3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
since 2008.4.4

濃過ぎた微笑みの国 6 ―帰国編―

2017-08-29 19:09:57 | 
20170810


5日目の日記を更新して最後まで書き上げました。よかったら読んでみてください。


ということで最終日。

寝不足感を引きずりつつトランクの用意。
着替えてホテルの朝ご飯を優雅に食べる。ここのグァバジュースがめっちゃうまい。柑橘系の果物とメロンを混ぜたような味。

たらふく食って、ホテルのフロントにポストカードを無事に出してチェックアウト。

最終日のみ、唯一タクシーを使った。もう空港に変えるだけだし。
ってかあの列車が遅れたりして時間読めないから、安全策を取った。ホテルで手配したタクシーだから安心だった。

ドンムアン空港まで相当余裕を持っていたため、かなり早く着いた。

しかも今回はあのトラウマになった長蛇の列はなく、スムーズにチェックイン、セキュリティー、搭乗、フライト…


奇跡である…


ここ数年で初めてであろう。まず定時に飛行機が飛んだのは。

オーストラリアのときなんて丸一日潰れ、トルコでは空港で一泊し、去年のマレーシアなんて2時間遅れなんてダメージに入らない位になっていた。
飛行機が遅れたり、飛ばなかったりすることに慣れ過ぎてしまっているようだ。

本当に何の問題もなくスムーズに成田に着いた。時間は午後7時半。

バスの時間は30分後のものがあった! どんだけスムーズなの!?

大好きなタイ料理も流石に日本に帰ってきたら日本食が食べたくなる。
そこですぐ近くに見えたのは…

吉野家! 時間はちょうどいい! そんだけスムーズなの!?

10分前にバスの停留所へ。その隣は…
喫煙所! どんだけスムーズなの!?


というわけでバスは相当混んでて地元に着いたのは11時くらいだったような気がするが、打ち上げした。



ということでタイ旅行。

相当に、自分たちだけでやり切った、疲れた、けど印象に残ったことが多すぎる、めっちゃ濃ゆーーーい旅だった。

この国はもう一度行きたい。本当に楽しかった。





濃過ぎた微笑みの国 5 ―アユタヤ編―

2017-08-21 23:47:40 | 
20170809

タイ5日目

この日は昨日行けなかったアユタヤへ行く日だ。
朝早く行きたかったが、せっかくホテルで朝食をつけているのだから、それはぜひとも食べたい。
ホテルの朝食は6時から。
ということで5時半に起きて、準備をして朝食をべたらすぐに出発するということにした。

やはりホテルの朝食はうまい。
たらふく食った。いつものようにこれで2時くらいまでは持つだろう。

アユタヤはスコータイと違い、列車での旅。
といっても1時間半くらい乗る。
そして乗る列車は、あの空港から乗ったローカル色溢れるあの列車だ。

いつものようにクルンテープ駅へ。ここでアユタヤ行きのチケットを購入。
二等のチケットがほしかったが、当日購入は三等しかないとのこと。うん、まさにあの来たときに乗ったやつだ。

出発がだいぶ遅れていて、逆にちょうどいい列車に乗ることができた。券売所で列車のチケットを購入。
てか待つどころか、ぎりぎり過ぎて走った。プラットフォーム10番線に。

三等の列車に乗り込む。ここから一時間半の列車の旅。
やはりこの列車はローカル色が非常に強い。服装を見れば地元の人かどうかは明らかにわかる。
その中に交じってちらほらとバックパックを背負った観光者の姿が・

列車は当然、駅のアナウンスもない。
加えて俺はタイ語は一切分からないので、駅についても何駅なのか分からない。

ここでも大活躍したのが、グーグルマップ。
これを見ていれば、次の駅が何駅なのかとか、近づいてるなとか、最終的には次がアユタヤ駅だなとか完璧にわかる。
文明の知、恐るべし。
けどアユタヤはタイが誇る一大観光地なので、車掌さんが“次はアユタヤですよ”みたいなことを英語で言ってくれていた。

列車の中ではひたすら、やらなくてはいけない仕事をしていた。
多少の緊張もあったし、列車の揺れも相まって作業はあまり進まなかったな。


というわけで無事にアユタヤ駅に到着。
多くのツアーが催行されているアユタヤであるが、個人で行くには結構大変だということを知る。
せっかくなので駅で記念撮影。
アユタヤ駅に着いたのは9時くらい。
これからタイが誇る文化遺産の二つ目、アユタヤの遺跡群をじっくりと回るとしよう。

一服を済まし、出発。
駅からまっすぐ伸びている道を50メートルも進むと、川が見えてくる。これを渡らないと、有名な遺跡群に、向かうことができない。
50バーツを払って渡し船に乗る。出発時間もなく、適当に人が集まってきたら出発って感じ。
レトロなエンジン音がけたたましい小さいボートだ。
対岸に渡るとすぐにレンタサイクルを借りた。
スコータイの時にもうすでに病みつきになっていた。自転車の機動性を知ってしまったからね。

