フクロウは夕暮れに

接触場面研究の個人備忘録です

冷房がない

2009-09-09 23:11:27 | Weblog
ザルツブルグでは、外食はどこでもレストランのオープン・テラスだった。

まあ、ヨーロッパの街のロマンティックな風景の1つになっている、戸外のテーブルに座るヤツだ。最後の日、ウィーンからザルツブルグに戻ったのだが、オープン・テラスに空きテーブルがなくて断られそうになったことがあった。でもよく見るとレストランの室内はがら空きなのだ。室内の様子を見に行ったときに、わかったことがある。つまり、冷房がないのだ。だからレストランの中はこの時季、とても食べる気がしないわけで、外が流行ることになる。

ぼくは北海道出身だからわかるが、冬の気候をものごとの基本に考える地域では、短い夏の暑さは仕方のないものと思っている。わざわざ冷房をつけるより少しの間、がまんすればすむので、北海道の家にもやはりエアコンはない。そういえば、ウィーンでもメルボルンでも、あるいはアメリカのアマーストでも、エアコンのない世界に暮らしていたのだ。初めてエアコンを買ったのは1994年の猛暑の余韻のなかに戻ってきた大阪でのことだ。

そしてもう1つ考えるのは、エアコンのない世界にいたとき、ぼくは暑さをそれほど感じていなかったかもしれないということだ。暑いことは暑いとしても、それはその瞬間瞬間のことだったように思う。今はほんの少しの暑さにも敏感になっている。

オーストリア旅行はエアコンのない世界に慣れる良い機会だったようだ。

写真は1つ星ホテルの横にあったおいしいレストランの様子。ウェイターのおかげで何とか席に座れた。
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