癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

M.ジャクソン

2009年10月31日 | Weblog
日高で撮ったミニュチュアホースです。
世界最小のウマで体高は低いほど価値が高いとされており、70cm以下の個体も存在します。子供用の乗馬にも使えず、主な用途はパレードかペットだそうえす。原産地アメリカでは、居間で飼う人もいるようですが無理がありますねでせめて庭にしてほしい。。原種はアルゼンチン原産のファラベラ(Falabella)というウマだそうです。

今晩、M.ジャクソンの話題の映画This is it.を見てきました。
いや、改めて彼の非凡な才能に驚きましたが、ダンサーも凄かった。
女性のギタリストもよかったですね。

たった、2週間しか上映しないそうですが、お勧めです!

輸血

2009年10月30日 | Weblog
日高地方に行ってきました。
気温は意外と高く、気持ちのいい日でした。
しかし、夕方は急に気温が下がり週末は北海道は初雪のようです。

今、大鐘稔彦氏の小説を読んでいますが、彼の小説には所謂「輸血拒否」の事例がよく出てきます。
ある宗教の、教義上のことで輸血ができなく、その結果死者もでて社会問題になったことがあります。メジャーな手術ではどうしても出血量が多くなると死の危険に晒されるのです。その人のHb(ヘモグロビン)の状態にもよりますが、血液量の3分の1を失うと死に晒されます。しかし大きな手術だと1500cc以上の出血は考えられますし、2000ccにも及ぶこともあるでしょう。

最近では電気メスとかレーザーメスで出血が少なく済むことも多くなってきましたが、それでも消化器系の手術、特に肝臓などのオペはかなりの出血をしますから、輸血を拒否されるとかなり厳しいでしょう。
恐らく作者は実際そのような事例に遭遇したことがあるのだと思います。

それはともかく、そのような事例に対処する治療方法まあるようです。

貯血式自己血輸血
あらかじめ手術の前に患者さんから血液を採血し、貯えておいて、手術の時に戻す方法で、最もよく行われる方法です。
 
希釈式自己血輸血
通常体の血液には余力があり、手術で麻酔がかけられてから、この余力の部分の血液を採血して貯めておき、代わりに採血量に見合った血漿増量剤を点滴して血液を薄めます。手術中には“薄い血液”を出血させ、輸血が必要になったときに、手術のはじめに採血した自分の血液を輸血する方法です。
 
術中回収式自己血輸血
手術中に出血した血液を吸引回収し、生理食塩水で洗浄、きれいになった赤血球を戻す方法です。ただし、短時間に大量の血液が出血するような場合(心臓・血管系の手術など)に行います。
 
輸血に変わる薬剤投与
輸血に変わる薬剤等の治療法がある場合は、輸血以外の治療を行い、場合によっては、輸血をしないで経過を観察致します。

輸血を拒否する合理的理由もないことはないのだと思います。
つまり、最近ではエイズやB型感染のこともあり、信じていつ方は「これこそその理由」となるのでしょう。

信者に説いても「信じている」のですから余り効果はないのでしょうね。
僕自身は個々人の信条ですから本人の自由だと思います。
しかし、その子供となるとどうか・・・・・・・

大鐘稔彦氏の小説にも書いてありましたが、輸血拒否は「踏み絵」みたいなものなのでしょうか?命に関ることなら踏み絵を踏んでも許される気がしますが、どうでしょう。

ハチ

2009年10月29日 | 動物一般
忠犬ハチである。
最近、ハリウッド映画にもなった。

私は犬が絡んだ映画は決して観ません。
なぜなら、必ず泣いてしまうからです。
だめなんです、涙腺が開きまくりになるのです。

「忠犬ハチ公(ちゅうけんハチこう、1923年(大正12年)11月10日(12月16日説もある ) - 1935年(昭和10年)3月8日)、ハチは、秋田県大館市出身の秋田犬。

飼い主が亡くなった後も駅前で帰りを待ち続けた「忠犬」として有名になった。」
以上が抜粋ですが、主人の生前も死後も毎日のように渋谷駅に現れる本当の理由は、駅前の屋台の焼き鳥屋から貰えるエサが目当てだったという説があるそうですが、ロマンのないことを言ってはいけません。