スコータイよりもアユタヤの方が自転車はいいものであった。これなら尾てい骨が痛くなることもなさそうである。

自転車をかっ飛ばし、今度はアユタヤの町をひた走る。

まず向かったのは一番有名な寺院、ワット・マハタート。
アユタヤに来たらまずはここって言っても過言ではない位に有名である。

勿論、一番見たかったのは、あれね。

入場してすぐそれを見つけることができた。

微笑んでいる。あんなにも優しい顔をしていたのか。

あの有名な仏頭には何ともロマンチックなストーリーがある。

アユタヤは外交も盛んで国際都市として非常に繁栄した都市であった。
しかし、ビルマ軍の侵攻によって徹底的に建造物は破壊された。
その中にある仏像も徹底的に破壊され、すべての仏像の首は刎ねられた。
今でも首のない仏像が数多く残るのはそのためである。
しかし、そのはねられ、悪露狩り落ちた仏像の首を菩提樹の木が優しく包み込み拾い上げるかのようにあの形になった。
ますで菩提樹の木があの微笑みの顔を守っているかのように。
この話を最初聞いたとき、鳥肌が立った。
そしてぜひこの目で見てみたいと強く思った。

ここは立って記念撮影をすることができない。おそらくあの仏塔よりも高い位置にこちらの頭を置いてはならぬのであろう。
注意する管理の人の注意からも、並々ならぬあの仏頭に対する信仰心を感じた。

園内をぐるっと一周。中の仏像は本当にひとつ残らず首を刎ねられていた。
仏教の象徴ともいえる仏像。その首を刎ねるという行為はその主教を信仰しているものにとって最も精神的にダメージを与えるものであっただろうと思う。

ワット・マハタートの売店でポカリスエットを発見。キンキンに冷えている。
これが最高にうまい。ずっとお茶だったので、こんなうまいのかと思った。

次に向かったのもアユタヤの目玉、ワット・プラ・シー・サンペット。
ここも絶対に来たかった。なぜならもう8年くらい前にイッテQという番組で、松嶋尚美が深夜特急というコーナーでここを訪れており、それを見た俺は、ここいってみてえと思ったのである。

バンコクでいうワット・プラケオにあたる王室守護寺院。
ここはなんといっても今でもきれいに残っている三対になっている仏塔である。
この中にはかつての王のお骨が収められているそう。

この仏塔には階段がついており、登ることができた。
で、この階段がめっちゃ急なんだな。
そして登り切ったところからの眺めは綺麗。
たかいビルのような建物がないアユタヤ。遠くまで見渡すことができた。

ぐるっと一周して写真を撮りまくった。
何処を切り取っても絵になる。

お次はどこに行こうか。
インパクト抜群のところを見つけた。ここはまさに俺ら世代の男ならテンション上がるであろう場所を見つけてしまった。

その名もワット・ローカヤースッター。

大きな寝大仏が強烈なインパクトがある。ここはまさにストリートファイターⅡのサガットのステージである。

ワット・ローカヤースッターは今いるワット・スラ・シー・サンペットからは少し離れている。
自転車で10分ほど。途中で道には象の駅というべき象舎のような場所があった。
オレンジ色の袈裟を来た象がのっしのっしと道を歩く光景はまさにアユタヤらしい光景である。
道の途中で止まってGoProの動画をチェックしてたらすぐ後ろに象が迫っていた時にはビビった。
その道はスコータイを髣髴とする地元道。

地元民しか行かないようなローカル色強い飯屋のわき道を行こうとしたら、ここのオッチャンから、“寝大仏見に行くのか?だったここの道じゃなくて一本奥の道だ”と教えて貰った。タイの人たちは本当に優しい。

細い裏道と曲がりくねった林道を自転車で進むと、どーんと見えた。後姿だけど。
オレンジ色の袈裟をきて巨大な寝大仏がそこにはあった。こいつはでかい。

周りには何も遮るものがなく、壮大な感じ。インパクトは申し分ない。
30メートルほどの大きさらしい。

そしてこの年代の男としては思い出すのはストⅡのサガットのステージである。
今更タイガーショットくらい出せそうな気がする。しゃがまれたら当たらないけど。
ここでもGoProは大活躍してくれた。広角で撮れるのがこういう場所では本当に大活躍だ。

この寝大仏の前にはちょっとしたお土産やがあり、ここで一服しながら冷えたスプライトを飲む。生き返る。

ワット・ローカヤースッタ―を後にして、帰路へ。
ワット・ヤイ・チャイ・モンコンも行きたかったがバンコクでやるべきこともあるので、アユタヤはこの三つまでにした。

来た道ではない道を通り少し迷ったが、無事レンタサイクルを返却し、渡し船に乗り、アユタヤ駅に到着して一服。

時間は1時くらい。
最後に駅で記念撮影等を済ませ、例の列車に飛び乗る。結構混んでて地元の人と密着して座ることとなり、結構緊張した。

三時前くらいにはクルンテープ駅に到着。結構遅れたな。

一度ホテルに戻りまたコンビニで買ったポテトチップスで昼飯。やはり昼飯は犠牲になる。

その後は奥さんの念願だったタイの雑貨屋巡りの旅。スコータイ、バンコクのカオサン通り、アユタヤと俺の趣味全開で来ていたので、ここから先は自由に時間を使ってほしいということで。昨日の続き。

昨日と同じようにスクンビットからプロンポン駅へ。昨日より時間は早い。

まず向かったのはチムリムという店。

そして奥さんが一番行きたかったというクーンという店に向かう。裏道で見つけるのに一苦労した。
しかし、水曜日が定休日… 地球の歩き方にも書いてあった… 残念…

そして次に向かったのはプラネッタ・オーガニカ・スクンビット・ショールームという、雑貨というよりは服屋。

しかしここもすでに閉店しているという… 残念過ぎる。


ということで、昨日行ったニア・イコールへもう一度足を運ぶ。昨日は時間も遅かったが、今日は時間も早いためゆっくりと見て回ることができる。
雑貨では結構な散財をした。タイとは全く関係のない鳥のぬいぐるみとか。

