3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
since 2008.4.4

2011年初詣

2011-01-25 18:59:38 | 徒然
今日、仕事から帰るとScotlandで出したポストカードが届いていた。
もうとっくに諦めていた。一体このポストカードに何が起こったというのか。
まさか空輸ではなく、逆深夜特急よろしくシルクロードを渡ってきたのではないだろうか。

英国より無事に帰国し、16日の日曜日に、余りに遅い初詣に行った。
場所は靖国神社である。

昼過ぎに飯田橋に着いた。天気がよく川に綺麗な日差しが差し込み、きらきらと光っている。

久しぶりの靖国神社。何も変わっていない。

おみくじを引いてみると“吉”だった。まぁ、こんなもんだろう。
まずまずな結果を結びつけ、お守りをひとつ購入した。


飯田橋に戻ってみたが、まだ時間があったため、神楽坂を歩いてみた。
以前に訪れた麻布十番のような景観。レトロな雰囲気と高級な雰囲気がひしめき合う。

テレビなどでたまに高級飲食店の紹介で神楽坂を見受けることがあるような気がするが、なるほど納得した。

ほてほてと歩いている内に神楽坂は終わってしまった。
道路標識には高田馬場という文字が既に現れ始めていた。

確か靖国神社のある九段下駅から高田馬場は数駅の距離だったはず。ということは今飯田橋からずーっと歩いてきて神楽坂が終わったのだから、直ぐに着くんじゃないか。
そう思ってしまったのがそもそもの間違いだったんだけど、そんなことは知る由もなく、標識だけを頼りにひたすら歩き続けた。

歩けども歩けども一向にあの高田馬場駅前の界隈が見えてこない。

もうとっくに引き返せる段階は過ぎ去っている。とにかくここまで来たら前進あるのみ。

2時間弱位ひたすら歩き続け、ようやく見覚えのある景色。早稲田大学の学生をモロにターゲットにした大盛、大量を謳った飲食店が多く出現し始める。

途中のカフェで一休みする。ふと横に止まったバスを何の気なしに見てみると、そのルートは…

九段下⇒飯田橋⇒西早稲田⇒早稲田大学⇒高田馬場

まさしく俺がひたすら歩いてきたルートで、少し切なくなる。


一体どれくらい歩いたんだろう。
ようやく高田馬場に到着した時にはかなりの疲労感が。



別に素晴らしい発見があったわけでも何でもないんだけど、
何となくいい一日だった気がする。








I was in the UK 7 ~Beatlesに想いを馳せて&帰国編~

2011-01-22 14:46:14 | 
7回に渡ってお送りしてきたThe United Kingdom紀行もいよいよ最終回。
本当に色々あり、長かった道のりもようやく完結である。


朝の5時半に起床し、6時半にに朝食をとる。何度も食べたコンチネンタルもこれで食べ収め。こうなると余り好きではないパンも意外と名残惜しいものだ。

コンパクトな荷物を持ってホテルを出る。辺りはまだ真っ暗。

向かったのは、The Beatlesでお馴染みのAbbey Road。
かの有名なAbbey Roadの横断歩道はLondon郊外のSt. John's Woodという駅にあり、駅から10分程度歩いたところにある。この駅はとても小さくこじんまりとしている駅で、本来ならばあまり観光客が訪れるような場所ではないんだろう。

おそらくこれが今回の旅行の最後の目的地となる。

Hammersmith & City lineに乗り込み、まずはBaker Street駅へ。
Baker Street駅からJubilee lineに乗り換えてSt. John's Woodへ。

およそ30分くらいで到着した。

Abbey Roadまでの道は完全に覚えていた。そう、2年前もここを訪れていたのだ。

また記憶と照らし合わせながらAbbey Roadへと向かう。一度も迷うことなく到着した。辺りは未だに薄暗いが少しずつ明るくなってきたところだった。

まずはこれまた有名なAbby Road Studioの前へ。何度見てもあの塀の落書きは感動するものだ。無数の落書きが壁を埋めていた。言語も色々。英語はもちろん、アルファベットではない言語も。日本語も見受けられた。ここにはある共通の想いを持った人たちが世界各地から訪れる。この落書きは結構凄いものというか、貴重なものなのではないかという気がした。

そしてあの横断歩道の辺りには本当に誰もいない。時たまバスや車が通るくらい。

以前に訪れたときは交通量がとても多かった。横断歩道を渡る写真を撮るだけでも、入念にタイミングを計り、極めて素早く渡らなくてはならなかった。
ひとたびタイミングを誤ると、ジョン・レノンに会いに来たつもりが、本当にジョンのところへ行ってしまうとい可能性もある。それほど車が往来している場所った。

以前の段階で既にここには2回も来ている。その2回ともThe Beatlesのファンであろう人たちが結構いた。みなここで何をしたいのかという共通理解が既に出来ているので、写真を撮ってくれという依頼もしやすい。


しかし今回は打って変わって誰もいない。時間が時間だけに当たり前かもしれないが、完全に横断歩道は貸し切り状態だった。

渡り放題、写真撮り放題といった感じだった。
調子に乗って写真も10枚以上撮っってしまったし、更に調子に乗って横断歩道を渡る動画まで撮ってしまった。
横断歩道を満喫すると辺りはようやく明るくなっていた。皮肉なことに今回の旅で一番の快晴。

来た道と同じルートで帰る。
帰りのSt. John's Wood駅で最後のOyster cardのTop upを行う。このカードには本当にお世話になった。5£をTop upする。これでHeathrow空港までは余裕でもつだろう。

シャーロックホームズのファンというわけではないが、Baker Streetの名は有名なので知っている。時間があれば散策したかったが、余りゆっくりして取り返しのつかないことになるのだけは避けたかったため、駅のホームで駅名の看板の前で一枚写真を撮った。
ちなみにここは流石といった感じで、駅構内の壁のタイルがシャーロックホームズになっていた。こういう遊び心は好きだ。

Baker Streetで、今日のtubeはすべて順調に運行されているという旨のアナウンスが流れる。ほっと胸をなでおろす。

順調にホテルへと戻ることが出来た。直ぐに準備をし、スーツケースを引っ張ってチェックアウトへ。チェックアウトはおよそ30秒で済んだ。これでいよいよお世話意なったホテルともお別れ。本当に豪華なホテルで、最初は俺は本当にここに泊まっていいものかと思ったものだったが、最終的には家のように慣れてしまって、このホテルに帰ってくることが日常的になっていた。

Hammersmith駅でPiccadilly lineに乗り込んだ。この駅も最初はLondonの片田舎の小さい駅だと思っていたのに、何でも揃っている非常に便利だった駅だったことを思い出す。この駅も毎日使っていたため、駅の光景は日常的なものになっていた。

時間はかかったが、順調にHeathrow Terminal1,2,3駅に到着した。重いスーツケースを持っているため、1本で行けるというHammersmith駅のロケーションに感謝しつつ、Oyster cardの残額を見ると、4.50£。惜しかったなーと思いつつも(先ほどSt. John's Woodで5£top upしていた)、ここまで順調にこれたことに安心する。

チケットは持っていたが、チェックインの方法がよく分からなかったので、カウンターのおっちゃんに聞くと、そのまま Step2 Bag dropに行けととのこと。

Step2 Bag dropには長蛇の列が出来ていた。時間的余裕はあったので、別に不安はなかったのだが、ちょっと早めに着いておいてよかった…

前の家族連れがなにやらベビーシートやら何やらをいろいろ持ち込んで時間がかかった。ベビーシートに赤ちゃんを載せたままベルトコンベアに乗せたら面白いなー、なんてブラックなことを考えていると、時間がかかってごめんねって言われて俺らの番が来た。

チケットとパスポートを提示し、スーツケースをベルトコンベアに乗せる。重量を覗き見てみるとなんと20.0㎏!何か丁度良過ぎて気分が良くなった。

すんなりと航空券をもらい、バックを預け、いよいよ身軽に。
早速イギリス最後の一服へと向かう。この先12時間は吸えない。ここは必死である。

一服を終え、セキュリティーチェックを通ってようやく免税フロア。
比較的時間があったので、最後の買い物。お土産を数点購入。

ゲートに行くと既に沢山の日本人が集まっていた。いままでLondonの街中にいたためか、この日本人だらけの空間にうんざりしてしまった。自分も日本人なのに……成田着いたら本当に日本人しかいないんだろな…当たり前だけど。

そのゲートにそこそこの有名人、というか芸能人がいた。けどこのブログに書くべきことじゃないのでノータッチ。


そして搭乗。飛行機はイギリスの地面を離れ、日本に向かって飛び立っていった。


I was in the UK 了



I was in the UK 6 ~ロンドンの芸術編~

2011-01-19 22:47:44 | 
はー…長い。
ちゃんと読んでいる人がいるのか知らないが、ようやく残すところ後2回。
次の日は午前中にHeathrow空港にいなくてはならないため、実質本格的に動ける日はこれが最後である。

この日は昨日ほとんど回ることが出来なかったLondonを限りなく回ってみようと決める。
今回俺は一番楽しみにしていた場所を、この日訪れることが出来る。
それは、かの有名な現代美術の雄、Tate Modernである。

以前訪れたときは行きたいと思っていたにも関わらず、後回しにして結局行くことが出来なかったのだ。自分の興味にドストライクで、自分が見てみたいところそのものであったにも関わらず。
世界的な現代美術のコレクションが見られ、とがった感じの芸術が好きな人はぜひここへ。なんて紹介された日には垂涎もんである。

この日はいつもの如くコンチネンタルブレックファーストを食べ、PCコーナーが比較的空いていたのでWillに昨日の感謝のメールを送った。返信が非常に楽しみである。

本日はLondonを回る予定だったが、まずは前日にWillから教えてもらったHammersmith駅近くの橋に行ってみることにした。実は前日、夕食をマックにするかどうか悩んでおり、何か空いている飲食店は無いものかと駅周辺をうろついたのだ。
その際に、Hammersmith Bridge & Riversideの標識を見つけていた。なので大体の方向はつかんでいたのだ。

この日は今回の旅行中、最も晴れていた(と言っても直ぐに曇ってしまったけれど)。

駅の近くにある大きな教会のそばを通り、直ぐに道は住宅街に入っていった。駅周辺の繁華的な光景ではなく、生活感が伺える。

暫く歩くと想像以上に大きな吊り橋に到着した。これが昨日Willが教えてくれた吊り橋か。それは結構な大きさで迫力があった。そして何より、周りの雰囲気が非常によかった。本当に静かで綺麗。人もまばらでたまにジョギングしてる人とすれ違う程度。水面も朝日に照らされ、きらきらとまぶしく光っている。その上には水鳥が飛んでいた。まるでかつて見た朝もやのセーヌ川のようだった。
天気も朝に相応しい雰囲気で、その閑静な雰囲気と朝の日差しがいい具合にマッチしていた。

朝から非常によいものを見れて気分がよくなった。何となく心が洗われるような光景であった。

吊り橋の後はいざ、Londonへ。今回もDistrict lineで簡単に行けるはずである。
まずは昨日入場しなかったSt. Paul Cathedralに行こうと決めた。

St. Paul Cathedralの最寄り駅はそのまんまSt. Paul'という駅である。ここは確かに近いのだがこれはDistrict lineではない。ここはDistrict lineのMansion Houseという駅からでも十分に歩いていくことが出来る。なのでまずはMansion Houseを目指した。


