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癒し系獣医師の動物病院開業日誌

アニマルセラピー団体で活動している癒し系獣医師。農業団体職員から脱サラし、動物病院を開業しています!

高齢患者の医学

2015年11月27日 | 動物医療
こんな時期に大雪!
道路事情も悪く、ここ数日は診療も忙しくありませんが、そういうときにこそ行うこともあります。
イヤー、事務が滞ってまして。

最近は動物の寿命も長くなり、所謂老衰から体調を崩して来院される方も多くなってきました。
腎臓、肝臓の疾患や食欲の低下、筋肉の脆弱からくる歩行障害。

年齢からすると致し方ない部分もありますが、飼い主さんにとっては「年だから」で片づけられない問題です。
いつまでも元気でいてほしいと望むものです。

さりとて、人間でいえば90歳を超えるような動物にあまり検査や投薬を行うとかえってストレスでかわいそうといわれる方も多いものです。
私の場合は、高齢患者さんには鍼灸を織り交ぜた「やさしい」診療をお勧めしています。
最低限の検査と投薬に鍼灸治療を行うと大変効果が上がることが多いと感じていますし、飼い主の方も満足してくれます。
寝られないくらい眠れなかった動物も大抵治療したその日はぐっすりと眠ってくれることが多いのです。

もちろん積極的治療でよくなればそれも良しですが、そこまで望まない方も結構いますし、私も衰弱した動物には「やさしい」治療がいいと考えています。ときに、かなり「復活」するときもあるものです。

最新治療ももちろん必要ですが、いわばまったりとした治療が奏功することも多いと感じている今日この頃です。

写真は、立てなかった子が鍼灸治療で立てるようになってうれしそうだったので、撮りました。

飼い犬の避妊手術

2015年05月26日 | 動物医療
今日は飼っている兄妹犬のうち、女の子のほうの避妊手術を行いました。

まあ、特別なことはないのですが、飼い犬の手術ってなんとなく、やりにくいですね。
説明できませんがいつもより少し緊張します。
いつも手術は緊張しながら行いますが、一層緊張するのです。

もちろん、無事終了して、一仕事終えた感じがしました。

昨日は物凄い混みましたが、今日はのんびりムード。
何か流れってあるんですよね、この職業!

去勢

2015年04月28日 | 動物医療
昨日、本日と暖かいですね。
すっかり桜満開ですが、病院に閉じこもりの生活なので桜も余り満喫できません。

我が家のコーギーもそろそろ6ヶ月齢になったので、まずは男の子から「去勢」しました。
体重も10kgありました。
当然麻酔をかけるのですが、すごい安定して安心でした。
若いと麻酔もらくなのか?

気化器を切ったと同時に覚醒。
5分もしないうちに、元気に動いてました。
若いってすごい!

連休はほぼほぼ普通に診療します。
終わり時間を少し早くするだけです。

何せ、狂犬病、ワクチン、フィラリアの季節なのでお休みにするぬは勇気がいります。

近況

2015年04月17日 | 動物医療
どこの動物病院でもそうですが、4月からは繁忙期。
狂犬病、混合ワクチン、避妊、去勢、フィラリアと重なります。
当院もそれなりに忙しく、更新も手つかずでした。
忙しいというのは、大変ありがたいことです。

当家のコーギーも大きくなりまして、散歩デビューを果たしています。
少しずつ外の環境に慣れてきたようです。

鍼灸治療は幅が広がり、最近では「推拿」を取り入れだしています。
ツボを刺激することで鍼灸に負けない効果をだしてくれます。

春は季節的に東洋医学では「肝」の季節です。
肝は東洋医学では「木」に例えられ、成長の象徴ですが他方で情志的には「怒」を表します。
従って、ストレスによる犬、特にM.ダックスの椎間板ヘルニアの患者さんが多く来られます。
ある日は犬の診療のほぼすべてがM.ダックスのヘルニア関係だったことがありました(1日10頭)。
鍼灸でグレード4までなら9割以上改善します。
但し、手術を受けた場合や再発は改善まで時間がかかったり、治療に対する反応が今一歩だったりすることがありますが、
まあ、何とか9割程度の改善率はできています。

気が付けば開院して3年目!
これからが肝心です!


猫の日

2015年03月17日 | 動物医療
動物病院の診療はときとして偏ることがままある。

皮膚病の多い日、打撲や捻挫の多い日、下痢の多い日、等等。
時として一日中鍼灸治療で終わる日もあります。注射器を一度も持たずに終わった日もありました。
また、動物の種類も通常は犬が多いのですが、時としてうさぎの日やエキゾチック系の多い日もあります。

今日は猫の日。とにかく猫の診療が多かったです。

一発初めが「雄猫の尿がでない!」でした。
カテーテルで解除しようとしましが、かなり手前でカテーテルが進まない!
これは無理と判断し、預かって鎮静かけてからキシロカインゼリーを注射器に詰め、導尿しながら陽圧、をかけて「尿道の栓子」と思われるものを押し出していきましたが、中々進まず難航。それでも粘って何とか貫通。
尿はざらざらしたものが含まれていました。途中、注射器からキシロカインゼリーがはじけて顔面と口のなかに入り麻痺!目に入らなくてよかった。

