癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

血尿

2014年06月30日 | 東洋医学
更新が遅い。
6月は結構忙しくあまり更新できませんでした。
まあできないこともないのですが、落ち着いて記事が書けません。
忙しいことを口実にはしたくないのですが。

血尿はよく遭遇する疾患ですが、ステロイドで血尿になることもあるようです。
経験的に理由はわかりませんがあるようです。
私はほとんど使いませんがどうしても投与してほしいと言われることもありますが、そういうときに限って血尿になったりします。
やはり必要な薬剤でしょうができるだけ使いたくないです。

皮膚病やヘルニアの治療ではまずステロイドは使いません。
意地でも使いたくないのですが、最小限使うことも必要なのかもしれません。

注射のステロイドはかれこれ2ヶ月くらい使ってませんが。

むくみに皮内鍼

2014年06月23日 | 東洋医学
昨日は東京で鍼灸の研修でした。
梅雨の東京を満喫しました?蒸し暑いのって体に悪い。

この2週間北海道も蝦夷梅雨でしたが、「下痢」の患者さんが続出しました。
やはり、体に湿がたまり下痢を起こすものと思われます。
今日から下痢の子は減りましたね。

写真は乳び胸で後肢の腫れが引かない子でした。
利尿剤を使い続けても引かなかったそうです。
触診すると、そば粉を練ったような感じで押すと戻りません。

そこで、写真ではわかりにくいですが「皮内鍼」を行ったところその日から腫れはほとんど引いたそうです。
大変喜んでもらえました。
腫れたときの写真を撮っていれば良かったのですが!

むくみは皮内鍼がいいですね。

胃拡張

2014年06月13日 | 東洋医学
本日先に掲載した「腫瘍が縮小」した犬の治療をしましたが、更に縮小し、内部にあった小さなこぶ状の物が5つの小豆の大きさまで小さくなりほどんどわからなくなりました。大変うれしいです。このまま完全に消失するのではないでしょうか。
ところで訂正です。紹介した犬の犬種はフレンチブルでなくボストンテリアであり年齢も11歳でなく13歳の誤りです。
以前にもフレンチブルで腫瘍が小さくなった事例と混同しました。お詫び訂正いたします。

さて、先日は嘔吐、下痢で腹痛で腹囲膨満の子が来院。夜中に夜間救急病院に行かれて、当院に日中きました。
嘔吐はセレニアというお薬で止まってましたが腹囲膨満があります。
再度レントゲンで確認したところ胃が拡張。
で心持簡単な鍼灸で胃のツボをおしてエコー検査のため仰向けにして毛刈りとかセッテンイングしていざ検査となりましたが、拡張したはずの胃が拡張していない!
どう見てもしていない。
下部消化管も閉塞した様子はなく・・・・・

起こしてみるとなんか、顔がすっきりしてました。まあ元気な感じ、元気オーラが!
何でしょうこれ!

胃の拡張なので体位移動などでスッとガスが抜けたのでしょうか?
最悪留置針でガス抜きを考えていたので、しなくてよさそう!
「とにかくよかった!」

ひよっとして、軽く胃捻転の特効穴「梁丘」と消化器のツボ「足三里」を押さえたせいかも???

腫瘍の鍼灸治療

2014年06月04日 | 東洋医学
前回紹介させていただいた腫瘍が大幅に縮小した例はどのような治療過程であったか簡単に紹介させてください。

初診時は体重は7.5kgで削痩傾向で被毛粗、元気なく、かなり体の「冷え」がありました。
これは、ステロイド等の影響と考え、とにかく温煦作用のある鍼灸治療とオゾン療法、光温熱治療が必要と考え治療を開始。
初回の治療で腫瘍はやや縮小しました。

しかし、治療の過程で腫瘍は再び増大傾向に転じましたので、漢方薬も併用しました。
体調がよくなり、体が温かくなり食欲が増して体重もどんどん増えて、いまは10kgを超えました。

その間、途中まで併用したステロイドは早い段階でやめ東洋医学的治療で進めました。

転機は4月下旬からの腫瘍周囲の火鍼とお灸だと考えています。
このころから腫瘍が軟化しだしました。
腫瘍の周囲に対する火鍼はやや勇気が入りましたが、信念をもって治療。

東洋医学的に腫瘍は「瘀血」なのでそれを取り除くため、つぼは三陰交、膈兪を免疫を高めるために足三里、手三里を、面口の腫瘍なので合谷等を使いました。

オゾンの注腸治療と光温熱治療も併用しました。

腫瘍は大きくなる一方でしたが、どこかで止まり縮小することを信じて治療を継続し飼い主さんもよく理解していただき辛抱強く通院してくれました。

今はまだ縮小進行中でどこまで続き、維持できるかが今後の目標になります。

なぜこんなに小さくなったが考察が必要ですが、吸収されて小さくなったことは事実。
他の症例があれば応用できる自信が私にとって大きな収穫です。

後は、患者さんの辛抱にただただ感謝です。

鍼灸で腫瘍消失

2014年06月02日 | 東洋医学
こんなこともあるものだと自分でも驚いています。

写真は2月頃のもので、右頬部に巨大腫瘍があります。
手術、抗癌剤も行いましたが、抗がん剤治療の初期段階で「てんかん」を起こすようになり、当院に来院。
兎に角、治療の過程で全身状態が悪化して体重も減ったので改善してほしいとのことでした。
腫瘍は再発したものなのでできれば少しでも小さくなってほしいが、全身状態の改善だけでもいいとのこと。

当初は写真より小さかったのですが、治療の過程で徐々に大きくなっていきました。
食べ物も端からこぼれるくらいでした。

反面全身状態は鍼灸とオゾン療法で改善し、食欲が増して体重も増えていきました。
様々な方法で腫瘍の縮小を促す治療もしていきましたが大きくなるばかり。
結果がでないことに多少の焦りを感じていた数週間前に腫瘍が小さくなった感触がありました。
「今後小さくはなるかも」と患者さんにお伝えしましたが、その2週間後



とこんな風に腫瘍が劇的に小さくなっていました。
全く信じられない気持ちとともに、鳥肌が立つくらい嬉しかったです。
あり得ないような腫瘍の縮小!
薬剤は一切使っておらず、漢方薬くらいです。
あとは当然、鍼灸とオゾン療法、それと光温熱治療です。

大体、1~2週間間隔で15回の治療です。
先日も診療しましたが、さらに縮小していました。
芯のようなものは残っていますが言わなければ腫瘍があることがわからないくらいです。

破裂したわけでもなく、日に日に小さくなったようです。
固い悪性腫瘍でしたが、治療の過程で軟化が始まり、吸収されたようです。

何故このように縮小したかが今後の考察、検証しますが正直「ありえない」と感じます。
でも起きた。

これからも治療を継続して完全なる消失を目指します。
めげずに通院してくださった患者さんのおかげです。

フレンチブル オス 11歳。
飼い主さんの了承を得て掲載。