するとまた、District lineが不通になった。3駅手前のEmbankmentという駅で降ろされる。何回止まれば気がすむのか。

駅員に聞いたら“388(最初俺は3AAだと思っていた)のバスに乗れ”とのこと。またバスだ…と気を落としながらバス停を探すと388のバスが。直ぐに運ちゃんにこれでいいのかと尋ねると“確かにこのバスだけど、乗り場はここじゃない。乗り場は…”といった具合に凄く丁寧に教えてくれた。

バスは直ぐに来て、しばしThames川沿いをバスで移動。歩いて行くことも出来ないわけではなかったが、流石に時間がもったいない。バスは直ぐにSt. Paul'駅に到着したのでそこで下車。直ぐ目の前にはSt. Paul Cathedralが圧倒的に聳えていた。何度見てもこれは本当に荘厳だと思う。

正面に移動し、中に入る。
何やらドーム(このドームの下が半端じゃなく綺麗なんだ)の下でミサらしきことが行われている。そしてロープが張られ、入っていく人はお祈りする人ばかり…まさかこれは…

そう、この日はなんと日曜日だったのだ。日曜日、そしてここがどんな場所かを想像すれば絶対に前日に入っていそうなものなのに… まったく調べていなかった…
当然、ここで一番楽しみにしていた塔の最上階に上り、Londonを一望するという目的もはかなく散った。“本当にごめんね、明日また来て”と言われたが明日のこの時間はすでに空港にいることだろう。


本当に残念だったが仕方が無い。その時間をTate Modernに当てよう。
橋を渡り、対岸のTate Modernを目指す。ここは今回、Londonでは最も楽しみにしてた場所である。

橋の途中で売っていたてきやのHoney nutsを2£で購入。これがまた腹持ちがいい。

その後Tate Modernはゆっくりとすみずみまで2時間以上かけて回った。人がたくさんいたが、日本の美術館のように列になり強制的に移動することになるようなごみごみ感がまったくない。そう、展示のスペースがなんとも広く、贅沢に作られているのだ。

芸術っているのはどうみせるかが大切なんだな。空間をどう使うか。たとえば、本当に何も無いだだっ広い空間にぽつんとオフィスチェアーがあったら、それだけで計術に見えそうなものだ、なんて話をしながら回る。特にオブジェのコーナーでは空間をうまく活用した展示が多かった。日本人の作品もいくつか見受けられた。

流石は現代美術。理解の範疇を超えているものはひとつやふたつではない。シュールなものから完璧いっっちゃっているものまで様々。

俺が一番衝撃を受けたのはAna Mendietaって人。何て言ったらいいんだろう…完璧に住む世界が違うなって言うのかな…

ショップも圧倒的な品揃え。特に芸樹関係の書籍の数は半端じゃない。ここでもゆっくりと時間をとった。
お土産を購入するととっくに昼は過ぎていた。空腹を抱え今度はいざBorough Marketへ。

ここならば何かおいしい食べ物が手に入ると思ったのだ。そして位置的にも案外近い。

期待を胸にいざ行って見ると…

閉まっていた…
Willがあれほどまでに熱心に勧めてくれたBorough Marketは面白いくらい活気が無く、しーんとしている。それも当然だ。閉まってたからね。
もう笑うしかなかった。

Borough Marketでの買い物は何一つ出来ず(だって閉まってたからね)、昼飯はちょっと高級そうなイタリアンレストランに入った。
パスタとピザを頼む。これはとても美味しかった。昼間からビールも最高だ。
今回の旅は食は結構慎ましくやってきたので、今回のランチはちょっと豪勢。

食後の一服も終え、今度は世界遺産、Tower Of Londonへと向かう。

このTower Of Londonも2年前に訪れている。この時はBathと同じように金銭的に入場する余裕が無く、外観を眺めるに留まっていた。入ってもいないのにちゃっかりショップには立ち寄り、お土産は購入したが。

なのでこのTower Of Londonも2年越しのリベンジ。是非とも今度こそ入って展示物を見たいと考えていた。

しかし、ランチに結構な時間を食ってしまった。ここは17時まで空いているが、最終入場は16時30分まで。結構ぎりぎりだ。30分しか時間が無いのは少し残念だが、せっかくここまで来たのだ。30分でも中に入ろう、と意気込んで並ぶ。

チケット売り場で俺たちのひとつ前に並んでいたカップルが、受付の人に、あと30分しか時間が無いが大丈夫か、と確認をされていた。うーん、どうしようか…30分かぁ…ちょっと微妙じゃないか?なんて感じの声が聞こえてきそうな雰囲気で相談している。

結局前のカップルは入場せず、帰っていった。ようやく俺らの番が回ってきた。颯爽と“Two adults,please”と言おうとした瞬間…

“今日はもう終わりだ。また明日来てくれ”

なんと一つ前の集団まではOKだったのに、ちょうどぴったり俺らの番で16時30分になってしまったのだ。こんなジャストミートあるか。

お願いだから“あと30分しか時間が無いが大丈夫か”と確認してくれ。俺は全然OKだ。2年越しのリバンジを夢見てここまで来たTower Of Londonを目の前にして、また今回も引き下がることになるのか。

しかし受付の兄ちゃんは既に、明日は何時から空いている…などと明日のことを説明し始めた。もっと今を生きてくれよ…俺には今しかないんだよ…明日来てくれと言われても、明日の今頃はヨーロッパの上空10000メートルにいるんだよ…

と食い下がるわけにもいかず、諦める。俺とTower Of Londonはいったいどれほど縁が無いのだろうか…まぁ、本当に行きたかったのならもう少し早い時間で余裕をもって来ればよかったと言われればそれまでなんだけど、何せ閉められたのがちょうどよすぎて少しへこむ。

そう言えば今日は裏切られてばかりだなー…なんて思いながら、tubeに乗る為にTower Of Londonの最寄り駅Tower Hill駅に。この駅はDistrict lineが通っており、1本で帰ることが出来る。ただ、今回買い物らしい買い物を何一つしていなかったので、帰る前にショッピングに繰り出そうということになった。買い物ができそうなところで、この時間でも店が空いていそうなところで真っ先に思いつくのは…
Londonでも有名な繁華街Piccadilly Circusである。ここなら思う存分買い物が出来るだろう。

駅に行くと入り口の周りに大きな人垣が出来ている。非常にいやな予感が…
案の定、入り口はチェーンで塞がれている。もう勘弁してくれ…今日はなんて運が悪いんだろう…
シャッターに座ってダルそうにしている駅員にPiccadilly Circusへはどうやっていけばいいのかを尋ねる。

例の如く、どこどこに振り替えのバスが出ているのでそれで行ってくれとのこと。もういい加減振り替えでどう行ったらいいのかを尋ねるのは飽きた。

そのバス停に行ってみると、当然だが振り替えのバスに乗ろうとうんざりするほどの人が並んでおり、それもまたテンションをがくんと下げる。
あー…こんな人多いバスに載らなくてはならないのか…

1台目は余りの多さに見逃したが、バスがダブルデッカーだったこともあり、2台目に何とか乗り込むことが出来た。バスの2階に駆け上がり座ることもできた。

暫しバスに揺られ、終点のCharing Cross駅に到着する。ここは非常に見覚えがある。ここは2年前にも訪れたことがあったからだ。Charing Cross駅はあの有名なTrafalgar Square(トラファルガー広場)、そしてあの世界的にも超有名な美術館The National Galley(ナショナル・ギャラリー)の最寄り駅である。

せっかくここまで来たのだから寄り道していこう。最初はTrafalgar Squareの夜の雰囲気を楽しみ、ちょっと記念撮影して、ちょっと散歩して帰ろうという程度だったのだが、なんとThe National Galleyは18時まで空いていた。無料だし、どうせなので行ってみることにした。

俺は2年前にもThe National Galleyを訪れているが、余り多くのことを覚えていない。なぜなら当時はTrafalgar Squareで出会い、意気投合してしまった中東系のおっちゃんと一緒に美術館を回ったのだった。会話にいっぱいいっぱいだったことに加え、余りきちんとここの絵画の予習をしていなかったため、とりわけ誰の何が見たいというものも無かっため、そのおっちゃんにくっついて回ったといおう感じであった。

1時間程度は時間があったため、今回はゆっくり回ることが出来た。
そしてここが意外と(世界に誇るThe National Galleyに意外となんて失礼極まりないが)とてもよかった。

Tate Modernのような現代美術の雰囲気とは異なり、13~19世紀の西洋絵画、特にイタリアやオランダが充実している。

大好きなミケランジェロの絵を見れたときには感動した。暫く絵の前に立ち尽くしてしまった。本当に目に焼き付けようとした。
ところどころ塗料が剥げててそれがまた妙にリアルだった。

後はゴッホの“ひまわり”。もちろん超有名な作品であるからして名前は知っていたが、実際ゴッホの絵を余り見たことが無かった。けど本物を目の当たりにすると何かぞくっとするね。これがあのゴッホのひまわりかぁ…やべぇ…本当に目の前にあるよ…

そして今回一番の収穫はピカソ。凄く優しそうな学芸員のにいちゃんが大まかにこれは見とけ!ってのを教えてくれて、そこでピカソの絵がある!ってことでこれだけはどうしても見たかった。その時は結構時間ギリギリだったので、その絵があるRoom45に急いだ。

それほどまでに見たかったにも拘らず作品名は忘れてしまったのが情けないが…
けど作品は今もまだリアルに頭の中に入っている。
いわゆるな感じのピカソっぽい絵ではない。本当に素朴な絵。これ本当にピカソの絵なのって印象。それがまた何とも頭に残った。暫し立ち尽くして絵を見つめた。

The National Galleyは大満足だった。閉館する最後までいた。
思い返してみると、今日のメインはTate ModernとThe National Galleyの2つ。どれほど芸術が好きなんだろう…けどLondonが世界に誇るトップクラスの芸術をゆっくりと堪能できたのだからここでしか出来ない貴重な経験だ。Londonの芸術に触れまくった1日だったな。

なんてことを思いながら、2年前に出来なかったリベンジを1つ果たした。
それは、Trafalgar Squareのライオンの像に上って写真を撮ってもらうこと。
一度は諦め、帰路へと歩き出したが、なぜかどうしても諦めきれず、引き返した。
なぜあれほどまでにライオンの像と写真を撮りたかったのかは今でも謎である。

しかしここは人気スポット。既に戦場さながらの場所取りが犇いている(少なくとも俺にはそう感じられた)。

恥を捨て、舞台に飛び乗る。せっかくライオンの舞台に上がったのならば是非ともひとりで映りたいものだ。そう思いながらもそこは人が非常に多く、シャッターチャンスが難しい…

どうにかこうにかミッションを無事に終え、暫し街を散歩。

そしてよく考えると今秋の旅行中、一度も買い物らしい買い物をしていないことに気づく。そしてこの日は実質最終日。買い物をしたいのであればこれからの数時間が最終リミットなのだ。まぁ、最悪Heathrow空港でって手もあるが…やはりどうせならちゃんとLondonの街でしたいものだ。

