癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

足腰大事に!

2010年04月30日 | Weblog
写真がぼけぼけですが、札幌ドームの日ハムの試合見てきました。
イヤー、久々のサヨナラ試合でした。
歓喜の中の勝利は気持ちいいです。
41歳、木田投手頑張りましたよ、本当に!
明日も、ダルビッシュで勝ちにいきましょう!

さて、
世の中、ゴールデンウィークです。
北海道は寒いけど、それでも天候はそう悪くないようです。しかし、桜の開花は無理でしょう。

牛にとって、「滑走」は時として命取りになります。
滑走して転倒することで、「股関節脱臼」「内転筋断裂」「十字靭帯断裂」「膝蓋骨脱臼」になり、起立困難や起立不能になり牛としての価値を失うのです。牛は立てなくなるとそれば価値を失うことを意味します。

滑りやすいのは、最近増えてきたフリーストールや牛舎の通路のコンクリート床です。
このため、特にフリーストールでは床に滑り止めの切込みを入れたりしていますが、完全には防げません。

滑走、転倒事故は毎日数多く発生しています。
嫌というほど見ていますが、牛はさぞかし自分でも情けなく感じているのかと変に想像しています。起立不能となり体は元気なのに立てないもどかしさから、肢をバタつかせる牛もいます。吊起で何とか立ち上がりそのまま治癒にいたる場合もあるのですが。

人でも北海道の冬道で転倒して骨折を契機に車椅子生活になる方も多いですね。
牛と比較するのは失礼ですが、人は不自由があっても「生きてこそ・・・」です。
でも、老人にとっても転倒は絶対避けたいことですね。

私も多少からだが弱くても「足腰」だけは鍛えて、転倒防止に努めたいものです。
犬にもグルコサミン与えて鍛えて?ます。庭で2人?でおっかけっこしてるんですがね・・・


犬の改良

2010年04月29日 | 動物一般
ミックス犬の流行りがあるのでしょうか?
ミニュチュアダッフンド・チワワを見ましたが、顔はチワワで鼻や顎がMIXされて所謂「カケス口」になっていました。
かわいいのですが、今後の障害が心配です。
現実、その犬はカケス口で犬歯の乳歯が残痕していました。

乳歯が残りますと永久歯との間に歯石が溜まりやすく、なるべく早く抜歯したほうがいいですね。
乳歯の歯根は長く細く、吸収の初期に脱灰されているのでエレベーターでしつかり乳歯の周りを離断しておかないと、折れやすいのです。

ミックス犬はどういう先天的障害をもつかもわかりませんので、育成が難しいと思います。
ミックス犬も改良と繁殖を繰り返していけば新たな犬種になるのでしょうがね。

ブルドックも改良に長い歴史をかけてきましたが、独特の外見で人気の高い「ブルドッグ」にスポットを当てている。余程の犬好きでなければあまり知られていませんが、ブルドッグは帝王切開でしか出産が出来ないという重い宿命を持った犬です。人間が求める品種を生み出すために800年の歳月をかけて選び抜かれた個体の交配によって作り変えられてきた結果、現在のような姿を持って生まれてくることとなったブルドッグですが、改良当初は闘犬として求められ、その後は愛玩動物としてより外見にこだわって作り変えられてきた犬です。。自然発生では生まれなかったであろう犬は、生物としては脆弱な点を多く持つ事になってしまい、飼い犬として育てる際にも夏場の温度管理、運動をさせすぎてはいけないなど様々な注意が必要で、生物として決定的な弱点は自力で出産が出来ないという点です。

改良は難しく、人間の都合によるところも多く考えさせられる問題ですね。

消毒はしない

2010年04月28日 | 動物医療
今日は札幌でも小雪が降っていました。まあ、内地的には吹雪でしょうか。
北海道ではゴールデンウィークでも雪が降ることがあるのでさして驚きませんが、さすがに寒い!帯広地方は「大雪警報」がでていました。
「桜」どころではありません。