実際毎日来る理由は焼き鳥だけでは説明できないようです。
最初の飼い主は突然死したわけですが、ハチは以前の飼い主が出かけて帰る時間帯に現われたそうですし、飼い主がいつも通っていた改札の前にいたそうです。

しかも、焼き鳥をもらえるようになったのは、朝日新聞に紹介記事がでてしばらくしてからであり、それまでの7年間も毎日あらわれ、ときに虐待されもしたそうです。

最終的には11歳くらいでフィラリアで死亡したといわれています。
写真は今も残る、剥製です。
晩年は左耳が垂れていたみたいですが、なぜでしょうかね。

映画「ハチ」、絶対に観れません。

麻酔看護士

2009年10月28日 | Weblog
日に日に秋が深くなってきます。
週間予報では北海道では11月3日くらいが「初雪」かもしれません。

外科系の読み物をよく読みますが、麻酔の重要性は大変認識しているつもりです。
外科の医師も不足するのでしょうが、麻酔医の不足も言われています。

麻酔医が常勤している病院は少ないといわれています。
これは常勤ですと、仕事がきつい割りに報酬が少ないし、医師の仕事として地味と見られているからでしょうか。

常勤に対してフリー麻酔医といって、病院に属さず、麻酔医として働く形態も増えているようです。1日の報酬もかなり高額になることもあるようです。

昔は外科医が自分で麻酔をかけて手術していたのですが、近年は分業化して麻酔医が麻酔をかけて外科医は手術の集中するのが当たり前になってきています。それくらい、麻酔は技術的に高度な判断と処置を伴うものだと思います。

しかし、麻酔医の不足が常在かすると、米国のように「麻酔看護士」制度が検討されたり、とか臨床工学士や薬剤師の活用も検討されてきているようです。
これも考え物です。一部を任せるというものでしょうけど、慎重に考えた方がいいでしょう。外科手術の成功は半分は麻酔の技量に寄るところがあるとさえ考えます。

手術の縁の下の力持ち的な存在の麻酔医を育成してきくことが必要だと思います。

慶応大獣医学部

2009年10月27日 | Weblog
うちのコーギーは写真が嫌いで、写真を撮るときは大抵浮かない顔をします・・・

獣医師会の名簿を見ていて極まれに、慶応の獣医専門学校卒業という方がいます。
最近では慶応の薬学部ができましたが、いわば昔は「獣医学部」もあったといういうことです。調べると、極短期間しかなかった非常に貴重な存在だったようです。たった3期で終わっています。

「この獣医畜産専門学校は初め大学農学部設置の予定で準備されたが、政府の戦時下文教政策の転換によって、大学ではなく農業専門学校に短縮され、さらに獣医師養成の機関にその目的を変更された経緯があった。しかし同年夏には、将来農業方面で指導的人材を養成するべく、農業研究所を開設して農業研究の充実に意欲を示していた。

ところが開校後戦局は苛烈さを増し、教育環境は一変して生徒に学業に専念することを許さず、20年に2期生が入学するころは、空襲も激化し理科学生の特権であった徴兵猶予の特典も失われ、入営・入隊する生徒も現われた。

20年4月の空襲の際は幸いたいした被害はなかったが、戦後は連合軍により日吉地区が接収されたため、急遽川崎市蟹ケ谷にある旧海軍の通信隊の施設を利用し、10月に移転して授業を再開した。

この蟹ケ谷で3期生を迎え、3学年全員が揃ったところで、ようやく学校としての体裁も整い、平和な学園生活に戻った若者の生活が始まった。そこは日吉駅からドロンコ道を小1時間、イモとムギの畑に囲まれた木造兵舎で、目立つものは巨大な鉄塔だけという環境ではあったが、600名の若者にはそれは桃源郷であった。

1期生76名は、22年7月この蟹ケ谷から巣立って、晴れて獣医師の資格を得、慶應義塾は初めて獣医師の塾員を迎え容れたのである。

その後同年12月、塾員松永安左ェ門の寄付になる埼玉県志木の地に移転し、4万5000坪(15万平方メートル)の広大な敷地で充実した実験実習が行われていた。しかし戦後の教育制度の改革により22年から生徒募集を停止し、24年3月3期生の卒業をもって廃校し、農業高校に転換した。獣畜専の卒業生は356名、うち6分の1は獣医師として社会に貢献している。彼らの同窓会は「蟹ケ谷三田会」と称している。」