こうしてCharing Cross駅からLondon屈指の繁華街である、Piccadilly Circusに向かう。
ここならまだ店も色々空いているであろうということもあったこことに加えて、かの有名なエロスの像を見てみたかったのだ。Londonの繁華街の夜の雰囲気は如何なるものかという興味もあった。

Piccadilly CircusまではBakerloo lineで一駅。あっという間に着いた。そして駅に降り立つと…

余りの明るさに驚いた。
夜のLondonは何度も見てきてはいるが、これまで見たLondonの街とは全く違う。
今まで見てきたLondonはやはり見せるべき夜景だったのだと実感した。
この明るさは、そう、日本の新宿のような明るさ。
都会感と生活観が入り混じった明るさ。正に繁華街の明るさである。

Thames川の幻想的&荘厳な夜景から一歩足を踏み入れると、このような光景が広がっているのだ。正に繁華街といったネオンにやはりLondonが世界的な発展都市であることを再確認する。俺が今まで見てきて、知ったように思っていたのはLondonの一部分に過ぎなかったのだ。

駅を出て直ぐに有名なエロスの像を発見することが出来た。
怪しくグリーンのライトに照らされていた。
そしてその後ろには眩し過ぎる位の光を放つ巨大スクリーンが。

その後、いよいよショッピングの時間だ。
駅近くにあったCool Britanniaという店に入る。かなり大規模なお土産ショップだった。ここに来れば何でも手に入った。訪れる先でこれを買おうか、お土産は何を買おうかと迷ったが、結局ここに来ればすべて手に入った。

この旅初めての買い物らしい買い物である。時間をかけゆっくりと買い物を楽しむ。お土産を数点購入。

買い物を終え、いよいよ帰路へ。帰りはPiccadilly線で一本で帰ることが出来る。

ここではお馴染みの運行休止もなく、無事にHammersmith駅に到着することができた。

夕食だが、この日は昼でリッチなものを食べたため、今回の旅で一回食に関して贅沢をするという目的を果たしてしまっていた。
こうなるとディナーは何を食べようか…ということになるところだが、もうランチを贅沢にしたときから既に何を食べるかは決まっていた。

Hammersimithにある日本料理屋“WASABI”である。
一体なぜこんなにWASABIの味を求めるようになってしまったのか。これも未だに謎だ。
なぜか無性に食べたくなった。わざわざLondonにいながらここまでWASABIの味を求めることもないと今考えると思うが、この時はWASABIが食べたくてしょうがなく、帰りの時間が閉店ギリギリだったため、tube内では間に合うかどうか気が気でなかったほどだ。俺はWASABIに取り付かれてしまっていた。

ヴェジタブルタンメンとスパイシーミソスープ、チキンカレーを購入。

ホテルに持ち帰り、ヴェジタブルタンメンを食す。
おっ、この前のチキンタンメンをはスープが違う。前は鶏がらっぽいスープだったのに、今回は野菜に合うようにということであろう。そばのような和風なスープであった。やるじゃないか、WASABI。マジで旨い。

チキンカレーなんて感動した。日本で普通に食べたら、絶対普通のカレー。
その普通さがLondonで食べているからであろうか、こんなに旨いものはあっていいものかと思うほどであった。給食で出るようなというか、レトルトの定番バーモ○トカレーというか…凄く普通のカレー。しかしとてつもなく旨く感じた。

スパイシーミソスープは余りにスパイシーであった。
カップ一杯の味噌汁に、七味唐辛子の小瓶の半分くらい一気に入れたのではないかというほど七味が大量に投入されていた。辛すぎる。日本人は決してこんなに辛くして飲まないだろう…
辛すぎる、のどが痛い…けど残念ながらこれも凄く旨かった。

その後は、一回も行っていなかったホテルのバーでビアを一杯頂く。


いよいよ明日は最終日だ。明日は13時の便ということで殆ど何も出来ず、空港に行くだけだろう。しかし、本当に何もしないのはちょっと勿体無い。気合を入れて、朝早起きし、一箇所だけ行ってから帰ることに決めた。

ということで急遽、次の日は5時半起きに。6時半にはスーツケースを置いて出発し、8時過ぎにはホテルに戻り、チェックアウト。その後空港に戻る。眠たいだろうが、こういう目的があるなら全く苦にはならない。明日が楽しみになった。

大急ぎで帰る仕度を整える。そう、この時間が最終の荷物整理の時間となったのだ。とにかく部屋中に散らばった紙や服などをスーツケースにぶち込む。

ようやく完全に出発できる状態にし、朝飯の時間を一番早くし、眠りに着いた。



偶然

2011-01-17 22:43:59 | 徒然
イギリス日記は一旦お休みしてちょっと日記を書こうと思う。
今日、余りに衝撃的なニュースを見たからだ。

昨日、とある用事で(この日記も機会があれば書こうと思う)17時半ごろJRの山手線、高田馬場の改札にいた。

すると、けたたましい、独特の緊迫感のあるアナウンスが流れた。

“山手線外回りは人身事故のため、運転を見合わせています”

まぁ、よくあることだし、止っているのは池袋~高田馬場間であった。
高田馬場から新宿に行くためには何の影響も無かった。
また人身事故か…そのときはそれ以上の感情を抱くことは無かった。

しかし、今朝ニュースを見て愕然とする。

…昨日、17時ごろJR山手線目白駅で死亡事故が発生しました…

俺があのとき偶然遭遇した運転見合わせの原因に間違いない。
なんと俺があと高田馬場にいたとき、現場では目を覆うような大惨事が起こっていたのである。ひとつ隣の駅で。

当然人が亡くなっているとのことで、その作業も行われていたはずである。
余りに近いところでそのような事故が起こっていてことを知って少し恐ろしくなった。
これは知らなかったほうが幸せだったのかもしれない。

これだけでもかなり印象に残ったのだが、それに加えてもう1つの事実が更に衝撃的だったのでこうして今日の日記として書いているわけだ。

そのニュースはこう付け加えていた。

…(亡くなった方)は目が不自由で、ホームの反対側の電車に乗ろうとしてホームに転落して事故にあったとのこと。一緒にいた妻も目が不自由でした…

この追記の何が衝撃的だったのかというと、その亡くなった方の名前だ。

ここにその名前を記すようなことは避けるが、やはり印象に残る。
見た人であれば俺と同じような印象を抱く人も少なくないのではないか。
余計な心配というか想像をしてしまった。

やはり、先天的なものだったのだろうか…

その名前にこめられた願いはどのようなものだったのだろう…

そして、この事故が起こってしまったなんていう余りに皮肉的な惨事。


とても暗澹たる気分になった。

何が悪かったのかを独断的に判断することが出来ないので、今抱いている複雑な感情をどうすればよいのかが分からない。
ただ今のところ日記として書いとくことでしかこの気持ちを整理できなそうだったので、こうして俺の記録に残しておくことにした。


I was in the UK 5 ~二年ぶりの再会編~

2011-01-12 20:27:36 | 
いよいよ仕事が始まった。
意外と朝起きること自体は大して苦痛ではない。
しかし暫くすると、午前中に猛烈な眠気が襲ってくる。
まだ時差ぼけは継続中なのだろうか。
まあ、今週は普通にまっとうな生活を送ることになるのでなんとか社会復帰できたと言っていいと思う。

で、イギリス紀行も大詰めの5回目。
細かく書き過ぎて、はじめはどうなることかと思ったが、長かったこの旅行記も終わりが近づいてきた。

前回の続き。

異国で、それも英国Londonでのカウントダウンをし、新年を迎えた。
そしてこの日、毎朝のコンチネンタル朝食を終えて昨日送ったメールをチェックしてみる。

しかし、彼からの返信はまだなかった。まあ、昨日は大晦日でカウントダウンだ。PCを開いてる時間なんてなかったのかもしれない。

それは構わないのだが、さてどうしたものか。こちらも出かけなくてはならない。
という事で、“午後の3時に電話する。それで細かい待合場所等を決めよう”とメールをした。

そしてこの日はLondon近郊でとても有名な都市、Greenwich(グリニッジ)へ出かけることにした。
Greenwichは前回にイギリスに来た時も訪れたので、これが2回目。
Greenwichはご存知世界遺産に登録されている。
そしてその中でもGreenwichと言えばかの有名なOld Royal Observatory(旧天文台)であろう。あのGreenwich標準時刻。世界で最も正確な時間の前に立つことが出来る。
そして経度0°はこの天文台を中心に定められているのだ。つまりこの天文台に0°のポイントに立てば、体の半分は西半球、もう半分は東半球という珍しい状況になる。

前回訪れたときは夜だった。旧天文台に入ることが出来なく、経度0度の子午線を跨ぐことも出来なかった。まあその分、というか夜しか見れないそれを上回るほどの凄いものを見れたからよかったのだけれど。

ということで是非とももう一度訪れ、今度は子午線を跨いでみたいと思っていた。

London中心部から少し離れているGreenwichだが、tubeを駆使すれば比較的簡単に行くことができる、はずだった。

これは別にGreenwichに限った話ではないが、一本の線が運行休止になるだけでこちらは本当に多大な時間ロスになり、何より精神的疲労が大きい。
そう、振り替え運送だ。これが本当に曲者。日本でも面倒くさいのに、旅先ではきつい。しかも今回の旅行中結構頻発した。

たかだかGreenwichに行くだけなのにてんてこ舞いになった。その慌てふためく様子も併せて記しておく。

順調に行けば、GreenwichはDistrict lineのMonumentという駅に行き、そこでDocklands Light Railwayというモノレールに乗り換える。
このDocklands Light Railwayに乗ればPoplarという駅で一回の乗り換えるだけで着く。

けど順調に行かず、Docklands Light Railwayに乗って3駅くらい過ぎたところで、乗客が俺らを残して一気に全員降りていった。この段階で絶対怪しいなと思ったが、案の定、乗りたいGreenwich方面に向かうモノレールはストップしていた。

そのこの先が無い駅で、駅員のおっちゃんに尋ねると、“まずはWestferryという駅に行け。そしてそこから振り替え運行のバスに乗り換えろ。そしてそのバスでIsland Gardensという駅に行け”とのこと。凄く面倒くさい。
まずはそのWestferryに行き、バスを探す。どのバスに乗っていいのか分からず、尋ね、乗り込み、ダメだと言われたり、よく分からなかったが、何とかIsland Gardensに行くバスに乗り込むことが出来た。“Island Gardensに行きたい!”と運転手に伝えると、“OK”という素振りででタダで通してくれた。これが探していた振り替え運行だろう。というかもしかしてさっきのバスもGreenwichに行きたいと言わずに、最初からIsland Gardensに行きたいと言っていれば、乗れたのかもしれない…

バスに乗ってからも行き先が表示される訳でもなく、不安が募るばかりだ…
通り過ぎてしまったらどうしよう…
“Island Gardensに着いたら教えてくれ”と伝えようと試みるが、先頭に乗っている子供連れが停車するたびに運ちゃんと話し、タイミングが非常に難しい。
けど目的地は終点だった。

こうして何とかIsland Gardens駅に到着。一安心…
Greenwich駅行きのモノレールも出ている。到着まで17分も時間があったので一服した。
見渡してみると、そこはかなり高級そうな住宅街。日本で言うとお台場に雰囲気が酷似していた。駅近くのパークではハイソなマダムがドッグをウォーキングさせていた。

