興五輪」!? 原状回復してから言ってくれ…片山夏子記者【「原発事故前の故郷に戻して」 浪江町・津島訴訟の原告団長が語った決意】

2021年08月17日 00時00分58秒 | Weblog

[※ 『ふくしま原発作業員日誌-イチエフの真実、9年間の記録』(片山夏子、朝日新聞出版、2020年2月刊、1700円)↑]


(2021年8月9日[月])
福島民友新聞の記事【津島住民訴訟、原状回復請求を却下 地裁郡山支部】(https://www.minyu-net.com/news/news/FM20210730-642561.php)。
毎日新聞の記事【津島原発訴訟 「勝訴」も複雑な思い 福島地裁郡山支部判決】(https://mainichi.jp/articles/20210731/k00/00m/040/041000c)。
片山夏子記者による、東京新聞の記事【「原発事故前の故郷に戻して」 浪江町・津島訴訟の原告団長が語った決意】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/120658)。

   『●無観客開催にすり替え…緊急事態宣言の最中、五輪貴族やその取り巻き
         連中による醜悪な〝バカの祭典〟〝パソナの祭典〟をやる気?
   『●《大会経費の赤字の尻拭いを背負わされるのは国民だ》 ―――
     どこまでも醜悪なバカの祭典、パソナ五輪。一体どちらが《反日的》か?
   『●《人々を苦しめているのは…満足に給付や補償をせずに自粛を強制
     する政権》(町山智浩さん)…一体どちらがバカで、《反日的》か?
   『●《「スガ総理」…内閣支持率の下落が止まらない。その要因は
     コロナ対策の度重なる不手際と、国民に我慢を強いながら五輪開催に…》
   『●この最悪なCOVID19禍、さらに、酷暑の中、開催強行…皆さん
     ご帰国の折、《反日》アスリートや《反日》ジャーナリスト製造な東京五輪
   『●自公お維支持者はカースー独裁《パンケーキ政権を毒見》して…
     「私は選挙に影響する映画をつくりたい」(河村光庸プロデューサー)
   『●自公お維トファに投票してはいけない、《普通の国》とするために
     ―― 《普通の国なら何度も政権が吹っ飛ぶ失態が繰り返されてきた》
   『●《空疎な小皇帝》石原慎太郎元東京「ト」知事による五輪招致が間違い
        だった…小池「ト」知事「コロナとの戦いで金メダル取りたい」…
   『●《それでもバカとは戦え/…2021年7月23日は非常に残念ながら
         悪が人類に打ち勝った日として確実に歴史に残ることになる》
   『●アベ様の害交・害遊の大きな成果 ―― 「ゴールまで、ウラジーミル、
        二人の力で、駆けて、駆け、駆け抜けようではありませんか。」
   『●アベ様を御守りするために…《「桜を見る会」の国会答弁資料の提出
       …政府は当初から説明を回避する方針だったことがうかがえる…》
   『●あぁ、《「復興五輪」「新型コロナに打ち勝った証し」…スローガン》の
        《大会経費は3兆円を超える》…そのおカネで何ができただろう?

 なにが「復興五輪」か! 東電や国は原状回復して見せよ!

   『●西日本新聞【フクオカ☆シネマペディア/『遺言 原発さえなければ』
           野田雅也、福島を追い10年「飯舘の酪農 復活までは」】
   『●《「知っている町はどこかに行ってしまいました。返してください!
     10年前を!」。故郷をめちゃくちゃにされたことへの怒りは深かった》
   『●「まだ復興していない。臭いものにふたをしての五輪。自分たちは
     除外されているように感じる」…何が復興五輪か! 原状回復して見せよ!

 《国と東電は、原状回復を実現する方法が特定されていないと反論》とは、いったいどういう反論なのか? 《既に十分賠償したとして訴えを退けるよう求めていた》? 原状回復して見せてから、言ってくれ。《放射線量を低下させる義務があることの確認を求める訴えについては請求を棄却》したって、裁判所も意味不明だ。
 東京新聞の記事【国と東電に10億円の賠償命令、「原状回復」は却下 福島原発事故の帰還困難区域巡る訴訟】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/120649)によると、《東京電力福島第一原発事故で全域が帰還困難区域となった福島県浪江町津島地区の住民640人が、国と東電に放射線量を事故前の水準に戻す原状回復と損害賠償を求めた訴訟の判決で、福島地裁郡山支部(佐々木健二裁判長)は30日、国と東電に対し、原告634人に計約10億円を支払うよう命じた。原状回復の訴えは却下した。6人は事故時に居住実態がなかったとして請求を棄却した。原告側は国、東電は大津波の襲来を予見し、事故を防げたと主張。古里で再び暮らせるよう除染による地区全体の線量低減を求めた。国と東電は、原状回復を実現する方法が特定されていないと反論。既に十分賠償したとして訴えを退けるよう求めていた。浪江町によると、津島地区に住民票を置くのは6月30日時点で1171人。国が除染を進め、早期の避難指示解除を目指す特定復興再生拠点区域(復興拠点)は地区全体の1.6にとどまり、ほとんどの住民は帰還の見込みが立っていない》。

 みんなの願いは単純だ。国や東電が、大地の汚れを取り除き、元の状態に戻す、原状回復してくれることだけだ。《原発事故で地域の歴史や人の絆、伝統や文化、一切合切が壊された》。《…原状回復して住めるようにしてほしい。ふるさとに帰れるのなら、賠償はいらない。津島に帰りたい。このままでは終われない》。

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消えゆく故郷の姿を残したい〜浪江町・津島の全記録
 (https://www.youtube.com/watch?v=505BsMlrB_g
2020/07/03
OurPlanet-TV

ふるさと津島を映像で残す会(DVD購入ページ)
https://www.furusato-tsushima.com/shop

原発事故から9年ー。
高濃度の放射性物質に見舞われた福島県浪江町津島では、今なお住民は帰還できずにいる。一部の地域は国の「復興再生拠点」に指定され、除染に伴う家屋の解体が始まっている。一方で、98%は手付かずのままだ家もなく人も戻らない津島は、やがて地図から消えゆく

暮らしの証が消えてしまう前に、ふるさと最後の情景を映像で残したい。住民12名が集まり、「ふるさと津島を映像で残す会」を結成。津島の全家屋520戸あまりをドローンで撮影する記録プロジェクトに着手した。プロジェクトに賛同し、カメラマンとしてドローン撮影とインタビュー取材に当たったのはフォトジャーナリストの野田雅也さん。

今年の年末には、4時間にわたる長編の映像記録DVDが完成する予定だ。強い絆で結ばれていた「ふるさと津島」を一人でも多くの方に伝えたい。長編の編集の隙間を縫い、野田雅也さんがダイジェスト版を作成。OurPlanetTVを通じて、一足先に配信する。
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https://www.minyu-net.com/news/news/FM20210730-642561.php

津島住民訴訟、原状回復請求を却下 地裁郡山支部
2021年07月30日 16時15分

 東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域となった浪江町津島地区の住民が国と東電に、原状回復と計約258億円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、地裁郡山支部の佐々木健二裁判長は30日、放射線量を低下させることなどを求めた原状回復請求を却下した。また、放射線量を低下させる義務があることの確認を求める訴えについては請求を棄却した。

 損害賠償請求については、国と東電の責任を認め、国と東電に対し計634人に計約10億4000万円を支払うよう命じた。佐々木裁判長の異動により、本村洋平裁判長が判決を代読した。
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https://mainichi.jp/articles/20210731/k00/00m/040/041000c

津島原発訴訟 「勝訴」も複雑な思い 福島地裁郡山支部判決
毎日新聞 2021/7/31 10:45(最終更新 7/31 10:45) 1628文字

     (判決後、「勝訴」などと書かれた紙を掲げる弁護団=
      福島県郡山市で2021年7月30日午後3時12分、
      和田大典撮影)

 東京電力福島第1原発事故で帰還困難区域となった福島県浪江町津島地区の住民640人が、国と東電に古里の原状回復などを求めた30日の判決。福島地裁郡山支部は国と東電の責任を認めたが、原状回復請求を認めず、原告団は複雑な思いで受け止めた。

 午後3時半ごろ、弁護団が地裁支部前で「勝訴」「国と東電を断罪」などと書かれた旗4本を掲げると、近くの公園に集まった原告団からは「ありがとう」など感謝の言葉と共に拍手が送られた。

 支部近くで吉報を待った原告団副団長で浪江町議の佐々木茂さん(67)は「いい判決だったとは思う。ただ、笑顔の原告団も皆、10年間、古里を取り戻したい思いを抱えながら本当に苦労してきた。生活圏全体の除染が認められ、実行されない限り、我々の古里の原状回復とは言えない」と語った。

 佐々木さんの自宅は2023年春までに避難指示が解除される見通しの「特定復興再生拠点区域」(復興拠点)外にある。与党は20日、拠点外について、希望する住民全員が20年代のうちに帰還できるよう求める提言を政府に提出。提言では拠点外の除染について帰還希望者の「帰還に必要な箇所を除染」すると記した。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/120658

「原発事故前の故郷に戻して」 浪江町・津島訴訟の原告団長が語った決意
2021年7月30日 21時10分

 「勝訴」「国と東電を断罪」「原状回復へ前進」-。7月30日午後、福島地裁郡山支部前で弁護団らが白い旗を掲げる中、原告団長の今野秀則さん(74)の表情は険しかった。「厳しい。原状回復が認められないにしても、もう少し原告の苦しみをくみ取ってほしかった」と口を引き結んだ。

     (「もう津島に戻れないかもしれない」と、家から持ち出した
      103冊の家族アルバムを見せる今野秀則さん=福島県大玉村で)

 福島県浪江町が全町避難を決めた2011年3月15日の夜、今野さんは人影が無くなった津島地区の家の外で、舞うように降るぼたん雪を眺めていた。「もしかしてチェルノブイリみたいに人が住めなくなってしまうのかもしれない」

 家は4代続く旅館。福島第一原発から30キロ近く離れた地が、10年以上も帰れないほど放射能で汚染されるとは想像もしなかった。避難した際は「2、3日で帰れる」と思っていたが、今も立ち入りが制限された帰還困難区域のままだ。

