癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

アニマルセラピー犬に向く犬種は?

2006年02月27日 | アニマルセラピー
今日は一転寒いですよ、北海道は。昨日まで気温が高くて雨が降ってましたが、今朝急激に気温は低下しました。結果、スケートリンクのような歩道となり、みんな転びそうです。

さて
表題についてですが、セラピー犬に特にどの犬が向いているか否か、というのはないと思いますが、例えば最近飼育頭数が多い割りに少ないと感じるのは、ミニチュアダックスフントやシェルティ、チワワなんかでしょうか。それと日本犬は余りいないですね。矢張り、ゴールデンレトリバーやラブラドールレトリバーが多いですね。
しかし、犬種に関係なくその犬に適性があれば問題ありません。ボクサーのセラピー犬もいますよ。

セラピー犬に適した犬というのは簡単に言えば
(1)警戒心が強すぎない
(2)興奮性が強すぎない
(3)犬や人間に攻撃性がない
(4)服従性がある
(5)健康である

そして何より犬が活動にストレスを感じないことです。
せっかく犬に適性があってもストレスを我慢しながら活動することは犬にとって不幸なことだと考えています。
現在活動をしている犬でもストレスを感じて途中で活動場所を離れたがることもありますが、遠慮なく退避してもらっています。これは部屋が暑いことも大きな要因になっていることがあるからです。

仕事もストレスを感じる場合は避けられるといいんだけど・・・・。んなことできませんわね。

先輩との電話

2006年02月26日 | 学生時代
先日20年ぶりくらいに大学の1年先輩に電話をして久々に話をした。
その先輩は九州に在住なのですが、子供を道東のとある大学に受験させに、一緒に来道したのですが、僕は都合がつかず会うことはできません、ということを伝えるための電話をした訳です。

それにしても、はるばる九州から北海道の道東に?と思い先輩に「なんで道東なんですか?」(ここひとつしか受験しないそうです)と聞いたら「自分も北海道で大きく育ててもらったので息子にもそうさせてあげたい」とのこと。
イヤー素晴らしい。こういう考えは僕はできないですね。

僕らが学生のころは2年生(獣医は6年生)で好きな研究室に所属することができました。その基礎系の研究室は先輩も厳しそうな人もいなかったし、第一コンパが多くて楽しそうだ というのが選択の動機でしたね。

研究室に入ったら「新入生歓迎コンパ」とういのがありました。このコンパの日に向けて何故か先輩たちは同級の学生たちに「今日はよろしく」と声をかけています。まあ、多少具合の悪くなる生徒もいるだろうから、そのときのヘルプかくらい
に思っていました。

結果はむむ・・・想像を超えるものでした。決して強制されて飲んだ訳でないのですが、宴会場は何せ野外。森があり、小川もある。何か飲めチャウんですよ。
しまいにゃ、小川のおたまじゃくしを踊り飲みしてました。
僕も歩行困難となりましたが、車で先輩の同級の人たちが頃良いころに大挙して迎えに来てくれました。そして収容場所(手術室でしたが)に近づくと「手際よく?」今は懐かしい「リアカー」に数人ずつ乗せて、死体のように手術室のマット(大動物が横たわるのに使ってました)に寝せてくれるのです。これだと吐いても安心みたいな・・・・。僕は程なく覚醒し、教室に退避しました。そばでは先輩達が温かく?横たわった後輩を見守っています。

壮観でしたね。数少ない女子はさすがに理性を持っていたので皆元気。
まあ、今はこんなコンパはありません。第一、大学がこのようなコンパというか、学内の飲酒は絶対禁止ですからね。昔話ですよ。それに今はそんなことする学生はいませんね。

こんなことを先輩と電話で話をしながら思い出しました。ほんの逸話の一例でした。懐かしいですね。
そのとき、教室に退避した僕はどうしたか? 
また歩行困難となり朝まで実験台で寝てました。首が痛えみたいな

また、くっだらない話しでm(。-_-。)m ゴメンなさい。次回は少し真面目に。

アニマルセラピーの主な活動場所は?