Greenwichに到着すると、非常に見たことのある景色が広がった。2年前に来たにしてはよく覚えているものだ。印象が強かった土地だからだろうか。
俺の記憶によると、まずは左に折れ、ずっと道なりに歩く。
ここまではいいのだが、途中で右に曲がる。

これどこで右だったっけな…

多分、景色を見れば思い出すとは思うのだが、何せ2年前だ。
大人しく地図を確認すればよいのだが、結構景色は覚えていて、何とか記憶だけを辿って行けそうなのだ。地図を出すのが悔しい。
確か、右に曲がる道は左側に飲食店、特に中華料理店が立ち並ぶ比較的広い道だった。それは鮮明に覚えている。そしてその店の最後は高級なパスタ屋だ。2年前に訪れたとき、ここでパスタを食った。それは間違いない。

と記憶を引っ張り出しながら歩いていると、凄くそれっぽい道を見つけた。
俺は確信した。ここだよ、絶対。

そして右に折れてみると…

中華レストランが。そしてそのブロックの最後にはまさに2年前にいったパスタのレストランが。

この2年前の記憶と現実で見ている映像がぴったりと一致していく感覚。最高にテンションが上がる。
もうここまで来たら大丈夫だ。迷わずいける。

公園に向かう途中、バス停を発見。帰りはまたあの面倒くさいバスとモノレールを駆使して帰らなければならないのかとうんざりしていたので、もしかしたらこのバスでもっとよいルートがあるかも…と軽い期待とともに路線図を見てみたら、なんとこのバスNew Crossという駅まで通っていることが判明。このNew Cross駅はLondon Overgroundという地上を走る列車が通っており、これでLOndon中心部まで帰ることも可能。まぁもちろん順調に運行していればの話だが。
帰りはこちらのルートで帰ることを決めた。バスの番号だけ確認。

そしていざGreenwichの散策。これまた有名な国立海洋博物館を突っ切り、公園内に進入。博物館も旧王立海軍学校も時間があれば覗いてみたかったが、ここにくるまでにとてつもなく時間を使ってしまったため、まずは天文台を目指す。けどさすがイギリスは海軍の国。海軍を誇っていることがあちらこちらで伝わってくる。建物もローマの神殿のような構え。

並木道を通り過ぎるとすぐにあの心臓破りの坂が。

上りきると、2年前にすぐ下で記念写真を撮ったグリニッジ標準時間を表す時計が。

天文台はちょっとした高台になっており、ここから街が一望できるのだが、景色は曇りのためか建物のためか分からないが、いまいちピンと来なかった。夜景の方が数倍きれいだろう。

早速天文台の中に入る。なんと無料!

一通り回り、あの子午線がある庭へ。線を跨いだ写真を撮るための観光客で、案の定長蛇の列が!と思いきや並んでるのは10人程度。案外少なかった。
程なくして順番が回ってきて、無事に撮影終了。
お土産も購入し、一度腹を満たす為に外へ。近くの露店でホットドックを購入。
何でこういう所で食べるホットドックってこんなにうまく感じるんだろう…正直なところ、絶対日本で食べたら普通だろうな。そう感じさせてくれたさすが、The Honest Dog(商品名です)。

再度、入場(タダだからね)。ここは思っていたよりも案外広く、プラネタリウムやロシアのクレムリンを髣髴とさせる建物があり、中は天体の博物館になっていた。入場時に本日のイベントということでプラネタリウムが上映されるようだった。これはかなり見てみたい!と思ったが、時間を考えるとそうゆっくりはしていられない。

先ほどのバス停に急ぐ。
バスは直ぐに来た。Oyster cardでの支払いが可能だったので、タッチしてみるとなんと残金£0.20!日本円で27円くらいか。そんなんでバスに乗れるはずが無い。やむなく£3を支払いSingleを購入。
バスの中でこんな残金が少ないはずは無いのでよく考えてみると、そういえばモノレール使用時に慌てていてちゃんと出入り口でタッチをした覚えが無い。何がどうなったのかよく分からないが、とにかく大損してしまったことは確かだ。けど被害額はたかが知れている。かわいいもんで本当によかった。

New Cross駅に到着。Oyster cardを£10分top upする。はじめちょっと迷ったが駅員に尋ね、何とかLondon Overgroundに搭乗。順調に動いているみたいだ。
Liverpool Street駅に到着。そしてCircle lineに乗り換え。
やっとのことでMansion House駅に到着。St.Paul's Cathedral(セントポール大聖堂)を見に行く。

今回は概観を眺めるだけ。入場は明日のお楽しみだ。

そしてMillennium Bridgeを渡り、Tate Modernへ!
このThames側をはさんでSt.Paul's CathedralとTate Modernが向き合っている景色が最高に好きだ。前もこの道は幾度と無く通った。Londonを代表するスポットだと思う。

そして渡りきったところで時間は3時に。いよいよ約束の時間だ。
Tate ModernのエントランスでWillに電話をかける。

……やっぱり英語で電話は非常に難しい。面と向かって話すときの20倍は難しい。

俺が今、Tate Modernにいると伝えた。
すると彼は今、London Bridhe駅周辺にいるとのこと。
彼はここまで来てくれるらしい。準備して電車に乗って2駅分。時間はおよそ45分程度かかると言っていた。
この電話での会話が今回の旅で最も緊張した会話。
失敗してどっかとんでもない所に行かせてしまったりして、会えなかったなんてことになったら取り返しがつかない。申し訳なさ過ぎる。

その45分間はTate Modernのショップで時間を潰す。あそこのショップは非常に面白い。
45分なんてあっという間に過ぎる。けどまだ美術館自体は入っていないけどね。

45分後くらいに、また電話が…
“今、歩いてる。あと2分…、いや10分かな…”とのこと。

随分幅があったが、OK、エントランスにいると伝え、待つ。


この待っている時は本当に緊張した。来る人来る人皆Willに見えてしまう始末。Tate Modernに入場する人を凝視する怪しい人になってしまった。
時間が長く感じられる…
本当に来るよな…、顔が変わっていたらどうしよう…、てか俺の顔覚えてくれているのだろうか…なんて余計な心配をしつつ待っていると…

2年前に見たそのまんまの彼がニコニコしながら俺らめがけて一直線に迷い無く近づいてきた。本当にすべて余計な心配となって心からほっとした。

本当に懐かしい。2年前に出会って、お世話になった。
定型句のように、“本当にありがとう、また絶対イギリスに来るよ。また会おう”と言うやつがいる。俺も同じようなことを言った。
しかしそれは決まりきった挨拶ではなく、本当のことになった。
本当にまたイギリスで会うということが実現してしまったのだ。
これは結構、奇跡的というかドラマチックというか、いい言葉が思い浮かばないので“とても凄いこと”で許してくれ。とても凄いことなんじゃないかと思う。

そしてこの再会がこんなに早い段階で実現するとは思わなかった。
いや、むしろ早い段階だったからこそ、実現したのかもしれない。時間を置けば置くほどやはり疎遠になるのも現実だからだ。

行こうと思えばいつでも行けるイギリスだが、そこで“会う人”がいるってのは普通の観光地とはちょっと違った印象をもたらす。
それだけを目的にしたっていいってことなのかもしれない。

彼は凄く優しかった。
再会を果たし、カフェに移動。ココアを奢ってくれた。日本にきたら絶対俺にも奢らせていただきたいものである。

カフェでの時間は1時間にも満たなかったように思う。
会っている時間はそれほど長くなかったが、そこでは取りとめも無く色々な話をした。
ほぼずーーーと話しっぱなしだった。

来る前に買っておいた日本のプレゼントを渡す。
嬉しく思ってくれたようで、こちらが嬉しい。

Londonで何かお勧めの場所はあるか?と尋ねた。やはりネイティヴに聞くと、ガイドブック等に載っていない、真のいい場所を教えてくれるのではないかと思ったのだ。

すると、一心不乱に俺の『地球の歩き方 イギリス編』の地図ページを凝視し超真剣にある場所を探し始めた。何かこういう行動がいちいち優しい。

そしてBorough Market(バラマーケット)という市場を超リコメンドしてくれた。
そこまで言うなら行くしかないでしょ。明日の目的地がひとつ決定した。

おまけに、俺たちが泊まっているHammersmith駅周辺のお勧めスポットまで教えてくれた。ちょっと離れたところに橋がある。ここが非常に閑静で綺麗でいい場所だとのこと。
そこまで言うなら行くしかないでしょ。明日の目的地がふたつ決定した。

楽しい時間は直ぐに過ぎ、お別れ。本当にありがとう。
この再会は一生忘れられないようないい思い出になったよ。

でその後はThames川沿いを夜景を臨みながらずーっと散歩。途中カフェで一服入れたりしながら、気づいたらTower Hillの方まで来てしまっていた。辺りはもう真っ暗。
そしてそこに浮かび上がるのは…

そうこれまたLondonの象徴的存在、Tower Bridge!
漆黒の闇に浮かび上がる壮大な姿。この景色がLondonだ。
昼間はどんよりしていまいち迫力に欠けたTower Bridgeも夜景の美しさは半端じゃなかった。

帰路は尿意との戦いで死ぬかと思った。
帰りはLondon Bridge駅から帰ったのだが、まずはLondon Bridge駅でトイレを探す。駅員に聞いてみるとtubeではなく鉄道の方にあるとのこと。かなり歩かされて着いたトイレは壊れており、20ペンス入れても何も起こらない。

急いで戻り、Jubilee lineに乗ってWestminster駅へ。ここでDistrict lineに乗り換えるのだが、我慢できずに途中下車。トイレはいずこに…
俺はこの駅にはトイレがあることを確認していた。なぜなら2年前にこの駅でトイレを使った、という記憶があったからだ。
そしてたどり着いたトイレの男性用の入り口には何十もの分厚いチェーンが巻き付けられていた。“ここは使用できません”と伝えるのには十分すぎるほどのインパクトだ。

女性は空いてるのに…、女性用のトイレで清掃をしていた人に聞いてみても、“駅の者じゃないから知らん”とのこと。

もうここまで来たらホテルまで入っちゃった方が早いと踏んだ。
いちいちトイレ探してこのような絶望感を味わうのはうんざりだ。

Hammersmith間でのtubeではずっと立っていた。座席は空いていたが、座るとあのtube特有の振動が膀胱に優しくない。

駅に着くと競歩の如く急いでホテルへ。何とか事なきを得た。

夕食は駅のマック。イギリス3回目のマック。ここでは2回目のマック。
クォーターパウンダー、チップス、コーラ。
店員はなぜか俺の顔を知っていたようだった。前に来たとき(初日)もこの人だったっぽい。

トイレも済まし、飯も食ったらちょっとアルコールが飲みたくなる。
流石にThe Swanは連日過ぎるなと思い、せっかくホテルにバーがあるんだからということでホテルのバーで飲んだ。毎度のギネス。

Willに今日のお礼メールを入れようとしたが、毎度の如く子供たちが占拠していた。
本当に心からどいて欲しかった。

今日ほとんどLondonの行きたいところに行けなかったので、明日はLondonを回ることに決めた。当然、Borough Marketにも行くし、Londonに行く前にはWillが言っていた橋を見に行くつもりだ。

