Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●大沼「少年」の《事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの》を撤去し…いま、政治的と言われ…

2018年12月31日 00時00分07秒 | Weblog


東京新聞の山田祐一郎記者の記事【大田区「政治的」一部除外求める 原発事故 復興写真展】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201810/CK2018101902000128.html)。

 《東京都大田区の施設で開催予定の写真展で、区側が主催者に、作品の一部が政治的だとして展示を除外するよう求めていたことがわかった。フォトジャーナリストの豊田直巳さん(62)が福島県内で撮った原発事故被害を描く写真展で、豊田さんはすべての作品の展示を求めている》。
 《豊田さんは「作品一点だけを取り上げて駄目だとする判断そのものが政治的で、表現の自由文化を破壊する行為だ」…作品に写っていたのは、小学生の時に標語を考えた茨城県古河市の大沼勇治さん(42)。作品が拒否されたことに「原発事故を風化させたくないと思っての行動その写真のどこが政治的なのか」と嘆いた》。

   『●内部被爆がもっと語られるべき
    《【福島原発】フォトジャーナリストが緊急現地報告
     投稿者: ourplanet 投稿日時: 土, 03/19/2011 - 11:45 …
     ビジュアルジャーナリスト協会のメンバーら6人が取材チームを結成し、
     東北・関東大震災直後の3月13日、福島第一原子力発電所のある
     福島県双葉町へ取材に入った。東京に戻ったばかりのメンバーに話を聞く》

   『●ある原発労働者のつぶやき
    《『10年後ガンだな』 …TBS系列「報道特集」で、地震発生2日後
     (3月13日)に入った福島県双葉町の映像が放送されます。
     …日本ビジュアル・ジャーナリスト協会会員(森住卓豊田直巳
     山本宗補野田雅也綿井健陽)と広河隆一・DAYSJAPAN編集長が
     取材しました》

   『●「安倍晋三首相の本音」
     『週刊金曜日』(2013年5月31日、945号)についてのつぶやき
    「豊田直巳さん【経産省前テント村で起きている新しい文化を守れ 
     土地明け渡し訴訟はスラップ訴訟だ】。原発スラップ
     (http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d9269ad04e51c0851121ebcdf51bd983)の第2弾」

   『●広河隆一さん『DAYS JAPAN』の編集長公募
    「個人的には、綿井健陽さんか安田純平さん、長倉洋海さん、
     豊田直巳さん、森住卓さんが良いな。さて、どんな新編集長だろう、
     楽しみだ」

   『●自公議員や原子力「推進」「寄生」委員会委員らは
                    「闘うみんな」ではないようだ
    《東京電力福島第一原発の事故から間もなく三年。福島県飯舘村の
     村民を追ったドキュメンタリー映画「遺言 原発さえなければ」が、
     八日から東京都内で上映される。一般向けの公開は初めて。ともに
     報道写真家の豊田直巳さんと野田雅也さんが撮影、監督し、
     高濃度の放射能汚染で故郷を奪われた人々の絶望や苦悩、そして
     再起への歩みを記録した。村民の姿は「事故はまだ終わっていない
     と訴えかけてくる》

   『●核発電《ゼロへ》でなければならない…
      「心に刻まれたのは「あまりにも罪深い」という強い痛みだった」
    《豊田直巳さん…豊かだったふるさとを失った村人の苦悩、それでも
     ふるさとを愛し、懸命に生きる村人の希望である》。
    《東日本大震災から七年。原発事故の現場、時間が止まったままの
     帰還困難区域を取材して心に刻まれたのは「あまりにも罪深い
     という強い痛みだった》

 猫や犬の肉球さへも「政治的」と言われる日も近いね、きっと。
 大沼 「少年」の言う《事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの》を消し去っておきながら…、何が《政治的》か。アベ様や経産省、電力会社といった核発電「麻薬」中毒者達に、そこまで忖度して恥ずかしくないのか。故郷を追われた人々の哀しみや慟哭、叫び声は聞こえないのか?
 年末にあたり、今年も、東京電力核発電人災について、誰か一人でも責任を取ったのか? 原状回復して見せたか?


   『●福島県双葉町「原子力明るい未来のエネルギー」
                  ・・・・・・いま、その〝少年〟は?