 15年9月に訴訟に踏み切ったのは、津島地区の住民の半分にあたる約660人。この6年弱で、50人以上がこの世を去った。今野さんは「みんな津島に帰りたいと言いながら亡くなった」とうつむく。

 避難先を転々とし、5カ所目の福島県大玉村に家を建て地域に溶け込もうとするが、「本来の居場所ではない」という思いがぬぐえない。新緑、天の川やホタル、燃えるような紅葉、冷え切った空にくっきりと見える満天の星。津島の四季の風景が頭によぎる。「みんな顔見知りで、何かあればお互い助け合った。原発事故で地域の歴史や人の絆、伝統や文化、一切合切が壊された。それが悔しい」

 判決で賠償は認められたが、放射線量を事故前並みに下げる原状回復の訴えは退けられた。今野さんは「津島は廃村の危機。難しいと分かっているが、原状回復して住めるようにしてほしい。ふるさとに帰れるのなら、賠償はいらない。津島に帰りたい。このままでは終われない」と語った。(片山夏子

【関連記事】国と東電に10億円の賠償命令、「原状回復」は却下 福島原発事故の帰還困難区域巡る訴訟
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●《子どもたちに、原発が安全なエネルギーと思ってほしくない。同じ過ちを繰り返さないため、声を上げられなかった人たちの分まで…》

2021年04月11日 00時00分26秒 | Weblog

 (2021年03月22日[月])
安藤恭子記者による、東京新聞の記事【仲間の自死、見せかけの復興「このまま戻れない」…原発事故「自主」避難者たちの不条理な現在地】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/93000)。

 《東京電力福島第一原発事故の後、福島県内の旧避難指示区域外から逃れた人たちは「自主避難者」と呼ばれ、さまざまな支援の外に置かれた同県郡山市から川崎市に母子避難した松本徳子さん(59)もその1人だ。自主避難者への住宅無償提供が打ち切られた後、自死を選んだ同郷の母親もいた。「避難をした人、しない人。それぞれの選択が尊重される社会を願ってきたが、かなわなかった。不条理です」と自主避難者の現状を見つめる。(安藤恭子)》

   『●今村雅弘復興相、「本人の責任」「裁判でも何でも
      やればいい」と…「死の町」にした者こそ糾弾されるべき
    《今村雅弘復興相は四日の記者会見で、東京電力福島第一原発事故に
     伴う自主避難者への対応を巡り、国の責任を質問したフリーの記者に
     対し「二度と来ないでください」「うるさい」などと激高》。
    《「自主避難者」について、今村雅弘復興相が本人の責任
     裁判でも何でもやればいいなどと発言した問題》。
    《★この東電8000株所有の復興相・今村雅弘は、前任のパンツ大臣
     より始末が悪いのか。そもそも何に激高し何に謝罪したのか
    《支援団体「避難の協同センター」(東京都新宿区)の満田夏花
     (みつたかんな)事務次長は「被災者支援の要である大臣が、
     原子力政策を進めた国の責任を無視している。大変ゆゆしき問題だ
     と怒る。「国は避難者の実情の把握を怠り、福島県に責任を
     転嫁している。復興庁の避難者への姿勢が見えた発言で、
     あまりにひどい」と話した》

   『●今村雅弘復興相「問題は激高よりも「自主避難は
     自己責任」発言」…ココで「自己責任」論に出くわすとは…
   『●東京電力原発人災、支援の幕引き: 
      「区域外避難」者も含めて「“棄民”政策だというそしりは免れない」
   『●東京電力に核発電所を再稼働させる資格はあるのか?
           無条件で即時に全ての廃炉作業に入るべき
   『●アベ様による「棄民」政策をも追認…東電旧経営陣の
     刑事裁判で永渕健一裁判長は「無罪」という「政治判断」を下した
   『●やはり核発電は「金のなる巨大木」だった…
     高浜「原発マネー」が八木誠会長ら関西電力経営陣個人に見事に《還流》
   『●東電旧経営陣に無罪判決…《誰も事故の責任を取らなければ
        企業に無責任体質がはびこり、また同じことが起きる》
   『●東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》ではない
           …「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」
    「《住宅無償提供打ち切りで、避難を続けるか、福島に帰るか選択に
     迫られた。家賃の支払いをめぐり被告となる人たちも出ている》…
     何という無慈悲。自主避難者を《被告》にする? デタラメ」

   『●《「知っている町はどこかに行ってしまいました。返してください!
     10年前を!」。故郷をめちゃくちゃにされたことへの怒りは深かった》

 国や東電のデタラメに対する答えは簡単だ、責任をもって東電や政府が「原状回復」して見せればよいだけ。元の姿に完全に戻してくれれば良いだけ。責任を果たして下さればよいだけ。《原状回復》して見せてくれれば、喜んで皆さんは元の福島の生活に戻られるでしょうよ。それに、そもそもこんな核発電人災などなければ、《福島を出た人は誰もいなかった。東京電力核発電人災、決して自主避難者の《自己責任》ではない…「原発事故がなければ福島を出た人は誰もいない」。

   『●「故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた」
       「早く浪江に帰りたい」…「原状回復」することも無く…
    《全町避難が続く福島県双葉町で昨年末始まった「原子力広報塔」の
     撤去工事が4日、完了…原発PR標語の看板の一部を業者が細断。
     標語考案者の1人の大沼勇治さん(39)が「復元できない」と抗議し、
     工事は工法変更の検討などで中断していた》
    「双葉町で、《「原子力明るい未来のエネルギー
     「原子力正しい理解で豊かなくらし」と表裏に記された看板1枚の撤去を
     開始》していたわけですが、ついに撤去。「愚」の一言…双葉町長の言う
     《復興した時にあらためて復元、展示》は東電原発人災の何年後? 
     「麻薬」中毒患者にとって目の上のタンコブ、目障りな看板を取り去り
     はずせて、せいせいしているのでしょう。標語の作者である大沼勇治
     「少年」の言う《事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの》を
     この世から〝消し去った〟わけです。愚かです」

   『●核発電所は本当に《郷土の未来も照らしていた》のだろうか?
      「原子力 破滅を招く エネルギー」を東日本大震災・原子力災害伝承館に






(双葉町での聖火リレーに際しての大沼勇治さん、報道特集 2021年03月27日[土])



(双葉町での聖火リレーに際しての大沼勇治さん、サンデーモーニング 2021年03月28日[日])

 (松本徳子さん)《2月の地震でも原発事故の恐怖はよみがえり「このままでは帰れないと心に決めている戻れば、福島が大丈夫と認めることになるからだ。「子どもたちに、原発が安全なエネルギーと思ってほしくない同じ過ちを繰り返さないため、声を上げられなかった人たちの分まで、おかしいと言い続けなければと思っているんです」》。
 《事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの》、10年が経過した今こそ、「原子力 破滅を招く エネルギー」「原子力  破 滅  未来のエネルギー」も嚙み締め、伝承すべきではないか。

   『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
               「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない
   『●東京電力核発電人災の刑事裁判: 東京地裁永渕健一裁判長の判決は、
          あまりに酷い理由も含めて《司法犯罪とも言える不当判決》
    《被告人全員無罪! 2019年9月19日、福島第一原発事故刑事裁判
     判決が下された。司法犯罪とも言える不当判決の内容を弁護士・
     海渡雄一が徹底解説する、前作「東電刑事裁判 動かぬ証拠と原発事故」
     の改訂版。東京高等裁判所での控訴審を前に全国民必見の33分間!!》

   『●東京電力核発電人災後に《福島県から千葉県などに避難した住民ら
     43人が国と東電に損害賠償を求めた集団訴訟の控訴審》で逆転判決
   『●東電核発電人災から10年: あの人災から何の教訓を得ることもなく、
      何も変わらないニッポン…核発電〝麻薬中毒〟から抜け出せないまま
   『●希望の牧場・吉沢正巳さん「この牛たちを見て、命の扱い方とか、
     原発があるというのはどういうことかを考えるきっかけになってほしい」
   『●《「国に法的責任はある」−原発事故で千葉県に避難した人々が
     起こした訴訟での東京高裁の判断だ。規制権限の不行使を厳しく指弾した》
   『●《「知っている町はどこかに行ってしまいました。返してください!
     10年前を!」。故郷をめちゃくちゃにされたことへの怒りは深かった》
   『●武藤類子さん《本来ならその人たちにとってもこの10年、まったく
     違った時間があったはず…原発事故は、その時間を奪ってしまった》
    《避難者の人たちだって、多分ほとんどの人は「叶うなら帰りたい
     と思っているでしょう。でも、それはただ同じ場所に戻りたい
     ということではなく、慣れ親しんだ、かつてのふるさとに帰りたい
     
ということ。「帰りなさい」と言いながら、復興予算がじゃぶじゃぶ
     投入されて知らない建物が次々に建ち、新しい住民ばかりが増えて、
     以前とはまったく違うふるさとになってしまっているというのは、
     大きな矛盾だと思います》。
    「東電や国はさっさと「原状回復」して見せてほしい…10年も経って
     しまったではないですか。下記CMLより、《ひとりひとりの市民が…
     国と東電の責任を問い続けています。そして、原発はもういらない
     と声をあげています私たちは今、静かに怒りを燃やす東北の鬼です》」

   『●大阪地裁《関西電力3原発の運転差し止め認めず》、水戸地裁
     《東海第二原発の運転禁じる》、広島高裁《伊方原発3号機の運転容認》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/93000

仲間の自死、見せかけの復興「このまま戻れない」…原発事故「自主」避難者たちの不条理な現在地
2021年3月22日 12時00分

 東京電力福島第一原発事故の後、福島県内の旧避難指示区域外から逃れた人たちは自主避難者」と呼ばれ、さまざまな支援の外に置かれた同県郡山市から川崎市に母子避難した松本徳子さん(59)もその1人だ。自主避難者への住宅無償提供が打ち切られた後、自死を選んだ同郷の母親もいた。「避難をした人、しない人。それぞれの選択が尊重される社会を願ってきたが、かなわなかった。不条理です」と自主避難者の現状を見つめる。(安藤恭子