その後も腎不全の猫ばかりが続きました。
続くときは続くものです。
最近猫の患者さんが増えてきたような気がしますね。

猫も鍼灸できます、もちろん。
少し嫌がる子もいますが、効果は犬と変わりません。


過労???と子宮蓄膿症

2015年02月13日 | 動物医療
またまたしばらく間が空きました。
先日は東京からの帰路が飛行機の遅れで大幅に遅れ、深夜に帰宅。
翌日はなんとなく体の自由が利かず、それでも何とか診療を終えました。
翌日午前は何ともなかったのですが、午後の診療2件目で「めまい」を覚えました。
しかし、往診もあったので頑張って点滴してきて帰ってから、立ってられない状態となり、5時には病院を閉めてタクシーで病院に直行しました。
当然運転も不可能で呂律も回らない状態。

病院で血圧を測ると異常に高く、点滴を1時間ほどしてもらいようやく立てるようになりました。
あまり自覚はなかったのですが疲労が蓄積していたのでしょう。
吐き気もして本当に苦しかったです。

翌日は休診で1日何もせず寝ていました。
今やっと普段の7割くらいまで回復しましたが、無理がききません。
幸い?本日病院も暇で、よかった・・・。

明日は忙しい日なので、今晩も早く寝て養生します。
無理はいけませんね。

さて、
同じ病気が続くことはあるようで、少し前ですが連続して子宮蓄膿症の手術をしました。
ワクチンをうちに来たのですが、微熱があり子宮から少し出血がありました。
血液検査では白血球が2万くらいでしたので、エコー検査で子宮蓄膿症と診断しました。
元気も食欲もまだありましたので、翌日手術。
立派な子宮蓄膿症でした。

最近は少なくなったようですが続くときは続くものですね。
避妊手術は必須ですね。


冒頭の写真は
家の子達です。
一応、お座り、マテを訓練中。

子宮蓄膿症

2015年01月20日 | 動物医療
今日は「雪かき」の日でした。
こんな大雪だと患者さんも少ない(涙)。
雪は降る~患者はこない(アダモ風)♪  古!

うちの子たちすくすくと育っています。
じゃれあう姿を見てるとなにもかもなく楽しいですね。
メスの犬を飼うのは初めてでしたが、かわいいですわ。


先日、犬の子宮蓄膿症の手術をしました。
開放性だったせいかそれほど子宮は大きくなっていませんでしたが、それでも大きいですね。
子宮のなかは当然膿汁。腹腔には絶対膿汁をこぼせません。
まだ症状がほとんどなかったのですが、不正出血ということで受診されました。子宮蓄膿症でした。

判明して速やかに手術しましたが、術後でも症状がでて、連日点滴しています。
幸い元気はでて食欲もでてきましたが、まだ白血球が高く治療を継続中です。
改善の方向に向かってますがまだ気を抜けません。

子宮蓄膿症が漢方等で治ったということも聞きますが、まだそこまで実力がありません。
今のところ手術が一番のようです。
術後のケアで鍼灸を活用したいと思います。

鍼灸 オゾン 光温熱治療

2015年01月15日 | 動物医療
新年も明けて大分経過しましたが、「明けましておめでとうございます」
年末にやってきた、我が家の新わんこ共はすくすくと成長していまして、このようにじゃれあいながら遊びます。
最近は走るのも早くなり見ていて楽しいです。兄弟で飼ってよかったです。
お世話で大変な部分もありますが、この楽しさはそれを超えるものでしょう。
初回のワクチンも投与済です。

オゾン治療が2年間を待たずして延べ2000回を超えました。
これほど利用されるとは思いませんでしたが、今では当院の治療の根幹の一部です。
特に鍼灸との相性はとてもよく、運動器疾患、腫瘍性疾患、免疫性疾患、皮膚疾患などに大活躍です。
アトピー性皮膚炎やアレルギー性皮膚炎にも著効があります。

当院では「光温熱治療」も行っていますが、オゾンに負けず劣らず活躍しています。
特に腫瘍性疾患では、余り手術を望まない患者さんが頼ってこられ、良好な成績をあげています。

鍼灸、オゾン、光温熱治療は3本柱として今後も活用するつもりです。


緑内障

2014年12月16日 | 動物医療
今日から明後日にかけて大荒れの天気とか。
明日予約診療のかたが急遽繰り上げて今日来院される方もいました。
今は雨です。
昨日は大雪。
病院の駐車場の除雪は「人力」なので辛い!

緑内障は眼圧が上がる病気ですが、眼圧のコントロールはむつかしいものです。
当院でも緑内障の患者さんがいまして、鍼灸でコントロールすることにしたのですが、
自分でも驚くほどの効果があります。
眼圧が最大50mmHg以上の子が先日の検査(大学)で8mmHgまで下がりました。
即、結果をお電話いただき、大学も私もびっくり。
当初は上下していたのですがこのところ安定してかなりいいコントロールができています。

眼圧を鍼灸でコントロールできるのです。
写真は特殊な鍼でピップエレキバンみたいなこのですがこれをツボに貼ることもあります。
突出していた眼球もかなりへこんできました。
これからも定期的なケアでコントロールしていきたいです。

ダニ

2014年09月19日 | 動物医療
今日もゲリラ豪雨。
変わりやすい天気でしたね。
昨日は思いのほか寒く、思わず暖房に手を出してしまいました。

痒みはよくある症状ですが、通常の治療をして反応があまりなければ、「ダニ」を疑います。
でも探すのですが中々姿を現してくれないのがダニ!

写真は顕微鏡でやっと見つけたダニですが、何故か達成感がありますね・・・
ふけが多い場合は最初から疑っていたほうがよさそうです。