3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
since 2008.4.4

弾丸的台湾旅行 2 ―市街移動&故宮博物館編―

2017-12-30 22:59:54 | 

20171226

さて続き。
台湾の桃園国際空港に到着したところから。

地球の歩き方によると、2017年にMRTという日本でいうメトロのような地下鉄が空港から市街まで開通したとのこと。
これにより桃園国際空港から市街までの移動がぐっと楽になったと書いてある。

とりあえず、空港の外の端っこの喫煙所で一服を済ませ、MRTの看板を目指す。

確かにこれ一本で台北車駅まで行くことができる。すごい楽。

しかも券売機の横に両替機がある。日本で円から元に両替した時にすべて1000元札で貰っていたのだ。
ここぞとばかりにガンガン両替し、100元札を大量にゲット。

電光掲示板を見ると、急行が到着するところであった。なんてスムーズなのであろうか。

無事に急行に乗り込み、座ることができた。
因みに、この列車はMRT台湾桃園国際機場線という。なんか韓国でも空港線ができててすごく楽だったな。

30ほど列車に揺られる。てか空港周辺は緑しかない山の中であった。

台北車駅に到着。宿の最寄駅は中山という駅。
台北駅からは淡水線というMRTに乗り換えて一駅。
空港線から淡水線までの道のりは結構長く、結構歩いた。
MRTはタイの地下鉄や韓国と同じようなシステムなので慣れっこであった。
トークンというコインのようなものを使用。もはやデジャブ状態。

台湾の地下鉄は非常にきれいであった。安全な感じで全く緊張感がない。

中山駅に到着し、10分ほど歩いて宿に到着。
てか中山というこの駅周辺は結構市街地で栄えていたのだが、本当に東京を歩いているようであった。
日本語も非常に多く、見たことのある店や看板ばかり。
ちょっと感じが多いかなってくらい。これほとんど日本だね。

宿ででかいバックパックを下ろし、身軽になって出発。

目的地は… 故宮博物館。

これは地球の歩き方を見ていて急遽決定した。
“世界四大博物館の一つ”って書いてあって、よし行こうってなった。

しかしすでに時間は4時過ぎ。博物館の閉館は6時半、受付最終は6時。ギリだな。

とりあえず行く前に腹ごしらえ。宿の近くの地元御用達感溢れる食事処を発見。入ってみる。

よし、せっかく食の台湾に来ているのだ。地元の味はいかがなものか。非常に興味がある。

注文したのはザーサイ麺。

運ばれてくる…

どれどれ…

スープを飲んでみる。





薄い…





マジで薄い。てかほとんど味がしない。
台湾料理ってこんなに味が薄いのか。

上には生ザーサイが乗っていて、こちらも美味いっていうか独特のクセの強い味。
これと一緒に食べて何とか味がするのだが、そのまま食べるとマジで薄いんだよ。お湯の中に鰹節入れて食べてるみたいな感じ。
これは自分にとって意外過ぎた。味濃いのかと思った。

地球の歩き方で國立故宮博物館への生き方を見る。

バスで行くのだが、そのバスは西門という駅の3番出口近くのバス停から出ているとのこと。
304というバスでこのバスが終点である國立故宮博物館まで行く。30元。

小銭を作り、バスを待つ。10分ほどして304号線を待つ。
ガイドブックによると、大げさなくらい手を挙げて合図をしないとバスは止まらないことがある、らしい。怖ぇ…

バスが到着し、乗り込む。

台湾はバスが多い。街を歩けば常にバスが視界に入ってくる。

バスは乗り方&料金の支払い方法がちょっとややこしく、「上車収費」と「下車収費」というシステム。
詳しくはよく分からなかったが、ようは基本は乗るときにお金を払うが、ある一定の範囲を超えると、バスの中で「下車収費」という表示が出て、下車時にもお金を払うということみたい。

バスに乗ったのが4時前くらい…

何の根拠もなく、まあ二、三十分くらいだろうなと勝手に思っていた。

乗ったバス停である西門から終点である國立故宮博物館までの路線図を見てビビった。

バス停が30個くらいある…

そんなに遠いの…?