以前に消毒のことを書きましたが、改めて「創傷に消毒はしない」ということで書きましょう。

古代から創傷の治療には根拠のない治療が行なわれてきたようで、極端な例では「動物のウ○チ」を無ると言うものもあったようです。
16世紀では銃創には沸騰した油で処置するのが常識だったそうですが、当然炎症や疼痛が激化します。そんな時代に、さすがパスツールさん、卵白、バラ油、テレピン油で処置するのがいいことは発見していたそうです。

そして今日、ほんの10年位前まで「傷は消毒して乾燥させる」との論理が正当というのが主流でした。今でもそれを信じている方がいるかもしれません。
今の考えは消毒はかえって毒であり、汚染された箇所は水道水や生理食塩水で洗い流すのがベストです。
消毒はご法度です。いまどきそれを知らない獣医師は・・・・・

会報「ぼらわん」2

2010年04月27日 | アニマルセラピー
梅はほころびさえ見えず、更に明日は雪の地方もりそうな北海道!
一体どうなっているのか?寒いです。春はどこでしょう・・・

会報の「ぼらわん」が届いたので、読ませていただいてますが、登録セラピー犬の種類では以下のような特徴があります。
(1)かつて、最大数を誇っていたゴールデンレトリバーはここ数年20頭前後から動かない。
(2)代わって増えたのはラブラドールレトリバーで圧倒的に多い(30%以上を占める)
(3)ミニュチュアダックスは10年前の2倍となった(10頭)。
(4)ヨークシャーテリアやシーズー等の小型犬が非常に増えた。
(5)コーギーは激減した・・・(うちもコーギーですがセラピー犬になれません・・とほほ)。

報告書を読むとその時々の情景も分かりいいなぁと思います。
その一方で現在の様式だと、活動の様子や雰囲気はよく分かるのですが、活動が適正に行なわれているかの記録と言う面では不足する部分が多々ある気がします。
現在、活動が適正になっているかの、チェックもできる様式を検討しています。チェックとうとなにか堅苦しく感じますが、事故を予防するためには一定程度しかたないのかなぁと思いつつ、思案中・・・

友人から60年代後半から70年代までの邦楽洋楽まぜた膨大な数のCDを頂いた。
20枚くらいあるのですが・・・イヤー懐かしい!
モンキーズから始まり、ビージーズ、ママス&パパス、ジリオラ・チンクエッテイ、ダニエル・ビダル、レターメンの涙のくちづけとか・・・まだ60年代しか聞いてませんが・・・これが小学校から中学校くらいの年に聞いてたものかと感慨深く、当時の感情や気持ちが想いだされます。

会報「ぼらわん」

2010年04月26日 | アニマルセラピー
NPO北海道ボランティアドッグの会の会報、第14号が届いた。「ぼらわん」と言います。
毎回、隅から隅まで読んでいる。
貴重な記録であり、このような会報自体、アニマルセラピー団体でもあまりないのでないか?
記録しても貴重ですし、毎回アニマルセラピーに関するいろんな記事がある。

記録の面では
活動施設数    42所
延べ活動頭数 2100頭(一回平均活動頭数5.25頭)
延べ活動回数  400回
イベント     20回

実績は増え続けています。
一回平均活動頭数5.25頭は嬉しいですね。前回の4回代から増えました。
イベントもかなり増えたけど・・・・・

内容はボチボチ照会しますが、T氏が掲載した「未確認飛行物体」は興味深い。
私はこれまで、3回遭遇しています。

その最大は高校2年の修学旅行のときです。
何故か、昼間にUFOの出現を予言してそのとおりなったのです。

某県の湖上空で多数のUFOを皆で発見しました。
巨大な母船も見えました。母船から小さなUFOが4つくらいの単位で出てきて、ジグザグ飛行をして、色も青、赤、オレンジなんかに変化していました。
見ているうちに膝ががくがくしたのを記憶しています。
僕の友人はUFOの中の宇宙人を見たと真剣に主張したこともあります。

こういう話題大好きです。

カラスが牛を襲う

2010年04月25日 | 動物一般
寒い日が続きます。北海道では春は寒いことがあるのでそんなに気になりませんが、それでも今年は異常に寒い。未だに雪が降ります。農作業も1週間くらい遅れているようです。梅の蕾さえまだまだ固いのです。今年の桜開花はゴールデンウィークに実現するんでしょうか?農作物の冷害が心配です。