2006年02月26日 | アニマルセラピー
今日の北海道は暖かいですが荒れ模様です。春の嵐とは言わないけど雨が降るようです。
天気も悪いので、午前一番に水泳に行ってきました。水泳も以前から趣味で職場の仲間とマスターズの競泳会に出場したこともあります。リレー3位でした。・・・但し3チーム中で。でもちゃんと銅メダルくれましたよ。
さて、
アニマルセラピーの活動場所にはどのような場所があるかご存知ですか。
北海道ボランティアドッグの会では70%が老人介護施設、15%がグループホーム残りは病院等です。
このように、活動場所は老人や病人が多い場所ですから、犬をつれて訪問するには相当配慮しなければなりません。現に受け入れ施設でセラピーにおいて最も心配な事項は犬の毛によるアレルギーや感染症、衛生に関することです。

そのため、当会では犬の犬体検査は毎年受けることを義務付けしています。一般健康検査のほか内外寄生虫検査、そして「各種細菌学的および血清学的検査」ではエキノコックス・レプトスピラ感染症・キャンピロバクター感染症・ブルセラ症・サルモネラ症・パスツレラ感染症・エルシニア感染症・Q熱・ぶどう球菌症を採血等サンプリングで検査します。

また活動にあたっては、ボランティア自身にも風邪やインフルエンザの症状が少しでもある場合は当然参加を見合わせることとしている。

また、活動場所が病院の場合、特定の治療を受けている患者さんは臭いに敏感になる場合があって、犬の香水やシャンプー直後は避けるように注意していますし、認知症の方に対しても、その方の前でうっかり犬を叱ったりした場合にその日の夜に思い出して不安になるような場合もある、と施設の方の教えていただいた場合もあります。

一見犬を連れて皆さんと楽しく触れ合うことだけで単純な活動に見えて、実際は結構奥深いものだということを知っていただければ有難いです。

ご存知ですか? ペットと牛の個体識別のこと

2006年02月25日 | 動物一般
ホントよかったですね。荒川選手のフィギア金メダル。曲がよかったと思います。
プッチーニの歌劇「トゥーランドット」は僕も大好きな曲です。中でも「誰も寝てはならぬ」は有名な第3幕部分。舞台は中国ですし、なんとなくアジアっぽいところがいい。あの旋律は優雅かつ切ないラインがあり本当にいいです。ちなみに、日本では一般の方はあまり耳にしたことは少ないと思います。しかし、吹奏楽の世界では人気No1と言っても過言でないでしょう。ちなみに僕は吹奏楽オタクに近いです(多趣味でして

それはそれとして、僕は今は農業団体に所属しているので牛の個体識別には特に関心があります。平成15年に制定された牛の個体識別に関する法律が定められて、生年月日、品種、飼養場所、飼養者、性別などが10桁の番号で登録されて耳標に記載されます。この耳標は牛が生まれたら農家の方により即装着されます。
そしてその番号は情報を扱うセンターに報告され、誰でも照会して知ることができます。この番号がないと牛さんはどうにもなりません。日本はBSEの発生を受けて畜産物の安全性確保のため法律化して徹底を図っています。そんなんで動物の個体管理に興味があります。

ではペットの世界はどうか。海外で過ごした犬などのペットはマイクロチップ(以下MC )を装着することで国の検疫センターから個体管理されます。これは狂犬病の予防等が目的です。MCは生体に優しい素材で覆われたコンデンサー付きの情報チップと思ってください。大きさは直径2mmくらいで長さは概ね10mm強です。
専用の注射器のようなもので皮下に簡単に埋め込むことができます。

しかし、国内の犬にこのMCを装着している犬は極少数で1%未満だと言われています。犬が迷子になったりして保護される動物管理センターでは装着される場合もあるようですが、全体では本当に少数のようです。獣医師会などの法人団体も着手したばかりで普及はこれからのようです。知られていないのと、MCやこれを読み取るリーダー(読み取り器具)がまだ動物病院でも十分用意されていないのも原因でしょうが、少しずつ努力して普及してきていると思います。MCがあることで、万一犬が迷子になったときの所有者情報になりますし、動物管理センターではリーダーがあるはずですから、連絡がスムースになると思います。
ちなみに、チップの注入料金は動物病院で4,5千円かかり別に情報センター登録に1000円かかるようです。でも犬の登録鑑札代わりにならない点が難点ダナー。もう少しいろんな利点がないと普及は難しいかなと感じています。