一気に緊張感が増す。着かなかったらどうしよう… 一体何のためにバスに乗ったんだろうか。

時間がどんどん経っていく。そして時間は5時を超える。まだまだ着かない… 辺りは真っ暗になった。

そしてどんどん乗客は降りていく。
5時を過ぎたあたりからバスに乗っている客はほとんどいない。

そして5時半を過ぎた時には遂にバスに乗っているのは俺と奥さん二人になってしまった。

そして確信する。こんな時間に故宮博物館に向かうものは誰もいないのだと。
だってもうすぐ閉まる時間だし。

貸切状態のバスでもまだ着かない。

そしてようやく到着した時には既に時間は5時45分。閉館15分前である。
てか間に合ったとしてもあの広い博物館を見られる時間は30分ちょっとである。

俺らしかいなく、しかも終点にも拘らず降車ベルを慣らし、バスを降りる。
運転手のオッチャンはご丁寧にも、博物館はあっちだよと教えてくれた。バスが去る時には手を振り合った仲になった。

めっちゃ走る。結構な全力疾走で故宮博物館の階段を駆け上がる。
ライトアップがめちゃくちゃ綺麗だったが、記念撮影はあとだ。

チケットを購入するときに閉館は6時半だが大丈夫かと確認された。
オーケー!と答えた。何がオーケーなんだ。

既に時間は55分。残り35分。

まずは地球の歩き方でこれだけは押さえとけと書いてあった。翡翠の白菜に向かう。3階だ。

実物を発見。
思ったよりもだいぶ小さかった。

ここ、國立故宮博物館は先述の通り、世界四大博物館の一つで中華文明のコレクションにおいては世界一の博物館とのこと。
そんな偉大な所蔵物を有する世界一の博物館を30分で廻ろうとしているなんて馬鹿にしている。

大急ぎで1階までを見て回り、残り5分を残してギフトショップへ。白菜のマグネット購入。
呑気に来館記念スタンプまで押す始末。

閉館のアナウンスと共に博物館を後にして外へ出ると…

最高のライトアップが。めっちゃ綺麗だった。

ここぞとばかりに写真撮影タイムに。

今回はフジのミラーレスを持って来ていた。やっぱこのカメラメッチャいいわ。写メとは次元が違う。
自分が求めている写真が撮れる。夜景もかっこ良くとれる。今回はこのカメラ持って来て本当に良かったと何度も思った。

最後の本館を正面に一直線に進む道がいいね。

ってことで一日目はまだ終わらないのだが、長すぎるのでここで終了。

次回に続きます。寝よう。


弾丸的台湾旅行 1 ―出発と到着編―

2017-12-29 23:13:48 | 
ということで、今年も行ってきました。
冬の旅。
毎年、この時期の旅行が本当に楽しみ。最早生きがいになっている。

今年の冬の旅は台湾。
夏にも海外旅行でタイに行った。ちょっと経済的に抑えようと思ったので、国内を探したのだが、狙っていた場所よりも台湾の方が安く、こっちを選んだ。
毎回宿でゆっくりするなんてことは皆無だ。だったらちゃんと寝れればいいくらいの気持ちで、宿も抑えた。
しかも2泊。ということで大分安く行くことができた。

そして今回2泊ということで、旅の目的を2つに絞った。

①九份を訪れる

②食べ歩きして台湾グルメを味わう

この2つ。


①は次の次の日記で詳細に記す。ってかこっちがほぼメインで、8割方こっちに気持ちが向いていた。
実は台湾の九份に行くというのは長年の夢で、俺が一時期はまって書き連ねていた“やりたいことリスト100”にも書いていある。

さて、前置きはこれくらいにしてそろそろ旅日記を記していこうか。



20171226

今回は出発前夜編はありません。今回ほど予習を行わなかった海外旅はなかった。
恒例の地球の歩き方は購入したものの、カバンの中に入れっぱなし。ほとんど開くことはなかった。
開いたのは、成田で搭乗ゲートで搭乗を待っている時間。
まあ、九份に行ければそれでよい。

当日の朝は4時起き。飛行機の時間は9時40分。ってことは7時半くらいには成田に着かなければならない。
ってことは池袋には6時くらいには着かなければならない。ってことは5時20分くらいには家を出なくてはならない。
ってことはやっぱり4時起きだわ。