プロンポンからスクンビット駅へ。ポストカードを購入するため、ターミナル21というアソック駅と直結している大型のショッピングセンターへ。ここの地下に本屋があり、ここで無事に購入できた。

一回ではアクセサリーが販売していた。

ここにいる人たちも、身なりもよく、あの20バーツで電車に乗る人たちと同じ環境で生きているとは到底思えない。
どこも格差はあると思うが、ここまで顕著ってのもすごいと思う。

アクセサリー売り場を冷やかしつつ、デパートの外に出てみると…


何かが違う。
異様な雰囲気を瞬時で肌が感じ取った。

黄砂が舞い上がっているように、空の色が先ほどとは全く違い、黄土色になっている。

本当に一瞬。

ついさっきまで外を歩いていたのだ。俺らが買い物をしているほんの数分の間に。

何が起こっているのか理解するのに数秒かかった。
そしてようやく理解する。

あぁ、これが噂に聞くスコールか。

とんでもない雨量だった。天変地異かと思うほど。
空がオレンジ色になってるからなんか世界が終わりそうな雰囲気だったよ、マジで。

東南アジアのスコールは半端ではないとは聞いていたが、ここまでとはね。

てかこれまで一回も当たらなかったのは相当に運がよかろうと思う。今のタイは雨期だからね。
こんな雨量が散策中に降ってきたら目も当てられなかっただろう。傘とかが通用するレベルの雨じゃない。

とか思っているあっという間に道路が灌水してきた。
このタイミングで見れてよかった。経験値としてね。


スタバに逃げ込み、雨が止むのを待つ。スコールは意外と速く過ぎて行った。

そして最後のコンドームス。
どれだけ言ってるんだ…

流石に昨日と連続してだったので、店員に顔を覚えられた。

この日は最終日だったので、レストランについているショップでお買い物をした。
売ってるものも流石にハイセンス。俺はキーホルダーを買ったが、これは公共の場で付けられないよ。

この日はとうとう、タイに来て食べてみたいもの完全制覇した。

1、トムヤムクン
2、ヤムウンセン(まぁ、これは来て、食べて決まったのだが)


そして3つめは…


グリーンカレー!


やはりタイに来たらこれはぜひとも食べておきたい一品である。

想像していたカレーとは似ても似つかない味。とても不思議だ。
ココナッツの味なのか?甘いようで辛いという何とも矛盾した不思議な味。
けど中に入っている野菜と食べるとやたら美味かった。

そしてコンドームスで食べるのは実は初めてのトムヤムクン!
安定のうまさ。

そしてそして最後はやっぱり俺がタイ料理でドはまりしてしまったヤムウンセン。
これで食べ納めと思うと悲しくなるほど。

ここのレストランは食べるとお土産が貰える。何が貰えるのかは分かるでしょ。
二人で行ったから6個もたまった。
最後に記念撮影してホテルへ。

ホテルではお仕事。結局寝たのは1時過ぎ。
ふらふらになりながら深夜のホテルでポストカードを書き上げる。

明日は朝市で空港、帰る日である。




濃過ぎた微笑みの国 4 ―バンコク編―

2017-08-20 22:33:15 | 
20170808

昨日のスコータイ2日目編を更新しました。よかったら続きをどうぞ。


というわけでタイ4日目。
無事にスコータイから帰ってきたが流石に濃すぎた2日間だったためか、朝起きられなかった。
この時点でこの日はバンコクの街歩きに決定。

9時くらいまでゆっくり寝ていた。
ホテルで温かい朝ご飯を食べるのはこれが何気に初めてだ。やはりうまい。

ゆっくりと準備をして10時半くらいに出発。
ホテルはスクンビットという駅が最寄。目的にはやはり王宮周辺。この辺りはバンコクの有名どころが目白押し。

とりあえず行き方がよく分からなかったので、クルンテープ駅まで行き、そこから中華街をひたすら歩く。
この日は超晴天で、気温も高く、加えてあの中華街の雑踏… 
体力をそがれる。

1時間はひたすら歩いたかな。
漸く最初の目的地であるワット・ポーに到着。

スコータイの寺院の雰囲気とは180度違う、煌びやかで派手な寺院。

ここでも一番の目的地はやはりあの有名な寝大仏。

やはり迫力が違う。大きい。


写真撮影のスポットは列ができており、並んで撮った。ここでもGoProは大活躍。

無料の水がついており、休憩所で給水。マジで熱中症になるかと思った。
お土産屋でポストカードを購入。
休憩所でこれからの行先を練る。
当初はこの後、王宮、ワット・プラケオ、ワット・ルアンを午前中に行き、午後は俺がバンコクで一番楽しみにしていた場所へ行く予定だった。

しかし、猛暑に体力を削られ、あと一か所が限界だ。

とりあえず王宮方面へと向かう。入るのにセキュリティーチェックがあるとは…

しかし、ちょうどツアーの混雑時とぶつかってしまい、入れるような状況じゃない。
人人人…

うんざりして早々に諦めた。見れなかったのは残念だが俺にはバンコクでどうしても訪れたい場所がある。諦めもつく。
アイスを咥えながら次の場所へ。もうこの時点で超楽しみ。