   『●消えゆく「事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの」
              ~「原子力 破滅 未来のエネルギー」~

   『●東京電力原発人災4年目のアベ様の酷い記者会見:
         情報公開、信頼関係、オンカロ、将来的、自立、除染

   『●原発PR看板撤去=「間違った過去と向き合わない行為」
                ・・・「人間の愚かさ」にさらなる恥の上塗り
   『●双葉町長「(原発PR看板)復興した時に 
      あらためて復元、展示したい」…それは『X年後』の何年後?
   『●「故郷の川に身を投げたい衝動に駆られた」
       「早く浪江に帰りたい」…「原状回復」することも無く…
    《全町避難が続く福島県双葉町で昨年末始まった「原子力広報塔」の
     撤去工事が4日、完了…原発PR標語の看板の一部を業者が細断。
     標語考案者の1人の大沼勇治さん(39)が「復元できない」と抗議し、
     工事は工法変更の検討などで中断していた》
    「双葉町で、《「原子力明るい未来のエネルギー
     「原子力正しい理解で豊かなくらし」と表裏に記された看板1枚の撤去を
     開始》していたわけですが、ついに撤去。「愚」の一言…双葉町長の言う
     《復興した時にあらためて復元、展示》は東電原発人災の何年後? 
     「麻薬」中毒患者にとって目の上のタンコブ、目障りな看板を取り去り
     はずせて、せいせいしているのでしょう。標語の作者である大沼勇治
     「少年」の言う《事故を思い出して原発を議論するきっかけになるもの》を
     この世から〝消し去った〟わけです。愚かです」

==================================================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201810/CK2018101902000128.html

大田区「政治的」一部除外求める 原発事故 復興写真展
2018年10月19日 朝刊

     (展示作品から外すよう求められた作品=豊田直巳さん提供)

 東京都大田区の施設で開催予定の写真展で、区側が主催者に、作品の一部が政治的だとして展示を除外するよう求めていたことがわかった。フォトジャーナリストの豊田直巳さん(62)が福島県内で撮った原発事故被害を描く写真展で、豊田さんはすべての作品の展示を求めている。 (山田祐一郎

 問題となったのは、二十六日から区立男女平等推進センター「エセナおおた」で始まる豊田さんの写真展「叫びと囁き フクシマの七年間~尊厳の記録と記憶」。約四十点の展示を予定する。主催する市民団体「大田ネットワーク」によると、区は展示を許可する条件として、福島県双葉町の標語「原子力明るい未来のエネルギー」が書かれた看板の前で、防護服姿の二人が「撤去が復興?」などのパネルを持った作品を除くよう求めたという。

 施設を管理する区人権・男女平等推進課は、作品の展示を拒んだことを認め、「作品が若干、政治的だと感じた」と説明する。施設は利用条件で、展示できないものとして営利目的や政治活動、宗教活動を表現したものを定めているためという。

 豊田さんは「作品一点だけを取り上げて駄目だとする判断そのものが政治的で、表現の自由や文化を破壊する行為だ」と話し、区側の対応を批判。予定していた全作品の展示を求めてきた。本紙の取材に、同課の担当者は「今後直接、豊田さんの思いを確認した上で、すべての作品を展示できるようにしたい」との考えを明らかにした。

 作品に写っていたのは、小学生の時に標語を考えた茨城県古河市の大沼勇治さん(42)。作品が拒否されたことに「原発事故を風化させたくないと思っての行動その写真のどこが政治的なのか」と嘆いた。

 市民の表現の自由などに詳しい武蔵野美術大の志田陽子教授(憲法)は「公共の施設側が市民の表現に立ち入らずに場を提供するのが本当の意味での中立性。展示を認めるのは正しい判断だ」と話した。 
==================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●日印原発輸出・輸入の狂気: 「安倍政権はインドが核実験した場合は協定を破棄する」という「空手形」

2016年10月27日 00時00分26秒 | Weblog


日刊ゲンダイの記事【TPPの次はインド…安倍首相が強行する原発密約のデタラメ】(http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/191965)。

 《核保有国のインドに原発を輸出する「日印原子力協力協定」である。TPP同様に「交渉中」をタテに中身を明らかにしないまま、11月中旬のモディ首相来日のタイミングで署名を強行しようとしている》。

 こんな《デタラメにもほどがある》こと、《ふざけたシナリオ》の強行を許していいのだろうか?
 原発輸出…ニッポン、インドはお互いに気は確かなのだろうか? 日本が輸出した核発電で核兵器製造…、アベ様や原子力ムラ住人は、いったい、どう責任をとるつもりか? 《原発は『プルトニウムをつくる装置』》だということを無視している。