ことは無事に進み、空いていたので7時過ぎには成田空港第二ターミナルに到着。
いつものルーティンをこなしていく感じが何時もの如く旅情緒を喚起する。

セキュリティーチェックは結構人が並んでいたが、すんなりと進み、順調すぎて怖いくらいであった。
待ち時間にようやく地球の歩き方を開く。

飛行機も4時間という時間の短さは久しぶりだ。
ウトウトしてライオンキングを英語で見て、機内食を食べたらすぐに到着した。

タイでの出国審査でのトラウマがあったが、台湾の桃園国際空港はしっかり列が保たれており、秩序があった。その時点で大分台湾の人たちに好感が持てた。

ついさっき調べた台北市街への行き方で宿へと向かう。

よし、第一回目はこの辺で、今回は到着までだったので、次回は1日目後半と行きましょうか。








ソラニン

2017-12-25 20:49:36 | 映画


観ました。
やりたい事リストの一つまたクリアしました。

今更ながらソラニン観ました。



感動してしまった。
泣いてしまった。

何であんなにも俺の涙腺を刺激したんだろうか。

あのストーリーはずるいよな。
バンド経験者としてはあの話ずるいよな。

主人公が成功して、ビッグになって、2人が上手く行くハッピーエンドだったら、中指立てて、ファックって叫んでやるけど、あの展開は凄くいい。

〝キミがいたことを証明するために〟ってフレーズが凄く響く。

いにおさんは絶対バンドやってた人なんだろうね。で、モラトリアムと現実の狭間で揺れた経験があるんだろうな。
あの話は経験者じゃなきゃ絶対描けないと思う。

まぁ、宮崎あおいはちょっと可愛い過ぎるというか、可憐過ぎるというか。
もう少し、影のある退廃的なオーラを放つ女の子の方が原作ぽかった気がするが。
けど、ライブで汗垂らしながらギター弾いてる姿は凄く萌える。

サンボマスターの近藤さんが最高にいいキャラしてるんだよな。なんかバンドサークルに必ず1人は居そうだよな、ああいう人。

あと個人的にはビリーがお爺さんに、「これはあなたに…」ってハガキもらうシーンが好きなので、映画でも入れて頂きたかった。

そして最後に…

アジカンの曲が良過ぎるんだよ。
何というか… 頭に残る。

昔、『鉄コン金クリート』の時のエンディング曲を聴いた時の衝撃を思い出す。

『或る街の群青』

速攻で手に入れた。

今でもあの映画の色んなシーンと共にあの曲を聴くことがある。
いや、逆か。
あの曲を聴くと、色んなシーンを思い出すのか。

あの時の衝撃をまた味わった。

頭に染み付いて離れない。

好きな映画何?って聞かれたら『ソラニン』って答えてもいいレベルでした。


あぁ… またバンドやりたい…






罠 B

2017-12-18 20:33:57 | 徒然
最近レビュー的な日記ばかり書いている。

徒然なるままに書く日記を今日は書こうと思う。

書く内容は何も決まっていない。

唐突にここに宣言する。


感動したい。


夏休みが終わり、冬の休みまでが一番のシーズンだ。

こんな毎日仕事に忙殺される日々を繰り返す時は、体が感動を求めている。

勿論、毎日の仕事で起こる事も全く違う。

しかし、朝決まった時間に起床し、仕事は手抜きなしで全力で行う。

基本的に平日はフル回転だ。

家に帰ったら、時間的にも体力的にも寝るだけ。

そしてまた朝が来る。

例えるなら、鉄で出来たギアだ。

回っている。回っているのだが、水分を一切失い、不快な音を立てそうな。

水分が欲しい。そんな感覚。

で、日常に潤いを与えるものって何か考えてみた。

感動することって思った。

ひたすらぼーっとしたり、寝続ける事も時には必要だ。

けど、潤いってか、休息ってイメージだ。

最近感動しただろうか。

重松清の『疾走』を読破したあとの様な感動をしただろうか。

初めてこの目でマチュピチュを見た時の様な感動をしただろうか。

初めてまともにドラムが叩けた時の様な感動をしただろうか。

高校時代の部活で、部内対抗試合で優勝した時の様な感動をしただろうか。

去年の3月の様な感動をしただろうか。

今年は何があったっけ。

映画はいい作品はたくさん見た。

本もある程度読んだ。

例年に比べ、だいぶ少なくなってしまったが。

タイの旅では感動した。

ワット・サパーン・ヒンに着いた時は感動した。

YouTubeでアメリカの旅の動画見た時もかんとうした。

初めてタイの旅の動画編集して完成した時も感動した。

めっちゃ晴れた鎌倉高校前駅の踏切も感動した。

今年もなんだかんだでいくつか感動していることに気づいた。

だから、俺はこれからも、本を読み漁って、映画を見て、音楽を聴いて、旅に出る。

感動したいから。

純粋すぎる動機だ。

言の葉の庭

2017-12-17 19:36:10 | 映画


言の葉の庭を見た。

今更?