この辺になると体もイギリスの時間に慣れ、爆睡できるようになっていた。







I was in the UK 4 ~ブリストル&バース、カウントダウン編~

2011-01-10 15:08:44 | 
イギリス紀行四日目。ようやく折り返し。

今まではほとんどの時間をScotlandにて過ごしていた。折角Londonという大都市でホテルをとっているのだから、もう少しLondonを満喫してはどうかという考えもあったが、この日は俺が前々からずっと行きたかった世界遺産Bathへと足を伸ばすこととなった。

2年前にイギリスを訪れたときも、俺はBathに行こうとしていた。
しかし、そのときはなんと電車賃の高額さを知らず、金が足りずに行けなかったという体験をした。わざわざチケット売り場のカウンターへ行き、BathまでのReturnを頼み、その表示された金額に驚愕し(確か記憶によると£120くらいだったと記憶している)、ごめんなさい金が足りないのでやっぱり辞めます…といってうな垂れたあの2年前の記憶。ようやく2年越しのリベンジだ。今回は£120位は出せるほどの経済力をつけてきた。

いつものコンチネンタルのブレックファーストを食べ、ホテルの無料インターネットの空きを待つ。ここはログインして20分間ネットを使用できる。その後も待っている人がいなければ連続してログインすることが出来るのだが、大抵は何人もの待ち人がいるため、最低20分は辛抱強く待っていなければならない。そして子どもが何人もインターネットでゲームをしていたり、遊び道具にしていて本当にいらいらした。別に悪いことしてるわけじゃないが、せめて混在時はやめさせて欲しいと常々思った。

なぜここまでいらいらしながら待つ必要があるのかというと、今回の旅行の大きな目的の一つに、2年前に一番お世話になったWillという友人に会うというものがあったからだ。俺がCambridgeでとっていた授業のTAであった彼とは一番話をしたし、一番お世話になった人物。

日本ではちょくちょくメールをしており(過去の日記参照)、明日Londonで会う約束をしていた。ただ、細かい時間や場所の連絡をしていなかったので、メールを送ったりしたかったのだ。待ちに待ってようやく俺がパソコンに触れるときが来て、ホットメールの頁を開いてみると…日本語全て文字化けしている…
どこをクリックすればどの頁が開くのか探り探りやっていたので本当に時間を要してしまった。
とりあえず、ネットを繋げられる時間もさほど無かったので、明日会うことの確認、俺がいまLondonのHammersmith駅に泊まっているという必要最低限の事を伝えた。
あとは、ホテルに戻ったらまたメールを確認すればよい。多分ガキももう寝てる時間だ。


準備を整え、いざ出発。まずはtubeに乗ってPaddingtonという駅を目指す。今回はDistrict lineではなく、どっちかというと地元の人が主に使うようなHammersmith & City lineという線に乗った。こちらに乗れば一本でPaddington駅に行ける。相変わらずOyster cardは便利でしょうがない。

程無くしてPaddington駅に到着。ここはVictoria駅に引けを取らない程大きいターミナル駅である。このようなtubeだけではない鉄道が走っている駅に来るたび毎回思うのだが、構内の造りがすごくかっこいい。
因みにPaddingtonは、あの有名なPaddington BearのPaddingtonだ。駅構内にはPaddington Bearのショップがあった。正にPaddington Bear shop at Paddington station。

30分後くらいに、Bristol temple meads駅行きの列車があった。鉄道で30分後は丁度いいくらいだ。カウンターでBristol temple meads行きのSingleを購入。なんと値段が£28!なんていう格安であろうか。Returnでも£58。俺が行った時の半額より大分安い。チケットにはSUPER-OFF PEAKと書いてあったが、なんともいい時に買ったようだ。大晦日だからか?

列車に乗り込み、そこから1時間半の旅。
Bristol temple meads駅とBath spa駅は路線が同じで、Bristol駅の方が一駅奥の駅。途中Bath spa駅を通過する。そこから見える景色が正に中世を髣髴とさせるような町並み。とても期待できそうだ。折角Bathに行ったのなら、ぜひともRoman Bathに行ってみたかったが、もし行けなくても街を散歩するだけでもいい景色を見れそうだ。

程無くしてBristolに到着。ガイドブックによると行きたいClifton Suspension Bridge(クリフトン吊り橋)は駅からバスで行くとのこと。まずはバス停に向かう。すると丁度ガイドブックに出ていた路線のバスが停車していた。

タバコを吸いながら休憩している運ちゃんにクリフトン吊り橋に行きたいと伝えるとこのバスでOKとのこと。念の為、降りるバス停を告げ、そこに付いたら教えてくれと伝えると、“クリフトン吊り橋だろ?OK分かった!”というように、こちらの意向を全て酌んでくれた。なんて優しいんだろう。ここはLondonと違ってちょっと田舎だからであろうか。この旅の中で一番優しい運転手だった。このような優しさに触れるのも旅の醍醐味である。

おっちゃんからReturnのチケットを購入し、吊り橋の最寄まで20分。声を掛けられ、小さい公園の小さいバス停に停車した。
降りる際にはわざわざバスを降り“ここからむこうの道を歩いていって、2分位で着くよ”とご丁寧に道案内までしてくれた。何て優しいんだろう。

田舎っぽい公園を抜けると本当に2分程度で、ガイドブックで見たそのままのでっかい吊り橋が目に飛び込んできた。
飛行機の中でノリで行くことに決めたClifton Suspension Bridgeにとうとう来てしまった。でかいだろうなと思ってはいたが、やはりでかい。圧倒的な迫力。吊り橋の大きさも目を見張るものだが、その下の景色が断崖絶壁でこれまた凄い。写真を何枚か撮ったが、どうも写真ではこのスケールが上手に伝えられない。この景色はやはりこの目で見て、網膜に焼き付けるものだなと実感。

橋の入り口はちょっとした高台になっており、歩いて登ってみると、吊り橋とその下の崖、そして向こう側の大平原が見渡せるポイントがあった。暫し絶景に酔いしれる。

折角吊り橋に来たのだから、吊り橋を渡ってみた。吊り橋と言えど、全くぐらぐらしない。車がガンガン通るような橋だから当たり前か。
それにしてもBristolをチョイスしたというのは相当に渋いセンスなんじゃなかろうか。あまりイギリス行ってきたよ!って人にBristol行ってきたという人は聞かないし、こちらとてBristol行ってみたよ!と自慢しても、どこ?って聞かれて終わるのが落ちだ。
改めて、どこに行っても旅は楽しめることを感じた。ガイドブックに載っているような場所は当然、たとえ載っていないような場所でも異国の見知らぬ土地を歩くというのは興味深いものだろう。

遥々とClifton Suspension Bridgeに来たと言うことで、何か記念品が欲しくなってしまった。と言ってもここはあくまでも吊り橋。お土産なんて売ってないだろうなー…と踏んでいたら、渡りきったところに小さな小屋があり、そこは何とビジターセンターだった。当然かなり規模は小さいがお土産を売っている。奇跡的な発見をした気分だ。

お土産を購入。そこにはノートも置いてあり折角なので、記念に感想を記入しておいた。
そこにいたおっちゃんの話によると、今日は色々な国からの観光客が訪れたとのこと。
意外と人気のスポットなのかの知れない。

大満足の観光を追え、暫くしたら時間は既に2時。コンチネンタルブレックファーストも消化され、いい感じに腹が減ってきた。

Bristolの街をちょっとうろつく。
昼飯は何にしようかと彷徨っていると、今回の旅で、イギリスで最も有名なイギリス料理であるFish & Chipsをまだ食していないことに気付いた。
とあるFish & Chipsをメニューに掲げてあるパブに入りちょっと遅いランチ。

昼間っからギネス片手にFish & Chipsを注文。2人で入ったのでFish & Chips1つとミニパイを注文した。

そしてまたまた嬉しい誤算。このFish & Chipsがメチャメチャうまかった。今まで食った中で一番旨かった。何と言っても揚げたてのサクサク感が半端じゃない。ナイフで上下運動をせずとも、正に単刀直入。ザクッと一気に半分に出来るほどにサクサクに揚げられている。そしてタラっぽい白身魚のぷりぷり感と衣のサクサク感が相まって絶妙な食感を創り出していた。いや~旨かった。相当の油を使用しているだろうから、不味かったら絶対最後まで食べれないと思うが、ぺロリ。
ただ、量はそうとうのボリューム。ひとりであれを1つ食べるイギリス人の胃袋はおかしい。2人で十分だった。しかも脂っこい味がビールとよく合うことこの上ない。

ミニパイもデザート感覚かと思いきや、チキンとビーフの味付けがまたビールと合う。ベストな注文をしたと思う。大満足の昼飯となった。
チップは少し弾ませておいた。本来チップはこういうもの。形式的に決めるのではなく、旨かった、満足したからありがとうって気持ちで決めるべきものだ。

ほろ酔いのままバス停へ。Bristolで少々時間を使いすぎたため、Bathの時間が少なくなってしまった。ちょっと急がなくては。
バス停の目の前の交差点で車と車が大きな音を立てて衝突すると言うテンション落ちる出来事を目撃したが、帰りのバスでは、俺の最も好きなアーティストBanksyの本物の落書きを目撃することが出来た。しかも超有名なやつ。あれBristolにあったんだな…

駅で我慢していたトイレを済まし、いざBath Spa駅へ。チケットはSingleで£5.80.今度は1駅なのにちょっと高いな…

Bath Spa駅には15分ほどで到着した。到着したのは16時過ぎくらい。そして行きたがっていたRoman Bathの最終入場が16時半まで。地図を見ながら急ぐ。

何とか間に合い、Roman Bathを見学。チケットは£11。加えて無料のイヤホンガイドを貸してくれる。
このRoman Bath内はかなり広い博物館のようになっており、かなり急いで回ってしまった。人が少なかったらもう少しゆっくりと回りたかったなと思う。

暫く回っていると、かの有名な大浴場にたどり着く。緑色のお湯からもくもくと湯気が立ち込めている。ガイドブックなどでしか見ることの出来なかった本物のRoman Bathを目の当たりに出来て大感動。やはりこの場所こそ世界遺産であるBathの代名詞的場所である。
調子に乗って何枚も写真を撮ってしまった。どうしてもお湯に触ってみたかったが、そこは恥ずかしい日本人にならぬよう、自粛。

例のごとくお土産を購入し、Roman Bathをあとにすると辺りは既に真っ暗。といってもBathのメインストリートはイルミネーションで輝いており明るかった。荘厳な建物の感じとイルミネーションがよく合い、なんとも幻想的な雰囲気を作る。

ちょっと散歩したり、タバコ吸ったりする。
Roman Bathの近くには大きな教会があり、その前の広場がとてもいい空間だった。
Bathは全体的に景観がいい意味で古めかしい。流石街全体が世界遺産として登録されたのも頷ける。

辺りが真っ暗になっていたので、パルトニー橋を見に行くことにした。ここはライトアップがとても綺麗なのである。
黄色く光るライトアップに中世的な眼鏡橋のような重厚な橋がよく映える。

橋を渡ってみると、お店が建ち並び、ここは本当に橋の上なのかを疑わせるほどに普通の道路であった。

そしていよいよ帰路へ。駅へ向かう途中何か燃えるものが空へ打ちあがっていた。

LondonまでのSingleを購入。今回使った電車賃はおよそ£60。2年前のあの料金は一体なんだったんだろう…さすがSuper-Off Peak…
帰りの駅はLondon行きの客でごったがえしていた。そう言えば今日は大晦日。Londonでは一年に一度の大大イベントがあるのだ。混雑も頷ける。

