阿部ブログ

日々思うこと

Chatbot

2016年11月19日 | 雑感
今やソーシャルメディアは、スマートデバイスと共に生活の中に浸透し、欠かせないツールとなっている。ソーシャルメディアには、ブログ、ソーシャルネットワーク、動画の共有サイトなどのサービスがあるが、近年特に利活用が拡大しているのがメッセージングサービスである。世界最大級のメッセージングサービスを提供するFacebookのユーザーは世界で16億5,000万人に達している。

このメッセージングサービス分野で注目されている技術がChatBotである。この語はChatとbotの合成語で、Chatはネットワーク上で雑談同様にリアルタイムでコミュニケーションが取れるサービスであり、botは人間の介在無しに与えられた命令を自動実行するソフトウェアである。Chatbotは、メッセージングサービスを起点として様々なスマホアプリやインターネット上のサービスなどを自動化しようとする試みである。しかしこの技術は決して目新しいものではない。あたかも人間とbotと言うソフトウェアが人間と会話しているかのように見せかける、巧みなプログラミング手法を駆使してサービスしている事例は珍しくなく、Chatbotの技術レベルは高くはない。

では、今何故Chatbotが注目されるかと言えば、それは人工知能(以降、AI)の適用により、高度なサービスが登場すると期待されているからである。潜在的ユーザーが35億人と言われるメッセージングサービスを入口として、Chatbotによるサービス自動化とそれに伴うコスト削減、会話データ取得によるユーザー嗜好の把握など、企業から観て具体的な効果と利益向上が期待出来ると考えられている。既にFacebookはAI技術を適用した「wit.ai」を開発中である。このようにAIで能力強化を行う事で、スマホのアプリを立ち上げることなく、人間と音声やテキストでの自然な会話で必要なサービスや情報提供を行う個人専用のコンシェルジェが早晩登場するだろう。また企業のビジネス・プロセスにスマートコントラクトや仮想通貨などの技術を組合わせる事で業務効率の向上、人件費・決済コストなどの低減が可能であろう。このように、刻々とAIで成長し続けるChatbotは、我々の社会生活の質と利便性を飛躍的に高め、今のビジネス環境を大きく変貌させる新たなビジネス・フロンティアとしての大きな潜在性を秘めていると言える。

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