この王宮周辺からその場所までは徒歩。
1時間以上歩いた気がする。どんだけ歩いてんだ。

ここを曲がればその目的地ってところでテンションマックス。

角を曲がる。

看板を見る。

遂に来た。



ここがカオサン・ストリートか。

タイでは超有名な言わずと知れたバックパッカーの聖地。

両脇にはびっしりと安宿や飲食店。
これが世界に名だたるバックパッカーの聖地か。
本当に噂通り、ただの道をはるかに超えて、一つの町を形成している。
バックパッカーの聖地として有名になったため、今やタイの一大観光地となっているよう。
歩いている若者たちもそれっぽい。ラフな格好でスローリーに歩いている。

カオサンストリートを十分に堪能しながら歩く。
昼ごはんももちろんカオサンストリートで食べた。

これで俺も真のバックパッカーになれたよ。


帰りもひたすら徒歩。また中華街を歩く。本当に疲れた。
途中スタバがあったので柄にもなくコーヒーを注文して飲んだ。冷えたアイスコーヒーが最高にうまかった。
因みに、この日の歩数は3万歩を超えた。

ヘロヘロになりながら帰って、まだ5時くらい。ここで寝てしまうのは惜しい。

というわけでタイの雑貨屋巡り。

最寄駅のスクンビット駅は、すぐ近くに入り組んだ歩道橋があり、そこにはアソックというこれまた違う路線の駅がある。

タイの雑貨屋はそのアソックから一駅行ったプロンポンという駅の周辺に密集している。

ということで初めて乗る路線にワクワクしつつ、雑貨屋巡りに出発した。

まず向かったのはロフティー・バンブーという店。結構閉店時間ぎりぎりだった。

次に向かったのはニア・イコールという店。この店がツボで、かなりの散財をした。


ということでバンコクを1日中歩き回った1日であった。

明後日の朝市の飛行機で日本に帰る。
つまりは明日が実質タイ最終日だ。

濃過ぎた微笑みの国 3 ―スコータイ2日目編―

2017-08-16 23:53:18 | 
20170807

朝起きたらけたたましい音楽が。
そして激しい雨の音…


雨か…

ゆっくりと準備をし、おにぎりを食べてチェックアウト。タクシーの予約を再度確認して出発。


まずは昨日降ろしてもらったバス停を探す。昨日は急に降ろしてもらったのでよくわかっていなかったが、実はバス停があり、待合所があった。
待合所には大量の野菜やよくわからない食物らしき袋を持ったおばちゃんがひとり。

程なくしてバスは来た。

乗り込むときにパーク行かどうか確認する。無事にパークには行くようだ。
運転手が先のおばちゃんの大量の荷物をソンテオの荷台、つまりは座席に積み込む。

地球の歩き方で調べたところによると、このソンテオはバスターミナル経由の歴史公園行きとあったのに、なぜそのバスはバスターミナルには寄らずにそのまま公園方面に向かい始めた。とりあえず昨日バスターミナルに行かなくて本当に良かったと思う。

アイフォンのグーグルマップで現在地と方向をずっと確認しながら移動。うん、合ってる。

途中で積み込んだ荷物を飲食店と思われる店に下ろしていった。一体どういうシステムなのだろう。

無事に昨日訪れた歴史公園に到着。運転手は丁寧にも門の場所まで教えてくれた。

雨はだいぶ弱くはなっていたが、まだ降っていたのでまずは昨日行けなかった博物館へ行くことにした。
博物館なら雨でも大丈夫だ。博物館は門から近い。

博物館をゆっくりと見学し、終わったころには雨は上がっていた。

雨が上がったので、これで存分に遺跡巡りをすることができる。というわけで昨日と同じ場所でまた自転車を借りる。
この辺の地理もだいぶ分かっているので慣れたものだ。

門に入る前に、まずはワット・チャーン・ロームへ。

ここは城壁内にあるのではなく、城壁からずっと東側にある。要はソンテオで来た道をひたすら逆送するということだ。

スコータイの街角を自転車でひた走る。地図で見る距離よりもずっと遠く感じた。

てか旅行者が普通にこの道を爆走してもいいのだろうかと思いながら。


まだかなと思いながら看板を発見。途中で左に折れる。こっからの道はまさに林道。一般は立ち入るような雰囲気ではない。

そしてようやく発見。ワット・チャーン・ローム。何頭もの象が仏塔を支えている。このスタイルはタイでは結構多いようだ。
因みにチャーンとは日本語でゾウという意味。

ここには誰もいなく、またもや貸切状態であった。てか本当にしーんとしていて怖かったほど。
加えてここには牛が放牧されているのか、住み着いているのか、遺跡の中にまで牛がふらふらとうろついていた。
ギリギリまで近づく。じっと見つめる牛。

昨日よりも景色がくっきりしているような気がする。雨が降っていたせいか、レンガがより茶色をまし、周りにある多くの緑との対比がくっきりとしたためであろうか。


その後はワット・トラパン・トーン・ラーンへ。
ここはさらに道を東に進む。

看板を曲がってそれを見ると…


あまりに寂しい。



もちろん人は他に誰もいないんだけど、荒涼とした草木が生える空間の中、ぽつん…とそれはあった。
あまりに寂しい光景に逆に感動してしまった。本当に誰もいない… しーんとした空間… 草木は刈られてなく、伸びきっている。