熊にならぶ、獣による害に「鳥害」があります。カラスです。カラスは3月~6月かけて産卵~子育ての時期を向えるため、神経質のように思います。農場ではカラスが多く、時として威嚇されることがありますね。

農場にとっては、牛の配合飼料を食べられますし、糞にはサルモネラ菌が含まれていることがあり、厄介です。それよりも何より、子牛を襲ったり、弱った牛の柔らかいところを中心につついて、傷つけさらには肉を食べます。時に乳房をつつくのですが、牛の乳房には太い血管が表面にあるので、つつかれることは出血により「死」に直結します。実際、子牛が死んだり、親牛でさえ死に至ります。

そのため、いろいろな対策をしていますが、カラスは賢いのでなかなか防御できません。一番効果があるのはリアルなカラスの死体を付近にぶら下げることだそうです。実際見た事がありますが、かなり不気味で雰囲気は怖いです・・・・・

カラスは都会だけでなく、農場でも厄介な生き物です。

*エキノコックスの2次検査にまわした4例はいづれも「陰性」でほっとしました。
皆さんご心配をお掛けしました。


抗体マスク

2010年04月24日 | Weblog
今日は町内会の総会でした。
今回は何か準備が大変でした。
総会はいつものメンバーしか来ませんね。
若い人はまず来ません。来させようとする努力も必要かもしれませんが、まあ来ないでしょう。
先日の札幌のグループホームでは町内会とのつながり云々ありましたが、どうでしょうか?
町内会に加入していたら少しは違いがあったのか、ちゃんと検証する必要があると思います。妄想を描いてもしょうがないです。

我が、町内にも新規のグループホームができるので、社長さんらが総会に挨拶に来ていました。火災のこともあり、防火施設のことは特に説明してくれました。
入居希望者が総会出席者にもいましたが、入居には「認知症」でなくてはなりません・・・

季節はもう春になっているはずですが、異常に寒い。
最近は新型インフルエンザ対応の「抗体マスク」と言うものがありますね。

ダチョウに新型インフルエンザを投与して、抗体(ヘルパーT細胞)を作らせて、ダチョウが産んだ卵の卵黄から取り出した抗体を抽出して抗体フィルターを作りマスクにするものです。

抗体マスクは不織布3層で形成されています。 口元から、トップフィルター・静電フィルター・抗体フィルター(調湿性フィルター+保水層)です。
ウイルスの多くは、気道分泌物の小粒子に含まれて飛散します。
飛沫小粒子は、マスクの静電フィルターでトラップされ気道に入ることを阻止されます。そのマスク表面でトラップされたウイルスが危険であると言われています。


抗体フィルター面は、保水層が形成されています。保水層には驚くほど沢山の抗体があり、ウイルス(抗原)が近づくと瞬時に結合してウイルスをカットしてくれます。これを抗原抗体反応と言います。


トラップされたウイルスは、大半は乾燥して感染力を失います。
しかしウイルスが、乾燥して再浮遊したり、フィルターを通過して気道へ入り空気感染を引き起こす問題意識が最近高まっています。
マスク表面のウイルスとの接触感染も警告されています。抗原抗体反応によってウイルスのリスク低減になります。
抗体フィルター面は、保水層が形成されています。保水層には驚くほど沢山の抗体があり、ウイルス(抗原)が近づくと瞬時に結合してウイルスをカットしてくれます。これを抗原抗体反応と言います。
トラップされたウイルスは、大半は乾燥して感染力を失います。
しかしウイルスが、乾燥して再浮遊したり、フィルターを通過して気道へ入り空気感染を引き起こす問題意識が最近高まっています。
マスク表面のウイルスとの接触感染も警告されています。抗原抗体反応によってウイルスのリスク低減になります。

