癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

ベータグルカン

2012年08月31日 | 動物医療
今日は釧路に行きます。
涼しいかな?予報では最高気温26度!

黒酵母βグルカン(ベータグルカン)は、食物繊維の仲間で、多糖類の一種です。 βグルカンには、酵母や糸状菌などの細胞壁にあるものや、 キノコ類(アガリクスや霊芝など)に含まれるものがあります。 ここにご紹介する「黒酵母βグルカン」は、黒酵母(学術名:アウレオバシジウム)から得られるものです。 黒酵母を特殊な条件の下で培養すると、ジェル状の物質を生成します。 そのジェル状の液体の中に、良質なβグルカンがたくさん含まれています。

免疫力アップにいいとされており、がん治療の補助剤的存在です。
犬用もでていて、うちの犬にも与えています。
最近はこの手の製品が多いですね。

ケージレスト

2012年08月30日 | 動物医療
今日も、めちゃくちゃ暑い!秋よ~
まあ、でもお盆過ぎから急に涼しくなるより、偶にはいいか。
家のワンコは椎間板ヘルニアに違いないと勝手に診断して、ケージレストしていますが、厳密なものではありません。24時間の内3/4強はケージレストで、排泄と食事の時間は出来るだけ動かないようにしています。厳密なケージレストは結構つらいものです。
内科療法の基本は安静になります。
ケージレストは安静というのは散歩などに行かないという程度のものではなく、といって、トイレなどに出すとき以外は、狭いケージの中でじっとさせておくというかなり積極的な安静が必要だそうです。安静の期間は脱出した椎間板が安定する4〜6週間は必要と言われています。

また、内科療法では、NSAIDS(非ステロイド系消炎鎮痛剤)またはステロイドの内服やその他薬物、レーザーなどを併用する場合があります。
最も大切なのはケージレストによる安静で、薬物は補助的なものでしかないという獣医師もいます。

確かに薬を飲ませることで安心してしまい、ケージレストを守れない方がいらっしゃいます。6週間ケージの中に入れておくのはかわいそうかもしれませんが、しかし、ケージレストが守れずに、一生歩けなくなることもありえるかもしれません。でも、やはりかわいそうだと思ってしまう私がいます。微小な運動は結構促進にいいと勝手に判断して・・・
でも、内科療法を選択した場合は、くれぐれもケージレストを守るべきなのでしょうね。ちなみに椎間板ヘルニアのレベルは1-5までありますが、5は深部痛覚がない状態で、4は肢の麻痺と排尿、排便困難までです。レベル4でも内科的療法に完全ケージレストで80%は日常生活に支障ない程度まで回復するとも言われています。

ちなみに、家のワンコはやや緩いケージレスト3日目でやや改善傾向が見られます。レベルは2ですが。


鍼灸保定台

2012年08月29日 | Weblog
これは、何でしょう??
動物の診療、処置の際の「保定用ネット台」?です。

これは鍼灸用だと思いますが、一般診療にも使えそうです。
手足をネットの空いたところに入れて、宙ぶらりん状態にするので暴れても大丈夫。

一部鍼灸治療している動物病院で使われているようですが、なんとなく違和感が・・・

ただし、椎間板ヘルニアなとの脊髄神経系疾患に罹患している動物のケージレストに応用できそうです。

椎間板ヘルニアで「ケージレスト」というと4~6週間、狭いケージに入れて「安静」にさせることで、保存療法により改善を図る治療法の一種ですが実際実行するにはかなりの忍耐が必要です。それは、人も動物もです。
個人的にはケージレストもいいのですが、横になったきりになりますから、血行にはよくない部分があると思います。

それからすると、このネット式保定台で、四肢を着地した状態で、背骨を水平に維持して保存・安静・安定化させるほうが有効な気がしますが、如何でしょうか?

椎間板ヘルニア 3

2012年08月28日 | 動物医療
写真は、フローリング用ワックスで犬がフローリングで滑らないようにコーティングするワックスです。
ウーン買ってみようかと・・・・・

犬の椎間板ヘルニアに拘りますが・・・・・

犬の椎間板ヘルニアの内科治療の一つとしてステロイド(副腎皮質ホルモン剤)を処方されている場合が多いと思いますが、そもそもこのステロイドは効くのか?