   『●死の商人、あるいは、安全神話の押し売り
    《反原発デモで死者 インドの予定地、福島の事故引き金

   『●懲りない人たち
   『●隣国に学ばないと・・・
   『●あ~、またしても原発廃止・脱原発の外堀が埋められていく
   『●FUKUSIMA原発人災、本当に忘却していいのか?
   『●「原子力」と「核」、言葉は違えど「原発=原爆」である
   『●原発推進国同士が手を携えて原発輸出、
      さらに「死の商人」へ: どうやら「恥」という概念は無いらしい
   『●「核と人類は共存し得ない」
   『●『DAYS JAPAN』(2014,MAY,Vol.11,No.5)の
                        最新号についてのつぶやき
    「スンダラジャン・ゴマティナャガム氏【インド・イディンタカライ村から福島へ】、
     「日本政府がインドへの原発輸出計画を進める中、福島の原発事故後、
     原発はいらないと多くの市民が立ち上がりました」。倫理上許されない」
    「アミッタラジ・ステフェン氏【第3位/インド反原発運動】、
     「福島事故が変えた住民の意識と行動」。激しい抵抗運動。
     「地元」の反対を見てみぬふりして原発輸出なんて「恥」だ

   『●『DAYS JAPAN』(2014,JUN,Vol.11,No.6)の
                  最新号についてのつぶやき
    「チンキィ・シュクラ氏【DAYS JAPAN Public Prize インド 
     ウラン鉱山の放射能汚染】、「開発という名の下に犠牲となる少数民族…
     インドの原子力と核兵器の夢を実現させるために…地域住人にとって
     悪夢の始まりとなった…今や地獄だ…人々は開発という名の祭壇に
     捧げられた生け贄なのだ」」

   『●『自然と人間』(2014年8月号、Vol.218)についてのつぶやき
    「山本宗補氏【「日本は原発技術を売らないで下さい」 弾圧に抗して続く
     インドの原発反対闘争】、「クーダンクラム原発反対の闘い。日本の
     原発技術の輸出は、住民をいっそう苦しめる結果をもたらそうとしている」。
     原発輸出なんて恥ずかしいことをしてはいけない」

   『●「東電元幹部の罪と罰」 『週刊金曜日』
      (2014年9月19日、1008号)についてのつぶやき
    「村上朝子氏【『金曜日』で逢いましょう/日印原子力協定の行方を
     憂慮する反原発のインド人映画監督】、「元原発研究者が、
     福島原発よりも古いタラブール原発の問題を取材し、映画化。
     …映画『ハイ・パワー 大いなる力』」」

   『●談合: 原子力「ムラ寄生」規制委員会から
       運営交代を申し付かったあの日本原子力研究開発機構
   『●歴史的役割踏まえた原発に頼らない国へ:
     「人の命と安全は経済性に優先する」=「人格権の尊重・倫理」
   『●環境倫理を『虚構新聞』から学ぶ…「原発導入を
          許してしまった世代の一人として、恥ずかしく申し訳ない」
   『●「日本壊滅を救った新潟県民」…「インチキと不備だらけ」
           …「このまま再稼働されたら、福島原発の二の舞」

   『●アレが「もし再稼働しても、電力は首都圏向けに
       提供される」のみ…新潟県知事選=県民投票で否決


==================================================================================
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/191965

TPPの次はインド…安倍首相が強行する原発密約のデタラメ
2016年10月18日

     (安倍首相とインドのモディ首相(C)AP)

 秘密協定のTPPを巡って国会が紛糾する中、安倍首相は性懲りもなく新たな密約を結ぼうとしている。核保有国のインドに原発を輸出する「日印原子力協力協定」である。TPP同様に「交渉中」をタテに中身を明らかにしないまま、11月中旬のモディ首相来日のタイミングで署名を強行しようとしているのだ。この動きを警戒した民進党の逢坂誠二衆院議員が先週、質問主意書を提出。18日の国会で答弁が予定されているが、デタラメにもほどがある

 そもそも、この協定は問題だらけだ。核保有国のインドはNPT核兵器不拡散条約)もCTBT包括的核実験禁止条約)も未加盟。核武装した隣国パキスタンとの緊張がエスカレートすれば、核の軍事転用も懸念される。そんな危なっかしい国に被爆国の日本が原発を売り込む矛盾福島第1原発の事故はいまだに収束せず汚染水を垂れ流している

