阿部ブログ

日々思うこと

北朝鮮の核実験~WC-135で検証

2016年01月07日 | 雑感

北朝鮮の核実験後、米空軍・第45偵察飛行隊のWC-135Wにより検証される。
WC-135Wによる核実験の測定は、核実験が行わた北朝鮮の地下施設(11箇所)の気象条件から最適な測定位置を算定し、WC-135Wをその空域に配置する。勿論、偏西風も考慮。
北朝鮮の地下施設とは、平安北道の西位里地域、両江道の四洞地域、慈江道の下甲地域、平安南道の永徳洞地域など北朝鮮の北部地域である。それと平安北道の金倉里、咸鏡北道の豊渓里などが重点監視地域である。
さて核爆発を確実に検知するためには、核爆発の検知に有効な半減期が6時間から1000年の核種で、ガンマー線を放出する核分裂生成物46の核種と、放射化生成物42の核種を観測装置で捕捉する。これら放射性核種のうち、特に不活性ガスの放射性キセノン(131mXe, 133mXe, 133Xe, 135Xe)をフィルター上に捕集し,Ge半導体検出器によるガンマー線スペクトロメトリーによって観測し測定される。

WC-135Wは、大気中の粒子状放射性核種を気象条件を勘案した空域において、フィルター(ポリプロピレン樹脂製等)を通して粒子状放射性核種を集する。捕集フィルターはフィルター面を移動させつつ、常に新しいフィルター面で粒子状放射性核種を捕集する。新しい面で捕集を行っている間、捕集された粒子状放射性核種に含まれるウラン及びトリウム系列の短寿命の天然放射性核種であるラドンの娘核種の放射能を減衰させるため、速やかに冷却する。これがポイント。
冷却したフィルターを鉛遮蔽体のGe半導体検出器エンドキャップ部に巻きつけて、帰還後を測定するのだ。当該フィルターは,ポリエチレンシートに封入して保管される。
因みに粒子状放射性核種の測定装置は、米国製のRASA6とフィンランド製のCINDERELLAが一般的な観測装置である。
放射性キセノン測定装置としては、SAUNA(スウェーデン製)、SPALAX( フランス製)、 ARIX(ロシア製)など3種類の測定装置があり現在も使用されている。
WC-135Wが実装する粒子状放射性核種を捕捉するフィルターは、核分裂生成物の核種と、放射化生成物の核種の全てを測定し、機上の分析装置でリアルタイムに近い時間で結果がでる。

今回の核実験は寝耳に水との報道があるが、そうでは無いらしい。中国と韓国は知らなかった。北朝鮮の核は中国に指向されており極めて重大な脅威。中国共産党軍最強の瀋陽軍がキー。瀋陽軍は、自衛隊で言う所の北部方面隊で、機甲師団/機動歩兵部隊など重戦力を有する。中国東北部(旧満州)は、万里の長城の外にある匈奴で漢民族ではない。清朝・愛新覚羅を担ぎだして最終的には独立する可能性があり注視。日本とロシアはモンゴル支援。中国は首都を北京から古都・長安こと西安に移す。北京近郊まで砂漠化が進行しており、水不足が深刻で持続不可能・・・

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