     (東日本大震災の追悼イベントで「原発事故を忘れないで
      と呼び掛ける松本徳子さん=10日、横浜市で)


◆いないことにされる私たち

 「五輪に向け、福島は今『復興』の一色。その一方、私たち区域外避難者はいないことにされこの国は原発をやめようとしない」。3月10日夕、横浜・象の鼻パークで開かれた東日本大震災の追悼イベント。松本さんが聴衆に語りかけた。「この10年で何かが変わった、とされることには憤慨しています」

 松本さんが生まれ育った郡山は、福島第一原発から約60キロ離れている。当初は避難するつもりはなかったが、震災の3カ月後、当時12歳の次女が大量の鼻血を出し、吐き気や下痢をもよおすようになった。「少しでも被ばくしない所へ」。自営の夫を残し、2011年秋に川崎市に移転した。

 17年3月、自主避難者への住宅の無償提供政策が打ち切られたが、郡山には帰れなかった。「自宅の庭にはまだ汚染物が残っていたから。娘も体調を崩した怖さを覚えている」と松本さん。除染は進んでも、放射線量が高い場所や食べ物は存在する。次女は川崎で高校を卒業し、就職した。

 「住んでいた区域によって分断されず、福島で生きるのに必要な検査や治療が保証され、正確な情報を提供されていたならば、多くの自主避難者は故郷に帰れたはずだ」と振り返る。


◆声を上げられなかった人たちの分まで

 16年にできた「避難の協同センター」(東京)の代表世話人に就き、自主避難者らの相談に応じてきた。17年5月、相談者の1人で郡山から母子避難していた女性が自死をした。「睡眠剤をのんだから、またね」。電話で話したのが最後だった。

 女性は仕事を掛け持ちし、自分の物を切り詰めて子どもたちの学費を貯金していた。家族に母子避難を反対され、自分を責めてもいた。「頑張っていた彼女を、貧困が追い詰めた住宅無償提供の打ち切りを決めた国や行政の選択は間違いだ」。五輪を前に自主避難者をなかったことにする「見せ掛けの復興」がうたわれている。松本さんの目には「棄民政策」と映る。

 松本さんは昨年から、両親の介護で一時的に郡山に戻っている。2月の地震でも原発事故の恐怖はよみがえり「このままでは帰れないと心に決めている戻れば、福島が大丈夫と認めることになるからだ。「子どもたちに、原発が安全なエネルギーと思ってほしくない同じ過ちを繰り返さないため、声を上げられなかった人たちの分まで、おかしいと言い続けなければと思っているんです」
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●核発電所は本当に《郷土の未来も照らしていた》のだろうか? 「原子力 破滅を招く エネルギー」を東日本大震災・原子力災害伝承館に

2021年03月23日 00時00分21秒 | Weblog

(2021年03年11月[木])
西日本新聞のコラム【春秋/原発推進の看板「震災遺構」として展示へ】(https://www.nishinippon.co.jp/item/n/682302/)。
東京新聞の【<社説>3・11から10年 影をこそ伝えたい】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/90767?rct=editorial)。

 《▼数年後、看板が老朽化し危険だから…と撤去を町が決めたとき、標語の作者の気持ちは変わっていた。地域の記憶として残すべきだと考えた。町民の避難先も訪ねるなどして約7千人分の署名を集め、要望したこともある。撤去後も看板は保管されてきた》。
 《例えば「原子力 明るい未来の エネルギー」という標語を掲げた長さ十六メートルの大看板。かつては町の中心に、まるで凱旋門(がいせんもん)のように飾られていたものの、震災後「老朽化」を理由に撤去され、役場の片隅に死蔵されていた実物が、今あるパネル写真に替えて展示されることになりました。震災後「負の遺産」と呼ばれるようになった看板です》。



 核発電所は本当に《郷土の未来も照らしていた》のだろうか? 「原子力 破滅を招く エネルギー」「原子力  破 滅  未来のエネルギー」も東日本大震災・原子力災害伝承館に掲出すべきだ。

   『●「原子力災害伝承館」《批判…口封じ》…《安倍政権では「被災地
       切り捨て」政策がつづけられてきたが、それを菅政権も「継承」》

 大沼勇治さんは、(撤去の)当時、「壊すのは簡単だが、事故を思い出して原発を議論するきっかけになるものだと思うので、残してほしい。町の歴史が消されてしまうように感じる」と語っておられました。

   『●希望の牧場・吉沢正巳さん「この牛たちを見て、命の扱い方とか、
      原発があるというのはどういうことかを考えるきっかけになってほしい」

 《事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの》、10年が経過した今こそ、「原子力 破滅を招く エネルギー」「原子力  破 滅  未来のエネルギー」も嚙み締め、伝承すべきではないか。
 《メディアの「震災10年」報道は震災遺構にも向く。「小学生に原発推進の協力を求めた歴史を『なかったこと』にしてはいけない」と児童にも分かる言い方で書いた新聞もある》。《せりなさんは…勇治さんに深く共感し、ともに活動しています。「原発のこと、原発事故のこと、やっぱり子どもたちに伝えてあげたいと思うんですこの町でこういう悲惨なことがあったんだよって看板を展示できれば、あれを見て、みんな、いろいろ考えてくれるんじゃないかしら事実を知って、考えて、本当に『明るい未来』を、それぞれに築いてほしい」》。
 政府や東電は、あるいは、核発電「麻薬」中毒者らは、《教訓》を《伝承》しようとしているだろうか?

   『●福島県双葉町「原子力明るい未来のエネルギー」
                ……いま、その〝少年〟は?

   『●消えゆく「事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの」
              ~「原子力 破滅 未来のエネルギー」~

   『●東京電力原発人災4年目のアベ様の酷い記者会見:
         情報公開、信頼関係、オンカロ、将来的、自立、除染

   『●原発PR看板撤去=「間違った過去と向き合わない行為」
                …「人間の愚かさ」にさらなる恥の上塗り
   『●双葉町長「(原発PR看板)復興した時に 
      あらためて復元、展示したい」…それは『X年後』の何年後?
   『●「故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた」
       「早く浪江に帰りたい」…「原状回復」することも無く…
    《全町避難が続く福島県双葉町で昨年末始まった「原子力広報塔」の
     撤去工事が4日、完了…原発PR標語の看板の一部を業者が細断。
     標語考案者の1人の大沼勇治さん(39)が「復元できない」と抗議し、
     工事は工法変更の検討などで中断していた》
    「双葉町で、《「原子力明るい未来のエネルギー
     「原子力正しい理解で豊かなくらし」と表裏に記された看板1枚の撤去を
     開始》していたわけですが、ついに撤去。「愚」の一言…双葉町長の言う
     《復興した時にあらためて復元、展示》は東電原発人災の何年後? 
     「麻薬」中毒患者にとって目の上のタンコブ、目障りな看板を取り去り
     はずせて、せいせいしているのでしょう。標語の作者である大沼勇治
     「少年」の言う《事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの》を
     この世から〝消し去った〟わけです。愚かです」

   『●大沼「少年」の《事故を思い出して原発を議論する
      きっかけになるもの》を撤去し…いま、政治的と言われ…

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https://www.nishinippon.co.jp/item/n/682302/

春秋
原発推進の看板「震災遺構」として展示へ
2021/1/17 10:40

 福島県双葉町に昨秋開館した県の「東日本大震災・原子力災害伝承館」に、かつて町が中心部に掲げた看板(長さ16メートル)が展示されることが先日決まった。負の遺産として

▼標語の看板だ。「原子力明るい未来のエネルギー」。1987年に地元の小学6年生が学校の宿題で考えた。「原子力」で始まる標語を、と言われた。大熊町から双葉町にまたがる東京電力福島第1原子力発電所は郷土の未来も照らしていた

▼標語を考えた大沼勇治さん(茨城県に避難中)が描いた未来は原発事故で暗転する。看板は「原子力安全神話」の皮肉として取り上げられた。恥ずかしくなり、取り外してほしいと思った

▼数年後、看板が老朽化し危険だから…と撤去を町が決めたとき、標語の作者の気持ちは変わっていた。地域の記憶として残すべきだと考えた。町民の避難先も訪ねるなどして約7千人分の署名を集め、要望したこともある。撤去後も看板は保管されてきた

町の大半は今も帰還困難区域のままだが、JR双葉駅周辺は立ち入り規制が緩和された。開館した伝承館に、あの看板は写真で展示中。昨秋、大沼さんは妻と子を連れて故郷に行った。仕事は太陽光発電事業をしているそうだ

▼メディアの「震災10年」報道は震災遺構にも向く。「小学生に原発推進の協力を求めた歴史を『なかったこと』にしてはいけない」と児童にも分かる言い方で書いた新聞もある。
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https://www.tokyo-np.co.jp/article/90767?rct=editorial

<社説>3・11から10年 影をこそ伝えたい
2021年3月11日 06時46分

 窓越しに遠く、水平線が見渡せます。十年前、東京電力福島第一原発に襲いかかったあの海です。

 福島県双葉町の「東日本大震災・原子力災害伝承館」。原発から北へ四キロの海辺に広がる「福島県復興祈念公園」の一角に、昨秋開館したばかり。ガラス張りの外観が印象的な、それ自体がアートのような建物です。

 総事業費は約五十三億円。国の復興予算を使って福島県が建設し「公益財団法人・福島イノベーション・コースト構想推進機構」という団体が運営しています。


◆教訓を伝えているか

 来館者はまず円形のシアターに通されて、壁いっぱいに映し出される原発事故や津波の模様を記録した映像作品を鑑賞します。

 <光もあれば影もあります。事故のこと、復興のこと。この場所で皆さんと一緒に考えることができたなら>

 福島県出身の俳優西田敏行さんの語りに導かれ、螺旋状(らせんじょう)の回廊を展示室へと進むのですが−。

 県が収集、保管する約二十四万点の震災資料のうち、実物展示されたのは、突然の避難を強いられて置き去りにされたランドセルやカメラなど、百七十点足らず。映像や展示パネルにも、安全神話を形成し、原発誘致を主導した国や県、東電の責任などへの言及は、ほとんどありませんでした