帰り道は来た道をGoProで撮影しながら帰る。本当に俺にとって一番いいおもちゃを手に入れたもんだ。

帰り道すがらワット・トラパン・トーンへ。湖に浮かぶ寺院に続く道は一直線で心地よい。


で、スコータイ歴史公園の入り口付近に到着。いい感じにお腹が減った。
公園の入り口付近はレンタサイクルやゲストハウス、そして飲食店が並ぶ。

飛び込みで入る。地球の歩き方ですら、レストランの紹介なんて一切ない。
美味しそうと思ったところに飛び込むしかない。

注文したのは、トムヤムフォー。

これが、うま過ぎ。
チャリで運転しまくって汗だくになった体に、この酸っぱ辛いこの味がまさにこの時求めていたものだった。

コンドームスで食べたヤムウンセンか、ここで食べたトムヤムフォーが同点で一番うまかった飯だな。
マジで美味かった。

今回、タイの食事は大当たりだった。毎回の飯が美味しすぎて楽しみだった。
数多くの国を訪れてきたがタイは飯が最高にうまい。高給なレストランでなくても、その辺で食べるご飯が最高においしいんだ。
俺の舌に合ったんだろうな、あのタイの味は。

腹が満たされ、時間は1時。

計算すると、3時半にホテルのタクシーを呼んでもらうのだから…

2時半くらいにはバスに乗りたいところだ。

てことは、残りの時間は1時間ちょい。

このスコータイ最後の時間はどう過ごすか悩む。
後日談だが、このあとの選択は最高の選択をしたと今でも思う。スコータイのベストになってしまうくらい。

昨日城壁の北側を攻めた。

そして今日の午前中に、城壁の東側を攻めた。

なので…


時間が許す限り、城壁の西側を攻めてみようと決める。

時間を決めて、行けるところまで行ってみよう。


西側の門を出て、いざ出発。出るときにデートのとこにいたオッチャンに、丘の上にブッダがいるぞと教えてもらう。
どこまでいけるかは分からないが、行けるところまで。チャリを飛ばす。

地球の歩き方によると、城壁の西側はなだらかな丘陵地帯が広がる。訪れる人がすくなので、安全面を考慮してグループで出掛けるのが望ましい、とのこと。

本当に人がいない。誰もいないんだよ。本当に道にいるのは俺らだけ。

景色は、この公園の周りはこんなに山があったのかと思う。
絶対に観光地として、チャリを飛ばしているのが不思議に思うくらいの田舎道だ。
自分の今いる状況がとてつもなくシュールに思える。
こんなところまで来る人は本当にいないんだな。俺らしかいない。

途中、一つだけ立ち寄ったが、あとはひたすら自転車で爆走。



30分以上は漕ぎ続けただろうか。

1時半には折り返しに着こうという話であったが、あと少し漕げば、西側の最終地点、ワット・サパーン・ヒンに到着することがわかる。もう時間は過ぎているが、あと10分だけ行ってみよう。時間は何とかなる、と思う。

汗だくで全力でタイの山奥の林道をチャリでかっ飛ばす。



そして…





あった!
ようやく到着した。ここがワット・サパーン・ヒンだ。漸くついたよ。長かったな…
ただ、この時の到着した感動は半端ではなかった。ここが俺のスコータイの最終目的地。着いたよ。来れて良かった。

なるほど、確かに小高い丘になっており、その上に小さく仏像が見える。
ただ、その仏像に続く道には石でできた階段が。この道を登るしかない。
サパーン・ヒンとはタイ語で石橋という意味らしい。高さ200メートルにもわたり石が積みあがった道が続く。

最後の力を振り絞り、階段を上り続ける。


頂上に到着。

後ろを振り返ると…



景色がやばい。今まで走ってきたスコータイ歴史公園を上から一望できる。
この景色、最終目的地感が半端じゃない。

この景色はスコータイの締めになるなんて。なんて相応しい遺跡なんだろう。本当にここまで来れて良かったよ。

石段を下り、全く同じ道を帰る。全力でチャリをかっ飛ばす。GoProで撮影しながら、疲れたけど最高に楽しかった。

公園内に到着。もうだいぶ慣れたこの歴史公園もこれで見納めである。

レンタサイクルを返却し、一服。時間は結構余裕があった。

シティ行きのバスも昨日乗っているので余裕。すぐに来て乗り込むことができた。
行き先も伝えて万全。
順調にバスはシティへと向かった。

3時ごろにJ&Jゲストハウスに到着。本当にちょうどいい。

ゲストハウスの昨日夕飯を食べたレストランでビールをゆっくりいただきながらタクシーを待つ。

時間になりタクシーでスコータイ空港へ。
結構時間かかった。1時間くらいかかったかな。

2時間前に無事に到着。だけどスコータイ空港は本当にこじんまりとした空港だから1時間前でも余裕だったな。
明日の予定を練りながら時間を潰した。

飛行機は定時にバンコクへと飛んだ。

バンコクに帰ってきてからはまたコンドームスに行った。これで2回目。すっかりリピーターと化した。安定のうまさ。



あまりにハードで、あまりに濃かったスコータイの2日間。
最高の思い出になった。

濃過ぎた微笑みの国 2 ―世界遺産スコータイ編―

2017-08-15 20:43:25 | 
20170806

タイ2日目。

実はこの日はタイで俺が最も楽しみにしていた場所へと飛ぶ日。
タイに来てずっとバンコクにいるのではなく、5泊の内1泊を捨て、スコータイへと飛んだ。

この1泊2日のスコータイが濃すぎて濃すぎて、バンコクもアユタヤさえも食ってしまった。
それくらいこのスコータイの二日間は濃厚であった。本当に濃かったとしか言いようがない。
まあ、その分めっちゃ大変だったけどね。


