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礫川全次のコラムと名言

礫川全次〈コイシカワ・ゼンジ〉のコラムと名言。コラムは、その時々に思いついたことなど。名言は、その日に見つけた名言など。

日支併用ペン字入り日常辞典(1941)

2015-02-12 05:02:02 | コラムと名言

◎日支併用ペン字入り日常辞典(1941)

 昔から、「和英併用・ペン字入り」をウリにした、小型の日常辞典がある。けっこう便利なもので、私も座右に一冊おき、しばしばお世話になっている。ちなみに、私が使っている日常辞典は、有高巖〈アリタカ・イワオ〉編『和英対照漢和兼用 詳解新辞典 最新版』(春日書店、一九五二)の第八刷(一九五三)である。

 〔痾〕なおりにくい病、持病、痼疾。=宿痾。chronic disease クロニック・ディジーズ

 こんな感じである。もちろん、ペン字もついている(行書と草書で)。同辞典が、「漢和兼用」と銘打っているのは、このように、漢字一字についても、見出しを立て説明を加えているだけでなく、巻末付録として漢字の総画索引をつけているからであろう。ちなみに、総ページ数は八二四、定価は三〇〇円。

 この和英併用・ペン字入りの「日常辞典」は、すでに、昭和初年には刊行されていたようだ。ただし、その「ルーツ」はまだ確認していない。

 ところで、戦中に、「日支併用・ペン字入り」の日常辞典が出ていたことを知っている人は、そう多くはないだろう。かく言う私も、今年になって初めてその事実を知ったのである。先月、五反田の古書展で、研文書院出版部編・石川雅山書『興亜国語 新辞林』(研文書院、一九四一)の第三版(一九四三)を入手した。まさにそれが、「日支併用・ペン字入り」の日常辞典であった。定価は一円二五銭、古書価は二〇〇円。

 この本、表紙と奥付は、『興亜国語 新辞林』となっているが、扉には、『日支国語 新辞林』とある。「諸言」には、「本書は最近の諸情勢に鑑み、興亜の一助にと日支併用の日常辞典とし、且つペン字の書法を明示した」とある。

かきとめ 〔書留〕かきどめ郵便。 掛。號。 ・ヨウ(ハオ

 こんな感じである。漢字には四声が表記され、発音の表記にも、独自の工夫がなされている。このあとにペン字がついているが、項目によっては、毛筆の字がついている場合がある。巻末付録として「日華実用会話」がついており、総ページ数三九八。

 なお、この辞典を出していた研文書院は、戦後は「大学への数学」シリーズで知られていたが、二〇一三年八月末で廃業したという。

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