駅のホームではなんと“出汁”と書かれた店が。でじる!?と最初は意味が分からなかったが、だしと読むらしい。でも“だし”ならひらがなの方がいいと思うぞ。漢字にすると何か汚い字面だな…と余計な心配をしつつも問題なく列車に乗ることができ、座ることが出来た。また1時間30分かけてLondonへ。

Londonの駅はどこも既に多くの人がいた。皆あの一大イベントを見るために来ているのだろうか…

ホテルの最寄り駅であるHammersmith駅に到着し、夕食を“WASABI”という日本料理の店でtake awayしてホテルで食べることにした。タンメンとサラダを購入したが、ちょっと足りないと思ったのでついでに小さいピザも購入。

そのホテルで食べた“WASABI”のタンメンがなぜかメチャクチャ旨かった。味の監修者は絶対日本人だな。いわゆる日本で食べるタンメンとは全く違うが、日本人好みの味にしてくれている。海草サラダも懐かしい日本の味。以後、“WASABI”の魅力に取り付かれてしまおうとはこの時予期できなかった。

そしてこの日はこのまま寝てしまうというわけには行かなかった。
そう、この日は大晦日。カウントダウンである。

実はLondonは大晦日の11時以降、tubeとBusがタダで載り放題、しかもそれが朝の4時まで続くという日本ではこれまた考えられない大サービスが行われる。

そして皆の目的はやはりBig Ben周辺、Thames川沿いのLondon Eyeだ。
ここはイギリスでは超有名な深遠の花火が打ちあがる。

俺は到着時にこの情報を聞かされていた。確かに見てみたいと思ったが、せいぜい、

3…、2…、1…、0! ひゅーードン!ドン!ドン!

位のものなんだろうな、と想像していた。

そしてtubeには相当の人が押し寄せ、身動き出来なくなるらしい。
これらの試練を乗り越えて見に行くという、そこまでの元気は無かった。

かといって寝てしまうのももったいない。

ということで、昨日お世話になったThe Swanへビールを飲みに行くことにした。
ここなら人も大勢集まっているだろうし、イギリスのカウントダウン、年越しがどのような雰囲気なのか味わえる。何よりイギリスのパブで新年を迎えるなんておしゃれじゃないか。

The Swanに着くと、張り紙が張ってあり、11:45分で店は一旦閉まります、けど0:15分から再開します、という張り紙が貼ってあった。最初はこれの意味がよく分からなかったが、とりあえず入店し、毎度のギネスを注文する。
暫くは普通に飲んでいたのだが、徐々に人が少なくなりはじめ、11時45分になると店員から“向こうの部屋に部屋に行け、テレビがあるからそれを見よう”みたいな事を言われる。通された部屋にはもう既に人が集まっており、テレビを見ていた。
テレビに映っているのはもちろん、Thames川のカウントダウンの実況中継である。

さっきまで働いていた店員たちもこの部屋に集まってくる。
なるほど、この時間帯だけは店員も新年を祝うために一旦休業ってことだったらしい。

なんともおしゃれな年越しになりそうだ。
本当にLondonのパブで年を越そうとしている。

そしていよいよ年越しの瞬間が訪れる。
そこにいた皆でカウントダウン開始。

5…、4…、3…、2…、1……(もちろん全部英語ね)

そして…



大合唱の後の拍手。新年が幕を明けた。
そして注目の花火を見つめる。

この花火、半端じゃない…

予想していた1000倍は凄かった。
僅か15分ほどの時間だったんだけど、その分凄かった。インパクト的には隅田川の花火より凄い。あれは長時間かけて打ち出しているけど、Thames川の花火は僅か15分の間に同じ量を一気に大放出!といった感じ。めっちゃ綺麗だった。

漆黒のLondonの闇がこれでもかと言うほど大量の花火が照らす。
そしてその花火に映し出されるBig Benの黒いシルエット。
最高に綺麗だった。

本当に綺麗だったなー。テレビでも相当の迫力だったけど、本物はとてつもないんだろうなー…。これは見ておくべきだったかも。ってくらいの大迫力。
いつ終わるのってくらいの量を一気に大放出。色あざやかに闇を照らす花火。
てか一体どこにあんなにもの大量の花火をセットしてたんだ…

テレビだったけど、生中継で相当貴重なものを見れたな。

暫し新年とその花火に酔いしれる。

その後店員たちも仕事に戻り出す。
その後も暫く飲んだ。

ということでこれが俺の新年のカウントダウン&幕開け。




I was in the UK 3 ~世界遺産エディンバラ編~

2011-01-07 19:48:00 | 
今日も今日とてよく寝た。
そろそろ流石に直さないと社会復帰が危ぶまれてくる時期だ。
この三連休で何としてでも直さなければ…


ということで、イギリス紀行も早くも3日目。

この日はEdinburghの街を散策。昨日の一日が濃すぎたため、スコットランドには期待が持てる。それも今日は街全体が世界遺産に登録されているEdinburghである。期待せずにはいられない。

昨日の半ば記憶喪失に近い就寝にも関わらず、起きたら既に元気だった。
残っていたポストカードを書き上げ、朝食を食べに向かう。

ここの朝食がなんとまあ旨くて。昨日食べたようなコンチネンタルではなくて、目玉焼きやベーコン、ソーセージなどがつくビュッフェスタイル。この時点で既に日本食に飢えていた俺にとっては非常に有り難かった。てか俺パンが余り好きじゃないし。

食事を終え、外で一服。同じく外でタバコを吸っていた老夫婦が挨拶してくる。
準備を整え、チェックアウトを済まし、いざEdinburgh市外へ!

まずはポストオフィスを探す。そう、昨日書いたポストカードをスコットランドで出すためである。程なくして見つけ、中に入って“これを日本に出したい”と伝えると、外のポストに入れろ、とのこと。随分あっさりしているのね。

次はHaymarket駅を目指した。ここからはEdinburgh空港へ行くAIRLINKというシャトルバスが出ているのだ。Edinburgh空港は市外からこのバスに乗って15分ほどのところにある。来るときは列車で来たが帰りはLondonまで一気に飛行機だ。この飛行機だけは何が何でも逃すわけにはいかないので、そのAIRLINKというバスがどれくらいの頻度で出ているのかを確かめに来たのだ。
すると、10分おきに出ていることが判明。フライトは16時40分。てことは2時頃にこのバスに乗れればまあ問題はないだろう。

帰りの心配を解消し、目指すはEdinburgh Castle(エディンバラ城)へ。
時間の都合上、Edinburghでは余り多くの場所を回ることは出来なかった。街中をふらふらと散策して店を冷やかす時間も取りたかったので、やはりそうなるとここしかない。
Edinburghを代表するような観光スポットだ。

Edinburgh Castleに向かい道を歩く。やはり首都ということでゴミが多い。昨日Invernessという街で過ごしていたということもあり、その都会っぷりに少々ギャップを感じた。街の規模も大きく、城へ向かうまでの道はInvernessにあったような洗練された中世の趣をもつような建物ではなくて、モダンな建物。

へー…、Edinburghってこんな感じの町並みなんだー…なんて思いながら歩いていると、それはもういきなりドーーーーン!!ってな感じでいきなり現れました、Edinburgh Castle。
もうあんな普通の街中にあんな荘厳な建物が建ってるのがもはやシュールに見えるほど、それはいきなり現れた。

これは思っていたより数倍凄かった。流石世界遺産だわと痛感。ファーストコンタクトのインパクトが半端じゃない。あれが見るものを魅了するって感じなんだろうな。その圧倒的な存在感。圧倒された。
そして今にも崩れそうな断崖絶壁の上に建っているというそのロケーションもまたインパクトがある。何か人の手に届かないというか、孤高な存在と言う雰囲気を醸し出している。

記念撮影をしながら入り口へと向かう。崖があまりにも壮大で、全体を写すと人が本当に豆粒のように見えるほど。因みにこの絶壁はCastle Rockと呼ばれているそう。


入り口に到着し、チケットを購入。チケットもスコットランドの紋章がプリントされておりなんともおしゃれだ。
パンフレットを貰えなかったので、調子に乗って英語のパンフレットはありますか?と尋ねてみた。すると、ごめんなさい…いまこれしかなくて…と手渡されたのは何とロシア語のもの。なぜにロシア語?俺がロシア人に見えてとでも言うのか?せめてハングルとかあっただろうに。

建物は全体を通して重厚な雰囲気。ここは幾度もの破壊と修復を繰り返してきた戦の場所であるとのこと。歴史の重みを感じずにはいられない厳粛な場所であった。

一通り回ってまず感じたのはここから見る景色が素晴らしくいいということ。このEdinburgh城は高台に建っているため、Edinburgh市街を一望することが出来る。天気は曇りだったが、中世の趣を残すオールドタウンとモダンな建物が並ぶニュータウンのコントラスト、そしてその奥には、ここがスコットランドであるということを再確認させてくれるようなハイランドを象徴するようなごつごつとした岩山が鎮座する。
Edinburghが街全体を通して世界遺産に登録されたのも頷ける景観だった。

Edinburgh城からの景色に加え、印象に残ったのは戦没者祈念堂。ここは幾度もの戦いの舞台となったここEdinburgh城で戦没者のために建てられた祈念堂である。

その中の神聖な雰囲気は、無宗教の俺でもここがただならなぬ場所であることが瞬時に分かった。ボロボロになったノートが何冊も置いてあり、そこには数え切れないほどの戦没者の名前が連なっていた。

Edinburgh城を後にし、城下町でお土産やをふらつく。
目に付く店手当たり次第入っていった。
この上無くイカツいヘビメタが流れているなーと思ったら、鎧とか剣とか手錠とか売ってる店だったり、本場のドクターマーチンが格安の値段で売っていたり、とお土産屋巡りをしているとすぐに時間は過ぎ、そろそろ昼飯の時間。

Haymarket駅に戻るみちすがら、Rock25というパブで昼飯。

実はScotlandの伝統料理で“Haggis(ハギス)”という料理がある。これが食べてみたかった。せっかくScotlandに来たのだから。Rock25のメニューを見ると“サーモンにハギスを添えたもの”みたいな料理があったのだ。ここしかないと思い入った。

席に座るとウェイターが開口一番、“ごめんなさい、今日はサーモンがないの…”
なんてジャストミートなんだろう。他の食材全部無くたってかまわないからハギスだけでも出してくれって言おうかと思った。

ハギスは諦めざるを得なかったが、そうしてもScotlandの伝統料理、郷土料理を食べるという希望は未だ捨てれず、どうしようかと項垂れていると…

メニューに“Scottish mussels”という文字を発見。
この“mussels”というのは何のことだか分からなかったが、とりあえず“Scottish”と書いてあるので、スコットランドの郷土料理には違いないだろう。
そんな危険な判断で“Scottish mussels”を注文することに決めた。

辞書で調べてみると、ムラサキ貝と出ていた。おっ、これはおいしそう。


そして嬉しい誤算。この料理がとてつもなく美味しかった。バターっぽく味付けされたマッスルズ(ハマグリのちょっと小さいような感じだった)の味もさることながら、それが浸ってるソースの美味しいこと。添えてあるパンをそのソースに浸して食べるとこれまた本当に旨い。これまでパンを中心とした食生活だったので、たんぱく質に飢えていたこともあるのか、貪り食ってしまった。