朝は3時半起き。当然ホテルの朝ご飯を食べられるはずもないので、前日にボックスを頼んでおいた。
ホテルからスワンナプーム国際空港へ。昨日とは違う空港だ。

一時間もせずに到着。素早くチェックインを済ませ、朝ご飯のパンとリンゴに齧り付く。

空港内にはちょっとしたフードコートがあり、どれもおいしそうであった。ラーメン屋まであった。
マックもあり、タイのドナルドは合掌していることを知った。

出発のゲートの付近にはほとんど人がいない。スコータイ行の飛行機に乗る人はほとんどいないようだ。
プーケットやサムイ島へ行く飛行機は人が多い。
やはりスコータイに行くなんて渋すぎるチョイスだったのだろうか。

ゲートが開き、バスに乗り、飛行機へ。
何とも小さい飛行機である。セスナと変わりないくらい小さい。
しかし、ここはレガシーキャリアだ。しっかりしているだろうと思い直し、席に着きウトウトしていると…

機体の不具合のため、フライトは延期へ。

マジかよ… 一体どれくらい延期なんだ…

20分ほどとのこと。楽勝である。こんなの被害の内に入らない。散々の遅延の末、慣れてしまっている。

しかもこの遅延を待っている間、バンコクエアウェイズのラウンジをタダで使用できた。
逆にありがとうと言いたいくらいだ。やはりレガシーキャリアは対応が違う。
合計で1時間弱待たされたような気がするが、精神的ダメージもほとんどなく、飛び立つことができた。

スコータイ空港は想像していたとおり、柵がないパターンであった。
俺はこのスタイルが大好き。地平線まで見える。建物もタイ風の外観で、とても小さい空港。

バスを見つけたので、さっそく歴史公園へと向かう。
ここから移動は本当に大変だった。なんせツアーではなく、全部自分たちだけでやったんだから。

スコータイ空港から歴史公園であるムアン・カオ。

スコータイで拠点となる場所は三つしかない。

エアポート、パーク、シティ。これだけ。

この三つをどう移動するかがとてつもなく大変だった。

空港から歴史公園までは結構遠く、1時間以上かかった気がする。

まずは帰り方を確信。パークからシティまで行くバスが出ているとの情報を得た。
確かに公園入り口付近には大きなものや、ソンテオまでいろいろなバスが止まっている。
帰りにシティ行くかどうか確信していけば大丈夫であろう。

帰りのバスを確認したら、今度は公園内を異動する足の確保。

レンタサイクルを借りる。

公園内はとてつもなく広い。歩いて回ったんじゃとてもじゃないが見切れないので、機動力アップ。
値段も非常に安い。一日中無制限で50バーツくらいだった気がする。

入り口でチケットを購入。いよいよタイが誇る世界文化遺産、スコータイ歴史地区へ足を踏み入れる。

公園内をチャリで颯爽と走る。これがまた気持ちいい。
人気がないのかスコータイの公園内にも人はまばらだった。これがまたよくって、人がいなくて過ごしやすい。
まずは公園内で最も重要な遺跡、ワット・マハタートヘ。
ここは随分広い範囲で遺跡が残っていた。じっくり見て回ったので結構時間かかった。
ちなみに帰りにもここに寄ってしまった。

ちなみに、広大な敷地を持つこのスコータイ歴史公園。
小さいものまで含めると300以上の遺跡が存在し、いちいち足を止めていたらとてもじゃないが見きれないとのこと。

ここはアユタヤ朝に取って代わられた後、ずっと長い間ジャングルの中に放置されていたそう。
それを歴史公園として整備したものらしい。
なるほどジャングルの中に放置されていた荒涼とした様子がいたるところに散見でき、またそれが神秘的な雰囲気を醸し出している。

ワット・マハタートを後にし、次はワット・シーサワーイ。

ワット・トラパン・ングン、ワット・スラ・シーと定番コースで廻っていく。

そして気づいたらもう昼をとっくに過ぎていた。
ワット・トラパン・ングンの近くにあった売店でポテトチップとスプライトで休憩&昼食。
旅ではいつも昼食が犠牲になる。

休憩後はいよいよ城壁の外へまで足を延ばす。ここスコータイの歴史公園は城壁内だけだったら一日あれば余裕で見きれる。しかし、城壁の外まで行こうとすると、一日では見きれない距離に遺跡が点在しているのだ。

チャリをかっ飛ばして城壁を出て向かったのはワット・プラ・パーイ・ルアン。ここは城壁の北側に位置する。

ここまで来ると徒歩ではかなり難しい。チャリで10分ほどかかった。

ここ、ワット・プラ・パーイ・ルアンは敷地はワット・マハタートよりも大きい。
ほとんど廃墟と化しているが、かつてはワット・マハタートに次ぐ重要な遺跡だったそう。
場所もちょうど公園の北側の中心部にある。
ここまで来ている人がほとんどいなく、貸切状態であった。

荒涼とした廃墟の中に一際目立つ塔が。
その周りには多くの仏像が鎮座していたが、そのすべての首は刎ねられていた。徹底的に。

ここの地に立つと何か感じるものがあった。
悠久の時間というか、何年も放置されていたこのスコータイ遺跡を体現しているような佇まいであった。

そして次はいよいよスコータイの象徴というべき遺跡に向かう。

このプラ・パーイ・ルアンから自転車でまた10分ほど。ジャングルの中の静かな道を通り、到着した。


入り口からすでに大きな遺跡が見え、その隙間からかの有名なアチャナ仏が見えた。

その名もワット・シー・チュム。

スコータイ遺跡を象徴する遺跡である。地球の歩き方の表紙にもこのワット・シー・チュムのアチャナ仏が掲載されている。
本堂内は部屋のようになっており、保存状態が非常によかった。
目一杯に巨大な仏像が収められており、迫力は半端ではなかった。

