癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

インターベンション治療

2010年02月23日 | 動物医療
オリンピックのジャンプ団体の日本は検討したと思います。
僕も朝3時に起きてLIVEで観戦しました。
メダルには届きませんでしたが、失敗ジャンプはなかったです。
特に最後の葛西の大ジャンプには感動しました。
葛西は37歳ですが、次のオリンピックを目指すそうです。
4年後の彼の活躍が楽しみです。41歳でジャンプの代表になれれば凄いことです。

さて、昨日に続いてマニアックな心臓疾患治療の最新情報について書きたいです。
ヒトの心血管系においては、カテーテルを中心とした、侵襲性の低い治療が急速に普及してきました。つまり、インターベンション治療の普及です。これにより、一部の先天的心臓疾患もリスクを低くして修正できるようになって来ました。

最新の獣医療ではアメリカを中心にこの分野での普及が広がるかもしれません。
犬で最も一般的な心臓の先天的疾患といえば動脈管開存症(PDA)です。
これは胎生期の大動脈と肺動脈の間の動脈管が生後も残ることで肺動脈に大動脈の血液が流入することで左心系の負担が増して機能低下を起す病気です。
これに対してインターベンション治療で栓塞コイルを動脈管におくことで血栓を作り血流を止めるというものです。日本国内ではこのよう治療が行なわれているとは聞いたことがなく、どうしても治療したい場合は高度循環器医療を行なっている大学や大きな個人病院で開胸手術によりPDA結さつするのでしょうが、動脈管の裂開の危険性もあるそうです。

この他肺動脈弁狭窄症、大動脈弁狭窄症でのバルーン形成術や心室中隔欠損症での栓塞コイル治療も試みられてきています。
さらには不整脈に対するペーシングや副伝導路の電気的焼絡さえ行なわれています。

これらの技術がどのくらいから日本でも普及するか分かりませんが、その可能性は非常に大きいと思います。

さて、明日も早朝からオリンピックを見るのでこの辺で・・・・・