ステロイドは炎症や痛みを抑制する効果があるため、犬の椎間板ヘルニアでも使用されていますが、
ステロイドが椎間板ヘルニアにおける神経損傷自体にも効果があるとされていますが、正しいのか?

文献的には、引用ですが、海外では
①ステロイドは犬の椎間板ヘルニアで突出ないし逸脱した椎間板物質などによっておこる炎症を減少させるが糖代謝を阻害することで損傷したニューロンの生存には悪影響を与える。(Sapolsky 1994)(Smithら 1996)

②コハク酸メチルプレドニゾロンを除き、他のステロイドには神経保護効果はない。(Hearyら 1997)(Brackenら 2002)

③ステロイドを使用した神経外科疾患の15%に消化管出血の合併症が確認され死亡率は2%である。デキサメタゾンは最も問題をおこしやすく脊髄疾患の内科治療には有用ではない。(Mooreら 1982)

④ステロイド使用による十二指腸、結腸穿孔が最も重篤な合併症である。(Hintonら 2002)

⑤一般的な消化管防御薬はステロイド誘発性副作用の防止に効果がない。(Hanson 1997)

⑥犬の脊髄疾患におけるステロイド療法は短期間の抗炎症用量での使用でない限り有効性がないばかりでなく合併症などのマイナス面が多い。(Sturgess 2003)

⑦椎間板ヘルニアの責任病変部では脊髄への血液供給が進行性に減少する。この際、フリーラジカルと呼ばれる高反応性化学物質が大量に放出される。フリーラジカルは細胞膜に障害を与える。ステロイドのフリーラジカルに対する神経保護効果はコハク酸メチルプレドニゾロンのみで証明されている。用量は30mg/kgで効果があり60mg/kgでは有害な副作用があり15mg/kgでは効果がない。
こりゃかなりの用量ですね。

以上のように
1:一部のステロイドは適正な用量を投与することにより犬の椎間板ヘルニアに有効である。
2:一部のステロイドは犬の椎間板ヘルニア重傷後の早期治療には有効である。
3:プレドニゾロンを何週間も、何ヶ月も経口投与することは犬の椎間板ヘルニアにおいては効果はない。
4:犬の椎間板ヘルニアにおいてプレドニゾロン長期投与は合併症を引き起こす可能性も多い。

要は、治療の初期段階で使い、だらだら投与せず、保存療法(ケーイイレスト等)で改善を図るのが「内科療法」の基本ということらしいです。


椎間板ヘルニア 2

2012年08月27日 | 動物医療
 残暑厳しいですね。
今週一杯続くのでしょうか?
人の椎間板ヘルニアとのちがいがあるようです。
人の椎間板ヘルニアは腰椎に生じることが多く、ほとんどの場合痛みを生じますが、犬や猫の胸腰部椎間板ヘルニアでは、痛みだけということよりも両後肢の不全麻痺や麻痺がよくみられるのです。この違いは解剖学的違いからくるものです。

人間の腰椎は5個の椎骨でできていて、その中を走る脊髄は第2腰椎で終わり、その下には末梢神経が走ります。人の場合、腰椎の椎間板ヘルニアは第4-第5腰椎間や第5腰椎-仙椎間に生じることが多のですが、この部分には脊髄が存在しません。従って、飛び出した椎間板は末梢を圧迫することにより痛みを生じます。

犬や猫の腰椎は7個の椎骨でできていて、その中を走る脊髄は第5から第6腰椎まで存在します。従って、胸腰部でヘルニアが生じると、必ず脊髄を損傷し、後肢に不全麻痺や麻痺が起こります。ヒトに脊髄損傷を与えるのは、交通事故やアメリカン・フットボールのような激しいスポーツによる激しい外傷しかありませんが、動物の胸腰部椎間板ヘルニアは、いわば家庭内にいても激しい衝撃があれがヘルニアになってしまいます。
階段の上り下りや高いところからの飛び降りが原因二なり得るのです。