以上、抜粋ですが現実慶応卒の獣医師がいること事体何か不思議な感じさえあります。他の私大でも獣医学部創設のうわさは出ますが、実現には至っていません。

コーギーの群れは憧れ

2009年10月26日 | 動物一般
今朝、散歩に行ったら、立て続けにコーギーと出会いました。
家の近所はやけにコーギーが多いのです。

英国のエリザベス女王は現在、14頭の犬を飼っていてそのうち、
コーギーを7頭飼っていて
エマ(Emma)
リネット(Linnet)
ラッシュ(Rush)
ミニー(Minnie)
モンティ(Monty)
ウィロウ(Willow)
ホリー(Holly)
となずけているそうです。

女王の犬好きは有名で、コーギーも確か父親からプレゼントされたことから始まったみたいです。

コーギーは群れで飼うと大変可愛く、群れで走る姿を生で見たくてしょうがありません。もともと、コーギーを群れで飼いたい希望があったのですが、諦めました。あの運動量で何匹も飼っていたらどんなに大変か・・・・・・

外科医

2009年10月25日 | Weblog
写真の本の大鐘さんは元々外科医で今は淡路島で僻地医療に従事しているそうです。
この「孤高のメス」シリーズは大好きで、コミックと文庫本両方読破しました。
さらに今回、続編がでてしかも来年は映画化されるとは思ってもいませんでした。

主人公の当麻鉄彦は小さな地方の病院で生体肝臓移植を行なったことで、半ば医学会から睨まれ、その病院を去ることで終わっていたのですが、その続きです。

最近、外科って面白いと思います。
外科を扱った小説、書き物はよく読みます。

もちろん人間と動物では重みが違うので興味本位であれこれ語れませんが、とにかく面白いと思います。

医学界では、しかし外科医の研修医が激減しており


厚生労働省の調査によると、
「平成18年までの10年で医師総数は約15%増え26万3540人。一方、外科系(外科、心血管外科、呼吸器外科、小児外科)は約8%減の2万6075人。これまで医師不足が指摘されてきた産婦人科(産科、婦人科を含む)の約6%減よりも減少幅が大きい。一方、小児科は約10%増えているものの医師不足は深刻だ。産科と小児科の「医療崩壊」の陰で外科医の減少が進行していたのだ。

 外科医の中でも29歳以下の若手医師数をみると、16年の医師数は2184人で、8年の調査に比べて1000人以上も減少している。若手の「外科離れ」が目立っている。」
*以上抜粋

これってよく考えると、産婦人科より減少が激しいのであり、下手しますと外科手術を受けるのに1ヶ月以上待つなんてことが起こるかもしれません。

確かに外科は訴えられるリスクも大きくしかもそれに見合った報酬も少ないと言われています。現在の保険医療制度の中では外科の点数が見合った点数になっていないことも指摘されています。かつて、小児科もそういう時があり、今は報酬額が引き上げられていてやや回復傾向にあるともいわれています。

一昔は1学年100名いたら2割くらいは外科系に進んだそうですが、いまは4、5名だそうです。代わって皮膚科や眼科が多くなっているとか。
労働面や訴訟のリスクを考えて安全志向になってきているのかもしれません。
それが悪いとは言いませんが、保険制度や教育の面から考えていかないと大変なことになるのではと考えています。

ブラックジャツクに憧れて医師になった人も多かったようですが、今は昔となるのでしょうか。

犬の人工授精

2009年10月24日 | 動物医療
秋もすっかり深まりました。
週末は天気がいいので清々しい秋の日を満喫できそうです。

私は家畜人工授精師協会の役員をやらさせていただいていますが、最近犬の人工授精に興味をもっています。
自然交配が一番いのでしょうが、牝が牡犬を受け入れない性格だったりした場合や、犬の輸入検疫の強化により国外の優秀な種を輸入して行なうために人工授精(略はAI)が要求される場合があります。

牛は95%が人工授精で繁殖されますが犬ではかなり少ないでしょう。
犬は牛と違い精子の絶凍性が低く凍結精液には向いていないといわれています。
ともあれ、ブリーダーさんやペットショップで行なわれることもあるようです。