これで新海誠作品は『君の名は』『秒速五センチメートル』に続いて3作目。

途中に入ってくるラブストーリー的な要素は正直恥ずかしくなっちゃうかんじだったけど、

とにかく映像が綺麗。
東京のコンクリートジャングルをアニメーション化させたら新開誠に敵う者はいない。
そう思うくらい東京の町が綺麗に映える。

しかも雨の東京の描写がすごく魅力的なんだよ。
雨の東京いいな…って素直に思った。

あの雨の時にだけ会えるって設定いいな。
雨って普通陰鬱な感じのイメージ合ってネガティブな感じだけど、あの作品を見ると雨の日に東京を歩きたくなる。

「また会うかもね… もしかしたら… 雨が降ったら…」

このセリフいいじゃん。
雨が楽しみになるでしょ。
すごくいい設定だと思う。

加えてあの雨の東京の映像美だ。

雨のしっとりした切ない雰囲気が素敵でいた。


全体的に「秒速5センチメートル」の雰囲気にすごく似てるなーと思ったんだけど、
男の子からの視点、ナレーションと、女性側の視点、ナレーションが交互に入れ替わってく系の構成がその感覚を生んだのかと思った。

そして女性の声の人、花澤香菜だっけ?

個人的にすごく惹かれます。あれってちょっとか弱い、陰がある、細すぎる声。
触ったら壊れちゃうような、脆さがある声ってか。


あと万葉集のあの歌。


鳴る神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めん


作品中に出てくるこの歌。
こんな素敵な歌が、1000年以上前にあったとは。



雨が降ってくれたら、君はここにとどまってくれるだろうか。

こういう人を想う気持ちって1000年時間がたとうが何も変わらないんだね。


雷神の 少し響みて 降らずとも 我は留らむ 妹し 留めば


返し歌ってものがあるのがまたいいね。

だから、恋ではなくて、〝孤悲〟って書くんだな。


で、特徴的なラスト。
これも「秒速5センチメートル」のときと似ている、俺が今ここで急に思いついた、“ふとした系ラスト”がいい。

時間は淡々と流れ、ふとした時にふと思い出してその人のことを懐かしく思い出す系のラスト。
切なさを含んだ“ふとした系ラスト”が好きです。


あと、雪野先生の足のサイズを図っている描写が異様にエロティックに見えました。
何かの病気でしょうか。




あ、あとエンディングテーマのRainって曲よかった。



あの公園どこなんだろ。新宿であることは確かだ。
行ってみたい。

で、俺がふとそこを訪れたら、ビール飲んでいる人がいそうな気がする。

からあげクン チーズ味

2017-12-16 21:06:51 | 徒然


俺の中でブームが来ているこのシリーズ。
からあげクンレビュー。

まぁ、そんな種類ないからすぐ終わってしまうが。

焦がしネギ味噌、
ブラックホール、
おろしぽん酢に続く4品目。

こいつはレギュラーメンバーの1人。
根強い人気があるのだろう。

からあげクン 北海道チーズ味

こいつは俺がからあげクンで一番最初に買ったものだと記憶している。

それくらいずっと昔からいる、レギュラーメンバーのひとり。

味は素直に美味い。

チーズの味味が絶妙なんだな。
唐揚げのしょっぱさを邪魔しない、それでいてしっかりとチーズの味がする。
全くチーズ臭くないのに、しっかりコクがある。
あれ、何チーズなんだろ。