ワット・シー・チュムを後にして、近くのお土産屋で小休憩。
良い時間になった。帰路につくことにした。

帰りがけにもう一度城壁内の公園へ。通った道と全く同じ道を再度通って、GoProで撮影しながらチャリをブッ飛ばして帰った。

レンタサイクルを返却し、一服。

帰りのシティ行きのソンテオへ。

最初はめっちゃでかい観光用のバスが停まっていたのだが、俺はどっかのツアー用のバスだったようだ。
間違って乗り込んでFor city?なんて恥ずかしいこと聞かなくてよかった。
周りの街並みを見まわしている。このバスが定期的に通っているわけがないではないか。
街の景観にふさわしいソンテオに乗り込む。窓もなく、まさに乗合バス。いろいろな人種の人たちとシティに向かう。

ソンテオは40ほどでシティに着いた。

この時はバスターミナルである終点まで行こうとしていたのだが、バスの運転手に今日の宿であるゲストハウス、J&Jゲストハウスの名を告げると、ここで降りろと言われ、降りる。どこだここ。

結果的にいうと、ここで降りなければ宿までたどり着けなかったので、本当に良かった。

ここで宿に向かう前に、スコータイ・トラベルセンターに向かう。明日の空港までのバスを予約しようと向かったのだが…


日曜日は休み…
やばい…


こうなったらバスターミナルから空港行きのバスが出ているか確認しようと向かう。
地球の歩き方によれば、本日の宿から歩いて行けるような距離なのだが…

道が続いていない。というか、細い、地元の人しか利用しない道はあるにはあるのだが、なんと犬が我が物顔で闊歩しており、スクーターでもない限り、徒歩で向かうのは無理だと地元の方に警告を受けた。ってことはバスターミナルには行けないってことじゃん。

どうしよう。最悪宿の人にタクシーを呼んでもらうか。


ということで本日の宿であるJ&Jゲストハウスへ。
こじんまりとしたバンガロータイプのゲストハウスだ。

受付のカウンターには人がいなく、読んでも出てこない。近くにいた子どもが呼びに行ってくれた。

チェックインはすんなりと済んだ。ここは日本でブッキングドットコムで予約した。格安。
一拍一人1000円ちょい。

タクシーを呼んでもらえるか聞いたところ、問題とのこと。値段を聞いたら700バーツ。
2200円くらいか。まあ悪くない。
ということで明日の3時半に宿に空港行きのタクシーを呼んでもらう予約をした。

帰りの方法が何とかなりそうなのでとりあえず、明日の朝食を買い出しに。
近くにあったコンビニでおにぎりとビールを購入。

夜ご飯はコンビニで済まそうと思っていたのだが、ゲストハウスにはレストランが併設されていてせっかく来ているのだからということでゲストハウスのレストランでディナー。
やはりタイ料理はおいしい。タイの有名ビール、チャーンビールをぐいぐいといただく。

ほろ酔い気分で部屋でさらに飲む。

すぐ外に出てたばこを吸えるのもありがたい。

着替えて寝た。明日はスコータイ2日目だ。






濃過ぎた微笑みの国 1 ―入国と奇跡の出会い編―

2017-08-14 02:18:20 | 
朝は4時50分に起きた。

これでも始発ではないので俺にしてはゆっくりな方に感じる。今回のフライトは9時15分。つまりは成田空港には7時15分には着いていなければならない。
いつもの超便利バスも検索したのだが、ちょうどいい時間帯につくものがなく、電車で成田空港第二ターミナルへと向かう。6年間通い続けた道で日暮里へ。スカイライナーのチケットを購入しようとすると…

挑発してくるかのような長蛇の列。制限時間は9分間。何とか購入し、号車もわからないまま、取り敢えず滑り込んで何とか間に合った。
てか、今回電車を使ってみて気づいたのだが、今住んでいる場所から成田空港まで、1時間半しかかからないようだ。仮眠をする暇も無く、あっという間に第二ターミナルに到着。

Air Asiaのターミナルが離れており、のこで何かやな予感がする。これってLCCなの…?ってことで、俺はここまでAir Asiaが、LCCってことを知らなかったのだ。オーストラリアの時のトラウマが、頭を過る。案の定、預け荷物の予約をしておらず、2人で1万2000円も徴収される。こいつは、誤算だ。まぁ、俺が確認していなかったのが悪いんだけど。この預け荷物を渡すのを含め、かなりの時間を取られてしまった。空港でやらなければならなかった、保険とスマホの海外設定は驚くほどあっさり終わり、残り1時間。保安検査して、出国審査して、30分は余るだろうとおもっていたのだが…

火に油を注ぐかのような超長蛇の列。回転率も非常に悪く、進まない。
これにより、ゆっくりと出発前に蕎麦を食すという海外の前にいつもの行っている神聖な儀式を諦めざるを得なくなった。
ゲートに向かう途中で何か買って機内に持ち込み、機内で食事をする作戦に変更。
ってか、残り5分。ファイナルコールまでね。もう搭乗は始まっているのにカフェの列にサンドイッチ持ちながら並んでいる。しかも、ここの店員さんが我々に喧嘩を売っているとしか思えない程のslowlyさ。めっちゃイライラが募り、爆発するかと思った時に最終案内のアナウンスが。やばい。走る。ゲート前に到着した時には最終搭乗者が並んでいたので……

