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【日本を守る】中国・韓国・北朝鮮を喜ばせるだけの現行憲法 日本の危機に向き合わない“平和ボケ”の国会議員たち

2019-12-17 09:49:18 | 意見発表

 

【日本を守る】中国・韓国・北朝鮮を喜ばせるだけの現行憲法 日本の危機に向き合わない“平和ボケ”の国会議員たち 

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 日本国民の多くが現行憲法のおかげで、日本が世界に誇るべき“平和国家”だと信じている。

 先の臨時国会では、議員諸君にとって日本が直面する最大の問題が、「中国、北朝鮮の切実な脅威」でも、牙を剥(む)く中国と並ぶ「少子化の危機」でも、「米国がいつまで日本を守るか」ということでもなく、首相主催の「桜を見る会」だった。

 洪水避難命令が発せられているのをよそに、子供のパーティーの縺(もつ)れごとで、大人たちが口論にふけっているようなものだ。これこそ平和国家であるというのなら、国民全員が認知症にかかっている。

 北朝鮮は、米朝核交渉によって、ドナルド・トランプ米大統領を、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の飼い猫のようにじゃらしてきたが、この間に、核弾頭、ミサイルともに性能が大きく向上した。

 私は夕刊フジの連載が始まったときから、「北朝鮮が核兵器を手放すことは絶対にあり得ない」と書いてきた。

 北朝鮮は米国が経済制裁を緩和しない限り、トランプ大統領との首脳会談はもちろん、米朝交渉に応じないと恫喝(どうかつ)している。米国を揺さぶるために、日本の頭上を再び越してミサイルを撃つことがあろう。

 トランプ大統領も12月初めに、「金委員長は親友だが、米国が軍事力を行使することもあり得る」と脅している。朝鮮半島に火の手があがることが、あり得る。

 韓国では、「親北派」の文在寅(ムン・ジェイン)政権が暴走している。万一、南北が一緒になれば、8000万人の核武装国家が出現する。日本の平和憲法に、敬意を払ってくれるだろうか?

 中東が混乱をいっそう深めている。日本のエネルギーの80%以上を供給しているアラビア半島の安定が、いつまで続くだろうか?

 そのかたわら、ヨーロッパ諸国は「ロシア軍に襲われるのではないか」とおびえている。

 

 アラビア半島か、ヨーロッパが危機に陥った場合、米国は東アジアに置いている兵力を転用することとなる。日本は米軍という甲羅(こうら)を失ってしまう。

 芥川龍之介の小説『蜘蛛(くも)の糸』のように、日本をはじめとする多くの諸国が、米国の軍事力というクモの糸を命綱として、ぶら下がっている。下は地獄だ。

 来年11月に米国で大統領選挙が行われるが、トランプ大統領が万が一敗れて、国防より福祉を優先する政権に替わるかもしれない。

 現行憲法は、中国、北朝鮮、韓国を喜ばせるだけのものだ。

 ■加瀬英明(かせ・ひであき) 外交評論家。1936年、東京都生まれ。慶應義塾大学卒業後、エール大学、コロンビア大学に留学。「ブリタニカ百科事典」初代編集長。福田赳夫内閣、中曽根康弘内閣の首相特別顧問を務める。松下政経塾相談役など歴任。著書・共著に『フーバー大統領が明かす 日米戦争の真実-米国民をも騙した謀略』(勉誠出版)、『グローバリズムを越えて自立する日本』(同)など多数。