 「教訓が伝わらない」「光ばかりで影がない」…。被災者からも多くの批判が寄せられて、開館して半年もたたないうちに、大規模な展示替えが進んでいます。

 例えば「原子力 明るい未来の エネルギー」という標語を掲げた長さ十六メートルの大看板。かつては町の中心に、まるで凱旋門(がいせんもん)のように飾られていたものの、震災後「老朽化」を理由に撤去され、役場の片隅に死蔵されていた実物が、今あるパネル写真に替えて展示されることになりました。震災後「負の遺産」と呼ばれるようになった看板です。


◆暗転した「明るい未来」

 双葉町に生まれ、今は茨城県古河市で太陽光発電事業を営む大沼勇治さん(45)が看板の標語を作ったのは、小学六年生の時。町からの募集に伴う学校の宿題でした。

 「原発のおかげで、町は仙台のように大きくなって、新幹線もやって来る。そんな二十一世紀を本気で思い描いていたんです」と、勇治さんは振り返る。全国の原発立地に共通の“夢”でした

 十年前の今日、明るい未来突然、文字通り暗転します。

 双葉町にいた発災時、妻のせりなさん(45)は妊娠七カ月。できるだけ安心安全な場所で出産をと、親類を頼って夫婦は愛知県安城市に避難しました。

 その年七月、勇治さんは防護服に身を包み、町が仕立てたバスで、避難後初めて双葉町に立ち入った。ひとけの全くない町をダチョウや牛がわが物顔でのし歩く。懐かしいはずのふるさとに、恐怖を感じる自分に気が付きます−。

 「原子力 破滅を招く エネルギー」。その時、大沼さんは心の中で看板を書き換えました。そして「この町の過去と未来を記録し続けよう看板の言葉とともに次の世代に伝えていこう」と決めました。看板の撤去にあらがい、撤去後は伝承館への実物展示を訴え続けてきたのも、そのためです。

 せりなさんは、同じ県内でも原発からは距離のある会津若松市の出身ですが、勇治さんに深く共感し、ともに活動しています。

 「原発のこと、原発事故のこと、やっぱり子どもたちに伝えてあげたいと思うんですこの町でこういう悲惨なことがあったんだよって看板を展示できれば、あれを見て、みんな、いろいろ考えてくれるんじゃないかしら事実を知って、考えて、本当に『明るい未来』を、それぞれに築いてほしい

 安城で生まれた長男の勇誠君は六月、十歳の誕生日を迎えます。勇治さんは背負い続けた看板に、せりなさんは子どもたちの成長に、十年の重みを感じています。


◆遠い道のりだからこそ

 「もう十年? まだ十年? やっと十年?」などと言われます。しかしやっぱり「まだまだ十年」なんでしょう。「まだ」と言えば廃炉におよそ四十年。核のごみを無害化するには十万年。まだ、まだ、まだ、まだ…。

 <原爆は威力として知られたか。人間的悲惨として知られたか>

 せりなさんと話をしながら、ふと思い浮かべた言葉。大江健三郎さんの「ヒロシマ・ノート」に引用された、中国新聞論説委員の問いかけです。

 原発は威力として知られたか人間的悲惨として知られたか。私たちは何を伝えていくべきなのか−。3・11から十年の一里塚。私たちも自らに、あらためて問いかけなければなりません。 
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●東電核発電人災から9年: 金(カネ)色の五つの輪《オリンピック聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」》

2020年03月11日 00時00分57秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2020012302000130.html)。
レイバーネットの記事【「今日は一番言いにくい話をします」/双葉町避難者・鵜沼久江さん現実を語る】(http://www.labornetjp.org/news/2020/0119shasin)。

 《この区切りの付け方はどうなのか。政府はこれまで主催してきた東日本大震災追悼式を発生から十年となる来年二一年までとする方針を発表した▼国が財源を保証している復興・創生期間が二一年三月で終了することを受けての判断だろう。政府にとって震災後十年というのはなるほど、キリの良い数字なのかもしれぬ。されど、その判断が被災地にはどう映るかが心配である。見放され、もはやあの震災は過去のものだと通告されているような気にさせられぬか》。
 《周囲には、双葉町民だということを一切明かさず生きている人もいる。そうすれば職場でも学校でいじめられることがないからだ。鵜沼さんは双葉町民であることを隠さず、テレビや新聞の取材にも応じてきた。いじめやオリンピックへの言及もしたがカットされ、だからこそこういう上映会が貴重なのだと、忙しい農作業の合間をぬって駆けつけてくれた》。

   『●お見舞い申し上げます・・・
   『●あの3・11原発人災から1年: 松下竜一さん「暗闇の思想」を想う
   『●3.11東京原発人災から2年が過ぎて
   『●「福島原発事故の今」
        『週刊金曜日』(2014年3月7日号、982号)について

   『●3.11東京電力原発人災から4年:
      虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」
   『●東電核発電人災から5年: 「今や世界の笑い者…
        政権批判をいとわないキャスターの首を差し出した」
   『●東電核発電人災から6年: 4つの「生」+「命」「活」「業」「態」…
                        どれか一つでも原状回復できたか?
   『●東電核発電人災から7年: 「村の生活は百年余りにわたり、
                 人生そのもの」…「やっぱりここにいたいべ」
   『●東電核発電人災から8年: 《11日の夜9時すぎには、
           東電の社員も家族もだれ一人双葉町に残って…》

 まず、ᴍᴄちょろ@chorho_speakingさんのこのつぶやき(https://twitter.com/chorho_speaking/status/1232479588938207232)に貼られている映像(するめのよっちゃんver.2 沖縄は日本だ さん)をご覧ください。【【原発】菅総理に住民から怒りの声 福島の避難所(11/04/21)】(ANN news)(https://www.youtube.com/watch?v=FuXW2pq014I)。ブログ主は、涙が出て止まらなかった。

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https://twitter.com/chorho_speaking/status/1232479588938207232

ᴍᴄちょろ@chorho_speaking

2011年のテレビって、こんなでしたよ。

フリーダムです


するめのよっちゃんver.2 沖縄は日本だ さんによる
午前10:36 2020年2月26日
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 アベ様はこれまで何をやってきたのか? アベ様口癖の「悪夢のような旧民主党政権」…あらゆる意味で、悪夢のような最悪な政権はもはや明白です。

 何一つ解決せずに…《政府はこれまで主催してきた東日本大震災追悼式を発生から十年となる来年二一年までとする方針を発表》。東電・政府・原子力「寄生」委員会等は双葉町を「原状回復」してみせてよ!

   『●《失われた古里》、失われた《本来は恵みをもたらす田畑の土》…
                 原状回復して見せたのか? 誰か責任は?

 石井宏昌記者による、東京新聞の記事【原発事故で自主避難の丹治さん「福島の復興はまだ先」】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/gunma/list/202002/CK2020021202000144.html)によると、《東日本大震災から来月十一日で丸九年となるのを前に、高崎市で十一日、被災地への理解を深めようと市民団体主催の学習会があった。東京電力福島第一原発事故で福島県から群馬県に自主避難した丹治杉江さん(63)が苦悩する避難者や原発事故被災地の現状を報告。「東京五輪を機に政府は原発事故が終わったかのように強調するが、原発立地地域の復興はまだ先福島の現状を知ってほしい」と訴えた。(石井宏昌)》。

   『●カネ色の五つの輪: 「巨大なビジネスなのにボランティアは
             タダ働きっておかしいと思うのは、私だけ?」
   『●「アンダーコントロール」な訳がない…そもそもウソにウソを
       重ねて、金(カネ)色の五つの輪をニッポン誘致しておいて

 金(カネ)色の五つの輪、いったい、なにが復興五輪か?
 阿部岳さんによる、沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]聖火は「聖」なのか】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/541537)。《▼東京五輪のリレーは今月始まる。ここに来て、組織委員会が変なことを言い始めた。沿道から撮影した動画はSNSに投稿してはいけない、見つけたら削除を要請するという。ナチス時代にはなかった放映権ビジネスで、放送局に配慮した ▼しかし、競技会場と違って天下の公道は貸し切りではないし、入場の約束事もない。民間団体である組織委が通行人に指図する根拠は不明だ ▼大会の機運を高めるリレーも、商業主義が行き過ぎればスポンサー企業のためだけのイベントになる。ただでさえスポンサー枠で走者が決まり、発着点に営業所が選ばれている…▼出発点になる福島県には原発災害が終わったことにされる警戒感もある。日本でなぜか「聖火」と呼ばれるあの火は、外国語では単に「五輪の火」。過剰にありがたがっていると、大事なことを見落としそうだ。(阿部岳)》。

 東京新聞の記事【原電が断層データ書き換え 敦賀2号審査、規制委が批判】(https://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2020020701002648.html)によると、《原子力規制委員会は7日、原子炉建屋直下に活断層があると指摘されている日本原子力発電敦賀原発2号機(福井県)の審査会合で、原電が提示した地質データに不適切な書き換えがあると指摘した。審査の根幹に関わる問題だとしてこの日の会合を打ち切った。問題となったのは原電が2012年に実施した掘削調査の記録。従来の資料では「未固結粘土状部」と記載していたが、7日の資料は「固結粘土状部」に変わっていた。会合で規制委は「元のデータの書き換えは絶対にやってはいけない。倫理上の問題だ」と批判。原電は、別の方法で詳細に観察した結果を踏まえ記載を修正したなどと弁解、陳謝した》。
 あ~ぁ、核発電「麻薬」中毒な皆さんはやることなすことがデタラメ…何が「世界一厳しい」安全基準か!  「推進」な「寄生」委員会にさへ指摘される始末…。

   『●四十年廃炉ルール無視、特例中の特例のはずが…日本原電は
               東海第二原発の再稼働をしたいらしい…

 日刊ゲンダイの記事【“復興五輪”強調に怒り 福島県民「内閣支持率30%」の衝撃】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/268223)によると、《安倍内閣を「支持する」は、前回の昨年9月調査から11・1ポイントも下落し、30・3%。逆に「支持しない」は、13・6ポイント増え、53・9%になり、支持と不支持が大逆転したのだ》。
 《700人から回答を得た》…まだ3割はアベ様の内閣を支持! 正気?