ただ、その量にはびっくりした。注文の際にサイズを聞かれたので、small oneを注文していた。にも拘らず、出てきたのはかなりの量のマッスルズ。これでlargeにしてたらと思うと恐ろしい。

その余りに大量なマッスルズの殻に、隣の席のおばちゃん集団から、“mussels…mussels…”という単語がちらほらと聞こえてきた。絶対この食事のことをネタにしてるな。

腹も満たされ、いよいよScotolandともお別れする時間が来た。
Haymarket駅に戻り、早速来たAIRLINK(3.50£)に乗り込み、Edinburgh空港へ向かう。途中では行ってみたかった動物園の入り口なども見つけた。
あー、これでいよいよ本当にScotlandともお別れかー…なんて感慨に耽りながらバスに揺られていた。

Edinburgh空港もさほど大きい空港ではなく、チェックイン、セキュリティーチェックをすんなり進めることが出来た。セキュリティーは結構厳しくて靴まで脱がさせられたな。
フライトの時間までは結構時間が余っていたので、売店をうろつく。
特筆すべきは“回転スシバー”だろうか。今イギリスでも日本食がヘルシーフードとして人気があるらしい。結構お客さんがいて普通にスシを箸で食べている。
それを見るのは日本人として普通に何か微笑ましい気持ちになるんだけれど、その看板は色々間違っていて面白かった。“い新し”って書いてある。切るとこ間違えすぎじゃないだろうか…

売店をうろつく中、俺が今までどうしても買いたかったものを見つけてしまった。
それは、海外版の『地球の歩き方』のような旅行ガイドブックである。

海外の旅行ガイドブックには、日本がどのように紹介されているのか非常に興味深かった。最近比較的『地球の歩き方』を読む機会が多く、逆に日本はどのように紹介されているのだろうとずっと思っていた。

『TOKYO』のガイドを手にとって見ると、ジャケットには無線タクシーの写真が。
何でこんなにダサいんだ…てかなんでこれが日本の首都東京の写真なんだ…

London Heathrow行きの飛行機は大幅に送れ、1時間以上待たされた。
この時は流石に疲労がピーク。買ったばかりのガイドブックを読んだりして時間を潰す。

飛行機の中ではガイドブックを熟読。1時間半の空の旅を終えた時にはLondonは既に真っ暗。流石にこれからどこかに行こうという元気は残っていなかった。
一日中ザックを背負っていたため肩が痛くてしょうがない。この痛みから一刻も早く逃れるため、Piccadilly lineを使ってHeathrowからホテルへと向かう。一本で帰れて本当に助かった。

夕飯はホテル近くのスーパーで済ますことにした。
サンドイッチ、カップヌードル、チキンサラダ。

その中でもカップヌードルはまたしてもやらかしてくれた。
品名すばり“POT NOODLE”とあり、何が凄いのかと言うと“中華風”と謳っているのだ。しかしそのジャケットには龍の写真と招き猫の写真が描かれていた。
龍は中国でOKだ。しかし招き猫は日本だろ…
味もかなり独特な味をしていた。絶対に中華風ではないと思う。
日本のカップめんを食べさせてやりたい。一体どう思うのか。

ホテルの部屋で安上がりな夕飯を済ませ、寝てしまうにはちょっと惜しい時間だったので、Hammersmith駅近くの、“The Swan”というパブに飲みに行った。このパブにはお世話意なった。明日の記事に詳述するが、ここで貴重な時間を過ごしたため名残惜しいくらいの場所になってまった。

ガイドブック片手にイギリスの伝統的なビタービールである、ギネスを頂く。

明日は飛行機の中でノリで行くことに決めたBristolという街のつり橋を見に行く、そして俺が行きたかった世界遺産であるBathの街に行くことにした。
二つも方向、鉄道の路線が一緒で、上手に回ることが出来るはずだ。

気持ちよく酔い、三日目終了。







 

I was in the UK 2 ~インヴァネス・ネス湖編~

2011-01-07 01:19:25 | 
休みを謳歌しているため、全く時差ぼけを直そうとしていない。
逆に時差ぼけに順応しようとしてしまっているため、時差ぼけがとても幸せだ。
今日もよく寝た。
朝の5時に寝て、昼の5時に起きた。
明るい時間帯が一瞬たりとも無かった。


さて、イギリス紀行の2日目。
この日は、ちょっと遠出をして、Scotlandへと飛ぶ予定だった。

行き先は、Inverness(インヴァネス)という小さな町。ここは知る人ぞ知る有名な街である。

Nessie(ネッシー)で有名なLoch Ness(ネス湖)の拠点となる街なのである。
ネス湖はInvernessからバスで20分くらいのところにある。

今回、俺はどうしてもネス湖に行きたかった。何故かと言うと、一ヶ所有り得ない場所と言うか、普通ではまぁ行かないようなところへ行きたかったのだ。その矛先となったのが、ネッシーのいるネス湖。ここならロケーション、インパクト共に申し分ない。もちろんネッシーを見付ける気も満々だ。

ガイドブックによると“ネッシーがトリックと判明して若干熱が冷めたきらいもあるが…”と書いてある。そんなこと知るか。

だが、実際に行くとなるとかなりの不安が付き纏った。
このInvernessという街、イギリスの地図を見ていただければ一目瞭然なのだが、とてつもなく有り得ないところにあるのだ。スコットランドの中でも最北の街と言ってもよい。正に最果てと呼ぶに相応しい最北端に位置する。緯度で言えばなんとノルウェーと同じくらい。

果たしてどれだけ寒いのか。一面雪だらけで景色もくそもあったもんじゃないかも…いやそんなことより一面雪で交通機関はストップしていたらどうしよう…、いやそもそもInverness行きの飛行機は無事に飛ぶのであろうか…

一抹どころではない十抹位の不安があったが、決めてしまった以上仕方が無い。命を危険等を感じたたら無理はしないことを決め、行くことに決めた。


ホテルの最寄りのHammersmith駅を6時に前に出る。
まずはDistrict lineに乗り、Victoriaと言う駅に向かった。楽に一本で行けるはずが…
ホームで待てども待てども電車が来ない…
するとホームのアナウンスでなんとDistrict lineが遅延しているので、違う線を使って乗り換えてくれ、という内容が流れる。

いきなり面倒くせーことになったなーと思いつつも、前日にVictoria駅を訪れ、Gatwich ExpressというGatwich空港までたったの30分で行くことのできる特急列車の乗り場を確認していたのだ。Inverness空港行きのフライトは9時30分。昨日の段階で乗り場付近にいたおっちゃんには7時前にここに来ればフライトに間に合うという確認もとってある。時間も余裕があり、乗り場も分かっていたということで多少の余裕があった。

が、Gatwich Expressのチケット(16£)を購入し、車内に乗り込んでも列車が一向に発車する気配が無い。なんとこの日早くも二度目の遅延。
車内では“Fxxk!”と叫ぶおっちゃんも。なんてついてないんだ。
本当に早目に出てきておいたこと、そして昨日の段階でVictoria駅を訪れていてよかったと思う。This fxxking trainもようやく発車し、1時間ほど遅れて到着。

Gatwich空港はさほど大きい空港でもなく、それほど迷うことなくチェックイン→セキュリティーチェックを済ますことができた。ただ、なかなかゲートのナンバーが表示されない。出発ぎりぎりになってゲートが表示され、行ってみると…

なんともこじんまりした一室に押し込められた。大きな企業なら喫煙所でもおかしくない大きさだな。この部屋の大きさからもInvernessがどういうところなのか、そして今から俺はどういうところへ行こうとしているのかが伺えた気がする。
集まっている人も非常に少ない。しかも観光客っぽい人は誰もいない。みな一様にちょっと年末は田舎に帰ってゆっくり過ごそうかな…って感じの人ばかりなのだ。
やはりこの時期にInvernessに行こうとする観光客になんていないのだろうか…
ただ、何とか飛行機は飛びそうなのでそこは一安心。

小さめの飛行機に乗り込み、いざScotlandへ!

フライト時間は1時間30分ほど。程無くして窓からScotlandの土地が見えてくる。

…何も無い…
ひたすら永遠に平原が広がっている…
飛行機から降り立ってみると…

360度、平原。本当に何も無い平原。
広い。広すぎる。

空港もとんでもなくて本当にどこからが空港の滑走路で、どこからがいわゆる空港外の平原なのか分からない。柵なんか何も無い。普通に獣が滑走路に進入してきてもおかしくない。俺はとんでもない場所に来てしまったのではないだろうか…

ただ、その景色は筆舌に尽くしがたく、本当に綺麗だった。

Inverness空港に到着し、まずはランチ。サンドイッチとドクターペッパーを頂く。
空腹だったため、本当に旨かった。
食後の一服をするため外へ。じっとしてると相当に寒い。

腹も膨れ、さてこれからどうしたものか…時間は11:40分。
実はInvernessにいられるのは18時40分までなのだ。
18時40分初のInverness発の列車に乗って、実に4時間かけて今度はScotlandの首都、Edinburghに向かわなくてはならない。

まずはここInverness空港から市外へはどうやっていったらよいかを尋ねる。すると12時04分に市外行きのバスが出ているとのこと。
そして、空港に置いてあった現地ネス湖ツアーのパンフレットを見ると…

14時集合→ネス湖クルージング→Urquhart Castle(アーカート城)散策→ビジターセンターで買い物というツアーで、到着は17時!!
正に俺のために用意された時間のツアーではないか。

いきなり来て今日の14時からツアーを申し込みたいんですけど…なんて流石にいきなりすぎるかなと思いつつも、尋ねてみたらOKとのこと。完璧だ。来る前の心配事がどこへやら。日本で見ていたガイドブックでもネス湖への行き方が判りづらくて、面倒くさそうだったし、何よりバスの本数が非常に不安だった。しかし、ツアーに申し込んでしまえばこのような不安も解消される。何かいい事尽くしだな…

現在時間は12時。
到着後、1時間半ほど街を散策→ネス湖→アーカート城→17時にInverness着→再び街中を散策&夕飯→18時30分Inverness駅へ
何とやりたいこと全てできてしまうという完璧なプランだ。

バスに乗り、いざInverness市街へ。
バスの景色もこれまた広大な平野が続くなんとも壮観であった。
20分ほどで到着。

到着すると間もなく一緒に乗っていたおっちゃんが、こんな時期に北の外れまで来た怪しい観光客を歓迎してか、メインストリートや駅、バス停と色々教えてくれた。

暫し町を散策。

Invernessのビジターセンターを訪れ、ネス湖ツアーの申し込みをする。
集合場所と時間を確認。料金を支払う際にスコットランド独自で発行している紙幣を貰う。せっかくだからこれは記念に取って置こう。

一つ嬉しい誤算があった。それはInvernessの街がとてもいい雰囲気の街だったということ。本当に街を散策している時間は楽しかった。とても小さな町で徒歩で1時間もあれば一通り回ることができる。そしてその町並み。
大きなネス川が街を通っているのだが、その川の両側の建物が本当にいい雰囲気だった。川沿いを散歩しているだけで十分いい観光になった。
川沿いにあるインヴァネス城や教会の荘厳さ、そしてその荘厳さにネス川の少し田舎っぽい雰囲気が絶妙にマッチしてなんとも素晴らしい景観を作り上げていた。
日が傾き、夕日に照らされる川沿いの景色は正に見てみたかった景色そのもの。