レギュラーに選ばれる理由がわかる気がする。

星⭐️⭐️⭐️⭐️

からあげクン おろしぽん酢味

2017-12-13 19:45:37 | 徒然


ご当地からあげクンの関東限定メニュー。

おろしには練馬大根を使用していたとあった気がする。

で、味は、

凄く普通だった。

原因はおろしポン酢味があまり強くなかったこと。
あまりレギュラーと変わらなかった印象がある。

個人的な味覚の趣味なので、どうこう言えるような事ではないのかもしれないけど、個人的にはもっともっとおろしポン酢味が強くていい。

すき家のおろしポン酢牛丼くらい強い事を望む。

てか、もうご当地からあげクンは終了したのかな。最近見ない。

是非とも関東限定以外のご当地からあげクンを食べたかった。

北海道限定とかどんな味なんだろうか。

星⭐️⭐️⭐️

からあげクン ブラックホール味

2017-12-12 20:06:34 | 徒然


このインパクトは絶大。

一目で購入を決めた。
まるで吸い寄せられるように。

パッケージやネーミングに負けず劣らず、中に入っている唐揚げ自体も真っ黒でインパクト大。

そして肝心の味の方は、ブラックペッパーが効いていて美味かった。

厳しめに書くと、確かにブラックペッパーが効いていて美味いんだけど、想像できるっていうか、想像の上を超えてこないっていうか。
想像や期待を超えて感動のレベルまでは来ない惜しさがある。

胡椒好きには美味しいと思います。
俺も胡椒大好きで、餃子には胡椒の小瓶半分位使いたい人なので。

まぁ、けどそんな味の方よりも
一番評価が高かったのは、パッケージのニワトリが何気にメーテルだったこと。
あのデザイン考えた人いいセンスしてる。

さぁ、次はどの味にしよう…

星⭐️⭐️⭐️

からあげクン 焦がしネギ味噌味

2017-12-11 20:20:25 | 徒然


新しいの見つけたから食べてみた。

期待していたより美味かった。
ネギの味が結構強く、いい感じ。

普通の唐揚げにも刻んだネギを入れても美味しいんじゃないかと思った。

ネギ好きな俺としては、もっとネギが強くてもいいくらいだ。普通に美味いんだけど、もっとパンチがあってもいいと思った。

けど昨日の寒空の下、朝の8時に食べたから、メッチャ美味く感じたのもあるかも。


星⭐️⭐️⭐️


彼女がその名前を知らない鳥たち

2017-12-10 18:06:02 | 

久しぶりに「本」のカテゴリ。

本日、随分と暗澹となる気分になり、余韻の残り具合が半端じゃない小説を読破したので。


かの有名な恋愛小説。


『彼女がその名前を知らない鳥たち』

映画化もされ(R15指定だが当たり前だな)キャストが結構魅力的でそっちもちょっと見てみたい。
蒼井優が十和子をどこまで演じきれるか見てみたい。


恋愛小説だ。これは。


読み終わって深い、深いため息が出る。そんな終わり方。そして読後感。

読み終わってから藤田香織の解説に載っていたこの一言、「これを恋と呼ぶのなら、私はまだ恋を知らない」
この一言上手すぎる。


クズばかり出てくる。

人に魅かれるということは人間の本能であろう。

じゃあ恋愛って本能なのか。本能の赴くままに相手を求めるのが純粋な人間の恋愛なのだろうか。

ちょっと『おやすみプンプン』を思い出した。
プンプンと愛子ちゃんの関係に通じる部分がある。

あまりに純粋で愚かで自堕落的な。

それが人の恋愛の純粋な正体だとするならば、俺は恋愛をまだ知らない。
この世でよくあるラブストーリーに共感し、感動する人たちも、恋を知らない。

確かに人を好きになるって人それぞれで、色んな形があるって思った。


俺は読んでいて陣治には共感できるところが多すぎた。
この人の気持ちはすごくわかる気がする。
純粋だよ。
本当に人を好きになるってこういうことなのかもって思った。
正しいかどうかなんて、全く別次元の話。

「楽しかったなぁ、十和子。ほんまに楽しかった。
この生活いつ壊れてしまうんか思うさかい、いろんなことあってもあんだけ楽しかったんや」

このセリフ好き。

「せやけど俺、××~、おまえとほんまに離れんようになってしもた。
おまえのこと、それまでも大事だったけど、もっともっと大事になったんよ。」

やっぱり似てるよ。プンプンに。

あまりに純粋な故の歪んで見えるあまりにも優しいところって言うか。



よく耳にする何があっても君を守るだとか、死ぬほど君が好きだとか、そういう台詞はきっと、この小説のような恋愛をした人ではない人が言うんだろうな。

やっぱりこれは恋愛小説であると感じた。

十和子の恋愛小説では決してない。


これは陣治の恋愛小説だ。

人を魅かれて自分を犠牲にしてでも守ってあげたいと思う気持ちって、こういう純粋な部分だと思った。

十和子の視点で語れているが、これは陣治の恋愛小説だ。



だから冒頭の表記に戻る。

恋愛小説だ。これは。