頚部の痛み、不全麻痺や麻痺を呈する犬や猫は脊髄に障害があると考えられますが、その症状だけからでは障害の原因や部位は特定できません。このような症状は、椎間板ヘルニア以外の脳神経系の病気でもありえるのです。
そのため、身体検査、神経学的検査、血液検査、単純X線検査などを行います。これらの検査で脊髄に原因があると考えられた場合、確定診断するためには麻酔をかけて脊髄造影検査、CT検査やMRI検査などの画像診断が必要となります。

普通の病院では内科的保存治療が中心になります。
一般的には、4週間の安静とともに、ステロイド剤の投与による内科的保存療法が行われています。4週間安静にする理由は、ステロイド剤の投与によって動物が回復してくると、再び走ったりソファーから飛び降りたりするため、椎骨の間にまだ残っている椎間板物質が完全に脱出し、さらに脊髄を損傷してしまうからです。
ステロイド剤の投与を恐れる飼い主さんもいますが、この薬には脊髄を保護する作用、飛び出た椎間板物質を収縮させる作用などがあるといわれていて、長期間大量に使用しなければ副作用は問題ありませんが、その使用や薬剤を止める場合には症状をみながら徐々に止めなくてはなりません。

内科的保存療法を行っても効果が得られなかったり症状が進行する場合には、適切な画像診断を行い、外科的治療を選択します。手術は椎骨に小さな孔を開けて、飛び出た椎間板物質を摘出し、脊髄に対する圧迫解除を目的に行われます。アメリカの一般的な獣医学書には、胸腰部椎間板ヘルニアに対しては発症から48時間以内あるいは72時間以内に手術をすべきであると書かれていますが、その適応は症例によって違います。発症から時間とともにどんどん悪化する場合もありますが、ほとんど悪化しない場合もあります。前者の場合ではたとえ48時間以内に手術ができたとしても再び歩行が可能になることは少なく、後者の場合では1週間から10日後に手術したとしても歩行が可能になる確率が高いといえます。とはいえ、内科的保存療法が効果的でなかった場合には、なるべく早期に手術を行うほうがいいと言われています。

なお、頚部椎間板ヘルニアに対しては、急いで手術をする必要はありません。内科的保存療法で痛みが治まってしまう症例も少なくありません。このような場合、飛び出した椎間板物質は1年以上かけて徐々に吸収されちゃうようです。

椎間板ヘルニア

2012年08月26日 | 動物医療
暑いです。
残暑ですね。30度近くなりました。
北海道マラソンは走る人は辛い?

年齢が高くなり、足腰がふらついたり、立っていてもすぐにぺたんと座り込んだり、肢の裏側を見せてすぐに戻らないとつい年だから肢に来たか?と思いがちですが、「椎間板ヘルニア」も十分ありえます。
通常の犬の脊柱は、頸椎7、胸椎13、腰椎7から成り立っています。第1~2頸椎は可動性の関節でつながっていてそれ以下の脊椎の間はゴムのような軟骨で接合しています。このゴムのような軟骨を椎間板(ついかんばん)といいますが、椎間板は、ショックの吸収、圧力の分散の役目をしてします。

 椎間板の老化によって、関節の軟骨部が石灰化となり、その空間を狭くして弾力性を失います。また、跳んだり体をねじったりなどの激しい運動による頭部や胴体の重みを支える脊椎の、椎間板への負担が大きくなり損傷、外力が加わるなどして骨がもろくなることで椎間板内部の髄核が脊椎内に突き出して、脊髄を圧迫するようになり、痛みや麻痺等の症状が出ます。
軽度の場合は運動を嫌がったり、抱っこするとキャンとないたり、後ろ足がふらつくなどの症状が現れます。このように、運動を嫌ったり、抱っこを嫌ったりするようになった場合は、椎間板ヘルニアを疑い、早めに動物病院で獣医に見てもらうことをお勧めします。

家の子もヘルニアの疑い大ですから・・・・・
年のせいとも限らない、病気によるふらつきに注意です。


ナックリング

2012年08月25日 | 動物医療
最近、我が家の犬で気になる症状が・・・
ナックリングです。

コーギーの魅力といえば、まず思い浮かぶのは長い胴体に短い足の体系ではないでしょうか?
この体系の犬、つまりコーギーやダックスフントなどは、普段から背骨や腰に負担がかかっています。そのため、腰や関節の病気が多く、家庭犬となった今では肥満がそのリスクをさらに高めています。