出来ればここの川沿いのホテルに泊まってみたかったな、などと思う。

建物ももちゃごちゃしていなく、湖畔の小さい街という雰囲気を削いでいないのがまたいい。かといってお土産などの店も充実していた。

あっという間に時間は過ぎた。
綺麗な図書館の近くでトイレを済ませ、順次万端。

集合場所に着き、程無くするとツアーのバスは来た。

乗り込むと、帰りの集合場所が記されたパスを渡された。それには“私たちは待てないので遅れたら置いていくよ”と書かれていた。これは何としても死守だな。
ガイドのおっちゃん(名前はジョーン)自らが言っていたようにそうとう参加人数は少なかった。俺は当然日本、あとは中国の人、あと中東かどっかのにいちゃんにアメリカの人が3人。なんともインターナショナルなネス湖ツアーではないか。

ネス湖までのバスではガイドの方が色々な説明をしてくれた。しかし、半分位は何を言っているのか判らない。単語を拾い拾い、何とか聞いていた。

20分ほどでネス湖に到着。
ネス湖はとても広かった。先が全く見えない程広い。
そして、場所が場所のためか、しんとしてる。
確かにここには何かモンスターが潜んでいてもおかしくないなという神秘的な雰囲気。
ノリで決めたことなのに、俺は本当にネス湖に来てしまった…
そして今俺は確かにネス湖を眺めているのだ…

横にはネッシーのオブジェが立つ乗り場でボートに搭乗。早速二階に駆け上がる。
いざ30分のネス湖クルージング。

残念ながらネッシーを見つけることは出来なかったが、暮れかかった夕日とともに見たネス湖は本当に素晴らしい景色だった。

お次はアーカート城に入る。ここは廃墟の城で、ガイドブックで予習をした際、せっかくネス湖に来たのならここはぜひとも立ち寄ってみたいと思っていたのだ。その朽ち果てた姿は歴史の壮大さを物語っていた。これが破壊されたのはおよそ1300年。そしてその後700年後に俺が訪れ、その廃墟と化したアーカート城に立っているのだ。

最も保存状態のよいと言われるタワーかわネス湖を望む。
正に絶景である。

と、絶景を臨み、もう暫く感慨に耽っていたいものだったが、時間を過ぎたら取り返しのつかないことになるため、少し早めにアーカート城を後にする。
その後暫し近くのビジターセンターでお土産の買い物。

集合場所にバスがまだ来ていなく、出口が再入場不可で締め出されてしまったときはどうなることと思ったが、何のことは無く、無事にバスに乗り、Invernessに戻ることが出来た。

再度Inverness市街を散策。先ほど回った時に大体の地理を把握していたのでスムーズに事は進んだ。お土産を数点購入(当然ネッシーの置物を購入した!)し、夕食はまたもマック。

時間に余裕を持って鉄道駅に向かうことができた。

Edinburgh行きの列車のチケットは実は日本でオンラインで予約・購入したものだった。このチケットを受け取ることに少し不安もあったが、到着して間もなく、クレジットカードを提示するだけで手に入れることが出来た。

さようならInverness…本当にいい場所だったよ…


ここからはEdinburghまで実に4時間の列車の旅。無事に列車に乗ることができ、Invernessの絶景を思い出すのもつかの間。電車の中で寝れない俺は実にこの時間が長く感じられた。しかもこの列車の中がとても自由な空間で、隣に座ったおばちゃんと小学校低学年の子どもが凄い。なんとキャリーバックに入れていた猫(この猫の名はスパークリングというらしい。この子が言っていたのを盗み聞きした)を外に出し、列車内を散歩させる始末。俺の足元に猫がそっと擦り寄ってきたときには流石にびびった。
日本では考えられねーな…と思いつつ、けど微笑ましく見ていた。

この子もこの子で気付かず猫の上に座ってしまい、おかあちゃんに怒られ泣き出す始末。けどまたすぐにけろっとしてゲームをやりだす。すると今度は音量が大きくて“静かにしなさい!”と怒られ、またしゅんとする始末。
どこの国でもちっちゃい子なんてやることは一緒なんだな。

更に斜め前に座っていたにいちゃんは、近くにいた人のパズルが気になったらしく、“ちょと貸してもらえませんか?”と借りに行き、黙々とそのパズルに興じる始末。日本でそれやったら間違いなく不審者だぞ。異文化をしかと目の当たりにした。

そんなこんなで長かった鉄道の旅も無事終わり、Edinburghに到着した。
Edinburghいは二つの駅があり、俺が到着したのはHaymarketという駅。
ホテルから近く、比較的すんなりとたどり着くことが出来た。
ホテルまでは大通りからそれ、比較的細い道を行かなければならなかった。道の途中にあるゴミ箱にはこれ見よがしの落書きが。この辺は夜治安悪そうだな。

Londonのホテルのゴージャスさとは違い、Edinburghではゲストハウスのようなところに泊まった。こじんまりとした雰囲気がこれまたアットホームでよい。受付の人の英語が非常に聞き取りやすく、チェックインや朝食の説明など簡単に済ますことが出来た。

一日中担いでいたザックを下ろし、暫し休憩。タバコを吸いに行く。

その後、ホテルにあるバーで2杯ほどビアーを飲む。
疲れた身に染みる…はずが、疲れすぎていたらしく、染みるどころか回ってしまった。頭がくらくらする…
俺はきちんとシャワーを浴びたのだが、よく覚えていない。どうやって浴びたんだろう…
しかもどうしてもScotlandでポストカードを出したいと思っていた。明日にはLondonに戻ってしまうので、今日中に書いて明日の帰るまでに出すしか方法は無い。ぐるんぐるんする頭でなんとか書き上げ、気付いたら堕ちてしまっていた…

何も用意はしていないが、明日はEdinburghの散策だ。



I was in the UK ~到着・ロンドンの夜景編~

2011-01-05 22:58:27 | 
年末年始はthe United Kingdomで過ごした。

イギリスは実に2年振り。前に行った時は夏だった。

前日はろくに眠れず、徹夜状態で成田へと向かった。
地元から出ているバスに乗り、2時間半かけて成田国際空港第一ターミナルへ到着。

さっさと手荷物を預け、身軽になった。時間が早かったためか人はまばら。
相変わらず、天井には大きいアルファベットの自己主張が強い。
もう成田はこれで何回目になるのだろうか。
パスポートのスタンプも随分ごちゃごちゃとしてきた。

the United Kingdomまでは実に12時間のフライトである。

十分過ぎる程に時間はある。搭乗前にトイレを済まし、12時間は吸えないタバコの吸い収めをして機内に。今回のキャリアはVirgin Atlantic航空。ここは初めて。
機内の非常口や安全のしおりの解説の映像が、とてもふざけていて笑えた。

ガイドブックをだらだらと眺め、映画を二本見て、機内食を食べたらもうあと1時間だった。
因みに見た映画と言うのは、「インセプション」ともう一つは「Lost Land of the Tiger」というBBC EARTHのドキュメンタリー。後者は全て英語だったため、リスニングの練習のつもりで見た。

ようやくLondon Heathrow空港に到着。
28日の12時初の飛行機に乗ったはずなのに付いたのは28日の15時といういつもの不可思議な現象のお陰で体はぐたぐた。この昼間が20時間以上続くと言う現象は相変わらず体に優しくない。
12時間ぶりのタバコ。何て旨いんだろう。と言うより旅先で吸うタバコはなぜこんなにも旨いのだろう…
そしてやはり想像はしていたのだが、かなり寒い。東京よりも断然寒い。身を切るような寒さ、というやつだろうか。

ほぼ何も聞かれなかった入国審査を終え、その後ホテルへ。身分不相応にも程があるようなホテルへ進入。
ロビーのゴージャスさに戸惑った。いいホテル過ぎて本当にここでいいのだろうかと疑ったほどだ。

初日は疲労困憊してるだろうと踏んでいたこともあり、特にどこに行くと言う予定は決めていなかったが、現地ではまだ夕方だ。と言っても既に深夜かってくらい真っ暗なんだけど。
流石にここで寝てしまうのは惜しいと思い、ふらっと出かけることにした。
時間的にどこかに入るというのは厳しい。
かといって辺りは既に真っ暗なので、壮観も期待できない。

となると、この時間で期待できる場所はただひとつ。
ライトアップだ。

そしてライトアップされていることが分かり、期待を裏切らないと知っている場所はひとつ。

Westminster駅へと向かう。

ホテルはHammersmithという駅が最寄りであった。ここは来るまでロンドンの片田舎の小さな駅なんだろうなと踏んでいたのだが、とんでもなかった。駅ビルがあり、スーパーやマックもあり買い物にも困らない。加えて、Londonの主要な交通機関であるUNDERGROUDの中でも便利なDistrict lineとPiccadilly lineが通っているとうなんとも便利なロケーション。

このHammersmith駅でOyster Cardを作った。
このOyster Cardは日本で言うパスモのようなプリペイド式のカードで、日本と同じく改札はタッチして入る。
普通に片道切符などで入ると馬鹿みたいに高いLondonのtubeも、このカードで入ると何故かとても割安になる。
このOyster Cardは本当に便利で、今回の旅行中、本当にお世話になった。切符をいちいち買うという手間も省け、割安でtubeを利用でき、何より面倒くさいtubeのゾーン制を計算する必要がない!無くなりそうないなったら自動販売機で料金を“top up”するだけでOK。

“Oyster Card,please. Top up 10£.”
初めて喋ったまともな英語はHammersmith駅でのこの一言。
こっちでは日本のように“charge”ではなく、“top up”という表現を使うということが大変勉強になった。仮定法過去完了を学ぶより、このような日常で用いる生きた英語の方が何倍も実用的なのではないか。

District lineで20分、いよいよWestminsterへ。
Wesrminsterと言ったら、まずはあれしかない。

かの世界的にも超、超有名なBig Benは駅を出てすぐに目の前にあるのだ。
もう少しもったいぶってもいいのではと思うくらいに、いきなりドーーーン!って感じ。

2年振りのBig Ben…俺は帰ってきたよ…
建物の洗練された雰囲気とライトアップがなんとも美しい。Thames川の水面にはライトアップされた国会議事堂が映る。
そして東のほうを向けばこれまた有名な新しい観光名所、London Eyeが。
こちらも幻想的なブルーのライトがとても綺麗だった。

Thames川沿いを暫し散歩し、写真などを撮る。

その後、London Victoria駅へ
なぜ、ここに向かったのかと言うと、明日の早朝、絶対に逃せない電車に乗るのだ。
明日、いきなり乗り場を探すのは怖いので、前もって確認に来たのである。
早々に乗り場は見つかり、乗り場にいたおっちゃんに7時前までにここに来れば明日のフライトに間に合うということも聞いた。

ちょっと早めに帰路へ。

Hammersmith駅で夕食をとる。
イギリスに来て初めての食事はマックとなった。ビッグマック、ポテト、コーラ。これならば日本でも普通に食えるな。

ホテルに戻り、次の日の朝食を貰いに行く。

実は次の日は5時起きなので、少し早めに寝た。