 それなのに、公表されているのはペラ1枚の覚書だけ。本文はたった5行で、〈両政府は、協定が、必要な国内手続きに関するものを含む技術的な詳細が完成した後に署名されることを確認する〉などと記してある。要するに、コッソリとまとめた協定を数の力で国会承認させる魂胆なのだ。

 反対運動をする岐阜女子大南アジア研究センター客員教授の福永正明氏は言う。

   「原発輸出を成長戦略に位置付けている以上に大きいのが、
    インドで原発建設計画のある米仏のプレッシャーです。東芝傘下の
    米WH仏アレバなどが来年中の着工を目指していて、それには
    日本製鋼所の鋼材が欠かせない。原子炉容器などの大型鉄鋼品で
    世界シェア8割を握っているため、ここが動かないと新設できません。
    ハードルになっているのがNPTで、未加盟のインドとは原子力協定
    結ばないと輸出できないのです」

 安倍政権はインドが核実験した場合は協定を破棄するとアナウンスしているが、空手形みたいなものだ。

   「完成した原発を撤去するのは現実的に不可能ですから、
    ウランを軍事転用されたとしても手も足も出せない。
    黙認しているようなもの」(前出の福永正明氏)

 その上、インドにしてみれば日本が核保有国として認めたというステータスもついてくる。モディが足しげく通ってくるわけである。「来年の通常国会に提出し、委員会審議3時間で採決する」(自民党関係者)というふざけたシナリオも流れている。徹底追及しなければダメだ。
==================================================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●反骨の報道写真家・福島菊次郎さん亡くなる: 『証言と遺言』の最後に赤々と押印、「闘え」「菊」と

2015年09月28日 00時00分15秒 | Weblog


毎日新聞の記事【福島菊次郎さん死去:戦後の激動撮り続け 言行一致の人生】(http://mainichi.jp/select/news/20150925k0000e040205000c.html)。
asahi.comの記事【福島菊次郎さん死去 「反権力」の報道写真家】(http://www.asahi.com/articles/ASH9T6DH6H9TTZNB01P.html?iref=comtop_list_obi_n01)。
東京新聞のコラム【筆洗】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015092702000121.html)。

 《ヒロシマからフクシマまで−−。戦後の激動の現場を撮り続けた反骨の報道写真家、福島菊次郎さん(94)が、24日亡くなった》。
 《▼その原点となったのは、…「ピカにやられてこのザマじゃ、口惜(くや)しうて死んでも死に切れん、あんた、わしの仇(かたき)をとってくれんか」「写真を撮って皆に見てもろうてくれ。ピカに遭うた者がどんなに苦しんでいるか分かってもろうたら成仏できる。頼みます」」》。

 真の意味での報道写真家の御一人、福島菊次郎さんが亡くなりました、反権力・反骨の写真家でした。大変に残念です。ご冥福をお祈りします。

 「福島菊次郎91歳の写真集『証言と遺言』」の「最後に赤々と押印、「闘え」「」と」。そう、「闘わねば」!

   『●福島菊次郎91歳の写真集『証言と遺言』、届く

 「問題自体が法を犯したものであれば、報道カメラマンは法を犯しても構わない」……すごく重い、福島さんの言葉。いま、報道機関・ジャーナリストは「闘って」いるだろうか?

   『●子供にもSLAPPする国: 三上智恵監督
     ・映画『標的の村 ~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~』
   『●「敗戦特集」『週刊金曜日』
       (2013年8月9日、955号)についてのつぶやき

    ■『週刊金曜日』(2013年8月9日、955号) / 
     【『金曜日』で逢いましょう三上智恵さん】、
     「無断で入ることをためらう若いスタッフには、映画
     『ニッポンの嘘 報道写真家 福島菊次郎90歳』…を見せ、
     「問題自体が法を犯したものであれば、報道カメラマンは法を
     犯しても構わない
」」という福島さんの言葉で撮影を説得した」

=====================================================
http://mainichi.jp/select/news/20150925k0000e040205000c.html

福島菊次郎さん死去:戦後の激動撮り続け 言行一致の人生
毎日新聞 2015年09月25日 15時50分(最終更新 09月25日 17時54分)