 レイバーネットの記事【共同声明 : オリンピック聖火リレーを前に「福島はオリンピックどごでねぇ」】(http://www.labornetjp.org/news/2020/0225hasegawa)によると、《2020東京オリンピックへ向けての聖火リレーが始まろうとしています。しかし、未曽有の原発被害の渦中にある私たちは、「オリンピックどころではない!」と言わざるを得ません。原発事故の被害者がどれだけ「復興五輪」を歓迎しているでしょうか。忘れもしません。2013年9月、ブエノスアイレスでの招致演説で安倍晋三首相はこう言ったのです。状況は、アンダーコントロール」「汚染水の影響は、港湾内の0.3平方キロの範囲内で完全にブロック」「健康問題については、今までも、現在も、将来も全く問題ありません」と。あれから6年。いま、私たちの目の前にある現実は、どうでしょう。メルトダウンした核燃料は所在すらつかめていません。壊れたままの原子炉建屋には毎日百数十tの地下水が流れ込み、ALPS処理汚染水は溜まり続け、漁民や住民の意思を無視して海洋への放出が画策されています。(共同声明より)》
 な~にが「復興五輪」だ!

   『●東京電力核発電人災、膨大な《デブリの総量も3基で
      計約880トン》…1個のデブリを僅かに持ち上げた?

 東京新聞の記事【女川原発2号機 正式適合 再稼働「地元同意」焦点に】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202002/CK2020022702000154.html)によると、《原子力規制委員会は二十六日に定例会合を開き、東北電力が再稼働を目指す女川(おながわ)原発2号機(宮城県女川町、石巻市)が、新規制基準を満たしているとする「審査書」を決定した。これで審査に正式適合した。適合は九原発十六基目となる。女川原発は東日本大震災の震源に最も近い原発で、地震と津波で大きな被害を受けた。被災原発の適合は日本原子力発電の東海第二原発(茨城県)に続き二基目。再稼働は安全対策工事が完了する二〇二〇年度以降の見込み。今後は地元同意手続きが焦点となる。規制委の更田豊志委員長は記者会見で「震災の影響をきちんと確認した上で、(適合を判断した」と強調。審査結果を地元に説明する機会があれば、専門用語などを使わずに分かりやすく伝えられるよう準備する意向を示した。宮城県知事、女川町長、石巻市長はいずれも「議会の意見を聞いて判断する」などと述べ、再稼働への賛否を明らかにしなかった》。
 「地元」首長、こんなことを許していいのか? 3.11東電核発電人災を忘れたのか?

   『●JOC臨界事故で何が起きたでしょうか?…《人が制御できない
          なんて恐ろしい。政府は…本当のことを言っていない》

 東京新聞の記事【<東日本大震災9年>双葉町 一部避難指示解除 駅周辺 帰還困難区域で初】(https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/202003/CK2020030402000162.html)によると、《政府は四日、東京電力福島第一原発事故で福島県双葉町の全域に出ている避難指示を、駅周辺の帰還困難区域など一部で解除した。第一原発が立地する同町は避難指示が出た十一市町村で唯一、全域避難が続いていた。事故以来約九年ぶりに人の出入りが自由になり、復興は一歩前進した》。
 東電や政府は「原状回復」して見せたのですか? 何《歩前進》しないといけないのですか?

 桜を見る会には予算をつけて詐欺師までも招待し、政府の追悼式は止める。どんな神経か?

   『●東京電力核発電人災下の福島でも荒稼ぎしたゲス・ヒトデナシな
               詐欺師・ジャパンライフの片棒を担ぐ議員達
   『●斎藤貴男さん【ジャパンライフと政界、マスコミ、警察の結託…
       腐った構造】《腐り切った構造は世代を超えて受け継がれ…》
   『●「桜を見る会」税金接待…《稲田氏や萩生田氏、世耕氏
     といった安倍首相の側近議員たちも…招待し、もてなしていた》
   『●「桜を見る会」税金接待というアベ様模倣犯・世耕弘成経産相
         …関西電力〝濁流〟問題でも《関電受注企業から献金》

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https://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2020012302000130.html

【コラム】
筆洗
2020年1月23日

 <二千年終(おわ)る閂(かんぬき)真一文字>は俳人桂信子さんの句で二〇〇〇(平成十二)年末の作である。一九一四(大正三)年生まれで当時八十五歳。若くして夫を失い、戦争中も一人で生き抜いてこられた方である。阪神淡路大震災も経験した▼「二千年」とは桂さんにとって、そうした苦しさもあった過去そのものなのだろう。そこに区切りのかんぬきをかけ、前を向いていく。そんな決意が句にこもる▼強さやすがすがしさを感じるが、この区切りの付け方はどうなのか。政府はこれまで主催してきた東日本大震災追悼式を発生から十年となる来年二一年までとする方針を発表した▼国が財源を保証している復興・創生期間が二一年三月で終了することを受けての判断だろう。政府にとって震災後十年というのはなるほど、キリの良い数字なのかもしれぬ。されど、その判断が被災地にはどう映るかが心配である。見放され、もはやあの震災は過去のものだと通告されているような気にさせられぬか▼復興や再生が終わったとは決して言えまい。原発の問題も残る。なによりも、十年が経過しようが、被災地には癒えることのない悲しみがある。キリ、区切り、節目。そんなものは政府や被災地以外の言い分であって区切りの付けられぬ心の痛みが今なお続いている▼<震災十年終る閂真一文字>か。そのかんぬきをかける音は冷たい。
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http://www.labornetjp.org/news/2020/0119shasin

「今日は一番言いにくい話をします」/双葉町避難者・鵜沼久江さん現実を語る

「今日は一番言いにくい話をします」〜双葉町避難者・鵜沼久江さん現実を語る
堀切さとみ(『原発の町を追われて』制作者)

 1月19日、東京・高円寺のフリースペース「グレイン」で、『原発の町を追われて』上映会とトークが行われた。30人があつまり、双葉町から埼玉県加須市で避難生活をしている鵜沼久江さん(写真下)の話に聞き入った。

 「今日は一番言いにくい話をします。お金の話です」と鵜沼さん。「避難者は賠償金もらって、いい思いして」と言われているがとんでもない。われわれ双葉町民には『生活再建のためのお金』として一律100万円渡されました。世間ではもらったお金だと思われているみたいですが、借りてるだけそれも強制的な貸付なんですよ」。

 双葉町民には精神的慰謝料として、一人あたり一ヵ月10万円が振り込まれていた時期がある。このことがマスコミで報道されるや、避難者に対する世間の目は、同情からやっかみに変わった。避難先の小中学校で子どもたちはいじめにあい、働きに出た大人たちは「双葉の人間が来たから仕事がなくなった」と責められた。「だからといって、ひと月10万で生活なんてできません。私は避難先で必死になって野菜を作って売って来ましたが、『賠償金いっぱいもらってるのに、なんで働く必要があるんだ』と言われてきました。8年たった今もですよ」と鵜沼さんはいう。

 双葉町は、福島第一原発事故で今も全町避難を余儀なくされている唯一の町だ。この三月、ついに双葉駅を中心に、一部避難指示が解除される。それに伴い、東京五輪の聖火ランナーが双葉町を走ることも決まった(1月21日朝日新聞)。双葉駅はかつては止まらなかった特急が、止まる駅になるのだという。

 「福島第一原発は今も危険な状態にあります。昨年夏に一時帰宅した時、排気塔の撤去作業をしていたためか、付近の放射線量が上がりました。でも町民には何の説明もありません」。避難するのも避難解除するのも、上から勝手に決められてきた。復興再生計画もそうだ。津波で家が流された海沿いの地域は「水田再生ゾーン」になっている。そこに土地をもつ人は「こんなところでコメなんて作りたくない」という。それを見越して町は、福島県外の農業法人にコメ作りを委託している。国や県が決めたことに逆えば大変なことになるから、町長も町会議員も何も言わない。国が安全だといえば日本中が納得し、帰らないのがわがままと言われる。「だったら総理大臣が家族をつれて住んでみてよそうすれば本当に安全なんだって、国民に伝わるから」と鵜沼さんは笑う。

 会場から「どうなることが復興だと思いますか?」と質問が出た。「双葉町に帰って、農業したいんだという人がいる。じゃあ、あんたの息子は引き継いで農業やるのかって聞くと『俺の息子は帰らねえ』っていう。それじゃあ、何のために双葉で農業やるのか。次世代に引き継げない、あと十年やそこらの自分の満足のために帰るなんて。そのための除染費用を、東電が出すならいい。でもそうじゃなくて、皆さんの税金でしょ? 無駄に使わないでほしい」。

 「双葉町は地図からなくなるんじゃない?」。加須市に避難した当初からそう思っていたと鵜沼さんは言う。周囲には、双葉町民だということを一切明かさず生きている人もいる。そうすれば職場でも学校でいじめられることがないからだ。鵜沼さんは双葉町民であることを隠さず、テレビや新聞の取材にも応じてきた。いじめやオリンピックへの言及もしたがカットされ、だからこそこういう上映会が貴重なのだと、忙しい農作業の合間をぬって駆けつけてくれた。

 親戚や孫からは「もうテレビには出ないで」と言われるが怯まない。現実を話し続けること、それ以外に双葉町を存続させる手立てはないと、鵜沼さんは思っている。「お金をもらったからって黙り込んじゃダメ。やましいことでも何でもない」。双葉町民へのメッセージだ。

2020-01-22 16:02:25
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●大沼「少年」の《事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの》を撤去し…いま、政治的と言われ…

2018年12月31日 00時00分07秒 | Weblog


東京新聞の山田祐一郎記者の記事【大田区「政治的」一部除外求める 原発事故 復興写真展】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201810/CK2018101902000128.html)。

 《東京都大田区の施設で開催予定の写真展で、区側が主催者に、作品の一部が政治的だとして展示を除外するよう求めていたことがわかった。フォトジャーナリストの豊田直巳さん(62)が福島県内で撮った原発事故被害を描く写真展で、豊田さんはすべての作品の展示を求めている》。
 《豊田さんは「作品一点だけを取り上げて駄目だとする判断そのものが政治的で、表現の自由文化を破壊する行為だ」…作品に写っていたのは、小学生の時に標語を考えた茨城県古河市の大沼勇治さん(42)。作品が拒否されたことに「原発事故を風化させたくないと思っての行動その写真のどこが政治的なのか」と嘆いた》。