椎間板ヘルニアで脊髄の神経の異常が発生したときによく見られる症状がこの「ナックリング」です。歩行した際に裏返った足を自分で戻すことができなくなる症状です。
まだそこまでいっていませんが、ナックリングの傾向がありそうです。

椎間板ヘルニアとは、本来クッションの役割を果たしている椎間板が衝撃や老齢による原因で変形してしまい、大切な神経である脊椎神経を圧迫してしまう病気です。
脊椎を圧迫してしまうと、脳からの伝達が遮断されてしまい、全身が麻痺して動かなくなったり、手足だけ動かなくなったりと症状は様々ですが、あらゆる部位の麻痺を引き起こします。
麻痺の部位が違うのは、ヘルニアが発生した位置によるものです。ヘルニアが発生すると、その発生部から下部の神経が麻痺するので、前足より後ろの背骨部分で発病した場合は、前足は動きますが後ろ足は麻痺します。この発生部位が首の付け根の頸椎だと、前足と後ろ足が共に麻痺してしまいます。

ウーン、この病気かもしれない・・・・・

脊髄空洞症

2012年08月24日 | 動物医療
先日、イギリスBBCの番組で犬の改良に伴う遺伝性疾患を取り上げたものがありました。
特に、衝撃を受けたのがキャバリアの脊髄空洞症です。脊髄空洞症は脳脊髄液の流通障害により、脊髄内に液体が貯留する空洞を形成したもので人の医学でも病態生理、診断、治療に関して多くの報告や研究が行われているようですが、まだまだ不明点が多く、治療法も確立されていません。
日本では難病指定されているそうです。

獣医学では、近年MRIが導入され、生前診断が可能となり、この病気で受診する子が増えているそうです。
TVではキャバリアが取り上げられていましたが、チワワ、ダックス、Wコーギーでもあるようです。
昔は、脊髄空洞症は生後、数か月から1年くらいで発症し、診断を付けることが
多かったですが、ここ数年は、5歳以降で発症し、来院、診断される子が増えているとの記載もあります。診断はMRIで確定診断するのだそうです。
治療は外科療法と内科療法が報告されていますが、まだ確立されていないようです。

症状は多種多様であり、無症状、軽度な症状もあれば、四肢麻痺など重度な症状を示すものもあります。 たとえば、ふらつき、キャンと鳴く、ナックリングや疼痛、肩、耳、首、胸骨などのひっかき行動です。

キャバリアにおける脊椎空洞症は改良による頭蓋骨の異常に起因するのではないでしょうか。イギリスのキャバリアの約三分の一にも達しているとのこと。これは明らかに異常です。これに心臓疾患を加えるとキャバリアの繁殖は厳しいと思わざるを得ません。キャバリアは絶滅直前までいき、近親交配が行われこれが原因とも言われています。

 現在はキアリ様奇形に伴う脊髄空洞症と癒着性くも膜炎に伴う脊髄空洞症があるそうです。 

治療法は、根治を目指すことは、動物医療では難しく、内科療法がほとんどです。
ステロイド、ビタミン剤、浸透圧利尿剤といったところでしょう。外科手術も行うようになってきたようですが。
 
犬の改良も必要ですが、無理な近親交配は危険です。

ビタミンEとビタミンBで体を癒す

2012年08月23日 | 口蹄疫
昨夜のニュースを見ていたら、暑いので有名な埼玉県の熊谷市の道路工事に従事している方々は、大変そうでしたが暑さ対策はすばらしかったです。
ヘルメットに更にひさしをつけて、1時間ごとに水分補給、休憩です。
水分補給も水だけでなく、塩分もしっかりとります。
感動したのは、キュウリやトマトに塩をかけて食べていました。
トマトとかキュウリには体を冷やす作用があり、「水分+塩分+体を冷やす」の三重の効果があるのです。
さすが、酷暑の街です。