一服。
喫煙所がすぐ隣にあって助かった。これなら次々と吸い込まれていく列を見ながら一服できる。というわけで最後の集団として何とか無事ではないが搭乗し、1時間ほど仮眠とり、飛行機の中でこの日記を書いている。
これから先、どうなる事やら。

飛行機は順調に飛んだのだが、地獄が始まったのは降りた後。ドンムアン空港に降り立ち、一服して進むと…

入国審査に長蛇の列…

長蛇どころではない。
何と表現したら良いのだろう。


あれは…事故だ。



何百人という人がそこにごった返していた。
一応列が作られているようなのだが、まず、前が見えないので、何がどうなっているのかが全くわからない、前に行くスペースなんか全くない。
入国審査の空間が人で埋め尽くされているのだ。
どの列に並べば良いのか分からない。憶測だけで全く進まない人の塊の後ろで立ち尽くす。
後ろからの人も押すな押すなの大混雑でぐいぐい前につめられる。
その結果起こることは、極度の密着だ。まるでフェスの最前線のよう。
全く進まないため、時間が読めない。
加えて、タイの蒸し暑い気温の中、前からも、後ろからも人に揉まれ続け、気分が悪くならないはずがない。あれ、病人が出るぞ。
あれをカオス、混沌というのであろう。
正にこの世の地獄絵図であった。

このカオスには原因となる人達がいた。俺はこの人達を許したくないし、大嫌いだ。死滅してしまえば良いと思った。まぁ、ここには具体的に書かないが、本当に一緒の空間にいるだけで、嫌気がさすし、この俺の日記にあいつらの事を記したくもないから、書かないけどね。
あと、あのドンムアン空港も問題あると思うぞ。何もない普通のフライトであのカオスを起こしちゃダメだろ。何か対策をせんと。まぁ、LCCを使った俺への対価と言われればそれまでですが。結論から言うと、4時間かかった。入国審査だけでね。4時間あの、人の塊の中で汗だくで熱中症になりながら、この日の体力を全て持って行かれた。

フラフラになりながら、ドンムアン空港を出て鉄道駅へと向かう。
歩道橋を渡ると、ドンムアン空港駅に来れる。
ここが、国際空港の最寄り駅なのか心配になるくらい、こじんまりとした地元色の強い駅であった。
券売所にもおばちゃんひとり、ぽつんと佇む。そもそも駅のホームにもパックパックを背負った外国人が何人かいるばかり。

バンコク駅は、鉄道の時は名前が異なり、クルンテープ駅という。
恐る恐るクルンテープ駅までの切符を購入すると…

20バーツ。

20バーツ!?

日本円に直すと60円くらいである。空港から、バンコクまで1時間かかった。
1時間の電車の距離を60円で行ける手段がまだこの世に存在して良いのか。やりすぎである。

クルンテープ駅までの景色は原風景的景色であった。

正直、生活水準はかなり、低いだろう。家も何とか保たれているといった状態の物も散見した。カンボジアで見た景色でを彷彿とさせる。
しかし、その上には今乗っている電車の線路に沿ってひたすら大きなコンクリートの高架が伸びていた。正に今、開発中なのであろう。
飛び乗った列車も、お世辞にも綺麗とは言えない。トイレのような匂いが漂い、床には何の食べ物が分からない食物の残りカスが散らばる。この辺りの地元の人が使うのは、この辺りの地元の人が使うような列車なんだろう。中にはどう考えても地元の人です、という人しかいなかった。
荷物をどこに置いたら良いか分からず、まごついていると、タイ語で教えてくれた。理解はできなかったか、優しさを感じた。

クルンテープ駅に到着。
次は地下鉄に乗り換え。宿の最寄りであるスクンビットという駅へ。
ブルーラインに乗り換えた。
ここでまず驚く。まるで銀座の地下道のように清潔でクーラーが効いているのだ。タイル張りで東京の都心と同じような感じ。歩いている人の身なりも明らかに変わった。

券売機があったが、よくわからなかったのでカウンターで購入した。値段は28バーツ。日本円で、90円くらいか。いや、十分安いんだが、今回はたった6駅。15分程度で着いてしまう。さっきの60円が、衝撃的だったので、高く感じてしまう。電車自体も日本の地下鉄によりも新しくて綺麗であった。もちろん冷房もしっかり効いている。

一体この差は何だんだ。日本ももちろん、格差はあるが、この差は凄すぎだろ。着ている服や生活している環境が違いすぎる。ここまでの差がつくものなのか。

そんな事を思いながら、スクンビットに到着し、宿にチェックインした。
もう夕食の時間だ。そしてここからがこの旅一番の嬉しい誤算。飛行機の中で、偶然あるレストランを最寄り駅近くで見つけていたのだ。名前がとても目に付くものだったため、本当に偶然目にとまったのである。その名も「キャベジズアンドコンドームス」一発で頭に残るこのインパクトありすぎる名前。少し迷ったが、無事にたどり着き、本場のタイ料理を食す。これが、美味すぎた。全部美味しかったんだけど、特に俺はヤムウンセンという料理にどハマりしてしまった。こんな美味いサラダを生まれてから食べたことがない。人生の中でも上位に食い込んできた。それ位美味かった。辛いと酸っぱいの混ざり合い方が絶妙。止まんなくなった。今日の地獄が一気に吹っ飛んだ。ありがとう、コンドームス。

ヤムウンセンの美味さを知ってとても良い気分で宿に着いた。