犬の人工授精の場合「新鮮精液」を用いて授精します。
つまり、牡犬から精液を採取してすぐに1~2mlを牝の膣深部に注入して腰を高くして15分くらい保持したままにするのがコツらしいです。
犬の成績は3段階に分かれていて、射精前の第一の層は使わず、精子が含まれる第二層と第三層をすこしいれて授精します。
受胎に必要な精子数に調整するところも必要だそうです。

これに大して低温保存して使用した精子は4日まではかなりいい受胎を得ますが、産子数がやや落ちますし、5日以降は受胎が難しくなります。

それと、適正な授精適期に行なうことが必要です。
つまり、牝が排卵してから3~5日くらいが授精の時期ですから、出血して14日間の間にあります。ですので、この間に複数授精することが求められます。

牝側の膣粘膜を顕微鏡でみても交配時期であるか否かも分かります。
発情期特有の細胞が出現するからです。

まだまだ改善する点があるというか、研究がそれほど進んでいない分野ですので、未知の部分もあるようですが、興味がありますね、何故か。

アロエ

2009年10月23日 | Weblog
日に日に寒くなります。
今朝は5度くらいしかありませんでした。
吐く息も白い・・・・・これで天候が崩れると初雪も近い

子供の頃から、傷を負うととにかくアロエでした(写真)。
母親がどこからか、貰ってきて薬用として育てていました。
傷の他火傷や胃腸の具合の悪いときはつけていました。

今も自分の家の庭において使っています。

アロエは古くから、胃腸障害、火傷、便秘などに使われてきました。
アロエは口にすると苦いのですが苦味の成分は緑の部分に含まれるアロインそいう物質だそうです。

アロエにはいつくか種類があるようですが、日本ではキダチアロエというのが主です。これにはアロエウルシンという細胞を活性化させる成分が含まれ、組織を再生させる作用が強いらしいです。
そのほか、抗菌作用、抗腫瘍作用なども報告されています。

アロエを猫にかじられてまだ痺れている所につけたら、回復が早まってきました。痺れがとれてきましたよ。

凄いぞアロエ!
別名「医者いらず」というとか・・・・・

ワクチン

2009年10月22日 | Weblog
珍しく仕事が忙しくて、更新もままならないというか、なんとか更新する程度です。

段々寒くなってきて、インフルエンザが気になる季節ですが、A型対応のワクチン接種が日本でも始まりました。

ワクチンというと何となく感染を防いでくれる感覚になりますが、実際は病原体の感染の影響を防いだり和らげたりすることができる。予防接種は、伝染病の抑止に最も効果的で、コストパフォーマンスの高い方法であり、病原体をはねつけるものではない。何となく勘違いしますが・・・・・


ワクチンには大きく2種類あって、生ワクチンは培養したウイルスを、熱やホルムアルデヒドで殺したものを使う。ウイルスは破壊されており繁殖できないが、ウイルスのカプシドタンパク質はあまり損傷されていないため免疫系に認識され、反応を引き起こすには十分です。処理が適切であれば、ワクチンに毒性はない。でも不活性化が適切に行われなければ、ウイルスが手つかずで残って毒性を発揮する場合もある。適切に作られたワクチンでは繁殖が行われないため、免疫反応を強化するには定期的な追加免疫のための接種が望ましいとされています。

生ワクチン [編集]
毒性を十分に弱めた、生きたウイルスを接種する。ウイルスは繁殖しますが、その速度は遅いとされています。接種後も繁殖し、抗原として存在し続けるため、追加免疫はあまり必要ありません。このワクチンは、組織培養によって毒性の少ない種類のウイルスを残したり、遺伝子の突然変異を誘発したり、毒性を発揮する特定遺伝子を除去することで作られる。この主のワクチンには毒性が再発するリスクがあるが、特定遺伝子の除去は比較的このリスクが少ない。免疫不全状態の人には使えません。

不活ワウチンは死んで毒性を失った病原体の成分のみのもの。百日咳、日本脳炎、インフルエンザなど。ワクチンの効果は弱いため、何度かの接種が必要になることが多いようです.

何か書いている間に眠くなってきました。
お休み