言の葉の庭を見た。
今更?
これで新海誠作品は『君の名は』『秒速五センチメートル』に続いて3作目。
途中に入ってくるラブストーリー的な要素は正直恥ずかしくなっちゃうかんじだったけど、
とにかく映像が綺麗。
東京のコンクリートジャングルをアニメーション化させたら新開誠に敵う者はいない。
そう思うくらい東京の町が綺麗に映える。
しかも雨の東京の描写がすごく魅力的なんだよ。
雨の東京いいな…って素直に思った。
あの雨の時にだけ会えるって設定いいな。
雨って普通陰鬱な感じのイメージ合ってネガティブな感じだけど、あの作品を見ると雨の日に東京を歩きたくなる。
「また会うかもね… もしかしたら… 雨が降ったら…」
このセリフいいじゃん。
雨が楽しみになるでしょ。
すごくいい設定だと思う。
加えてあの雨の東京の映像美だ。
雨のしっとりした切ない雰囲気が素敵でいた。
全体的に「秒速5センチメートル」の雰囲気にすごく似てるなーと思ったんだけど、
男の子からの視点、ナレーションと、女性側の視点、ナレーションが交互に入れ替わってく系の構成がその感覚を生んだのかと思った。
そして女性の声の人、花澤香菜だっけ?
個人的にすごく惹かれます。あれってちょっとか弱い、陰がある、細すぎる声。
触ったら壊れちゃうような、脆さがある声ってか。
あと万葉集のあの歌。
鳴る神の 少し響みて さし曇り 雨も降らぬか 君を留めん
作品中に出てくるこの歌。
こんな素敵な歌が、1000年以上前にあったとは。
雨が降ってくれたら、君はここにとどまってくれるだろうか。
こういう人を想う気持ちって1000年時間がたとうが何も変わらないんだね。
雷神の 少し響みて 降らずとも 我は留らむ 妹し 留めば
返し歌ってものがあるのがまたいいね。
だから、恋ではなくて、〝孤悲〟って書くんだな。
で、特徴的なラスト。
これも「秒速5センチメートル」のときと似ている、俺が今ここで急に思いついた、“ふとした系ラスト”がいい。
時間は淡々と流れ、ふとした時にふと思い出してその人のことを懐かしく思い出す系のラスト。
切なさを含んだ“ふとした系ラスト”が好きです。
あと、雪野先生の足のサイズを図っている描写が異様にエロティックに見えました。
何かの病気でしょうか。
あ、あとエンディングテーマのRainって曲よかった。
あの公園どこなんだろ。新宿であることは確かだ。
行ってみたい。
で、俺がふとそこを訪れたら、ビール飲んでいる人がいそうな気がする。