   『●内部被爆がもっと語られるべき
    《【福島原発】フォトジャーナリストが緊急現地報告
     投稿者: ourplanet 投稿日時: 土, 03/19/2011 - 11:45 …
     ビジュアルジャーナリスト協会のメンバーら6人が取材チームを結成し、
     東北・関東大震災直後の3月13日、福島第一原子力発電所のある
     福島県双葉町へ取材に入った。東京に戻ったばかりのメンバーに話を聞く》

   『●ある原発労働者のつぶやき
    《『10年後ガンだな』 …TBS系列「報道特集」で、地震発生2日後
     (3月13日)に入った福島県双葉町の映像が放送されます。
     …日本ビジュアル・ジャーナリスト協会会員(森住卓豊田直巳
     山本宗補野田雅也綿井健陽)と広河隆一・DAYSJAPAN編集長が
     取材しました》

   『●「安倍晋三首相の本音」
     『週刊金曜日』(2013年5月31日、945号)についてのつぶやき
    「豊田直巳さん【経産省前テント村で起きている新しい文化を守れ 
     土地明け渡し訴訟はスラップ訴訟だ】。原発スラップ
     (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d9269ad04e51c0851121ebcdf51bd983)の第2弾」

   『●広河隆一さん『DAYS JAPAN』の編集長公募
    「個人的には、綿井健陽さんか安田純平さん、長倉洋海さん、
     豊田直巳さん、森住卓さんが良いな。さて、どんな新編集長だろう、
     楽しみだ」

   『●自公議員や原子力「推進」「寄生」委員会委員らは
                    「闘うみんな」ではないようだ
    《東京電力福島第一原発の事故から間もなく三年。福島県飯舘村の
     村民を追ったドキュメンタリー映画「遺言 原発さえなければ」が、
     八日から東京都内で上映される。一般向けの公開は初めて。ともに
     報道写真家の豊田直巳さんと野田雅也さんが撮影、監督し、
     高濃度の放射能汚染で故郷を奪われた人々の絶望や苦悩、そして
     再起への歩みを記録した。村民の姿は「事故はまだ終わっていない
     と訴えかけてくる》

   『●核発電《ゼロへ》でなければならない…
      「心に刻まれたのは「あまりにも罪深い」という強い痛みだった」
    《豊田直巳さん…豊かだったふるさとを失った村人の苦悩、それでも
     ふるさとを愛し、懸命に生きる村人の希望である》。
    《東日本大震災から七年。原発事故の現場、時間が止まったままの
     帰還困難区域を取材して心に刻まれたのは「あまりにも罪深い
     という強い痛みだった》

 猫や犬の肉球さへも「政治的」と言われる日も近いね、きっと。
 大沼 「少年」の言う《事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの》を消し去っておきながら…、何が《政治的》か。アベ様や経産省、電力会社といった核発電「麻薬」中毒者達に、そこまで忖度して恥ずかしくないのか。故郷を追われた人々の哀しみや慟哭、叫び声は聞こえないのか?
 年末にあたり、今年も、東京電力核発電人災について、誰か一人でも責任を取ったのか? 原状回復して見せたか?


   『●福島県双葉町「原子力明るい未来のエネルギー」
                  ・・・・・・いま、その〝少年〟は?

   『●消えゆく「事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの」
              ~「原子力 破滅 未来のエネルギー」~

   『●東京電力原発人災4年目のアベ様の酷い記者会見:
         情報公開、信頼関係、オンカロ、将来的、自立、除染

   『●原発PR看板撤去=「間違った過去と向き合わない行為」
                ・・・「人間の愚かさ」にさらなる恥の上塗り
   『●双葉町長「(原発PR看板)復興した時に 
      あらためて復元、展示したい」…それは『X年後』の何年後?
   『●「故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた」
       「早く浪江に帰りたい」…「原状回復」することも無く…
    《全町避難が続く福島県双葉町で昨年末始まった「原子力広報塔」の
     撤去工事が4日、完了…原発PR標語の看板の一部を業者が細断。
     標語考案者の1人の大沼勇治さん(39)が「復元できない」と抗議し、
     工事は工法変更の検討などで中断していた》
    「双葉町で、《「原子力明るい未来のエネルギー
     「原子力正しい理解で豊かなくらし」と表裏に記された看板1枚の撤去を
     開始》していたわけですが、ついに撤去。「愚」の一言…双葉町長の言う
     《復興した時にあらためて復元、展示》は東電原発人災の何年後? 
     「麻薬」中毒患者にとって目の上のタンコブ、目障りな看板を取り去り
     はずせて、せいせいしているのでしょう。標語の作者である大沼勇治
     「少年」の言う《事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの》を
     この世から〝消し去った〟わけです。愚かです」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201810/CK2018101902000128.html

大田区「政治的」一部除外求める 原発事故 復興写真展
2018年10月19日 朝刊

     (展示作品から外すよう求められた作品=豊田直巳さん提供)

 東京都大田区の施設で開催予定の写真展で、区側が主催者に、作品の一部が政治的だとして展示を除外するよう求めていたことがわかった。フォトジャーナリストの豊田直巳さん(62)が福島県内で撮った原発事故被害を描く写真展で、豊田さんはすべての作品の展示を求めている。 (山田祐一郎

 問題となったのは、二十六日から区立男女平等推進センター「エセナおおた」で始まる豊田さんの写真展「叫びと囁き フクシマの七年間~尊厳の記録と記憶」。約四十点の展示を予定する。主催する市民団体「大田ネットワーク」によると、区は展示を許可する条件として、福島県双葉町の標語「原子力明るい未来のエネルギー」が書かれた看板の前で、防護服姿の二人が「撤去が復興?」などのパネルを持った作品を除くよう求めたという。

 施設を管理する区人権・男女平等推進課は、作品の展示を拒んだことを認め、「作品が若干、政治的だと感じた」と説明する。施設は利用条件で、展示できないものとして営利目的や政治活動、宗教活動を表現したものを定めているためという。

 豊田さんは「作品一点だけを取り上げて駄目だとする判断そのものが政治的で、表現の自由や文化を破壊する行為だ」と話し、区側の対応を批判。予定していた全作品の展示を求めてきた。本紙の取材に、同課の担当者は「今後直接、豊田さんの思いを確認した上で、すべての作品を展示できるようにしたい」との考えを明らかにした。

 作品に写っていたのは、小学生の時に標語を考えた茨城県古河市の大沼勇治さん(42)。作品が拒否されたことに「原発事故を風化させたくないと思っての行動その写真のどこが政治的なのか」と嘆いた。

 市民の表現の自由などに詳しい武蔵野美術大の志田陽子教授(憲法)は「公共の施設側が市民の表現に立ち入らずに場を提供するのが本当の意味での中立性。展示を認めるのは正しい判断だ」と話した。 
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●「言論の府にいる資格」はあるのか? 辞任ではなく、「間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」べき

2017年05月07日 00時00分15秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017042702000140.html)。

 《<捨てる。/捨てない。/忘れる。/忘れない。/戻る。/戻れない。/帰りたい。/帰れない。/遠い。/近い。/どうする。/どうしようもない。/陽炎の/向こうに。/ゆれて見える。/わが故郷。>▼…根本昌幸さん…》。

   『●今村雅弘復興相、「本人の責任」
     「裁判でも何でもやればいい」と…「死の町」にした者こそ糾弾されるべき
   『●今村雅弘復興相「問題は激高よりも
     「自主避難は自己責任」発言」…ココで「自己責任」論に出くわすとは…

 「自主避難」を強いられている「区域外避難」者の皆さんをはじめ、散々、福島の皆さんに対する失言という名の本音を披露してきた今村雅弘復興相が、ようやく辞任しました。遅すぎます。人には責任を求める割には、御自分は? さらに、パンツ大臣に次いで、今村元復興相を指名したアベ様の「任命責任」も問われて当然でしょう。また、二階俊博自民党幹事長による今村氏擁護、マスコミ批判の記者会見での、キレぐあいは見ていて哀れを感じました。氏は大丈夫なのでしょうか? 心配になりました。
 「言論の府にいる資格」はあるのでしょうか? 自公お維には、そういう疑いのある方々ばかりだ。大臣の辞任ではなく、アベ様が大見得・啖呵を切ったように「間違いなく総理大臣も国会議員も辞める」べきだ。

 一方、何の問題も解決していない東電核発電人災により「帰りたいのに帰れぬ望郷の念」…電力会社、原子力「寄生」委員会、アベ様…「原状回復」して見せて下さい。

   『●吉沢正巳さん「被ばく牛は原発事故の生き証人。
      処分すれば証拠は消え、事故はなかったことにされる」
   『●「帰りたいのに帰れぬ望郷の念」…電力会社、
      原子力「寄生」委員会、アベ様、「原状回復」して見せて
    「「国破れて、山河も無し…」。九州電力関西電力などの電力会社、
     原子力「ムラ寄生」委員会、アベ様ら自公議員の皆さん、
     「帰りたいのに帰れぬ望郷の念」を抱く人々が帰郷できるように
     「原状回復」して見せて下さい。核燃料サイクルに希望の光を持ち、
     核発電所を再稼働することを望むのならば。でも、それは、「原状回復」した後だ。
      同コラムに、以前、紹介された根本昌幸さんの「柱を食う」が印象に残る」

   『●「こういうふうにした者たち」とは誰だ?……
         東京電力原発人災の自覚無き犯罪者たち
    《福島原発事故で故郷の町を奪われ、避難生活を強いられる
     根本昌幸さんの「柱を食う」である▼詩は続く。
      <この写真は自分を戒めるために/
        離さずに持っているのだ/
        とも言った。/
        これはどういうことなのだ。/
        牛よ/
        恨め恨め
        憎き者を恨め
        お前を飼っていた者ではない。/
        こういうふうにした者たちを>》

