◎この漢字が読めますか、明治初期の難読漢字
明治初期の小学教科書について調べていたとき、川上広樹輯・松本操貞校『小学仮字格』(甘泉堂、明治七年三月彫刻)という本に出会った。実物に出会ったわけではなく、国立国会図書館のデジタルライブラリーの画面上で、たまたま、その本を見つけたのである。
『小学仮字格』と書いて、「セウガクカナヅカヒ」と読む。教科書というよりは、教師用書である。小学下等第八級(つまり小学最下級)の「童子」に仮字(かな)を教える教師のための指導書だったようだ。
この本に出てくる言葉には難物が多い。今日では、「死語」に近いものがある。この『小学仮字格』という本については、いずれ、このブログで、本格的な紹介をしなくてはならないと思っているが、とりあえず、この本に出てくる難読漢字について、クイズを作ってみた。
本日以降、これに挑戦していただきたい。□□は、現代かなづかいで表記したときの字数を示す。配列は、現代かなづかいで表記したときのアイウエオ順である。これらをヒントに、1から19までの漢字を解読していただきたい。正解は次回。なお、7の「庵」の読み方は「あん」でなく、8の「雷」の読み方は「かみなり」でなく、12の「芍薬」の読み方は「しゃくやく」ではない。
1 婭 □□□□
2 障泥 □□□
3 蕣 □□□□
4 紫陽花 □□□□
5 跛 □□□□
6 簣 □□□
7 庵 □□
8 雷 □□□□
9 覆盆子 □□□
10 頂 □□□
11 湿 □□□□
12 芍薬 □□□□□
13 箙 □□□
14 龍胆 □□□□□
15 唖 □□□
16 車前子 □□□□
17 晩稲 □□□
18 頜 □□□□
19 沢潟 □□□□