値段的には1枚300円くらいですから、まあそんなに高くないですね。

今後は薬局で販売でもされるのでしょうかね。

ハッチ

2010年04月22日 | 動物一般
ハッチと言っても、みなしごではありません。古いなぁ・・・・

もう大分古い記事になりましたが、おやじカンガルー「ハッチ」の話題です。
サンドバッグに抱きついたり、寝そべる姿が「おやじっぽい」と人気を集めた長野・須坂市動物園の雄のアカカンガルー「ハッチ」が、11月26日に老衰で死にました。9歳で、人間の70代に相当するということですが、まだ若いですよね。
長野県須坂市動物園のアカカンガルー、ハッチ(オス、当時9歳)の第6子が生まれたというニュースがありました。
 お相手のクララ(メス、6歳)が出産したのは昨年12月とみられ、袋から出るのは7月末。人間なら70歳代に相当するハッチが、死の直前まで子孫を残そうとしたということでしょう。
 クララの左下腹部にこぶし大の膨らみを見つけ、出産を確認したのは今年3月26日だそうで、逆算すると、昨年11月末に妊娠したことになるが、その時期に交尾は確認されていない。ところが専門家村田浩一・日本大生物資源科学部教授(58)(野生動物医学)によると、「カンガルーは袋の中に子がいる間にも受精する。ただし、受精卵は上の子が袋から出るまで着床せず、成長を抑えたまま子宮内を浮遊する。雨期と乾期のあるオーストラリアで、餌が少ない乾期を避けて子育てするため、妊娠と出産の時期を体内で調節する「着床遅延」という生理現象だ。カンガルーのほか、クマなどにも見られるという。」
クマの妊娠は、他の哺乳類と同じよう、オスとメスとが出会い交尾が行われることによって成立する。ただし、受精卵は胚の状態で子宮内で成長をほぼ休止し、越冬段階で母胎の栄養状態が良ければ子宮内膜に着床して成長するが、栄養状態が悪い場合には胚が流出(流産)する。このような現象を、胚が休眠し着床が遅れることから、胚の発育停止または着床遅延と呼んでいる。これと同じことがカンガルーで起きるのです。
同園によると、クララは昨年4月末に第5子のタッチ(オス)を出産後、まもなくハッチと交尾し、第6子の受精卵ができたとみられる。タッチが昨年11月8日に袋から出た後、この受精卵が着床し、妊娠したと考えられる。

いや、自然の智恵は凄いのものです。季節条件を判断して着床したり、流産する仕組みがあることを始めて知りました。

「ハッチ」も草葉の陰で喜んでいるでしょうか?

ホースセラピー

2010年04月21日 | Weblog
猫ってホントに狭い所に入りますよね。
こんな、10cmもないようなところに入り込むのは驚きです。

ホースセラピーに関する記事を見つけました。

「NPO法人・五色ホースクラブ(洲本市五色町)で約2年間、乗馬療法(ホースセラピー)を学んできた尼崎市の中学校教諭・中岡禎雄さん(45)が、日本障害者乗馬協会(明石市)の指導資格(ライディングマネジャー)を取得した。セラピーの計画・指導などができる資格で、「命の大切さをはじめ、馬との触れ合いで体感したことを子どもや同僚に伝えたい」と、障害を持つ生徒や不登校生の指導に生かしたい考えだ。
 尼崎市立成良中(生徒約420人)の技術科教諭の中岡さんは生徒指導を担当。人間関係が築けないなどして不登校になった生徒は毎年、20人を超えるという。
 そこで、2004年度から、県内や長野、福岡などの山々に巣箱を設け、週末には神戸・六甲山での「校外野鳥観察会」を行って生き物と接する機会をつくったところ、状況が改善した生徒もいた。
 08年3月には、周辺の山林に巣箱設置を依頼するため同クラブを訪問し、障害を持つ子どもたちが生き生きした表情で乗馬を楽しむ姿を見て、ホースセラピーの持つ可能性を知り、資格の取得を目指した。
 月に2回程度、顧問のサッカー部を指導後、車で約1時間半かけて五色町へ。乗馬者の介助をする「ヘルパー」や、馬の手綱を引く「リーダー」の各資格のほか、今年2月には念願のマネジャー資格を得た。問題行動のあった中学の女子生徒と同クラブまで一緒に行き、スタッフらと馬の世話などをする様子を見守ることで、生徒に「馬や人とつながっている」ことを気づかせることもできた。
 「馬とかかわる中で、相手の気持ちを知る前に、まず、『あなたを大切にしたい』という、自分の気持ちを伝えることが重要だと思うようになった」。反抗的な生徒に対し、ルールを守らせるために言葉で強制せず、スキンシップを図って生活や家庭に関する「本音」を聞き出すよう心掛ける。
 同僚らと昨秋、同中で馬とふれ合う交流会を開いた中岡さんは、「馬への興味を持つだけでなく、命の大切さを実感できる教育が目標」と語る。ホースセラピーの素晴らしさを他校の教諭らにも知ってもらうため、研修会を開く計画もある。(読売新聞)」