ちなみに僕は管理されることが嫌いです

アニマルセラピーの効果

2006年02月24日 | アニマルセラピー
アニマルセラピーの効果についてはいろいろあると思いますが、一般的には
(1)気分転換になる
(2)会話が増える
(3)入所者が明るくなる
などがあると思います。その他、書物では体調が良くなる、夜よく眠れるなどの効果が記載されていますが、実際はそこまで効果があるか否かは判断が難しいです。

しかし、活動を通じて感じるのは普段見慣れている職員や家族としては信じられないほどに表情が豊になり、動かない手足を動かし、さらには声を発するようになるようです。
寝ていてほとんど会話も成立しないような方も、イキナリ覚醒し犬に触れて、ニッコリ笑うというようなことは活動で日常的に経験します。
そのような時には、活動していてほんとうに良かったと実感するのです。
そして犬という動物のもつ可能性に驚かされます。

副次的効果として訪問させていただいている施設職員の方も本当に喜び、職員さんも癒されているようです。

ボランティアの方はほとんど女性ですし、僕もきれいな方に癒されちゃったりなんかして・・・ いやいや活動の動機は純粋ですぞー

もう1題 動物病院のベンチャー化

2006年02月23日 | 動物医療
動物病院のベンチャー化
動物病院はまだまだ、個人病院なんですが最近は企業化も進んでいます。
獣医師は卒業して大学でさらに研修を積む人もいますが、やはり一定程度収入を得ながら病院で研修しつつ勤務しています。経験者はそれなりに優遇されこともありますが、駆け出しや研修病院を変えているうちは本当に収入が少ないのです(どこかの白い巨塔がある世界と似ている)。
年間1000名が獣医師の国家試験を受けて獣医師の免許を取得するのですが、本当に大変です。はっきりいって成績(僕の時代は別として)もよくないとダメでしょうが、お金もかかる。国立も今は授業料高いし、しかも6年間で教科書とかやたら高い!
それで卒業して収入が低けりゃやんなっちゃいますね。

そんなんで、企業化(グループ系列化)して大きくなり、経営基盤が大きな組織になれば獣医師の雇用安定に繋がるというわけです。実際「アテナ」という系列病院が全国展開されてきています。

まあいい話だと思います。獣医師の社会的地位はもっとあっていい(偉いという意味でなく)。BSEの検査しているのも獣医師だし、保健所にもいますし、社会的貢献は大きいと自負しています。そのわりに地位が低いとも感じています。
でも既存の動物病院もあるし、その辺が微妙。同業者を圧迫もしてほしくない。獣医師はわりと仲間意識が強いと思います。狭い世界ですから。

系列化か でもやっぱり社長がいいのかな? なんて考えていると病院の人事管理で苦しんでいる同級生の顔が浮かんできます。みんないい加減だったのにしっかりりっぱになっちゃって!

犬のこまった行動

2006年02月23日 | アニマルセラピー

イヤー北海道にも春が来たかと思うと今日はさぶい。
所用で帯広に行ってきました。ここ数日濃霧がかかるようです。そんでもって、寒くなるので樹氷みたいになるんです。写真掲載します。

それはそうとして、アニマルセラピーに関わるなかでも最近話題になるのが犬の問題行動です。大変飼い主さまの関心が高くなってきて、最近では専門外来を設ける大学病院もありますし、個人病院でも専門科をもつところも出てきました。