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2017042702000140.html

【コラム】
筆洗
2017年4月27日

 <捨てる。/捨てない。/忘れる。/忘れない。/戻る。/戻れない。/帰りたい。/帰れない。/遠い。/近い。/どうする。/どうしようもない。/陽炎の/向こうに。/ゆれて見える。/わが故郷。>▼これは、福島県相馬市に住む根本昌幸さん(70)の詩集『荒野に立ちて』に収められた詩「わが故郷」だ。その故郷・浪江町原発事故で全町避難を強いられた▼今春、避難指示は解除されたが、家は荒れ、先祖代々耕してきた田に汚染土を詰めた袋が積み上げられている。捨てる。捨てない。戻る。戻れない。この一つ一つの句点に、区切ることができない心の揺れが凝縮しているのだ▼だが、句点一つの重みも分からぬ人が復興相を務めると、こんな言葉が飛び出す。「古里を捨てるというのは簡単」「(震災が起きたのが)まだ東北で、あっちの方だったからよかった」▼ついに辞任に追い込まれたが、自民党の幹事長が「人の頭をたたいて血を出したっていう話じゃない」と擁護するような発言をしたという。時に刃物より危険な言葉の力が分からぬのなら、言論の府にいる資格が問われよう▼根本さんは、こういう詩も書いている。<人が人を/虫けらや獣のような/扱いをしたとき。/言葉はすくっと/立ち上がるだろう。/そして人に向かって行くだろう…>。政治に求められるのは、そんな言葉ではないのか
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●「故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた」「早く浪江に帰りたい」…「原状回復」することも無く…

2016年03月07日 00時00分25秒 | Weblog


東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016030402000133.html)。
asahi.comの記事【原発PR標語、双葉町から姿消す 「広報塔」撤去が完了】(http://www.asahi.com/articles/ASJ345K58J34UGTB014.html?iref=comtop_list_nat_n02)。

 《今はそういう思いで、仮設住宅での暮らしを続けているという▼関西電力の高浜原発4号機は、再稼働四日目に緊急停止した。北陸電力志賀原発1号機は、真下に活断層があると断じられた▼それでも原発にこだわり続ける電力会社の経営者らは、故郷を奪われた人々の声に耳を傾けたことがあるのだろうか「住民課」の窓口のない役場を見たことがあるのだろうか
 《全町避難が続く福島県双葉町で昨年末始まった「原子力広報塔」の撤去工事が4日、完了…原発PR標語の看板の一部を業者が細断。標語考案者の1人の大沼勇治さん(39)が「復元できない」と抗議し、工事は工法変更の検討などで中断していた》。

 大噴火があろうが、原子炉直下に活断層があろうが、なぜ命を軽々しく賭して核発電するのか…。《楽しみなんて考えない。早く浪江に帰りたい》、慟哭は核発電「麻薬」中毒患者には聞こえないらしい。

   『●なぜ命を軽々しく賭して、「たかが電気」のために  
      核発電する必要があるのか? 次も神様・仏様は居るか?


 双葉町で、《「原子力明るい未来のエネルギー」「原子力正しい理解で豊かなくらし」と表裏に記された看板1枚の撤去を開始》していたわけですが、ついに撤去。「愚」の一言…双葉町長の言う《復興した時にあらためて復元、展示》は東電原発人災の何年後? 「麻薬」中毒患者にとって目の上のタンコブ、目障りな看板を取り去りはずせて、せいせいしているのでしょう。標語の作者である大沼勇治「少年」の言う《事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの》をこの世から〝消し去った〟わけです。愚かです。

   『●福島県双葉町「原子力明るい未来のエネルギー」
                  ・・・・・・いま、その〝少年〟は?

   『●消えゆく「事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの」
              ~「原子力 破滅 未来のエネルギー」~

   『●東京電力原発人災4年目のアベ様の酷い記者会見:
         情報公開、信頼関係、オンカロ、将来的、自立、除染

   『●原発PR看板撤去=「間違った過去と向き合わない行為」
                ・・・「人間の愚かさ」にさらなる恥の上塗り
   『●双葉町長「(原発PR看板)復興した時に
      あらためて復元、展示したい」…それは『X年後』の何年後?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2016030402000133.html

【コラム】
筆洗
2016年3月4日

 市役所や町村役場に入って、まずあるのは戸籍や保険などを扱う住民課の窓口だろう。福島県の浪江町役場も、かつてはそうだった。しかし今、住民生活課の窓口だった場所には、こんな表示が出ている。「除染及び災害廃棄物等に関する相談窓口」▼浪江町の町民はおよそ二万。だが原発事故のため町内に住むことはできず、全員が避難を強いられている。一万四千人は県内にいるが、残る六千人は北海道から沖縄まで全国各地で暮らす▼そんな町民をつなぐのが、町の広報紙「なみえ」だ。その最新号が、七十代の男性の今を伝えている。この人は昨年、一時帰郷したとき、故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた。「家族に負担がかかる」と踏みとどまったが、それから体調を崩してしまったそうだ▼「イライラして、気を揉(も)んでだめなんだ。今は、なんぼか良くなったけど、薬で生活してるようなもんだ。楽しみなんて考えない。早く浪江に帰りたい」。今はそういう思いで、仮設住宅での暮らしを続けているという▼関西電力の高浜原発4号機は、再稼働四日目に緊急停止した。北陸電力の志賀原発1号機は、真下に活断層があると断じられたそれでも原発にこだわり続ける電力会社の経営者らは、故郷を奪われた人々の声に耳を傾けたことがあるのだろうか「住民課」の窓口のない役場を見たことがあるのだろうか
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http://www.asahi.com/articles/ASJ345K58J34UGTB014.html?iref=comtop_list_nat_n02

原発PR標語、双葉町から姿消す 「広報塔」撤去が完了
2016年3月4日21時48分

     (大型トレーラーに積み込まれる原発PR看板の横板。
      標語の文字の跡がうっすらと残る=双葉町)


 全町避難が続く福島県双葉町で昨年末始まった「原子力広報塔」の撤去工事が4日、完了した。町側は「復元、展示を考えている」と表明したが、原発PR標語の看板の一部を業者が細断。標語考案者の1人の大沼勇治さん(39)が「復元できない」と抗議し、工事は工法変更の検討などで中断していた。

 この日再開された工事では、長さ16メートルの看板をそのままクレーンでつり上げ、大型トレーラーで町役場駐車場の保管場所に移動。看板を支える高さ4・5メートルの鉄柱2本も根元から焼き切り、同じ場所に移動してすべての工事を終了した。
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●双葉町長「(原発PR看板)復興した時にあらためて復元、展示したい」…それは『X年後』の何年後?

2015年12月26日 00時00分19秒 | Weblog


東京新聞の記事【原発推進看板の撤去始まる、福島 双葉町の帰還困難区域】 (http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015122101002026.html)。

 《「原子力明るい未来のエネルギー」「原子力正しい理解で豊かなくらし」と表裏に記された看板1枚の撤去を開始》。

 愚かなり……「間違った過去と向き合わない行為」……「人間の愚かさ」にさらなる恥の上塗りである。アベ様ら自公議員に「見捨て」られているというのに、双葉町長は「(原発PR看板を、)復興した時にあらためて復元、展示したい」と仰っている。でも、それは東電原発人災の『X年後』のいったい何年後なのか?

   『●福島県双葉町「原子力明るい未来のエネルギー」
                  ・・・・・・いま、その〝少年〟は?

   『●消えゆく「事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの」
              ~「原子力 破滅 未来のエネルギー」~

   『●東京電力原発人災4年目のアベ様の酷い記者会見:
         情報公開、信頼関係、オンカロ、将来的、自立、除染

   『●原発PR看板撤去=「間違った過去と向き合わない行為」
                ・・・「人間の愚かさ」にさらなる恥の上塗り

 そして、福井県知事や高浜町長、関電等々に散々コケにされたのに、司法の矜持を示すことも出来ない福井地裁。情けない司法。無責任に手を貸す無責任な司法。アベ様らに「トバサレタ」「「福井地裁樋口英明裁判長が高浜3、4号機再稼働差止仮処分を決定……画期的な決定」を、原子力ムラのために、林潤裁判長は無責任にも否定したわけです。東電原発人災の被害者や避難者の皆さんをコケにした訳です。

   『●高浜原発「差し止め」、国民を守る司法判断:
       寄生委の新規制基準は「緩やかにすぎ、合理性がない」

    「原子力規制委員会新規制基準は「緩やかにすぎ、
     合理性がない」と指摘、基準に適合していても再稼働を認めないとの決定」
   『●「地元」や核発電「麻薬」患者の知事にコケにされる福井地裁
               ……福井地裁はヒヨらずに異議却下を

    「「福井地裁は矜持を示せるか? ヒヨらずに異議却下を切に望む」」


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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2015122101002026.html

原発推進看板の撤去始まる、福島 双葉町の帰還困難区域
2015年12月21日 18時12分

 東京電力福島第1原発が立地し、事故による全町避難が続く福島県双葉町で21日、原子力推進の広報看板を撤去する工事が始まった。

 看板は立ち入りが禁止されている帰還困難区域内に2枚あり、原発と共存してきた町の象徴だった。老朽化が進み町は今年3月、撤去を決めたが、事故の教訓を伝えるため保存を求める声が上がっていた。伊沢史朗町長は「大切に保存し、復興した時にあらためて復元、展示したい」としている。

 この日は、体育館の近くにあり「原子力明るい未来のエネルギー」「原子力正しい理解で豊かなくらし」と表裏に記された看板1枚の撤去を開始した。

(共同)
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●「避難指示解除準備区域」樽葉町: 帰還しないと判断した住民が差別されてはいけない

2015年06月23日 00時00分51秒 | Weblog


東京新聞の記事【楢葉町にお盆前の帰還を提示 政府、全町避難で初めて】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015061702000239.html)。

 「楢葉町はほぼ全域が比較的放射線量の低い「避難指示解除準備区域」」。

 放射線量が「低い」かどうかは住民に全ての情報が提供され、個々で判断されるべき。帰還しない住民が差別されてはいけない。帰還しないと判断した住民にも、支援が継続されるべきだ。東電と国にはその責任がある。無理強いするのであれば、東電と国が「原状回復」して見せるべきである。

   『●年20ミリシーベルトでOK!?: 20倍にアップ、
         そして「自己責任」に逃げた原子力「推進」委員会

   『●原状回復が損害賠償の基本: 東京電力原発人災で
            「ふるさとをなくした痛み」は全く癒えていない


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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015061702000239.html