ホースセラピーはアニマルセラピーの原点のようなものです。
人馬一体となって触れ合うことでセラピー効果は大きいと思います。
馬を扱うことから普及には障害もありますが、歴史的にはホースセラピーが圧倒的に古いのです。それこそ帝政ローマ時代からあったと思います。

ただ、触れ合い易いことで言えば、犬が圧倒的に優位ですが、馬の温かみを感じながら毛の手入れしていたら一ころです。

札幌でも郊外でホースセラピーを試みている団体もありますが、まだ試行段階です。
個人的に将来目指したい分野ではありますが・・・・・



公務員獣医師が足りない!

2010年04月20日 | Weblog
家畜衛生に関する重要なニュースです。

「宮崎県畜産課は20日、同県都農町の農家が飼育している牛3頭がウイルス性感染症の口蹄疫に感染した疑いがあると発表した。感染が確認されれば、国内では2000年に同県と北海道で確認されて以来。
 農林水産省は感染拡大防止のため対策本部を設置し、牛肉の輸出を自主的に一時停止する措置を実施。県は農家が飼育中の牛16頭をすべて処分し、周辺に家畜の移動や搬出の制限区域を行なう」

北海道で発生したときのことを思いだしました。
十勝の牧場でしたが、大規模な所で法令殺も多く関係機関も大変だったと記憶しています。

このような事態のとき、最前線で活動するのが「公務員獣医師」です。
具体的には家畜衛生保健所がメインです。
しかしながらこの公務員獣医師が不足して、国会でも論議になるくらいなのです。
北海道でも圧倒的に足りない状況です。
別の記事を引用しますと、

「家畜の疾病予防や食肉検査などに当たる公務員獣医師が、全体の7割に当たる33道県で不足していることが、日本農業新聞の調べで分かった。食肉処理場で検査業務を担当する公衆衛生部門に不足が目立ち、牛海綿状脳症(BSE)全頭検査の継続への影響も心配されている。不足の原因は、就職先にペット向けの動物病院を選ぶ学生が増えているため。家畜の健康や食の安全確保に獣医師は欠かせない存在だけに、関係者は「獣医師確保が緊急の課題」と口をそろえる。
 調査は、都道府県の獣医担当部署に4月1日時点での医師数や募集の課題などを聞いた。(日本農業新聞)」

食の安全が叫ばれる中、安定した獣医師の確保が肝要であるのですが、足りない!
常に、定員を満たすことができないのです。
この不況の中、公務員希望者が増えているはずですが、この獣医師の業界では希望者が足りないのです。
要因はいろいろあるのでしょうけど、やはり小動物診療に行く学生が増えているからです。

農林大臣も・・・
農水大臣「指摘のとおり安全な畜産物の安定供給を確保するために産業動物獣医師や公務員獣医師が重要であるが、残念ながら10年前に比して、産業動物獣医師が11%減、公務員獣医師が4%減、一方、小動物獣医師が50数%増ている。平成18年に開催した獣医師の需給に関する検討会報告書 平成19年5月 獣医師の需給によるとこうした傾向は今後も続き、ますます不足する見通しである。修学資金10万円の給付等を行っているが、今後も援助の拡充を行いたい。」

こう述べていますが改善の目処はたっていないのでは。

北海道は財政困難で給与を引き下げていますので、余計に希望者が増えません。
それでも、一定の条件の中で調整手当てを実施していてそれなりの効果があったとは聞いていますが。採用も年齢制限はないも等しいのですが・・・

このままだと、食の安全がアブナイ状況です。
小動物にいくのが悪いとはいいません。
公務員獣医師の魅力を上げていく努力も必要なのかもしれません。
それは産業動物界も同様なのですが、中々妙案は簡単ではありません。