さて、
ビタミンEには、人間では血管を若々しく保って脳卒中や心臓病のリスクを軽減する働きや、環境汚染物質から肺を守る働きがあります。
老化防止には、生活習慣病の予防が大切。その基本となる丈夫な血管を作る栄養素は特に重要です。

動物の視点から見ると
ビタミンEは、末梢血管を広げて血のめぐりをよくする働きがあります。血行障害による冷えや体の痺れ、衰えを防止する作用があります。
ビタミンEは、イクラやタラコなどの魚卵やアーモンドやナッツなど木の実に多く含まれているそうです。あまり、動物には与えませんね。

そして、
ビタミンBは、ビタミンB1、ビタミンB2など多くの種類があるのでビタミンB群という名前が付けられています。
ビタミンB群の老化防止効果としては、ビタミンB2は、新陳代謝を促進して若々しく保つ働きがあるので老化防止に効果的です。
この他にも、ビタミンB6は新陳代謝を活発にする、ビタミンB12は動脈硬化を予防するなどの効果があり、いずれも老化防止に役立つそうです。
サプリメントは割りと安価に市販されていますね。

ビタミンB群に含まれている物質のうち一部は、補酵素、つまりコエンザイムとして体内で酵素が作られるのを助ける働きがあります。酵素は生命の根幹を担う大事な物質で、老化防止には、酵素が体内に十分あることが不可欠です。ビタミンB群は、補酵素としての働きも大きく、蛋白を作るうえでも欠かせないものです。

ですから、最近のドッグフードにはこれらが欠かさず含まれています。


高齢犬用フード

2012年08月22日 | 動物一般
昨日は暑かった。寝苦しかったですが、しかしまあ許容範囲です。
今日も午前中から30度超え!
こんな暑さも今日まででしよう。


三度、高齢犬の食事について・・・
若い犬と高齢犬の食事の違いはなにか?
昨日も書きましたが、
歳をとると筋肉量が減少し、体脂肪が増加します。
新陳代謝活性や運動量も減少し、肥満になりやすくなります。なので、食事によるエネルギーの摂取を減らす必要があります、適正に。
家の犬は脂肪がつきやすくなっています。

内臓の機能が低下するので、栄養素を体内で処理しきれる適度の量に減らしたり、良質な栄養素を取り入れたりといろいろな工夫も必要です。食事の回数もできれば1日分を2~3回くらいに分けてあげて消化器への負担を軽減するほうがいいでしょう。

老化は病気ではありませんが、老化に伴い消化吸収能力、代謝機能、免疫機能が低下します。嗅覚、視覚、味覚も衰えてきます。
それでも、食欲そのものはあまり衰えません。逆に増す場合もあります。
しかし、犬の性格・体の大きさにより差もあるので一概には言えません。

高齢犬への気をつけたい食事の栄養素とは・・・
<エネルギー>
若い時期に比べて基礎代謝が低下し、エネルギー必要量も20%低下すると言われています。カロリー濃度の低い食事に配意する必要があります。
<たんぱく質>
老化によりたんぱく質の分解合成がうまくできなくなってきます。たんぱく質の量を減らすよりも、消化しやすくワンちゃんに必要なアミノ酸がしっかり含まれた良質のたんぱく質を与える必要があります。
<脂肪>
エネルギー必要量が低下しているので脂肪分は控えめにするものの、必須脂肪酸はしっかり摂取する必要があるのです。
<炭水化物・繊維質>
食事のカロリー量を減らすには、脂肪を控え炭水化物を増やすことが必要です。
適度に食物繊維を増やすと、かえって胃腸の働きを調える効果があります。
<ビタミン>
脂肪を控えると脂溶性ビタミンの吸収量も減ってしまいます。
ビタミンEには老化の元となる活性酸素の働き抑制する効果があります。たんぱく質や脂肪分の代謝を助けるビタミンB群は欠かせません。
<ミネラル>
ナトリウムやリン、カルシウムやマグネシウムはバランスよくとることが大切です。ナトリウム、リンはとり過ぎると心臓や腎臓に負担をかけるので控えめにしてあげましょう。

これらは、もはや手作り食で対応するのは困難でしょう。
市販のフードからセレクトして与えるのが一番いいのでしょう。