楢葉町 お盆前帰還提示 解除手続き 政府、全町避難で初
2015年6月17日 夕刊

 東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く福島県楢葉町に出ている避難指示をめぐり、政府の原子力災害現地対策本部は十七日、お盆前には住民が帰還できるよう解除の手続きを進める考えを町議会に示した。解除されれば全町避難の自治体では初めて。

 政府は十九~二十八日、避難指示解除に向けた住民懇談会を県内外で全八回開催し、解除への理解を求める。

 楢葉町はほぼ全域が比較的放射線量の低い「避難指示解除準備区域」。住民が長期間滞在できる「準備宿泊」が四月六日から三カ月間の予定で始まっているが、期間を当面延長する考えも示された。

 今月十二日に改定した政府による福島の復興指針で、県内の避難指示解除準備区域と居住制限区域を二〇一七年三月までに解除する方針が示されており、指針改定後では初となる具体的な解除時期の提案となった。

 現地対策本部長の高木陽介経済産業副大臣は「帰還するかどうかは一人一人の判断で、無理に強いるものではない。解除しても、引き続き楢葉町復興に向けた施策をしっかり展開したい」と述べた。

 政府は、改定指針に盛り込まれた(1)東電による精神的損害賠償を、一八年三月まで解除時期にかかわらず支払う(2)避難している事業者を官民一体で支援する-などの方針も説明した。

 議員からは「お盆前は急ではないか」「食の安全や住宅確保への取り組みが途上で、安心して住める環境には戻っていない」との声が上がった。

 政府の担当者は「自由に戻れる環境をつくり、徐々に帰還してほしい」と応じた。

 避難指示解除をめぐっては、既に田村市都路地区川内村の一部で準備宿泊実施後に解除されている。
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●消えゆく「事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの」 ~「原子力 破滅 未来のエネルギー」~

2015年03月12日 00時00分27秒 | Weblog


asahi.comの記事【双葉町、原発の広報塔撤去へ 事故後に補修できず劣化】(http://www.asahi.com/articles/ASH395RP4H39UGTB00Z.html?iref=comtop_6_01)と、
東京新聞の記事【双葉町「原発看板」撤去へ 「記憶消す」反対も】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015031002000256.html)。
東京新聞の記事【原発政策 日独落差 独メディア質問「日本なぜ再稼働」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015031002000129.html)。

   ●東電原発人災の3.11を再び目前に:
      「原発事故調書 原因不明、責任不在」でも再稼働できる神経を疑う

   『●3.11東京電力原発人災から4年:
      虚しき「地球にやさしいエネルギー原子力 人にやさしい大熊町」


 「東京電力福島第一原発が立地し、4年前の原発事故で全町民が避難を続ける福島県双葉町は、町内にある二つの広報塔を撤去する方針を決めた。いずれも両面に「原子力明るい未来のエネルギー」「原子力郷土の発展豊かな未来」などの標語が書かれている」。
 原発を再稼働したい「地元」はよく噛みしめるべきだ。薩摩川内高浜大飯大間玄海・・・・・・「地元」の人たちは、本当にこのままで良いと思っているのか? ドイツのメルケル首相の話に耳を傾けてはどうか?

   『●「豊かな玄海町」へ:
      「原子力郷土の発展豊かな未来」「原子力正しい理解で豊かな暮らし」


 「かつて「原子力 明るい未来のエネルギー」の標語を応募した大沼勇治さん(39)は事故で双葉町から茨城県古河市に移り住んでいる。「壊すのは簡単だが、事故を思い出して原発を議論するきっかけになるものだと思うので、残してほしい。町の歴史が消されてしまうように感じる」と語った」。
 「原子力  破 滅  未来のエネルギー」。

   『●福島県双葉町「原子力明るい未来のエネルギー」
                  ・・・・・・いま、その〝少年〟は?


 「震災後の原発政策は対照的・・・・・・会見では、ドイツのメディアが「ドイツは福島の事故を受けて脱原発にしたのに、日本はなぜ再稼働を考えるのか」と素朴な疑問をぶつけた」。
 恥ずかし過ぎるアベ様・・・・・・本来、ニッポンが脱原発を世界中に訴えないといけないのに、「東電原発人災の3.11を再び目前に、「原発事故調書 原因不明、責任不在」でも再稼働できる神経を疑う」。逆に、呼び掛けられるなんて恥ずかしい。そして、それに答えられない、応えられないこと、さらなる「恥」だ

   『●烏賀陽弘道さん『ヒロシマからフクシマへ原発をめぐる不思議な旅』読了
     「「Nucler=核=原子力」を納得させられる。「核=悪」、「原子力=善」を
      使い分けてきた我国、世界でも稀なその独特の心理。でも、その本質は
      全く同じであり、「核兵器=原子力発電」。ヒロシマナガサキの「被害者
      としての感情の陰に、戦争の加害者」としての反省が曖昧にされたこと。
      そして、東京電力原発人災で核技術の加害者」となったことへの戸惑い。
       「兵器としてアメリカで生まれ、ヒロシマに落とされた「核」。
      その双子の兄弟「原発」・・・・・・」。そう両者は双子の兄弟」

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http://www.asahi.com/articles/ASH395RP4H39UGTB00Z.html?iref=comtop_6_01

双葉町、原発の広報塔撤去へ 事故後に補修できず劣化
根岸拓朗 2015年3月10日07時50分

     (撤去の方針が決まった広報塔。周辺は帰還困難区域であるため、
      バリケード(手前)で立ち入りが制限されており、歩く人の姿はない
      =9日午後、福島県双葉町)


(↑まことに勝手ながらコピペさせて頂いております
 【http://www.asahi.com/articles/photo/AS20150309004115.html】)

 東京電力福島第一原発が立地し、4年前の原発事故で全町民が避難を続ける福島県双葉町は、町内にある二つの広報塔を撤去する方針を決めた。いずれも両面に「原子力 明るい未来のエネルギー」「原子力 郷土の発展 豊かな未来」などの標語が書かれている。

 9日の町議会定例会で、撤去工事の費用約410万円を盛り込んだ新年度一般会計予算案を提出した。

 広報塔は1988年と91年に町が一つずつ整備した。原発と地域の共存共栄をうたうため、町が町民から標語を募った。

 事故後は周辺の放射線量が高いため補修ができず、次第に劣化。町は今回、住民の一時帰宅や業者の除染の際に強風で部品が落ちて人や車に当たる危険があるとして、撤去を決めた。

 かつて「原子力 明るい未来のエネルギー」の標語を応募した大沼勇治さん(39)は事故で双葉町から茨城県古河市に移り住んでいる。「壊すのは簡単だが、事故を思い出して原発を議論するきっかけになるものだと思うので、残してほしい。町の歴史が消されてしまうように感じる」と語った。(根岸拓朗)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015031002000256.html

双葉町「原発看板」撤去へ 「記憶消す」反対も
2015年3月10日 夕刊

 東京電力福島第一原発事故で全町避難が続く福島県双葉町は、町の帰還困難区域内の道路に設置されている原子力推進に関する広報看板二枚の撤去を決めた。看板には「原子力明るい未来のエネルギー」=写真、2014年11月撮影=などと書かれ、第一原発の立地町を象徴していた。

 老朽化が進んでいる上、避難が続き安全点検ができないことが撤去の理由。九日開催の町議会に提出した二〇一五年度予算案に撤去費用約四百十万円が盛り込まれた。可決されれば、八月ごろから撤去の工事が始まる。

 町によると、看板は原発の理解促進のため、町民からの公募で標語が選ばれ、一九八八年三月に設置。

 町体育館近くの看板には表と裏に「原子力明るい未来のエネルギー」「原子力正しい理解で豊かなくらし」と表記。役場近くのもう一枚は、九一年三月に設置され「原子力豊かな社会とまちづくり」「原子力郷土の発展豊かな未来」と書かれている。

 小学六年の時に「原子力明るい未来のエネルギー」の標語が選ばれた自営業大沼勇治さん(39)=茨城県古河市在住=は「撤去には反対。原発を推進してきた町の歴史や、事故の記憶を消すことになる。修繕して、原発を考えるきっかけとして残してほしい」と話した。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2015031002000129.html

原発政策 日独落差 独メディア質問「日本なぜ再稼働」
2015年3月10日 朝刊

 安倍晋三首相は九日の日独首脳会談後の共同記者会見で、原発再稼働を進める日本政府の方針をあらためて明言した。一方で、メルケル首相は会談に先立つ東京都内の講演で、東京電力福島第一原発事故を受けて脱原発に転換したドイツ政府の方針を説明。首脳会談では話題にならなかったが、震災後の原発政策は対照的だ。

 会見では、ドイツのメディアが「ドイツは福島の事故を受けて脱原発にしたのに、日本はなぜ再稼働を考えるのか」と素朴な疑問をぶつけた。

 これに対し、安倍首相は「再生可能エネルギーはまだわずか。国民に対し低廉で安定的なエネルギーを供給していく責任がある」と説明。原子力規制委員会の新規制基準に適合した原発は「再稼働していきたい」と従来の方針を繰り返した

 メルケル首相が会見で原発政策に触れる場面はなかったが、この日の講演では福島の事故に関し「(原発に)リスクはあることを如実に示した」と断言。来日前には、ドイツ政府のホームページで「日本も(ドイツと)同じ道を歩むべきだ」と呼び掛けている。

 メルケル首相はもともと原発推進論者。だが福島の事故後、二〇二二年までに国内の全原発を廃炉にする方針を決めた。再生エネルギーの導入も進め、一〇年に総発電量の17%だった再生エネは一四年に27%に達した。

 原発事故のあった日本では、これと逆の道をたどっている。安倍政権は昨年決定したエネルギー基本計画に「原発は重要なベースロード電源」と明記し、再稼働を進める。日本の再生エネ比率は、一三年度時点で二年前と比べて2ポイント増の11%にとどまっている。

 安倍首相は共同会見で、ドイツを「グローバルパートナー」と持ち上げたが、原発政策に関してはパートナーとは言えない。 (上野実輝彦)
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