これは、アニマルセラピーを通じても学んだことですが、人間と動物(犬)が室内で一緒に暮らし、犬の社会性が以前より求められたり、人間の都合もあり、以前より犬の行動が問題と捉えられてきた結果だと思いますね。
日本はそういう犬の社会性に関する知識や対策がヨーロッパのようなペットとして犬の飼い方が成熟した国と比べるとまだまだなのかもしれません。僕も10年以上前ですがドイツで1ヶ月ほど大学で勉強させていただいていたとき、犬が大変社会に溶け込んで驚いた記憶があります。
僕が参加している北海道ボランティアドッグの会に登録している犬はおとなしく、セラピーに適した犬を検査で選ばせていただいています。しかし、飼い主さんはそのような犬にも「問題行動」と捕らえる行動があるようです。このように、人によっては問題と捉える視点が異なることが難しい面ですね。

人間と動物との関係をもっと研究、勉強して犬の社会性にもっと気をつける必要性が出てきたんですね。
ちなみに家のワンは訓練師の方に「社会性が余りないようです」と言われたことがあります。ショックでした・・・ だって犬は飼い主に似るって
ううううまだまだ勉強だ

皆さんどんな動物飼ってますか?

2006年02月21日 | 動物一般

僕は鳥が好きなんですよ。
で犬以外にコザクラインコを飼っているんですが、

凄い凶暴
なんです。とにかく噛む、叫ぶ(ウザイ)、隙を見ては逃げる。
せきせいインコをずっと飼っていて、3年前に今の子を迎えタンですが、いやはやなんとも。
でもこの手の鳥はどっこいどっこいみたいです。飼って見ないと分かりませんね。

ちなみに今まで、ハムスター、ミドリガメ、金魚、ムシキングいやクワガタなんかも飼ってましたし、学生時代は研究室で変わった牛の世話なんかしてました、心臓が首にあったり・・・・ギク・・  これはまた今度に・・・・・


NPO北海道ボランティアドッグの会の仕組み

2006年02月21日 | アニマルセラピー
今日は大変暖かでした。
北海道もどんどん雪解けが進みますね。やっと。この時期天気予報みて朝雪が積もってそうなら早起きしようと緊張しますもんね。

僕が所属する北海道ボランティアドッグの会
http://www.volunteer-dog.com/
では
(1)レスキュー部門
(2)セラピー部門

がありまして、それぞれ委員長がいます。これがトップです。
セラピー部門では、その下に地区を担当する地区リーダーが10名ほど(会員10名程度管轄)いて
さらに各施設(全道36ヶ所)を担当する会員が存在して連携をとりながら、予定表に基づき、参加会員のとりまとめや連絡、連携をして活動しています。

定期的に役員会を開催して、活動方針や計画、立案を行っています。
皆さん本業をもってボランティアでやっているのでほんと大変ですけどね。充実しています。
まあ、詳しいことはホームページを見てください。
4月1日には犬の適性検査(新規登録)を予定してますので、北海道の方どうぞよろしくお願いします。<(_ _)>
ホームページに近々適性検査のお知らせをします。
もちろんこのブログでも紹介します。

適性検査を行って犬を登録している団体は数少ないと思いますし、独自の試験を行っています。これについては次回・・・




動物医療情報・・・・って標題かたいかい?

2006年02月20日 | 動物医療
業務上、獣医師会の年1回総会ってやつにでてるんですが(まあ、年一回はねえ)
そこで話題になりやすいのが狂犬病の予防接種率は今一歩という話題です。
どうもここ数年、犬の数は増えているはずなのに、接種率が伸びないですよー。


狂犬病清浄国と呼ばれている国は、日本、台湾、シンガポール、ハワイ、英国、オーストラリアなと極少数なのご存知ですか。
もっと言えばお隣韓国では一度根絶したはずなのに、再度1998年再度発生。北朝鮮国境付近が発生源なんて思ってます。中国に至っては年間約2000名位の死者がでていて、しかも増えているらしい。

日本では1957年以来発生がないのですが、これも狂犬病予防法を制定して予防してきた成果なんです。接種率が下がるとヤバイですよ。
「しばらくでていないんだから平気ですよ」なんていう獣医師がいないことを祈ってます・・・。居るわけないですよね。

先日脱走した北海道犬に久々にオケツを噛まれて、必要性を急に力説したくなりました。痛かった。ジーパンに穴あいたし
皆さんリードはしっかり持ちましょう!