 ヒロシマからフクシマまで−−。戦後の激動の現場を撮り続けた反骨の報道写真家、福島菊次郎さん(94)が、24日亡くなった。突然の訃報に、福島さんを知る人たちから悼む声が相次いだ。

 1960〜70年代の成田空港(千葉県成田市)建設を巡る「三里塚闘争」を同じ時期に撮影していた同県市川市の写真家、北井一夫さん(70)は「福島さんの写真は、学生と機動隊が衝突し合う過激な写真がほとんど。『もっと柔らかい写真があってもいいのでは』と周囲で言い合ったが、多くが柔らかい作品に流れていく中で、最後まで『反権力』を貫いた。写真界に一つの方向性を示してくれた」と振り返った。

 東日本大震災後、被災地入りした福島さんに同行したフォトジャーナリストの那須圭子さんは「言うことと、やることがすべて一致している人で、94年間のあっぱれな人生だと思う。安保関連法の成立を心配し『戦争なんて始まらないと頭のどこかで考えているだろうね。でも、もう始まるよ』と最後まで危ぐしていた」と惜しんだ。

 30年近い交流があったフォトジャーナリストの山本宗補さん(62)は「福島さんは戦争が再び訪れる社会を予想し、その現実にあらがってきた戦争法案が可決された現在、私たちや次の世代に報道とはどういうものか伝え続けてほしかったと述べた。

 親族によると、福島さんは今年8月ごろに自宅で転倒し、足を骨折して入院生活を送っていた。肺に水がたまるなど体調を崩しがちだったが、24日昼ごろは耳元で話しかけると目を開き、うなずく仕草もしていたという。【関東晋慈、尾垣和幸、小中真樹雄】
=====================================================

=====================================================
http://www.asahi.com/articles/ASH9T6DH6H9TTZNB01P.html?iref=comtop_list_obi_n01

福島菊次郎さん死去 「反権力」の報道写真家
2015年9月25日20時16分

     (写真家の福島菊次郎さん=2014年1月15日、
         山口県柳井市、郭允撮影)

 原爆や公害などをテーマに戦後日本を撮り続けてきた報道写真家の福島菊次郎(ふくしま・きくじろう)さんが24日、脳梗塞(こうそく)のため死去した。94歳だった。葬儀は本人の意向で行わない。

 福島さんは、山口県下松市出身。被爆者の闘病や貧苦を追った写真集「ピカドン ある原爆被災者の記録」で、日本写真批評家協会賞特別賞を受賞した。代表作に「戦争がはじまる」「証言と遺言」などがある。

 「反権力」の立場で、太平洋戦争の戦争責任追及などを続け、82年から数年間、世相に絶望して瀬戸内海の無人島で自給自足の生活をした経験もある。暮らしのためもあって、彫金や宝石加工でも活躍した。今夏から体調を崩し、入院していた。
=====================================================

=====================================================
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2015092702000121.html

【コラム】
筆洗
2015年9月27日

 二十四日の夜、九十四歳で逝った報道写真家・福島菊次郎さんの指は、生涯にわたってカメラを握り、シャッターを切り続けたせいで、変形していたという▼その原点となったのは、広島で被爆して妻を失い、自らも原爆症と極貧に苦しみながら、子どもを育て、そして死んでいった一人の男性が吐いた、こんな言葉だったそうだ▼「ピカにやられてこのザマじゃ、口惜(くや)しうて死んでも死に切れん、あんた、わしの仇(かたき)をとってくれんか」「写真を撮って皆に見てもろうてくれ。ピカに遭うた者がどんなに苦しんでいるか分かってもろうたら成仏できる。頼みます」▼発作を起こし、「体がちぎれる」と叫んで畳をかきむしる姿に肉薄し、福島さんはシャッターを切り続けた。そうして撮った作品は反響を呼んだが、代償もあった。彼自身、精神をさいなまれたのだ▼真実に迫り、切り取るという営みには、自らの心の闇を接写するような怖さが潜む。そういう恐怖におびえつつ、福島さんはカメラを手放さなかった。同級生の半数が戦死した世代の責任として、戦後日本が再び戦争へと向かっていないか、見定めようとし続けたのだろう▼遺作ともいえる写真集『証言と遺言』に福島さんは<「死なない写真」を撮らなければならない>と書いた。死んでも死にきれぬ思いを抱えつつ逝った人たちの声を、百年先にも伝えるために
=====================================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●『自然と人間』(2014年8月号、Vol.218)についてのつぶやき

