礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

明治初期の難読漢字(その7)

2022-06-07 03:13:23 | コラムと名言

◎明治初期の難読漢字(その7)

 本日は、91から108までの漢字を解読していただきたい。□□は、現代かなづかいで表記したときの字数を示す。配列は、現代かなづかいで表記したときのアイウエオ順である。出典は、川上広樹輯・松本操貞校『小学仮字格』(甘泉堂、明治七年三月彫刻)。

91 鉹   □□      
92 侫人  □□□□□ 
93 咽吭  □□□□□ 
94 暴風  □□□   
95 鮠   □□    
96 梔   □□    
97 弾   □□□   
98 衂   □□□   
99 唐棣花 □□□   
100 柊   □□□   
101 鵯   □□□□  
102 蘖   □□□□  
103 臂   □□    
104 醤   □□□   
105 鹿尾菜 □□□□  
106 泥   □□□□  
107 枅   □□□   
108 蹄   □□□   

76~90の解答(「その6」の分、読みは現代かなづかいによる)

76 燈籠   とうろ
77 十    とお
78 蔑    ないがしろ
79 等閑   なおざり
80 薺    なずな
81 汝    なむじ
82 蜒蚰   なめくじ
83 活業   なりわい
84 畷    なわて
85 鳰    にお
86 膠    にかわ
87 俄    にわか
88 鶺鴒   にわたたき
89 鵺    ぬえ
90 蓴    ぬなわ

 81の読み方は、原文では「なむぢ」。これを現代かなづかいに直し、「なむじ」を正答とした。なお、『大修館 全訳古語辞典』には、「なむぢ【汝】」という項があり、《「古くは『なむち』。「なんぢ」とも》とある。また、『広辞苑 第七版』には、なむち【汝】」という項があり、「な(吾)」に「むち(貴)」の付いた語、という説明がある。

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