2014年08月31日 00時00分55秒 | Weblog


自然と人間』(2014年8月号、Vol.218)の最新号について、最近のつぶやきから、AS@ActSludge。

 最も注目の記事は、今井恭平さん【冤罪を温存し、捜査権力を肥大化させる法制審特別部会の答申案に反対する】。

******************************************************************************
■①『自然と人間』(2014年8月号、Vol.218) / 森達也さん【第101回つぶやくニッポンの街角 誰が誰に何を言ってんの?】、「ジョージ・オーウェルの「1984年」を想起する。独裁体制を維持するためには、メディアの管理統制は不可欠だ。だから思わず考える。北朝鮮ではなく日本のメディアの現状と未来を」

■②『自然と人間』(2014年8月号、Vol.218) / 米倉外昭氏【再び戦場にするのか 集団的自衛権と沖縄のリアル】、「基地建設強行と並行して・・・・・・辺野古・・・・・・憤り、恐怖、絶望感が。沖縄を覆っている重なる空気、戦の足音」。それに対して仲井真弘多知事は「僕に聞かれても」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/924b66875aae851bf607d05a6e347f09

■③『自然と人間』(2014年8月号、Vol.218) / 山本宗補氏【「日本は原発技術を売らないで下さい」 弾圧に抗して続くインドの原発反対闘争】、「クーダンクラム原発反対の闘い。日本の原発技術の輸出は、住民をいっそう苦しめる結果をもたらそうとしている」。原発輸出なんて恥ずかしいことをしてはいけない(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/fcd660c95373a9cb7adee68bddcbdc17

■④『自然と人間』(2014年8月号、Vol.218) / 今井恭平さん【冤罪を温存し、捜査権力を肥大化させる法制審特別部会の答申案に反対する】、「「冤罪を生まない司法制度という原点に立ち返るよう・・・・・・多くの課題(たとえば検察官による不利益上訴の禁止など)とも取り組んでいかなければならない」

■⑤『自然と人間』(2014年8月号、Vol.218) / 樫田秀樹氏【自爆営業を強いる現場の共通点 ――日本郵便、JR東日本・・・】、「「目標という名のノルマ・・・・・・追い詰められて自殺する社員たち・・・・・・労働組合の力が試されている」。アベ様や竹中平蔵氏、小泉純一郎氏らの目指す社会はマトモと言えるか?(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/230c0c68841aed120390b33a951d9910

■⑥『自然と人間』(2014年8月号、Vol.218) /  【大谷昭宏の言いたい放題/自民党の奢りか! 不祥事続出の低レベルな地方議会 「ふわっとした民意」でなく「ハッと目覚める民意」こそ必要】、「大阪都構想は絵に描いた餅なのに・・・・・・都構想の設計図に根本的な欠陥があることをよほど隠したいから」
******************************************************************************

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

●ある原発労働者のつぶやき

2011年04月16日 00時15分12秒 | Weblog


綿井健陽さんのWP『逆視逆考PRESS』(http://watai.blog.so-net.ne.jp/)の4月9日の記事http://watai.blog.so-net.ne.jp/2011-04-09)を紹介させていただきます。記事中のテレビ放映は既に終わっています。

 タイトルは「10年後ガンだな」。このつぶやきに、やり切れなさを感じます。それに寄りかかり、他人の命を危険にさらして安全な生活を営んでいる自分自身に自己嫌悪。原子力発電というパンドラの箱を開けさせた人々に激しい怒りを感じる。このような悲惨な「背負うべき運命」に支えられる社会であってはならない。「この国の原子力安全行政・運営・宣伝の虚構体制でつくられた犠牲者」を生みださなければ成り立たない社会とは一体何だ。一部の地域や一部の労働者に犠牲を強いることでしか成り立たない社会はおかしい、との松下竜一さんの数十年前の指摘はやはり正しかったのだ。
 やはりボタンの掛け違えは、FUKUSIMAというあまりに過酷な結果を生んでしまった。原子力という選択は、最悪の選択だったのだ。過去に遡れずボタンを正しくかけ直せないのだから、いまは、せめて、せめて、他の原子力関係の施設を即刻停止させるだけでも、すぐに実行すべきである。

 『原発ジプシー』著者の堀江邦夫さんは今どこで、どうされているのだろう? お元気なのか? とても気になる。

==========================================
http://watai.blog.so-net.ne.jp/2011-04-09

『10年後ガンだな』

今日(4月9日・土)午後5時からTBS系列「報道特集」で、地震発生2日後(3月13日)に入った福島県双葉町の映像が放送されます。

http://www.tbs.co.jp/houtoku/

日本ビジュアル・ジャーナリスト協会会員(森住卓豊田直巳、山本宗補、野田雅也、綿井健陽)と広河隆一・DAYSJAPAN編集長が取材しました。番組編成の都合で約3分の本当に短い企画ですがご覧ください(通常よりも放送開始時間が30分早くなって5時からです)。

いったん東京に戻って、3月26日からはドキュメンタリー映画の安岡卓治プロデューサー、森達也監督、松林要樹監督らと一緒に、岩手・宮城・福島を1週間回りました。4人それぞれがビデオカメラを持って撮影して、これから編集作業に入る予定です。

そのほか以下も合わせてご覧下さい。

月刊「世界」5月号(岩波書店) http://www.iwanami.co.jp/sekai/
「ジャーナリストたちは何を見たか──日本ビジュアル・ジャーナリスト協会取材記」 文・豊田直巳 (フォトジャーナリスト)

-------------------------------------------------------------

自衛隊による放水や電源復旧作業が行われていた3月22日~4月1日の間に、福島第一原発敷地内で作業をしていたTさん(27歳)が「一時休暇」で福島県内のある避難所に戻ってきた。彼は高校卒業以来、地元の原発の中で毎日働いてきた。 以下の「アワプラネットTV」で以前に何度かインタビューをした彼だ。

http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/921

http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/942

普段は計器類のメンテナンス作業を担当するTさんだが、今回の作業は持ち場を超えて、高い放射線量の中で電源復旧に関わる様々な作業を行っていた。その現場で作業にあたっているのはほとんどが東電の関連・下請け会社の社員だという。 そして、彼は4月3日から再び第一原発に入っている。

その前日に会ったとき、彼はこう話していた。
「第一原発敷地内のトイレの中で誰かが同僚の人に対して、『10年後ガンだな』と言った後、誰もそれに答えなかった。こんな作業と生活があと10年ぐらい続くんじゃないか。東京あたりでの普通の生活はもう十数年送れないんじゃないかという不安はあります」

このところのテレビの原発報道では、原子炉の図面や汚染水の状況分析・解説が多く、大学教授や記者会見でいつも出てくる人たちばかりで、実際の作業を現場でする人間の姿がどんどん見えにくくなる一方だ

今回のインタビューで彼は、「自分の運命だと思って作業をやり遂げるしかない」と話していた。だが、それは彼が背負うべき運命なのだろうかこの国の原子力安全行政・運営・宣伝の虚構体制でつくられた犠牲者ではないか。

10年以上前に古本屋で買った講談社文庫「原発ジプシー」(堀江邦夫著)をいまめくってみると、以下の一節が染みわたる。
http://www.amazon.co.jp/%E5%8E%9F%E7%99%BA%E3%82%B8%E3%83%97%E3%82%B7%E3%83%BC-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E5%A0%80%E6%B1%9F-%E9%82%A6%E5%A4%AB/dp/4061833545

『近代科学・技術の最先端をいくといわれている原発だが、そうはいっても実際に原発を動かしているのは人間なのだ。それも、中央操作室で計器類を監視し、スイッチを押す電力会社社員は、そのほんの一部であって、人数面からも仕事量からも、下請労働者の方が圧倒的に多い。つまり原発は、下請労働者の存在があってはじめて原発として稼働することが可能なのである。言いかえれば、現場の最前線に送りこまれ、放射能にまみれて働くことを強いられている労働者たちの存在を無視して原発を語ることはできない、ということなのだ。』

あの危機的状況の福島第一原発の敷地内で、放射線量の不安とともに運命を背負いこまされるTさんのインタビュー映像を近々放送(ないしは配信)したいと考えている。

…………………………………………………
綿井健陽 WATAI Takeharu
Homepage [
綿井健陽 Web Journal]
http://www1.odn.ne.jp/watai

映画「Little Birds~イラク戦火の家族たち」
公式HP http://www.tongpoo-films.jp/littlebirds/
DVD発売中

月刊「創」『逆視逆考』
http://www.tsukuru.co.jp/
…………………………………………………

==========================================

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする